栗やマロンに関する話をまとめ。<マロンは英語ではなくフランス語で、栗という意味ですらない?>などをまとめています。
2023/07/04追記:
●マロンは栗ではなくトチ・マロニエの実、マロングラッセで誤解説
2023/11/15追記:
●園芸学会の雑誌では「マロンとはヨーロッパグリ」…ただし古い雑誌 【NEW】
ペットボトルは英語じゃないって知っとうと!? アン・クレシーニ (著)

●マロンは英語ではなくフランス語で、栗という意味ですらない?
2023/04/14:先日「マロン」で検索していてみてびっくり。「マロン」は英語で「栗」の意味だと思っていたので、フランス語だと知ってまず驚きました。それどころか「栗」という意味ではないとする説もあります。ここらへんは情報が錯綜しており、少しずつ確かめていきたいのですが、とりあえず、今日は「フランス語だよ」という話について。
<「栗」というと「マロン」というカタカナ語が思い浮かびますが、英語ではありません。
皆さんが使ってしまいがちな「maron(マロン)」は、フランス語で栗とよく似た“トチノキ科の木の実”を指す「marron(マロン)」が由来。
英語で“栗”と言いたいときは「chestnut(チェスナット)」が正解です。
ちなみにアメリカで「マロン」と言うと“ザリガニ(marron)”を意味するので要注意!>
上記は「フランス語でも栗という意味ではない」と解釈できそうな書き方。この記述は、<英語で「栗」はマロンじゃない!みんな間違えてる英語3つ>(OTONA SALONE / 2022年4月16日 8時0分)という記事の話でしたので、他の「みんな間違えてる英語」2つについても軽く紹介しておきます。
その2:「ソフトクリーム」
日本では「soft serve ice cream」を省略して「soft cream」が一般的になったが、これだと「柔らかいクリーム」になる。典型的な和製英語。一般的には「soft serve」が正解。
その3:フライドポテト
一般的にアメリカでは「french fries」と呼び、イギリスでは「chips」が正解。
https://news.infoseek.co.jp/article/otonasalone_280919/
●マロンは栗ではなくトチ・マロニエの実、マロングラッセで誤解説
2023/07/04追記:私はこの説明も間違いの可能性を感じており、本当はもっと信頼性のあるところを探し出したいのですけど、とりあえず、今日はネットで多い説を収集。ネットで多いのは「マロンは栗ではなく栃(トチ)」「マロンとはマロニエの実」という説が多いんですよ。「マロングラッセで誤解した」という話も多いですね。
・マロンとは「マロニエの実」という意味で、マロニエとはトチノキ(正確にはセイヨウトチノキ)のこと。
・「マロングラッセ」というスイーツは、”マロニエ(marronier)”と呼ばれるトチノキ科の木になる、”マロン(marron)”という実を材料にして作られる。
・もともとフランスで栃の実を使ってマロン・グラッセを作っていたものの、栃の実は処理が大変なので、栗で代用するようになった。
・マロングラッセがフランスから伝わったとき、日本にはマロン(トチノキの実)が少なく、代わりとして、栗が使われるようになった。これがきっかけとなり、栗=マロンという認識が浸透していった。
・フランス語で栗は”châtaignes(シャテーニュ)”と呼ぶのが正しい。
●園芸学会の雑誌では「マロンとはヨーロッパグリ」…ただし古い雑誌
2023/11/15追記:一般人のページよりは信頼性が高い…ということで、ちゃんと出典を書いていることが多い(出典なしは信頼性が低いです)ウィキペディアを今回は見てみます。
マロングラッセ - Wikipediaを見ると、ここではマロンとはヨーロッパグリのことだとしていました。
<マロングラッセ(仏:Marron glacé )は、栗を砂糖で煮て糖衣した菓子。フランス語でマロン(marron)とはヨーロッパグリ(Castanea sativa MILLER)のこと[1]、グラッセは氷(glacé)のようなつやを出す調理法のことである[2] 。 >
「マロンとはヨーロッパグリのこと」と書いている部分には、[1]と記載。これは出典があることを示しています。で、こちらの出典を見ると、<松井 修、村田 侃「マロングラツセ用栗晶種に就て」『園芸学会雑誌』第19巻第3-4号、園芸学会、1950年、161-167頁>とありました。
「学会雑誌」となると、信頼性は高そうです。ただし、気になるのは、1950年という古い「学会雑誌」であること。古い時代の研究は、間違っているということもよくあります。戦前なんかは、子供の自由研究みたいな研究をやっている人も有名な学校の先生でしたので、ちょっと心配ですね…。
ペットボトルは英語じゃないって知っとうと!? アン・クレシーニ (著)<英語だと思って使っているけれど実は英語圏では通じない「和製英語」。ペットボトル、フライドポテト、スリーサイズ、ペーパードライバー……。日常生活にあふれるこれらの言葉を200の実例と多角的な切り口で徹底解説。(中略)
ある日、和製英語は英語じゃないことに気付いた。和製英語は日本語なのだ。そう思ったら、和製英語のおもしろさが見えてきた。こんな素敵な言葉を考えた日本人は天才やん!>


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