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STAP論文で利益を受けるのは小保方晴子より上司や理研?特許権も注目


 笹井芳樹理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)副センター長の会見の前に書いた投稿で、何かやけに書くことが少ないなぁと思ったら、今回の話を忘れていました。
STAP問題が照らし出した日本の医学生物学研究の構造的問題: 小野昌弘のブログ Masahiro Ono's blog 2014年04月02日

本日4月1日、通称STAP問題についての理研の調査委員会の報告があった。理研がどれだけ真摯に問題解決にあたるかはまだこれからの対応を見なければ分からないが、そもそも問題についての認識がずれているように思ったので、ここに思う所を書いた。(中略)

よく誤解されているので、STAPの著者と権利について明瞭にしておきたい。Natureの2論文が、もし完璧な論文だったと仮定して考えてみてほしい。そうしたら、論文から派生する莫大な権利・利益は誰が最も大きく享受するか?第一著者にも分け前はあるが、医学生物学の階層社会では、第一に利益を享受するのは間違いなく最終著者(ラストオーサー)兼連絡著者(コレスポンディングオーサー)の人たちであり、理研とハーバードだ。次に実権があるのは、シニアの他の著者であり、たとえ第一著者が連絡著者としても、医学生物学全般の慣習および日本の縦社会の2つから、間違いなく第一著者の分け前は主ではない。この点誤解している人が多い。一般的に最終著者と第一著者が両方連絡著者になることはあるが、医学生物学の場合、クレジット(取り分)は自動的にシニア(=最終著者)にいくものなのだ。(中略)

さて、繰り返そう。権利を得るのはシニアだ。では、なぜ実験データ=医学生物論文の実質であり本体=に対する責任がジュニアのみに課されるのか。もう一度誤解がないようにいうが、医学生物学の古風な慣習からしても、論文執筆を主導していないことからしても、問題判明後の理研の対応からしても、私はSTAP細胞の第一著者は、給料や名前を除けば、実質的にはジュニアの身分(実質的平社員)として扱われていると見ている。
http://masahirono.seesaa.net/article/393524181.html

 以前から何度か書いている通り、部下に当たる筆頭著者(ファーストオーサー)が上司に当たる最終著者(ラストオーサー)からの有形無形の圧力により不正を犯したとしても「問題となるのは部下だけだ」という指摘を見たことがあります。成功したら利益は最終著者らも貰うけど、「責任はお前一人な」という形です。

 しかし、上記の意見はその理不尽さをさらに進めたもので、「責任は筆頭著者なのに、利益の第一は最終著者」というものです。さすがにここまで来ると、本当かな?と驚きました。

 とりあえず、問題のSTAP細胞論文の著者の名前を見てみましょう。

Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency
http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/full/nature12968.html
Haruko Obokata, Teruhiko Wakayama,Yoshiki Sasai,Koji Kojima,Martin P. Vacanti,Hitoshi Niwa,Masayuki Yamato & Charles A. Vacanti

Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency
http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/full/nature12969.html
Haruko Obokata, Yoshiki Sasai,Hitoshi Niwa,Mitsutaka Kadota,Munazah Andrabi,Nozomu Takata,Mikiko Tokoro,Yukari Terashita,Shigenobu Yonemura,Charles A. Vacanti& Teruhiko Wakayama

 2本とも筆頭著者は当然小保方晴子研究ユニットリーダーです。最終著者は一つがチャールズ・バカンティ・ハーバード大教授、もう一つが若山照彦山梨大教授です。

 また、コレスポンディングオーサーについては以前書いている通り、一方がバカンティ教授、もう一方が若山教授と笹井芳樹理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)副センター長でした。


