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トヨタグループで不正続出 ダイハツ,デンソー,日野自動車,レクサスなど


 トヨタグループ・トヨタ系の不正など不祥事をまとめ。<不正車検はトヨタ生産方式のせい?「失敗する働き方改革と似てる」>、<トヨタの不正は6000台以上に増加…ベストタイミングで発表してた>、<トヨタ販売店は「入社した頃から不正車検は当たり前」で感覚麻痺>といった車検不正の話をまずやっています。

 その他、<「トヨタは技術が高いから欠陥が出た」デンソーのときも半分自慢>、<トヨタ系列販売店、1万人以上の個人情報無断使用でID発行数を稼ぐ>、<トヨタ系の日野自動車が意図的な排ガス不正・燃費不正、11万台以上>という別の問題もいっしょにまとめました。

 その後さらに、<最近だけの不正と説明の日野自動車、実は20年ほぼ全部不正だった>、<日野自動車の不正はトヨタが子会社化し経営陣送り込んで以降?>、<賞受賞技術に固執し不正…ではなく最初から不正技術で受賞か?>なども書いています。

 不正が多すぎて、<豊田自動織機は低レベル?違う数値使い「不正と知らず」と言い訳>、<金儲け優先が理由か?安全検査で不正連発のトヨタグループ>なども追記しました。

冒頭に追記
2023/05/02追記:
●ダイハツでも認証不正 衝突試験用に特別加工して認証を取得
2023/09/06追記:
●金儲け優先が理由か?安全検査で不正連発のトヨタグループ
2023/12/24追記:
●ダイハツがほぼ全車種で不正、新車全車種の販売停止の衝撃
●技術志向だったダイハツが金儲け至上主義になって不正常態化
2024/01/29追記:
●豊田自動織機の不正でトヨタのランクル・ハイエースなど出荷停止 【NEW】


●ダイハツでも認証不正 衝突試験用に特別加工して認証を取得

2023/05/02追記:今回のダイハツ工業(トヨタ自動車の100%子会社)の不正、私は記事のニュースタイトルを見て、ダイハツの不正は前もあったよね?古い記事の話かな?と最初勘違い。しかし、全く新しい案件だったようです。トヨタグループの不正や不祥事があまりにも多すぎてわけがわからなくなって参りました。

 今回の件は車を特別に加工して数値を「調整」したことで得た認証であり、特に悪質な不正。「正規部品を用いた社内再試験において、側面衝突試験で定められた基準を満足していることを確認した」と主張していますが、車の安全性・人命に関わる部分であり、本当に悪質です。

 今のところトヨタグループが特別ひどいといった状態。ただ、トヨタグループで不正が相次いでいるところを見ると、他社グループでも今後また新たな不正が発生するかもしれません。ただ、だからと言ってトヨタグループの不正が正当化できるものではないでしょう。また、ここまで増えるとまたか…と慣れてきて、あまり評判も落ちないかもしれません。

・ダイハツ不正「絶対にあってはならない行為」 衝突試験ごまかし トヨタは会長・社長で対応へ(23/4/29(土) 19:12 乗りものニュース)
<ダイハツ工業が生産するトヨタブランドの車両で不正があったと、ダイハツとトヨタの両社が2023年4月28日に公表しました。ドアの内部に加工を行って、側面衝突試験の結果を調整し、型式を取得していました。トヨタは「ダイハツ工業の不正は、クルマにとって最も大切な安全性に関わる問題であり、お客様の信頼を裏切る、絶対にあってはならない行為」と豊田章男会長のコメントを発表しました>
<ダイハツによると、側面衝突試験の認証申請で不正行為が見つかったのは、海外市場向けで販売されている2車種と販売予定の車両1車種、さらに開発中の1車種の計4車種です。
 今年4月に内部通報があり、ダイハツが調査。型式申請に必要な側面衝突試験で、試験車両の前席ドア内張り部品の内部を加工、法規に定められた側面衝突試験の手順や方法に従わなかったことが判明しました>
https://news.yahoo.co.jp/articles/aec607659bed53500fee23aa21ecb757c18b7dd8

 記事では、最後に<同社は2009年に北米でフロアマットに起因する大規模リコールを経験したことから、豊田会長はガバナンスやコンプライアンスに関する部分を、佐藤恒治社長がクルマづくりのオペレーション上の問題の改善と、役割分担を明確にして対応し、信頼拡幅に努めるとしました>とありました。

 最初、この部分の意味がわからなったのですけど、これは大規模リコールの経験がある豊田会長が経験を活かせる分野を担当する…といった意味かもしれません。ただ、「大規模リコールの経験がある」と強調されてしまうと、そういった経験があるのにこれまで生かしてこなかったからこそ問題が起きたのでは?と思われてしまいそうです。


●金儲け優先が理由か?安全検査で不正連発のトヨタグループ

2023/09/06追記:右派の読売新聞が社説:トヨタグループ 品質巡る不正はなぜ続くのか : 読売新聞という「社説」でトヨタに厳しい見方を示していました。前回と重なりますけど、まず、安全に関わる重要部分で不正を行っていることを指摘しています。

<トヨタの子会社であるダイハツ工業で4月、安全性を確認する衝突試験の不正が発覚した。
 海外向けの4車種で、試験の時だけ前席のドア部品に本来の仕様とは違った細工をし、乗る人を傷つけにくくした。認証機関の定める手順に違反していたという。
 5月中旬には、国内向けハイブリッド車の側面衝突試験でも、不正が見つかった。電柱を模したポールに運転席と助手席の両側をぶつけて安全性を確かめる必要があるが、助手席側のデータを運転席側に流用していた。>

 奥平総一郎社長は4月の記者会見で、「担当者は1回で試験を通したいというプレッシャーが大きかったのだろう」と釈明したそうですけど、この言い訳がまたひどいもの。社説では「品質より、納期やコスト削減を優先する組織風土があったとすれば許されない」としていました。要するに「安全より金儲け」って話ですからね。

 なお、以前私は「グループにトヨタの精神が伝わっていなかった」みたいな解説に対して、それは逆で「トヨタが関与を強めたり、厳しいノルマを課したりした後で不正が出ており、むしろトヨタ本社が原因ではないか」といったことを書いています。読売新聞社説でも似たような指摘をした部分がありました。

<不正があった車種は、トヨタブランドとしても販売されていた。トヨタはダイハツを2016年に完全子会社化した後、トヨタ出身の奥平社長を送り込み、経営への関与を強めてきた。トヨタのグループ統治に問題はなかったか>

 上記のように書いていた一方、読売新聞の結論は、「問題を総点検し、人材を派遣するなどして、グループ全体の品質管理体制を立て直してもらいたい」というもの。そのトヨタ人材がそもそも問題の原因じゃないの?というところは流されています。私はまずトヨタ本社の利益至上主義を改めるべきだと思いますけどね。

 …と書いていて思い出したのが、トヨタの豊田章男会長が社長時代、過去最高の利益を上げたときに「最高のときだからこそ」とわけのわからないことを言って社員の給与を削っていたこと。なおかつ役員らは報酬がすごかったという別記事も見かけました。幹部の金儲け至上主義がやっぱ一番まずい気がしますわ…。


●ダイハツがほぼ全車種で不正、新車全車種の販売停止の衝撃

2023/12/24追記:ダイハツの話は以前書いたので、よっぽどじゃないともう書かないかなと思っていたら、そのよっぽどのことが発生。ダイハツ、現行車のほぼすべてで不正 国内外の全車種を出荷停止へ:朝日新聞デジタル(2023年12月20日)などの記事が出る事態になっています。

<ダイハツ工業が車両の安全性を確認する衝突試験で不正をしていた問題で、現在生産しているほぼすべての車種で不正が行われていたことが20日、わかった。不正拡大を受けて、同社は国内外のすべての車種の出荷を停止する方針だ。>


