複数ある「恋するペンギン」の話をまとめ。<飼育員に恋して猛アタック!しかし本人は当初全く気づかず…>、<恋するペンギンに海外からも「かわいい」 でも、本当は切ない話?>、<もう1匹の恋するペンギンにもやっぱり悲しい過去があった…>などをまとめています。
2022/12/27追記:
●人間を親鳥と勘違い…恋するペンギンに刷り込み学習が関係? 【NEW】
●飼育員に恋して猛アタック!しかし本人は当初全く気づかず…
2014/3/10:私は
恋するペンギン、男性飼育員に猛アタック中(朝日新聞デジタル 2014年2月13日22時48分)で知りました。ただ、他も報じていたみたいで、
ペンギン:飼育員に恋の猛アタック? 松江のテーマパーク 毎日新聞 2014年02月12日 17時57分(最終更新 02月12日 23時05分)などの記事が出ています。
松江市の花鳥園「松江フォーゲルパーク」の男性飼育員の野津剛さん(40)は当初、ケープペンギンのさくらの猛アタックには気づいていませんでした。しかし、同僚に「後を追ってるよ」と言われて、初めて彼女の「恋心」を知ります。
ペンギンプールの囲いの外を歩く野津さんを見つけると、岩場から下りてきてぴったり並走、隣の温室で見かけると猛スピードで追跡…といった具合です。犬じゃないんだからと思いますが、"なでられると、気持ちよさそうに目を閉じる"とも書かれていました。
これらの行動だけでなく、"首をふるわせ、寝そべって交尾に誘う求愛行動"も見られているそうで、「懐いている」というレベルではありません。間違いなく「恋」です。
さらに"嫉妬もすごい"ようで、"野津さんが手にするものは、ウサギなど動物だけでなく、人形や携帯電話でも足をつついて抗議する"そうです。おかげで野津さんの手足は傷だらけです。また、他のペンギンとケンカになるため、野津さんはペンギンの散歩ショーの担当からも外れることになりました。
●他のペンギンにもモテる飼育員、他の人と違う理由はいった何?
ところで、なぜ野津さんがペンギンの恋愛対象となったのでしょう? 驚くことに、野津さんは9歳の雌の「はるか」にも好意を寄せられているそうです。本当にモテモテですね。
この理由についてパークでは、ペンギンのメスは低音で力強く鳴くオスにひかれる習性があり、飼育員の中で一番声の低い野津さんを選んだのでは、と分析しているそうです。また、"人に育てられたペンギンは、人に求愛行動を取る"とも説明しています。
ただ、「ペンギンの世界」などの著書で知られる東京の高校教諭上田一生(かずおき)さんは、通常はオスがメスにアプローチするものであり、その逆は珍しいとしています。
●恋するペンギンに海外からも「かわいい」 でも、本当は切ない話?
この話は海外でも話題になったようです。
島根の「恋するペンギン」さくらちゃんがかわいすぎる!―海外でも話題に[動画] | THE NEW CLASSIC
この様子はアメリカのバイラルメディア「BuzzFeed(バズフィード)」でも伝えられ、記事の公開から12時間で、すでに1500を超えるLike!がつき、1000回以上シェアされている。「ベニー・ヒル・ショー(イギリスのコメディー番組)の音楽をBGMにつけたいくらいおかしい」、「うらやましい!」、「なんで俺の後ろにはペンギンがついてこないんだ!?」などといったコメントが寄せられた。
http://newclassic.jp/archives/8257
海外ではどこまでの内容が伝わっているのかわかりませんが、「かわいい」「おもしろい」という反応ですね。また、先ほど解説していた上田一生さんは「ほほえましい話」とおっしゃっていました。
しかし、私は「ほほえましい」などというよりは「切ない」と言った方がいいなと思いました。理由は二つです。一つはペンギンと人間という決して叶わない恋であること。
そして、もう一つがさくらが昨年10月に雄の「ムサシ」というパートナーを亡くしていることです。彼を亡くした後、しばらくはムサシを探すような行動を繰り返していたが、お目当ての相手は野津さんになったというのですから、最愛の夫を失った寂しさゆえの行動だと想像できます。