 小野昌弘さんはこういった理不尽さが生じた背景について、以下のように書いていました。
ジュニアは、別名をピペット奴隷(ピペド)という。彼らには土日なし、夜11時まで、というのが標準的な長時間労働が強制されるが、研究者という名目だけで、自分の研究を教授の許可なしには自由に発表できない。そして老いた教授たちがいつまでも職に居座っているから、若者が大学・研究機関で定職に就ける見込みは殆ど無い。彼らはいつまでも下働きとしてこき使われている。そして彼ら若者を「指導」している教授たち自身がどれだけ最新科学を理解しているかは疑問なのだから、当然その下についている大学院生・研究員たちは、「ピペド」以上の存在にはなれない。しかも定職がない・学位がかかっているといった弱みにつけこまれて日常的に教授から理不尽な圧力をかけられる。こうした異常な事態が普通に見られる。ジュニアをこの不安定で肉体的・精神的に過酷な状況に追いやって、それでいて緻密な研究や科学的な高い倫理観を要求するのは、やはり無理があるのではないか。(中略)

こんな暗澹たる状況だが、それでも日本はムラ社会だ。それなりに研究者ムラ社会の中での助け合いは機能することもある。そしてそれがゆえに、誰も地に二本足で立っていない(自立していない)。ジュニアとシニアはお互いもたれ合い、研究者と研究所・大学はお互いもたれあっている。そして問題が起きると、このもたれあいの構造の中で、責任を引き受ける立場のひとに仮に意思があっても自由に発言できず、責任を引き受ける気がないひとは真っ先に逃げ、その喧噪の中で水は低いところに流れていき、末端が責任をとらされて終わることになる。

 この解説自体は一般論であり、今回のSTAP細胞問題の件でこの構図がそのまま当てはまるだろうか?という気はします。小保方晴子さんの過去の論文を見ると、不正の常習犯であった可能性が高いためです。しかし、責任問題に限って言えば、STAP細胞論文の件でも参考になる部分があると考えられます。

 加えて私が気になっているのは、今回のSTAP細胞で国際特許を出願されているという点です。これによって論文だけでなく、特許によって利益を受けられる(た?)はずの人たちが間違いなく存在しています。

 特許については以下のブログさんで確認されたそうです。騒動が表面化する前の2月10日に見たみたいですね。私も以前別のところでクレーム(請求項)などをちらっと読んだ覚えがあります。
小保方特許(STAP細胞)の行方 / ブログ / すみれ国際特許事務所 2014年02月10日

・International Filing Date:24.04.2013:(国際出願日)
国際出願日は昨年の4月24日で、米国特許商標庁(USPTO)を受理官庁として国際出願されています。

(中略)

・Applicants: (出願人)
出願人は、THE BRIGHAM AND WOMEN’S HOSPITAL, INCという米国の企業(研究所)と、日本のRIKEN(理化学研究所)と、TOKYO WOMEN’S MEDICAL UNIVERSITY(東京女子医大)の三者で、共同出願となっています。従って本願が特許になった場合、特許権はこの三者の共有となります。

・ Inventors: (発明者)
発明者は、VACANTI, Charles A.; (US)、VACANTI, Martin P.; (US)、KOJIMA, Koji; (US)、OBOKATA, Haruko; (JP)、WAKAYAMA, Teruhiko; (JP)、SASAI, Yoshiki; (JP)、YAMATO, Masayuki; (JP)の7名となっています(敬称略)。
http://www.sumire-pat.jp/365/

 発明者は主要な共著者とされる8人から丹羽仁史・理研プロジェクトリーダーだけを抜いた形ですね。

VACANTI, Charles A.; (US) チャールズ・バカンティ・ハーバード大教授
VACANTI, Martin P.; (US) マーティン・バカンティ医師
KOJIMA, Koji; (US) 小島宏司准教授
OBOKATA, Haruko; (JP) 小保方晴子・研究ユニットリーダー
WAKAYAMA, Teruhiko; (JP) 若山照彦・山梨大教授
SASAI, Yoshiki; (JP) 笹井芳樹・CDB副センター長
YAMATO, Masayuki; (JP) 大和雅之・東京女子医大教授

 小島准教授ってアメリカ国籍だったんだ!と、変なところで驚きました。

 あと、最後に大和教授の名前があるように、東京女子医大も特許権を持っているってのはポイントですね。マスコミ報道では全くこの東京女子医大の話が出ていません。

 特許という観点でも本当は誰が得したのか?というところをマスコミがツッコんでくれると、かなり興味深い話になると思います。


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