●技術志向だったダイハツが金儲け至上主義になって不正常態化

 同日の別記事一度の「成功体験」が現場を追い込んでいった ダイハツ変容の転機:朝日新聞デジタルを見ると、トヨタ本社側の利益追求主義やスピード優先が災いしたと思われる車検不正などのことを思い出しました。専門感コメントの長野智子キャスターによると、ユーザーのインタビューを見ると、皆さん「トヨタが親会社だから安心していた」と答えているそうですが、そのトヨタが一番悪いんじゃないかと思いますわ…。

<「机上で決定した日程は綱渡り日程でミスが許されない」「なんとか力業で乗り切った日程が実績となり、無茶苦茶(むちゃくちゃ)な日程が標準となる」
 ダイハツの車両認証試験の不正について調査した第三者委員会が調査の一環で行ったアンケートには、従業員たちのやるせない言葉が並んだ。
 今回新たに発覚した不正の中には、安全面に関わりうるものもあった。エアバッグの試験では、衝突検知時に自動で作動させる必要があるにもかかわらず、タイマーを仕込んで作動する細工を施していた。タイヤの空気圧を調べる試験では、うその数値を記載して申請を行った。
 第三者委は、技術志向の企業だったダイハツを変容させた一つが、「1ミリ1グラム1円1秒」にこだわって低コストかつ迅速に新車を生み出す「短期開発」だと指摘した。>

 さらに別記事のダイハツ 不正の背景に…「短期開発」「現場のプレッシャー」など 全車種を出荷停止[2023/12/21 15:32]を読むと、もろにトヨタの影響が指摘されていたみたいですね。1つ目の不正の背景が「短期開発」で、2つ目が「親会社からの期待」だとされていました。

<ダイハツは1998年にトヨタの連結子会社となり、海外展開の役割を担っていた。2016年に完全子会社となっている。そして「管理職が“現場任せ”」だったそうだ。
 「管理職が現場の状況に精通しておらず、経営幹部のリスクへの感度が低く、現場環境が『ブラックボックス化』したことで長年にわたって短期開発の弊害に気づかず、社内で不正を防ぐ自浄作用も働かなかった」と指摘した。
 自動車業界に詳しい、経済ジャーナリストの井上さんは「トヨタからの仕事が増えるようになって、自分たちのキャパシティーを超えたのでは。経営陣は従業員、予算、開発力を把握している。現場がキャパシティーを超えた仕事を与えられた時に、手抜きや不正が起こる可能性を予期するものだが、そうしたリスク管理ができていなかったことに原因がある」としている。>


●豊田自動織機の不正でトヨタのランクル・ハイエースなど出荷停止

2024/01/29追記:またまたまたまたトヨタ関連の不正。わけがわからなくなってきていて、古い話がトレンドに再浮上しただけかも?と疑いつつ読んでみたら、本当に新しい話でした。豊田自動織機関係の不正が広がって、トヨタの「ランドクルーザー」や「ハイエース」などが出荷停止になるという新情報です。

豊田織機がディーゼル試験不正 一部ハイエースやランクル出荷停止へ:朝日新聞デジタル(江口英佑2024年1月29日 14時30分(2024年1月29日 15時23分更新))
<トヨタ自動車グループの源流企業である豊田自動織機は29日、トヨタ向けの自動車用のディーゼルエンジンの試験でも不正があったと発表した。豊田自動織機が該当エンジンの出荷を止めることに伴い、トヨタも「ランドクルーザー」や「ハイエース」などの車種でディーゼル搭載車の出荷を停止する。
 豊田自動織機はこの日、国内向けフォークリフト用エンジンについて、排ガスなどをめぐる耐久試験で不正があったことを受けて、特別調査委員会の報告書を公表した。
 新たな不正を公表したのは、乗用車用のディーゼルエンジン3機種で、出力試験時に異なるソフトを使った装置で出力性能を測定していたという>

 豊田自動織機の不正問題に該当するエンジンを搭載したのは、世界10車種で、国内向けに販売しているのは6車種。また、国内向けフォークリフト用エンジン3機種に加えて、6機種(うち5機種は旧型)と建機用エンジン1機種(旧型)についても不正があったことが新たに判明していました。


●レクサスなどトヨタ店で大量不正車検 数値の改ざんや検査未実施

2021/07/22:トヨタ自動車は、高級車ブランド・レクサスを扱う東京港区のレクサス高輪店で不正な車検が行われていたと発表。トヨタ系列の販売会社のトヨタモビリティ東京が運営する店舗でした。<トヨタ「レクサス」販売店で不正車検 2年間で565台 東京 高輪>(2021年7月20日 19時33分 NHK)というタイトルでわかるように、車検不正は、前月までの2年間で565台と大量でした。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210720/k10013150491000.html

 不正内容としては、必要とされている検査を実施していなかったり、基準を満たしていないのに適合しているように数値を書き換えたりしていた…これは要するに改ざんしていたということで悪質。車検に通らない車を無理やり通していたわけで、安全性に問題があると言わざるを得ないでしょう。社会にとって害悪です。

 会社側は車検の作業量が増加しているにもかかわらず、慢性的に人員が不足していたのが原因だと説明していたとのこと。これは要するに「ブラックだから」ってことでしょうね。今後、他社でも同様の不正が出てきて業界全体の問題となる可能性がありますが、とりあえず、ここからは会社の体質がブラックだという問題が見えてきます。

 また、トヨタでは、系列の販売会社「ネッツトヨタ愛知」の愛知県豊橋市にある店舗でも不正車検が発覚。国土交通省は、、トヨタの系列の販売店をめぐっては、2021年3月に愛知県の店舗でも不正な車検が繰り返し行われ、指定自動車整備事業の指定を取り消すなど不正が相次いでいることから、すべての店舗に確認を指示したとしていました。

 別記事<トヨタ、レクサス直営店で565台不正車検 人手不足で高負荷>(ロイター 7/20)によると、「ネッツトヨタ愛知」では、2018年12月以降から約2年間に受け付けた約5200台の車検において検査の一部未実施が判明していたとのこと。レクサスより一桁多い不正が、トヨタのお膝元・愛知県で行われていたようです。 
https://news.yahoo.co.jp/articles/ccd19cdd8a9f589af868cf60c1aaf568f4584ec6


●人員不足に加えて「決められた時間内に終了」も不正の原因か?

 レクサス高輪で不正車検 「慢性的に高負荷な状況が続いていたことが一因」 - Car Watchによると、具体的には「ヘッドライトの明るさ」「フロントタイヤの角度」「パーキングブレーキの効き」の3項目で基準を満たす値に書き換えられ、「排気ガスの成分」「スピードメーターの精度(誤差)」の2項目で検査を実施しなかったそうです。

 また、トヨタ自動車およびトヨタモビリティ東京からの発表内容を読んでみると、人員不足というのに加えて、スピード重視のノルマがきつかったのが原因ではないか?と思わせるところがありました。目標やノルマは良いことだとする人が多いのですが、このように不正に繋がることがあります。ときには過労死すら引き起こすことがあり、注意が必要です。

<今回の不正は、増加する仕事の量に対して、エンジニアを中心とした人員や、設備の増強が追い付いておらず、慢性的に高負荷な状況が続いていたことが一因として挙げられます。
また、決められた時間内に車検を終わらせることも、目的となってしまっておりました。一台一台のおクルマには、車種や、走行距離、日々の使われ方や、車両の状態などで、必要な作業時間が異なりますが、当初予定された時間で仕上げることを最優先してしまったために、今回の不正につながりました>

 ロイターによると、会見に同席したトヨタの佐藤康彦・国内販売事業本部本部長は「ネッツトヨタ愛知は45分という短時間で車検を仕上げなければならない。今回のレクサス高輪では2時間を頂いている」「この時間が目的になっていたことが共通点」と述べていたとのこと。他人事感ある言い方ですが、とりあえず、やはり時間ノルマが不正に繋がっていたと思わせる話です。


