国名変更関連の話をまとめ。実際には変更されなかったものや、日本語だけの話、英語だけの話などいろいろな話題を集めています。とりあえず、「国名変更 テュルキエ、オーストリー、ジョージア、コートジボワール」というタイトルにしましたが、タイトルに入れた国名は新旧入り交りで規則性はありません。
<トルコがの国名表記をテュルキエに変更 以前は七面鳥だった!>、<グルジアがアメリカのジョージア州と同じ名前になった深い理由>、<インドが突然インディアではなくバーラトを使用 インドから変更に?>などをまとめています。
2023/10/09追記:
●インドが突然インディアではなくバーラトを使用 インドから変更に? 【NEW】
●トルコがの国名表記をテュルキエに変更 以前は七面鳥だった!
2022/06/0記:えっ!?と思った人も多いであろう
CNN.co.jp : トルコが国連での国名表記を「テュルキエ」に変更(2022.06.03)というニュース。ただ、英語表記の話なので、日本での呼び方は変わらないんじゃないですかね。記事では、以下のような説明でした。
<国連ではいま、トルコは英語表記で「Turkey(ターキー)ではなく「Turkiye(テュルキエ)」とされている。同国政府からの要請を受け、国連は1日に変更に同意した。表記をテュルキエにする取り組みは昨年12月に始まった>
<国連のグテーレス事務総長宛ての書簡でチャブシュオール外相は「外国語における『テュルキエ』の使用とその後のブランド戦略に関する2021年12月2日付の大統領通達に従い、テュルキエ共和国政府は今後、これまで我が国を指すのに使われていた『Turkey』『Turkei』『Turquie』などの言葉に代わって『Turkiye』の使用を開始する」と書いている>
国連のドゥジャリク報道官は「これは問題ではなく、受け入れるか受け入れないかというものでもない」「各国がどのように名乗るかは自由だ。毎日起こることではないが、国が名称を変えるのは珍しいことではない」と説明。「私が真っ先に思いつくのがコートジボワールだ。同国は英語でアイボリー・コーストと呼ばれていたが、コートジボワールという名称を要望した」ともしていました。
そういえば、今一般的な英語表記の「Turkey(ターキー)」は、七面鳥の英語と全く同じなんですよね。私がこれで困ったのが、国別の統計などを英語から日本語に機械翻訳したときに、様々な国名に混じってなぜか「七面鳥」があるという妙なことになること。Türkiyeが浸透すれば、この問題は解決しそうです。
●オーストリアの日本語表記、オーストリーへ変更を試みるが…
2022/06/19追記:上記の「トルコがの国名表記をテュルキエに変更」の件で、国連のドゥジャリク報道官はコートジボワールの例が真っ先に思い浮かぶとおっしゃっていました。一方、私が思い出したのは、オーストラリアの例。これは英語の国名変更ではなく日本限定の話ですし、公式な変更でもありませんけでしたけどね。
<2006年10月に駐日オーストリア大使館商務部は、オーストラリアとの混同を防ぐため、国名の日本語表記を「オーストリア」から「オーストリー」に変更すると発表した。オーストリーという表記は、19世紀から1945年まで使われていた「オウストリ」という表記に基づいているとされた。
発表は大使館の一部局である商務部によるものだったが、署名はペーター・モーザー大使(当時)とエルンスト・ラーシャン商務参事官(商務部の長)の連名(肩書きはすでに「駐日オーストリー大使」「駐日オーストリー大使館商務参事官」だった)で、大使館および商務部で現在変更中だとされ、全面的な変更を思わせるものだった。
しかし2006年11月、大使は、国名表記を決定する裁量は日本国にあり、日本国外務省への国名変更要請はしていないため、公式な日本語表記はオーストリアのままであると発表した。ただし、オーストリーという表記が広まることにより、オーストラリアと混同されることが少なくなることを願っているとされた。
その後、大使館商務部以外では、大使館、日本の官公庁、マスメディアなどに「オーストリー」を使う動きは見られない>
(
オーストリア - Wikipediaより)