●もう1匹の恋するペンギンにもやっぱり悲しい過去があった…
2021/04/01:別の恋するペンギンの話も発見。フンボルトペンギンをモチーフにしたアニメ「けものフレンズ」のキャラクター「フルル」の薄い看板に恋をしていると話題の、東武動物公園で暮らすフンボルトペンギンのグレープ君の話です。パネルをじっと見つめる姿が話題となり、一躍人気者になります。
話題になった頃のグレープ君は20歳。人間の年齢に換算すると、およそ80歳になるそうです。グレープ君じゃなくて、グレープおじいさんな気がしますが、なぜかグレープ君、グレープ君呼ばれています。ここまではほのぼのしていますが、 ただ、こちらもやはり悲しい話のようだったんですよ。
飼育係の「やまだおにいさん」によると、このグレープ君が、東武動物公園にやってきた約10年前は、いまも同じペンギン舎で暮らすメスの「ミドリ」と夫婦関係にありました。ところが、彼女はイケメンの体がガッシリしたペンギンの若い男の子とくっついてしまいます。
妻に見捨てられて以来、グレープ君は群れから離れて一羽でポツンといることが多くなったそう。そこに現れたのがフルルで、その前の位置がお気に入りに。巣を作るフンボルトペンギンは、グレープ君に限らず、それぞれお気に入りの場所があるそうですが、なぜそこがお気に入りの場所になったかは不明だそうです。
(
妻に見捨てられ…。アニメキャラに恋するペンギン、悲しい過去があった 2017年5月21日 BuzzFeedより)
↓報道時点で高齢だったということもあって、すでに亡くなったそうです。
●人間を親鳥と勘違い…恋するペンギンに刷り込み学習が関係?
2022/12/27追記:恋するペンギンの話とは全く違う現象だと思うのですが、そういえば、鳥類では自分とは違う種族を親だと思ってしまう…などといった刷り込み学習で有名なので少し補足してきます。
Wikipediaでは、「特定の物事がごく短時間で覚え込まれ、それが長時間持続する学習現象の一種」という難解な説明。この後の具体例を見た方がわかりやすいです。
<この現象を指摘したのは、イギリスの博物学者ダグラス・スポルディングで、後にドイツのオスカル・ハインロートが再発見した。ハインロートの弟子であるオーストリアのコンラート・ローレンツは研究を続け著作で大衆化した。
ローレンツの著書によると、彼は、ハイイロガンの卵を人工孵化して、ガチョウに育てさせようとした。すると、ガンは当然のようにガチョウの後について歩き、ガチョウを親と見なしているようにふるまった。ところが、一つの卵だけを自分の目の前で孵化させたところ、その雛は彼を追いかけるようになり、ガチョウのふところへ押し込んでも、他の雛がガチョウについて行くのに、その雛だけは彼を追ったという。
ガンの仲間の雛は、親の後ろを追いかけて移動する習性がある。この行動は生まれついてのもの、つまり本能行動である。ところが、雛は親の顔を生まれた時には知らず、生まれた後にそれを覚えるのである。
具体的には、生まれた直後に目の前にあった、動いて声を出すものを親だと覚え込んでしまう事が分かった。したがって、ガチョウが孵化させた場合には雛はガチョウを親鳥と思い込み、ローレンツが孵化を観察した場合には彼を親鳥と認識することになるのである>
私はこの刷り込みしか覚えていなかったのですが、全く異なる段階での同様の現象をやはりローレンツがコクマルガラスで報告しているとのこと。このカラスはタカなどとの敵の姿を見ると警告音を発し、それを聞いたカラスたちは一斉に隠れるそうです。ただ、これは本能ではなく、後天的な刷り込みによります。
とは言っても、若鳥は警告音を聞いて退避する事は本能行動として身についているとのこと。ところが、肝心の敵の姿は知りません。親や群れの成鳥がその姿を見て警戒音を発するのを聞くという刷り込みにより、初めてこの敵の姿を覚えるんだそうです。ちなみにこの刷り込みは1回で十分だといわれているといいます。
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