●「働き方改革で休みが増えたのが悪い!」のコメントが人気に

 ロイターのヤフーニュースのコメント欄では「働き方改革で休みが増えたのが悪い!」としているコメントが人気していたのですがそれは逆っぽいです。そもそも人員不足なのに人を増やさず安い給料で働かせまくってさらに人員不足になる…という悪循環なんじゃないかと思います。コメント欄のディーラー経験者も以下のようにそういった意見でした。なぜか知らん、働き方改革をすごく憎んでいる人っていますよね。

<元ディーラー整備士でした。
1日の車の台数、整備内容の多さ、その問題から人員不足になるのは当たり前。
これからの自動車整備士に必要なのは働き方改革。
9時6時(夜中の12時位まで残業してるとこもあるけど)の出勤体制ではなくて、早番中番遅番といったように時間区切りをすることが出来れば仕事をしている人間への負担は確実に減りやるべき点検内容をこなすことができる>

<ディーラーに務めていましたが土日は地獄でしたね。人数が足らず必ず休む人もいるので、土日はいつも工場長と私だけでした。(中略)大体24時頃に落ち着くので、そこで昼食兼夜食。25時からは代車の洗車や掃除などの後始末。積載車でバリケードをして帰れるのは26時頃。
給料は13万円。こんなの誰もやらないよ>

<現場のメカニックを軽く見すぎてんだよね。営業に比べて賃金もめちゃくちゃ安いし。そのくせ忙しかったり。メカが好きな人も嫌になってやめちゃう。
しかし地方の個人経営の車屋ならまだしも トヨタモビリティ東京の直営店でやってしまうのは凄いな>

<業界は慢性的なメカニック不足なのに、車は売れまくってしまってるからなレクサスは。
ヤナセもそう。もっと給料上げて人育てないと>


●車検不正はトヨタだけではない?他社の整備士の業務環境は…

2021/08/02追記:<レクサス高輪の不正車検は国内1強のトヨタの慢心か、販売店改革のひずみが露見>(ダイヤモンド・オンライン)という記事も読んでメモしていたのですが、遅れて追記という形で。作者は、佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆である佃 義夫さんという方。たぶん自動車業界の方なんでしょうね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2f4169e40eaf9824888726af6d78fe10c7240c1

 この記事で佃 義夫・佃モビリティ総研代表は、「人員や設備の増強が追いついておらず、慢性的に高負荷な状況が続いていたことが一因。また車検を仕上げることを最優先してしまったために不正につながってしまった」というトヨタの説明は言い訳にしか聞こえないとしていました。

 業界全体の問題の可能性があると私は最初とのとき書いたのですが、こちらは逆の見方。全体として慢性的な整備士不足の状況が続いてはいるものの、かつては3K(キツい、汚い、危険)の代表職種とされてきたのが、近年はディーラー側もアフターサービスの重視とともに整備士育成に力を入れており、業務環境が改善してきた経緯があると説明。ただ、トヨタだけが違うというのです。

 トヨタは国内販売改革、すなわちトヨタ全販売店での扱い車種統合と販売チャネル統合を急ぐあまり、ディーラーの収益目標の重点がアフターサービス(車検や点検など)に置かれたことで、現場のコンプライアンス意識がなおざりにされた可能性がある…としていました。


●日本の車検は厳しすぎていらない!廃止論もありトヨタは被害者?

 トヨタの佐藤本部長も「トヨタの国内流通改革の中で、台数重視や数字を追いかけることが先行していたという意味で、メーカーの責任は感じている」と発言。これは私が最初のときにも書いた目標を重視しすぎることの弊害ですね。また、「慢心があったのかほころびが出た」とも言っていたそうです。

 トヨタではメーカー主導の販売改革が行われている真っ最中だったそうで、単なる系列会社の不正というよりもトヨタ本体が関わる度合いが高い事件だった模様。また、今回の不正車検が発覚したレクサス高輪は、なんと国内におけるレクサスの旗艦店であったそうで、日本のレクサス中心店舗における不正だったとも言えます。

 なお、日本の車検制度が厳格過ぎるとして、「車検制度」廃止論まで出ているとのこと。しかし、これは今回の問題とは別で議論してほしいところ。記事では、ディーラーにとって現在の車検制度はありがたく、ユーザーを囲い込んで新車販売につなげている事実があり、この車検サービスの過剰な重視で起きた不正といった指摘もされていました。


●不正車検はトヨタ生産方式のせい?「失敗する働き方改革と似てる」

2021/08/12追記:新しい記事ではなく、最初のときに出ていたものなのですが、トヨタの基本思想である「トヨタ生産方式」(TPS)が形骸化していたのではないか?とする記事がありました。車検「2時間」守るため不正常態化…本末転倒のトヨタ式:朝日新聞デジタル(千葉卓朗 2021年7月21日)という記事です。

 有料記事のため、無料部分だけしか読めませんが、とりあえず、読める部分だけ紹介。まず、不正車検が見つかった「レクサス高輪」では、車検の納期を「客が店内で待てる時間」として、2時間に設定していたという事実があります。しかし、この店では売上が伸びて、社員の負担は大きくなっていたとのこと。つまり、人員の補充が不十分、あるいは、一切なかったのでしょう。

 となると、もう手抜きするしかありません。車検は本来、車種や走行距離によって作業時間を1台ごとに変える必要があるのですが、業務が多い中で2時間という時間を守ることが優先されました。トヨタモビリティ東京の関島誠一社長もオンライン会見で、「時間が目的になっていた」と述べています。法的に決められた検査より2時間が優先されたのは、間違いなさそうです。

 タイトルになっていた「本末転倒のトヨタ式」というのは、ヨタの基本思想である「トヨタ生産方式」(TPS)の話。これは本来、作業のムダを省いて時間を短くするという思想だったのですが、時間を守るために作業を省く本末転倒の結果になりました。解釈を間違えた社員側の問題…という擁護はあるでしょうが、上が無謀な時間短縮を求めるとこうなるでしょうね。

 この記事に、小室淑恵・株式会社ワーク・ライフバランス社長が、「失敗する働き方改革とよく似ている」というおもしろい指摘をしていました。上が「残業を減らせ」「数字は必達」と強く求める一方で、その手段を提示しないと部下は不正するしかありません。政府の裁量労働制の労働時間捏造や東芝の利益水増し不正会計のことも思い出しました。


●「トヨタは技術が高いから欠陥が出た」デンソーのときも半分自慢

2021/08/23追記:最初のときに紹介したように、トヨタの幹部が「慢心があったのかほころびが出た」と言っていました。これは謙虚に反省していると捉えられる一方で、「トヨタが普段すごすぎるからこそ油断してしまった」ということで、半分自慢しているようにも見えるかもしれないな…と今になって思いました。

 そう思ってしまったのは、以前書いた安心の日本製、トヨタ系の高品質デンソーが欠陥でメガリコールを読み直していて、このときにも「半分自慢しつつ反省」をやっていたのに気づいたため。トヨタグループの重要企業で、世界最高の高品質な部品を生産しているとされていたデンソーの欠陥問題のときに出ていた話です。

 この問題の発言は、トヨタ側から出たという「デンソーは技術に絶対的な自信を持っている。今回の件はそれが裏目に出た」というもの。「技術が絶対的に高いからこそ他社では考えられないほど多数の欠陥が発生した」というもので、反省しているんだか、自慢しているんだかわからない発言でした。

 あと、最初のリコールのときに問題を把握しきれずに、追加で異例の大量にリコールしたことについても、あるトヨタ関係者がむしろ誇るような発言をしています。「トヨタが検証漏れをしたのではなく、品質のばらつきを調べた上で、より安全・安心側に振ったリコールとみるべきだろう。要は、『疑わしきは罰する』という判断だ」とのことでした。


