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甘い内部調査 千葉大一転「改ざん疑い」でディオバン論文撤回勧告


 内部調査の信頼性の無さは別件で書こうと思っていましたが、千葉大のノバルティス・ディオバン問題でもちょうど良い例が出てきました。これは以前、ディオバン論文でデータ不一致の千葉大、「不正なし」と謎の見解で書いたように、データの不一致が複数あったにも関わらず、大学が「故意のデータ操作はなかった」「不正なし」と中間報告で発表したというものです。

 しかし、第三者機関はこれとは異なる見解を示していました。そのために内部調査の方も影響を受けて、大学側も不正の可能性を認めたというのが今回の件のようです。
バルサルタン:千葉大一転「改ざん疑い」論文取り下げ勧告
毎日新聞 2014年04月25日 21時17分(最終更新 04月25日 23時39分)

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、千葉大の調査委員会は25日、「解析に使ったデータとカルテとの間で不一致が多く、データ改ざんの可能性が否定できない」と発表した。論文は信頼性が低く、科学的価値も乏しいとして、研究チームに対し取り下げを勧告する。昨年12月の中間報告は統計解析を研究者が担当したと説明したが、今回は「販売元ノバルティスファーマの社員が関与した可能性が極めて高い」と、見解を覆した。【河内敏康】
http://mainichi.jp/select/news/20140426k0000m040098000c.html

 そうなんですよね、前回の説明ではノバルティス社員は関わっていないとしていました。そうなると大学の人がデータ操作したと岩ざるを得ないので、不正を認めたくないんだろうと当時は想像しました。内部調査だとそういう甘さが出るというのは全く意外な話ではありません。
 試験に参加した医師が「試験後半のデータを社員に送り、データ解析して論文の図を作成してもらった」と調査委に証言した。さらに、「社員から試験責任者に送られたデータをこの医師に渡したことを思い出した」と証言する医師も現れ、「社員が統計解析に関わった可能性が極めて高い」と判断した。(毎日新聞)

ノバルティス社の降圧剤研究で論文撤回勧告 千葉大  :日本経済新聞 2014/4/25 21:14

 研究者らは当初、調査に対し、ノ社の元社員に統計解析のアドバイスをしてもらったがデータには触らせていないと説明。だが4月になり、1人が「データを元社員に渡し、解析と図の作成をしてもらった」と翻した。〔共同〕
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2504T_V20C14A4CR8000/

 ポイントとなった第三者機関に関して。
調査委は、第三者機関「臨床研究情報センター」(神戸市)に依頼して試験の各段階のデータと図表が一致するかを調べた。その結果、心臓や腎臓の機能に関する項目で多数の不一致が見つかった。さらに、統計解析の手法が不適切で、バルサルタンの効果が強調される方向の図表が作られていたことが判明した。調査委は「データ改ざんの可能性を否定できない」と指摘した。(毎日新聞)

千葉大は25日、(中略)論文の著者らに撤回を勧告すると発表した。検証を依頼した第三者機関が「データに多数の食い違いがあり信頼性が低く、科学的価値も乏しい」と指摘したため。(日本経済新聞)

 千葉大は内部調査の甘さも認めざるを得なくなりました。
ディオバン問題、千葉大論文の取り下げを勧告 2014年04月25日 23時37分 読売新聞

 調査委は昨年12月に「意図的なデータ操作はなかった」とする中間報告を発表していたが、「内部調査が甘かった」と不十分さを認めた。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20140425-OYT1T50137.html

 あと、そういえば、内部調査委員会は論文の最初の目的である「脳卒中や心筋梗塞などの予防効果については他の降圧剤に比べディオバンの有意性」は結論づけられなかったので不正をしたとは言えないといった言い方もしていました。しかし、私は「心臓や腎臓などを保護する効果が高い」としていたので、主目的以外にも不正をする動機はあるだろうと問題視していました。結局、千葉大はこの主目的以外の効果も間違いだと認めましたね。
治療薬「ディオバン」 論文正しいと言えない 4月25日 18時21分 NHK

大手製薬会社「ノバルティスファーマ」の高血圧の薬の効果を調べた複数の大学の臨床研究に、当時の社員が関与していた問題で、千葉大学の調査委員会は論文にはデータの不一致や誤りが多く、心臓や腎臓を保護する効果がほかの薬より高いとした結論は、正しいとは言えないなどとする報告を明らかにしました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140425/k10014036971000.html

 外部調査委員会も人選で骨抜きにすることは可能です。しかし、STAP細胞問題でも言ったように、内部調査の信頼性の方がはるかに劣ります。ここらへんは業界として見直しした方がいいです。


 関連
  ■ディオバン論文でデータ不一致の千葉大、「不正なし」と謎の見解
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