大使館商務部の公式サイトは、しばらくは一貫して「オーストリー」を使っていました。ただ、翌年である2007年のサイト移転・リニューアルと前後してほぼ消滅。「トルコがの国名表記をテュルキエに変更」とは全く違う結果になっていました。変更発表には当時驚かされましたが、今考えると変更した方が良かった気もします。
●グルジアがアメリカのジョージア州と同じ名前になった深い理由
2022/06/24追記:もう一つ私が思い出したのは、トルコの隣国であるグルジアがジョージアになったこと。こちらはターキーと同じであった隣国トルコがテュルキエで区別できるようになったのとは逆で、アメリカのジョージア州と同じになったために余計ややこしくなってしまった…という例。ただ、理解できる理由があります。
<(引用者注:ジョージアは、)ロシアとトルコに挟まれ、北を大コーカサス山脈が走り、西を黒海に面した国です。
(中略)この国が旧ソ連から独立したのは1991年。その際、国連には「ジョージア」という国名で登録しましたが、日本や旧ソ連諸国などの20数か国では「グルジア」という呼び方が使われてきました。実は「グルジア」というのはロシア語読みなんだそうです。それを英語読みにすると「ジョージア」となる次第。独立後、領土問題も絡み、ロシアとの関係が悪化していきました。2008年の武力衝突をきっかけに、ジョージア政府は国名表記を「グルジア」から「ジョージア」に変えるよう各国にはたらきかけることになったという顛末らしいです。日本政府としてもジョージア政府の意向に沿って、2015年からは「ジョージア」の呼称を使うようになったそうです>
(
テレビ朝日|世界の車窓からより)
ジョージアは2008年という最近になってロシアと軍事衝突した国で、ウクライナ侵攻のことも連想させます。ただ、日本がジョージアの国名変更を受け入れたのは、反ロシア的な理由ではなさげ。一度目のウクライナ侵攻の後、安倍政権は国際社会で冷遇されていたプーチン政権に積極的に近づいており、ロシアとはむしろ仲良しでした。
●インドが突然インディアではなくバーラトを使用 インドから変更に?
2023/10/09追記:今度はインドです。インドは日本でも馴染み深く各所で名前がでてきますので、正式に変更となれば過去最大の衝撃でしょうか。<インドが国名を変更? モディ首相 総選挙への思惑 NHK解説委員室>(2023年09月22日 (金) 藤下 超 解説委員 )といった記事が出ています。
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/487796.html
記事によれば、インドでは、先日開かれたG20サミット=主要20か国の首脳会議をきっかけに国名をめぐる議論が起きているとのこと。どうもサミットではインドではなく、バーラト(Bharat)と表記したようなのです。藤下超 解説委員によると、バーラトは以前から憲法に記載。ただ、異例の措置だったことも確かだそうです。
<バーラトというのはヒンディー語でインドを表す言葉です。実は、インド憲法は、インディア(India)とバーラトの両方を国名として併記していますので、国名を変えたわけではありません。
しかし、これまで国際的な場ではインディアが使われてきただけに、バーラトの使用は驚きを持って受け止められ、議論を呼んでいるのです。>
<背景には、3期目を目指す総選挙に向けた思惑があると思います。モディ氏に対抗して、7月に発足した野党連合は、英語名の頭文字をとってINDIAと称しています。バーラトの使用は、この野党連合への当てつけではないかと、野党側は批判しているのです。
また、ヒンドゥー至上主義の団体が、インディアの呼び名はイギリス植民地時代の名残だとして、バーラトに統一するよう求めていることも影響したと見られています。モディ首相は、選挙に向けてヒンドゥー色を強める動きを見せているためです。>
インドのモディ首相は、ヒンドゥー至上主義(ナショナリズム)的なところのある保守派で、これまでもひどいことをやってきました。今回も人口のおよそ8割を占めるヒンドゥー教徒の支持を得るためと見られており、欲望丸出しの選挙対策。国名はセンシティブな問題なので、誠実な議論ならアリなんですが…。
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