●トヨタ系列販売店、1万人以上の個人情報無断使用でID発行数を稼ぐ

2021/09/22追記:見逃していたのですが、車検じゃない不正もいっぱいあったんですね。トヨタ自動車が、系列販売店で顧客の個人情報を本人の同意なくトヨタの共通ID登録に使用していた件で、新たに5797人分の不適切扱いが判明したと発表していました。これは2021年3月の福岡トヨペットで発覚して問題が全国に拡大…という不正車検と似たパターンです。

<トヨタでは、同社が提供する顧客向けウェブサイトの認証サービス「トヨタ/レクサスの共通ID」を発行するため、系列販売店が注文書やアンケートに記載された顧客の個人情報を無断で利用する問題が3月に発覚し、8月にも不正登録が判明>
(<トヨタ、個人情報の不適切取り扱い件数が拡大 新たに27社で判明 9/16(木) 12:12配信 日刊自動車新聞より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/fd0179b7aaf03c725548c5bca5c7e71692869992

 今回の判明により、不適切利用件数は累計で1万260人分にまで増えました。すごい数です。この理由について記事では、<トヨタでは、ディーラーに対してID発行を推奨していたことが問題発生の一因だったと分析する>と書いていました。わかりづらい言い方ですが、車検不正と似た感じで、トヨタ本社側によるノルマ的な無言の圧力が問題を誘発したのかもしれません。


●名鉄系の不正車検では警察が家宅捜索…トヨタ系の家宅捜索は?

2021/09/30追記:最初に他社でも車検不正があるのでは?と書いていたら、名鉄の子会社工場を家宅捜索 大型車の不正車検疑い 愛知県警 毎日新聞 2021/9/29 16:31という話が出てきました。ただ、今回初めて露見したという話ではなく、2021年7月の時点ですでに公表していたそうです。私が見逃していただけですね。

<名古屋鉄道の子会社「名鉄自動車整備」(名古屋市緑区)の津島工場(愛知県津島市)で大型車の不正車検が行われた疑いがあるとして、愛知県警は29日、同工場を虚偽有印公文書作成・同行使と道路運送車両法違反の疑いで家宅捜索した。捜査関係者への取材で判明した。
 捜査関係者などによると、バスなどの大型車のホイールボルトやナットを点検する際、本来ならタイヤを取り外す必要があるが、同工場ではタイヤを取り外していないのに書類上は点検したように装っていた疑いが持たれている
 同社は今年7月、大型車の車検に関し、記録の残る2019年6月以降に実施した車検1221件のうち553件で不正の疑いが見つかったとホームページ上で公表していた。
  関係者によると、今回の不正疑惑は、同社を対象に中部運輸局が実施した別の違法行為に関する調査の過程で発覚。大型車の車検は1台につき20~30時間を要するといい、同運輸局の聞き取り調査に対し、同社の車検担当者の一人は「作業効率を上げるためにやった」と話しているという>

 あれ?と思ったのは、この名鉄系の件では家宅捜索されていたこと。トヨタの場合は?と検索しても出てくるのは今回のニュースばかりで、トヨタ系が家宅捜索されたというニュースが見つかりません。名鉄は業務用の大型車で重大だからということかもしれませんが、なんかトヨタが特別優遇されているように見えて腑に落ちないものがあります。


●トヨタの不正は6000台以上に増加…ベストタイミングで発表してた

2021/10/12追記:前回の名鉄系の不正車検とちょうど同じ日に、トヨタでも不正車検の続報が出ていました。これで不正車検の件数が以前よりさらに増加。7月に発表された不正車検を含めて、系列の販売会社11社12店舗で計1345台の不正車検が確認されたと発表されています。ただ、愛知県の系列販売店で確認された5千台超は別ですから、合計6千台以上ですね。

 不正が発覚した販売店では、排ガスの成分について必要な検査をしなかったり、ヘッドライトの明るさについて検査の結果を改ざんしたりするなどしていました。以前の指摘と同様に、車検にかけるスピードを優先したためとみられています。今回の記事もトヨタ販売店の不正車検、12店で1300台超確認 スピード優先か:朝日新聞デジタル(2021年9月29日)というタイトルでした。

 特別扱いされているように見えてしまうトヨタですが、一応お咎めがないわけではありません。国交省関東運輸局はこれまたちょうど同じ日に、7月に不正車検が発表された「レクサス高輪」に対し、民間車検の指定を取り消す処分を行っていました。指定取り消しを受けると、2年間は再申請ができないそうです。新たに報告を受けた11店についても処分を検討するとされていました。

 あと、国交省関東運輸局の処分発表とトヨタの発表が同じ日…というのは、たまたまではなく意図したものかもしれません。発表日が異なると二度ニュースになり、トヨタのイメージ低下に繋がるために、発表日を合わせるメリットがあります。企業不祥事で情報を小出しにすべきではないというのは、こういった理由もありますね。前述の通り、名鉄系の不正車検の家宅捜索もなぜか偶然同じ日で、トヨタにとってはベストなタイミングになっていました。


●トヨタ自動車系販売店の副店長ら10人を不正車検容疑で書類送検

2022/02/11追記:トヨタ自動車の系列販売店で不正車検が見つかった問題で、愛知県警は、道路運送車両法違反(不正車検)などの疑いで、販売店「ネッツトヨタ愛知プラザ豊橋」の整備部門を統括していた元副店長ら自動車検査員だった10人と、法人としての「ネッツトヨタ愛知」を書類送検したそうです。

 不正車検容疑、10人書類送検 元トヨタ販売副店長ら―愛知県警:時事ドットコム(2022年02月08日)によると、送検容疑は、ヘッドライトの明るさなどの検査が不適切だったほか、四輪駆動車の速度計の検査の一部を省くなど、法定の点検や検査などを正しく行わなかった疑いなどです。

 さらに、中部運輸局の職員らに事実と異なる車検証の有効期間を記録させるなどした疑いがあります。別記事<不正車検を5000台以上で行ったか ネッツトヨタの元副店長ら10人を書類送検>(名古屋テレビ【メ~テレ】)では、「点検項目を省いたにも関わらず適切に検査を行ったかのような虚偽の文書を作成するなどした疑い」という書き方で悪質性がよりわかりやすいですね。
https://www.nagoyatv.com/news/?id=011278

 時事通信によると、元副店長は「適切な検査方法は時間がかかる。売り上げのノルマがあった」などと供述したと県警が説明。以前にも書いたように、ここらへんはトヨタ本体の方針が密接に関係しており、一部子会社の暴走などではなく、トヨタ本体にも大きな責任があると考えられます。


●トヨタ系の日野自動車が意図的な排ガス不正・燃費不正、11万台以上

2022/03/10追記:トラック・バス・商用車大手の日野自動車が、エンジンが保安基準に合っているかどうかを調べる「型式指定」の検査で、排ガスや燃費について性能を偽る不正をしていた件をこちらに追記。なぜここに追記か?と言うと、トヨタ自動車グループであるため。なぜか触れていない記事が多いんですけどね。

 日野自動車、エンジンの排ガス・燃費性能偽る 搭載車は計11万台超:朝日新聞デジタル(神山純一、近藤郷平、磯部征紀、構成・三浦惇平、松本真弥2022年3月4日 22時00分)によると、不正のあったエンジンの搭載車は累計で11万台以上もあるそうです。意図的で法令に違反するような事例で、国土交通省が調べています。

 「意図的」だとわかりやすいのは、、排ガス性能の耐久試験で、基準を満たすために処理装置のマフラーを途中で交換していた事例。小木曽聡社長も「性能を満たさないことを知っていた。意図があったと理解している」と認めています。燃費不正だけならまだしも、排ガスでの不正だとさすがに擁護しようがないでしょうね。


●北米向け作れないレベルの日野 日本ではなぜ?と調べて不正判明

2022/03/17追記:日野自動車の排ガス不正で、尿素フリーに固執したことが遠因か? 排ガスレベル未達が誇り高きエンジニア達を狂わせた!! 【日野自動車不正問題】 - 自動車情報誌「ベストカー」(2022年3月9日)という記事が出ていて興味を持ちました。

 なぜ興味深いと思ったのかと言う、食品においても、特定の物質を問題視して削減することで、別の物質が増えてしまってそちらを摂取することによって余計健康リスク…ということがあったため。特定の物質を問題視するのはわかりやすいのですが、本当はゼロを目指すより、バランスを取った方がいいのです。

 なお、今回の話は日本の技術の凋落を示す話ですが、それよりモラルの失墜が問題かも。実は、日野自動車では不正発覚前に、アメリカ向けのエンジンを作れず断念していたそうです。これも技術の凋落を示しているものの、このアメリカ向けの工場は不正はせず。日本向けを作る人たちの方が悪かったようです。

・北米向けの新しいエンジンに関して、米国法定エンジン認証試験の排出ガスの認証が取れず、北2工場(北米2工場の誤字?)が2021年9月まで生産停止に追い込まれる。最終的には自社のエンジンを供給することを断念。
・これをきっかけに日本でも点検。すると、日本では不正を行って基準をクリアしていたことが判明する。


●「ユーザーの声は聞かない」「不正問題で客と向き合うのは販売会社」

 排ガス不正でポイントとなっていたのは、HC-SCRという排ガスの後処理装置でした。尿素を使わないので、定期的に尿素水を補給する手間も費用も要らず、装置も軽量コンパクトでリーズナブルというのが売りの装置。日野自動車独自の開発技術は、数々の技術賞に輝き、エンジニアの誇りとなっていたそうです。

 しかし、日野自動車のこの技術では、最近の排ガス規制のレベルを達成することができなくなってしまいました。であるのなら、他社と同じ方向性の技術でやるべきでしたが、日野自動車のエンジニアは自社技術に固執し、不正までやって延命させたのでは?というのが記事の見方でした。

 事務を兼任して燃費計算もしているベテランドライバーによると、日野自動車のトラックに変えたところ「荷物を積むと走らない」という致命的な馬力不足に加えて、燃費が悪すぎてひどくなったといいます。日野自動車自慢の技術は排ガスだけでなく、全面的に時代遅れになっていた模様です。

 ということで、この場合は有害物質を問題視したものではなく、特定の物質を使わないという、他の会社ができない技術にこだわった…ということみたいですね。ただ、結局、特定物質を使わないことに固執したせいで本末転倒に…という構図は、食品で起きた問題と似た感じではあります。

 また、トヨタグループにありがちな傲慢さも見えた話。以前、日野のエンジニアと話した際、新車開発でユーザーと話をする機会はどれくらいあるかを尋ねたところ、「一度もありません。市場のニーズの状況は調査会社からデータが入りますし、販売会社を通じてユーザーの要望もわかりますから」と答えられて驚いたそうです。

 経営陣は経営者でズレていて、今回の会見では「お客様に直接向き合っていくのは販売会社の人間なので、今後のことも1つ1つしっかりとお答えできるよう我々もバックアップしていきたい」と、まるで「客に謝罪するのは自分たちではない」と言わんばかり。日野が直接謝罪するのが筋だろうと指摘されていました。


●トヨタ販売店は「入社した頃から不正車検は当たり前」で感覚麻痺

2022/05/16追記:<「不正は当たり前」"不正車検の闇” 現役整備士たちが告白>(CBC news 2022/2/9)という記事をメモしていたのを忘れていました。記事タイトルを見ててっきり「トヨタ以外もやっている」って話かと思ったら、東海地方のトヨタ系列ディーラーの現役整備士5人に話を聞いた…という内容です。
https://hicbc.com/news/article/?id=2022020912

 5人のうち3人は不正車検の疑いで書類送検された「プラザ豊橋店」で勤務経験がある人たち。「不正を見たり聞いたりしたことある方は手を挙げてください」と記者が聞くと全員が挙手。100%ですね。「長年、不正車検が行われていた」といいます。ここでは少し「他社もやっている」的な主張は見られました。

「多分、真実全部暴いていこうと思ったら、多くの会社だったり、店舗が摘発されるんじゃないかなと思います」(整備士A)
「入社した頃から“当たり前”だったので 不正の感覚が薄くなっていた」(整備士B)

 このように「他社もやっている」的な主張が見られたものの、「45分車検で45分の枠しかとっていない。どう考えてもこなせるような入れ方じゃない」(整備士C)というのはトヨタ特有の問題。「45分車検」とは、トヨタ系列のディーラーがかつてウリにしていた、最短45分の「スピード車検」のことのためです。

 なお、実際に正しい車検をやってもらったところ、小型車1台の車検にかかった時間は1時間ほどでした。小型車でも45分ではそもそも不可能なんですね。また、「45分車検で45分の枠しかとっていない」とあったように、理想的なスケジュールにするのは難しいため、もっともっと余裕を見ておく必要があるでしょう。

 また、ニュースの後半では本当に「他社もやっている」的な話も登場。別の大手ディーラーに務める30代の現役整備士が、繁忙期には、車がまっすぐ走れるかどうかの検査や排気ガスの成分チェックなどを改ざんしていたと証言していたそうです。45分車検のトヨタが特にひどそうですが、他でも問題はありそうでした。


●根本原因放置…整備士が「トヨタは改善していない」と言う理由

2022/06/08追記:上記記事の続き。「ネッツトヨタ愛知」の「プラザ豊橋店」の不正発覚発覚のきっかけは2020年12月の国土交通省の抜き打ち監査だったとのこと。問題は全国のトヨタに広がり、トヨタ自動車は「スピード車検」にムリがあったことを認め慢性的に不足している整備士の処遇を改善する方針を示しました。

 ところが、「改善しようという人たちはいる。ただ、それが現場に浸透してるかというとまだ全然そんなことなくて」(整備士C)という状態。そもそも整備士不足であるのため、上が命令すれば即改善…とはなりません。企業のダメな労働改善あるあるな「命令したから責任は果たした」という投げっぱなし対応策ですね。

 また、整備士がなぜ不足するかというと、「重労働のわりには給料が安いし、夏は暑いし冬は寒いし、危険」なため。全国の自動車整備学校の1年間の入学者数は、この15年あまりで約12000人から6000人に半減しました。例によってブラック労働は外国人ということで、外国人整備士も今増えてきているといいます。


●車検は無意味だから不正しても構わない…という擁護は妥当なの?

2022/06/17追記:さらにCBCニュースの続き。この記事では、車検はディーラーや整備工場にとって大きな収入源の1つと指摘。以前も書いたように、車検は迷惑ではなく稼ぎどころなのです。ただ、稼ぎどころだからこそ不正が起きた形。整備士らは、多くの店舗で毎月厳しいノルマが課せられていると話していたそうです。

 また、「車検を不正したって安全だから問題ない」というネットの擁護を否定する証言も登場。よく不正を行うもので挙げられていた「速度計の誤差」について、「速度が出ているのに表示が少ない場合だとお客さんが事故とかしちゃったときにひどい結果になる可能性がある」(整備士D) としていました。

 ほぼ異常値が出ない「排気ガス」の検査など時代に合わない検査項目も多く、手抜きにつながるという話もあり、改善できそうなところはあるにはあります。一方、国土交通省はEVなどに関して車検制度の見直しを検討するとしつつも、「不正車検の原因はディーラーなどの車検業者にある」と釘を刺していました。


●最近だけの不正と説明の日野自動車、実は20年ほぼ全部不正だった

2022/08/04追記:以前書いていた日野自動車の不正での続報。外部有識者による特別調査委員会が2022年8月2日、全277ページに及ぶ調査報告書をまとめて関係省庁に報告しています。これにより、驚きの新事実が明らかになりました。不正は最近だけではなくずっと前から行われていたことが判明したのです。

<何が驚きかといえば、不正は2000年代から行われていたことが分かり、またその原因が「上に物を言えない」という企業風土にあると、特別調査委員会が結論付けた点です>
<まず、不正が行われていた対象エンジンですが、2022年3月4日の会見時点では、対象エンジンは中型エンジンが1機種と、大型エンジン4機種であり、それぞれ2016年度排出ガス規制(ポスト・ポスト新長期規制)であるとしていました。
 ところが、今回の調査では、事態はもっと深刻なことが判明したのです。
 なんと、認証不正は、2003年度排出ガス規制(新短期規制)から確認され、その後の2005年度(新長期規制)、2009年度(ポスト新長期規制)、そして2016年度(ポスト・ポスト新長期規制)にかけて20年近くも継続して行われていたことが分かったのです>
<過去20年ほどの間に日野が生産した多種多様なエンジンのほとんどで何らかの認証不正が行われていたことになります>
(トヨタグループ「日野自動車」に何が起きた!? 「上にモノがいえない」異常な企業風土 エンジン不正の調査報告からみえたこと 22/8/3(水) 17:10配信 くるまのニュースより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1bdb78a09fc0370b2ef7c36919a7d0fd53f330a2

 こうなると「独自技術が基準を達成できなくなってしまったものの、会社の誇りの技術であったので固執してしまい不正」という以前の説明は何だったのか?という話に。そもそも誇れるような独自技術ではなく、最初から不正だらけの技術だった可能性が出てきました。ここらへんは今度もう少し深掘りしたいです。


●できないと言えない…従業員らが日野自動車のパワハラ体質訴える

 もうひとつ、今回の調査で明らかになったのが、いわゆる「2016年問題」に対する虚偽報告。2016年に三菱自動車工業等が軽自動車の燃費不正が発覚した際、他社の不正も判明して叩かれました。ところが、日野自動車はこのとき不正がないと報告。不正の上塗りによる虚偽報告であったと今回の調査で指摘されています。

 いわば日本の自動車メーカーで最も悪質だったと言える状況に。ただ、最近は自動車業界に限らず日本企業はどこもかしこも不正。以前ほど叩かれなくなってしまいました。当時不正を隠蔽した企業の方が儲けた形であり、よくありません。他の自動車メーカー以上に日野自動車が叩かれないと不公平でしょう。

 なお、調査報告書では、今回の問題の真因について、「1.みんなでクルマをつくっていないこと 2.世の中の変化に取り残されていること 3.業務をマネジメントする仕組みが軽視されていたこと」の3つを指摘。世界に誇るトヨタグループなのに、なんか普通の企業よりダメそうな感じです。

 一方、従業員アンケートからは「日野のパワーハラスメント体質を問題視する回答が数多く寄せられた」とのこと。調査報告書では、「上に物をいえない」「できないことをできないと言えない」風通しの悪い組織になっていたとも指摘。こちらも不正の遠因となったのかもしれません。


●日野自動車の不正はトヨタが子会社化し経営陣送り込んで以降?

2022/08/22追記:日野自動車の不正報道について見ていると、「言わなくていいのにトヨタ系と言うのは不当なトヨタ叩き」というマスコミ叩きの声がなぜか出ていました。ただ、日野自動車に関して言うと、トヨタ系と言わない方が不自然で「トヨタ隠し」「トヨタ擁護」ではないかとむしろ疑いたくなります。

 というのも、日野自動車はトヨタの名前を使っていないだけで、トヨタが過半数以上の株式を持つ立派な子会社。名前を使っていても保有株が少なくて関連会社止まり…もしくは関連会社ですらないケースがあることや、子会社でも過半数の株式を持っていないケースがあることを考えると、そもそも日野自動車はトヨタと極めて濃厚な関係だとわかります。

 もうひとつ、ひょっとしたら重要ではないか?と思うのが、今回の不正が始まったのはトヨタが出資比率を上げて以降であるということ。経営陣の直接関与は認定されなかったものの、不正の原因に上からの圧力が挙げられていましたので、トヨタの圧力とも言い換えることができるかもしれません。トヨタ系の車検不正なんかはこのパターンです。

<トヨタは01年に出資比率を現在の50.1%まで高め、日野自を子会社化した。その後は経営幹部を相次いで送り込んでおり、01年以降は4代続けてトヨタ出身者が社長に就いた。子会社化以降、生え抜きの社長経験者は不正発覚を受けて6月に退任した下義生前会長のみ。今の小木曽社長もトヨタ出身だ>

 上記の話があったのは、日野自動車エンジン不正、03年以前から 対象56万台に 2022年8月2日 日経新聞という記事。「03年以前から」という書き方なのは、それ以前も可能性があるという意味みたいですね。また、2003年認証の不正エンジンは当然それ以前から開発していたとも考えられます。

<日野自動車は2日、3月に公表したエンジン不正について、少なくとも2003年以前から行われていたと発表した。従来は不正開始時期について16年秋以降と説明していたが、より長期間にわたって不正が続けられていた。対象車両も判明しただけで09年以降で56万7千台にのぼり、これまで公表していた約12万台から大幅に拡大する。16年、国土交通省から求められた排ガスや燃費試験を巡る実態調査に対して虚偽報告していたことも明らかにした。
 (中略)現行車種では中型バスなど8車種の不正が新たに判明、2日から出荷を止めた。従来の不正対象は8車種だった。国内で出荷できるのは小型トラックのみとなり、21年度の国内販売実績ベースで約5割の車両が出荷できなくなる。
 日野自から2日に報告を受けた国交省は建機用も含めた現行エンジン14機種のうち、12機種で排ガス不正があったと明らかにした。そのうち4機種は基準に適合しておらず、型式指定の取り消しも検討する>


●日野自動車がリコール発表 でもまた不正エンジンを使うしかない?

2022/08/28追記:ディーゼル不正のリコール対応は「不正と同じことするしか…」日野自の性能試験不正に困惑の声 | 乗りものニュース( 中島みなみ)という衝撃的なタイトルの記事。これは過去の不正が追加で判明する前の2022年3月9日の時点の記事でした。リコールを行ってエンジン交換しても、日野自動車はそもそも相当する正当なエンジンがないため、不正エンジンを取り付けるしかない…みたいな感じですかね?

<「A05C」と「HC-SCR」を組み合わせたパワートレインが法律の規制値を満たさないことが判明し、日野は4万3000台を自主回収。無償修理を実施します>
「中型エンジンの不正は法律違反の車両を走行させていることになるから、すぐにでも対応してもらうしかない。それはどういうことかというと、開発時間はかけられない。長期の耐久性に欠ける部品であっても、新品に交換することで次の車検、またその次の車検まで延ばすしかない。それでも実際に規制値を上回ることがあるかどうか。車検で調べるというのが現実的な対応でしょう。つまり、やれることは不正と同じでしかないと、我々は受け止めています」(トラック・バスメーカーの技術や国土交通省の規制に精通する事業者)


●賞受賞技術に固執し不正…ではなく最初から不正技術で受賞か?

 ところで、この記事で紹介したかったのは、上記の話ではありません。以前書いた「独自技術が基準を達成できなくなってしまったものの、会社の誇りの技術であったので固執してしまい不正」という当初の説明と異なり、そもそも賞を取ったときから不正エンジンだった可能性を知りたかったためでした。

 これに関連するのは、以下の部分。この記事は2003年以前から不正していたことが判明する前なので、最初から不正という説明ではないのですが、2013年度経済産業大臣賞を授与された自慢のエンジンは2009年基準のために開発されたものだという説明はあるので、賞受賞時から不正エンジンであった可能性が高そうでした。

<「HC-SCR」は中小型ディーゼル車用に日野が独自開発し、機械振興協会から2013年度経済産業大臣賞を授与されました。
 現在主流の後処理装置は、排ガスをクリーンにするために後処理装置内で尿素水(欧州商品名アドブルー)を使いますが、「HC-SCR」はディーゼル燃料そのものを尿素水の代わりに使います。尿素水を使わないので、液体をためるタンクなど新たな装置の搭載も、尿素水を供給するディーゼルスタンドのようなインフラも不要です。
 中小型商用車は、限られたエリアでの配送が中心なので、わざわざ尿素水のため遠方のスタンドに行く手間が省けます。荷物の積載量を環境のために犠牲にする必要もありません。まさに待望のシステムでしたし、昨年末に尿素水が不足し価格が高騰した際にも注目されました。
 もともと「HC-SCR」は平成21年(2009年)排出ガス規制に対応するため、日野が独自開発しました。優れた技術が評価され、機械振興協会から2013年度経済産業大臣賞を授与されています。しかしその後、環境規制はさらに厳しくなり、現行の平成28年(2016年)排出ガス規制に対応することが迫られます。中型エンジン「A05C」+「HC-SCR」の不正は、この規制への対応途上で起きました>


●「不正はない」日野自動車は国土交通省の他、経団連調査でも隠蔽

2022/09/02追記:日野自動車は他社が不正を報告したときに隠蔽しており、最も悪質だった…という話の補足。読売新聞が<日野自動車の性能試験不正、各社の発覚受けても報告せず…5年前に経団連が調査>(2022/08/15 05:00)という記事を書いていました。国土交通省の他、経団連の調査のときにも隠蔽していたそうです。

<2003年以前から続いていた日野自動車のエンジン性能試験を巡る不正で、経団連が17年12月に品質不正の調査を会員企業に要請した際、日野が不正を報告していなかったことがわかった。日野は16年、国土交通省に不正はないと虚偽報告していた>
<経団連の要請は当時、製造業大手で検査データの改ざんや 捏造 などの不正が相次いだことがきっかけだった>
https://news.yahoo.co.jp/articles/6e7a47c8f9e5d7191b9bcc969060ea5b29284cb2

 また、日野とトヨタを米国で提訴 物流事業者ら「過去の不正行為で損害」:朝日新聞デジタルという記事が出ています。日本と違ってこうした嘘に厳しいアメリカでは提訴になるみたいですね。アメリカでは日本では当たり前と許されがちな燃費の誇大広告でも提訴されることがあります。我々日本人は嘘に慣れすぎなのかもしれません。

<トラック大手の日野自動車は12日、日野と親会社のトヨタ自動車など計4社が、米国の物流事業会社などから米国で訴訟を起こされたと発表した。日野が2004年から21年ごろに販売したトラックの購入者らを代表する集団訴訟で、原告側は「過去の不正行為などに起因して損害を被った」として、損害賠償などを求めている。請求金額は明らかにされていない>


●日野への処分に親会社トヨタ「日野を見守る」と他人事コメント

2022/09/12追記:国土交通省が、2022年9月9日付で、排ガスや燃費に関する不正が発覚した日野に対する行政処分を発表。不正行為を起こさない体制への抜本的な改革を促すべく、是正命令も出しました。これを受けトヨタは、以下のようなコメントを発表したそうです。

「日野の一連の不正に関し、エンジン認証申請におけるプロセスや体制にさまざまな問題があったとして、国土交通省から同社に対する『是正命令』という大変厳しい行政処分が下されたと認識しております」
「トヨタとしても、日野がステークホルダーの皆さまの信頼に足る企業として生まれ変われるのか、見守ってまいります」
「また、日野から依頼を受けている、小型トラック用エンジンの認証業務での協力など、支援可能な領域や業務を通じて、協力やサポートをおこなってまいります」

 これらのコメントは他人事すぎる印象。以前書いたように、日野自動車はトヨタの名前を使っていないだけで、トヨタが過半数以上の株式を持つ、関係が強い子会社。不正が始まったのはトヨタが出資比率を上げて以降であることも気になります。不正期間の社長もほぼ全部トヨタ出身者でした。

 さらに、これから改善を行っていく今の社長もトヨタ出身者であり、ちょっと他人事すぎやしない?と思います。これが他のグループの不祥事であったり、グループと同じ名前を使った会社の不祥事だったりした場合、「見守ります」「サポートします」だとバッシングを受けたと思うのですけど…。


●「基準が厳しいから不正をしたんだし、国が金を出すべき」と擁護

 上記のコメント発表の話があったのは、<不正相次ぐ日野へ行政処分 トヨタがコメント発表「日野の生まれ変わりを見守る」>(22/9/12(月) 7:05配信 AUTOCAR JAPAN)という記事でした。私が見たときのヤフーニュースのコメント欄では、別な方向性での擁護が1番人気と2番人気でした(その後、順位が少し低下)。

<私はいつも疑問に思うのですが、国が決めたハードルの高い環境基準ならば、開発費をしっかりと民間企業に手当てするべきだと。もし手当てしているのなら国会の場で分かりやすく公表して下さい。
 世界基準の割り当てをできない数値で約束してあとは民間企業まかせなんて、国家予算としてきちんと計上して下さい。世界一の技術を持っている国ですから>
<こういった問題が後を絶たないが、国の基準値が適正なのか?メーカーに負担をかけすぎていないか?も議論頂きたい>
https://news.yahoo.co.jp/articles/5ebad2fed8e36a87613e8526589d68594832657c

 まず「国の基準が悪いから不正をした」というのは、他の業界ではあまり聞かない擁護で疑問。あと、開発費を国が出す…というのは、日本が社会主義国と批判されてきた発想であり、海外だとどうなの?と気になるところ。車の規制基準が厳しくて有名なのはカリフォルニアなんですが、アメリカでも一般的なんでしょうか。

 さらに、そもそも今回の不正は、米国法定エンジン認証試験の排出ガスの認証を取れるレベルの北米向けエンジンを開発できなかったことから派生して判明していることも、「日本が厳しすぎるから不正を起こさざるを得なかった」説に疑問を感じさせるもの。隠蔽期間が長く他社より悪質でもあり、いろいろと疑問です。


●名前を書かせる不可解な調査?経営陣に忖度したような調査報告

2022/09/16追記:<できないと言えない…従業員らが日野自動車のパワハラ体質訴える>で書いたように、日野自動車の不正の調査報告書からはある程度上層部の問題は見えた気がしていました。ただ、企業の不正問題に詳しいGBL研究所の渡辺樹一理事から見ると、かなり不自然に忖度した報告書に見えたようです。

「報告書には経営陣の意識改革についての言及がほとんどなく、他社の不正調査と比較しても淡泊で、物足りなさを感じる」
「(引用者注:報告書で不正行為の真因とされた3つの原因の)上位にある根源的な真因は「日野自全体の企業風土や体質」であり、「経営陣の意識改革」を再発防止策に挙げるべきだった。経営陣が今回の問題を「従業員の問題だ」と人ごとのように考えているのではないか」
「2015年に東京証券取引所が導入したコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の基本原則2の後段では「取締役会・経営陣は、健全な事業活動倫理を尊重する企業風土の醸成に向けてリーダーシップを発揮すべきである」とされている。「取締役会・経営陣」の主体性が重要なのだが、日野自の報告書はこのことに一切、言及していない。3月4日の不正公表の際も、再発防止について「従業員一人ひとりの意識改革」としており、経営陣は関係ないと言わんばかりだ。これでは会社の改革につながらない」

 有料記事であり、詳細はわからなかった部分なのですが、「アンケート、記名式は不可解」という小見出しがあったのは気になるところ。「記名式」となると、それだけで告発が極めて難しくなります。ましてやパワハラ体質の会社となると絶望的。ひょっとしたら問題を隠蔽してしまうような調査方法を選択してしまったのかもしれません。


●不正を見つけない甘々調査?報告書が出てすぐに別の不正が判明

 この忖度したような調査報告書が出たのは、8月2日でした。それからわずか20日後の22日には国土交通省の立ち入り調査で新たな不正が発覚。調査で不正を見つけきれなかったことは、すでに確定と言えますね。<日野自動車、小型トラックでも新たな不正 国交省の立ち入り検査で判明>(22/8/22(月) 15:07配信 日テレNEWS)などの記事が出ていました。

<日野自動車は今月2日、少なくとも2003年からトラックの排ガスや燃費のデータについて不正を行っていたことを公表していましたが、さらに22日、国土交通省の立ち入り検査で新たな不正が判明したと発表しました。
 これまで日野自動車は、燃費の測定方法について規定と違う場所で測定するなどの不正を公表していました。今回、発覚した不正は検査の回数についてで、複数回以上とされている規定を守らず、1回しか行わないケースが見つかったということです。
 今回、不正が確認されたトラックは7万6000台に及び、これにより日野自動車がエンジンを生産する国内向け全てのトラックの出荷を停止することになりました>
https://news.yahoo.co.jp/articles/08311c2ea4c412619bdc87adf86a9cab0c870676


●スナック破壊の日野ラグビー部、三菱重工と偽り店が重工に抗議

2023/02/04追記:日野自動車で以前とは全く違う方向性での問題が発生。当初は日野自動車ラグビー部の選手だけの問題であり、ここで誠実な対応をとればまだ擁護のしようがあったのですが、日野自動車スタッフが以前の捏造隠蔽と同じような悪い対応をしたために日野自動車全体の問題と見られてしまっています。

 とりあえず、まず、日野自動車ラグビー部の選手が起こした当初の問題の話。<合宿打ち上げで別府のスナックでお触り、店破壊に虚偽説明も…日野自動車ラグビー部が600万円請求された>(23/2/1(水) 16:12配信 文春オンライン)で報じられたもので、迷惑行為が悪質な上に、チーム名を偽る偽装工作もやっています。

<ラグビーのリーグワン2部に所属する「日野レッドドルフィンズ」(以下日野RD)の複数の選手が、大分県別府市のスナックでグラスや備品を壊すなどしていたことが「 週刊文春 」の取材でわかった>
「厳しい練習が終わり、解放感で気が大きくなってしまったのでしょう。酒に酔った一部の選手が服を脱いだり、女性店員の体を触ったり、グラスや備品を破壊したり、店のレジを勝手に開けて中のお金を数えたりといった“乱痴気騒ぎ”を繰り広げたのです」(日野RD関係者)
「怒った店員から所属を聞かれた選手が、リーグワン1部の『三菱重工相模原ダイナボアーズ』を名乗ったのです。後日、店から三菱重工に連絡が入り、驚いた三菱重工が日野RDに抗議。日野RDが慌てて店に連絡したところ、備品や高級ウイスキーのボトルを壊されたとして、300万円を請求されました」(日野RD関係者)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4695a7da00f1e689cd39c7f5759e061d68257b55


●捏造隠蔽の日野自動車、ラグビー部スタッフも選手を脅迫し隠蔽

 選手だけの問題で済まなくなったのは、この後。チームスタッフが「もし表に出たらラグビー部なんて一気につぶれるし、株主総会も乗り切れない。弁護士や警察に相談したら公になるから、その場にいた選手たちで払え。払いたくなければ、社員選手は退社してもらう。プロ選手は契約を解除する」と隠蔽を指示したためでした。

 しかし、その後店から追加請求300万円が来て、同じ脅しをしたところ、今度は選手たちが従わず問題が拡大。ヤフーニュースの専門家コメントで、田村勇人・弁護士(フラクタル法律事務所代表)は、弁護士に問題を伝えなかったことがまずいとした上で、依然コンプライアンスの問題が改善できていない可能性を指摘していました。

<会社の弁護士にすら伝えない(伝えられない弱みがある)という判断、かつ300万円支払う際に「これで満額」と確認しなかった判断はコンプライアンス意識の欠如だけでなく、そもそも交渉事をまとめる能力の欠如が明らかです。
 日野自動車は過去に排ガスや燃費データの偽り、リコール等で特別損失を計上した過去がある為、社内にはそれなりのコンプライアンス体制を整備していたとも考えられますが、そう世間に信じていただくためには会社に報告しなかった点について処分をし、その処分を公表する必要があるでしょう>


●豊田自動織機は低レベル?違う数値使い「不正と知らず」と言い訳

2023/03/19追記:豊田自動織機はトヨタの原点である名門企業です。ただ、ここに追記しようと書き始めてから、あれ、そもそもトヨタグループとは違うかな?と思って心配に…。Wikipediaの説明を見てみると、トヨタグループである上に、自動車関連の仕事も多いようです。普通にトヨタグループでした。

<株式会社豊田自動織機(とよたじどうしょっき、英: Toyota Industries Corporation)は、愛知県刈谷市豊田町2-1に本社を置く日本の機械および自動車部品製造会社である。1926年11月18日に豊田佐吉が創業。トヨタグループの本家・源流にあたり、現在のトヨタ自動車や愛知製鋼は豊田自動織機の自動車部門や製鋼部門を分社化したものである。(中略)
 現在は原点であり、社名にも掲げる繊維機械(自動織機など)の製造のみならず、トヨタ自動車の一部車種の生産及び産業用を含む(中略)自動車関連製品の開発生産、「トヨタL&F」ブランドでのフォークリフトや自動倉庫、無人搬送車の開発から販売まで、多岐に亘る事業を展開している>
主要株主
トヨタ自動車株式会社 24.67%
株式会社デンソー 9.55%(トヨタグループ)
トヨタ不動産株式会社 5.25%
豊田通商株式会社 4.93%

トヨタグループ内での立ち位置
<現在もトヨタ自動車の株式の8.28%を保有する筆頭株主(信託銀行分を除く)で、トヨタグループ各社の株も多数保有している。しかし、時価総額が保有資産総額を下回っていることから、敵対的買収によりトヨタグループの支配権を握られることが危惧され、2005年(平成17年)にトヨタグループ各社による自動織機の持株比率合計を過半数以上に引き上げるという防衛策が取られた。その為、トヨタ自動車が支配株主となっている。>

 以上のようなすごい企業なのですが、このページに追記したことでわかるように、今回は悪い話題。 豊田織機、認証不正14年 効率優先で業務兼任 2023/3/19付 日本経済新聞というニュースです。

<豊田自動織機がフォークリフト向けのエンジンの排出ガス試験で不正があったことを公表した。法規に定められた手順を踏まなかった不正は14年もの間、見過ごされていた。社内に受け入れていたトヨタ自動車の人員の知見も生かされなかった。日野自動車に続いてトヨタグループ内で不正が相次ぎ発覚しており、品質への信頼が揺らぎかねない事態になっている>

 記事では「トヨタ自動車の人員の知見も生かされなかった」と書いているのですが、これには違和感。最近のトヨタ系での不正は、むしろトヨタが関わったことが不正に繋がった可能性を感じさせるケースが多いです。このため、「トヨタが関わってれば不正を防げたのに!」みたいなこの書き方は変ですね。トヨタをヨイショしているのかもしれません。

 フォークリフトの豊田自動織機で検査不正 トヨタ「取り組み支援」:朝日新聞デジタル(奈良部健 江口英佑 2023年3月18日)では、もう少し具体的な内容が見えます。普通に内容は悪質なのですけど、豊田自動織機は意図した違反ではなく、認証試験への知見が不足したためと正当化していました。

<フォークリフト世界最大手の豊田自動織機で、エンジンの劣化耐久試験をめぐる不正が発覚した>
<排ガス中の有害成分の量について、本来記録すべきデータとは異なる値を記録していた。具体的には、別の試験の測定値を流用した▽実測値ではなく、改良した装置を使った場合の推定値を試験結果とした▽試験中に部品を交換した――といった不正が見つかった>

 これを正当化したのはちょっとびっくり。例えば、大学の論文に使った試験のデータが、論文に記載されているものと異なる別の試験の測定値を使っていれば普通に不正だとわかるでしょう。これらが問題だと思わなかったという言い訳は驚きですし、事実なら豊田自動織機のレベルが極めて低いという話。どっちにしても終わってます。


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