2014/5/1;
●夢、仲間、絆、希望、笑顔などなど…「ポエム化」する日本
●毎週ポエム作成して発表、客が来るたびに太鼓を叩いてお出迎え…など
●創業社長のお墓参りをやらされる…でもそれで社員が辞めなくなる?
●体育会系王道の社員研修、駅前で歌を歌わせられる…で警察沙汰に
●ハッピー!を連呼して踊る、ありがとうの強制、全社員と挨拶と握手…など
●夢、仲間、絆、希望、笑顔などなど…「ポエム化」する日本
2014/5/1;タイトルに困って以前の
ブラック企業臭?会社の変なルール ハッピー!を連呼して踊るなどにならう形で。会社の変なルール、風習、慣習といったところが多い話なんです。
これを日刊SPA!ではこれを「ポエム化」と呼んでいました。私は今回初めて聞きましたが、流行っているそうです。
ブラック企業だけじゃない!ポエム化する日本企業が急増中- 日刊SPA!(2014年4月14日09時07分)では、以下のような説明をしていました。
<夢、仲間、絆、希望、笑顔、理想の自分――。口にするのが恥ずかしいような言葉を多用した、こうしたフレーズが日本社会に増殖している。そして、そんな文章を、近年“ポエム”と呼ぶ風潮がある>
『
ポエムに万歳!』の著者でコラムニストの小田嶋隆氏は、「日本企業には昔からポエムな文脈が根づいている」としていました。「多くの企業にある社是や社訓、社歌、標語なども、考えればポエムみたいなものですよね。昔からある日本企業の愛社精神とポエムって非常に似ているんです」とのこと。
SPA!編集部が取材したところ、ブラックな業界だけでなく、自動車メーカーや不動産、金融など、ありとあらゆる業界で“広義のポエム”があることがわかった、としていました。
●毎週ポエム作成して発表、客が来るたびに太鼓を叩いてお出迎え…など
具体的な話は、
【会社に氾濫する恥ずかしい儀式】自作のポエムを発表、お客さまは太鼓を叩いてお出迎えetc.- 日刊SPA!(2014年4月28日09時12分)にありました。元記事のタイトルになっていた二つはこちら。
「毎週ポエムを作成して発表。月曜日がとにかく憂鬱でならない」(35歳・清掃)
「お客さまが来社すると、太鼓を叩いて全員で出迎える」(36歳・IT)
最初のものは比喩的な意味ではなく、正真正銘のポエム。「毎週」ってのが辛いですね。
さて、それ以外のもの。以下のものはブラック企業臭があるものでした。
「ウチの会社では『社長に絶対服従』という社訓が壁に貼ってある」(51歳・下水道管理)
わかりやすい。これはひねりがなさすぎてつまらないくらいですが、ひと目でブラック企業とわかって親切(?)です。次のものは経営者さん自らブラックなことを示す投稿。
「取引先を訪問した際、残業ゼロの一環として、一定時間残業すると逆に給与が減るシステムがあった。素晴らしい。ぜひ自社でも導入したい」(38歳・会社経営者)
●創業社長のお墓参りをやらされる…でもそれで社員が辞めなくなる?
あと、他と比べるとインパクト不足ですが、「毎年社長のお墓参りがある」(49歳・卸売)があり、気になりました。細かいところですが、「社長家のお墓へのお参り」や「先代社長のお墓へのお参り」などじゃないですかね? 「毎年社長の」だと毎年社長が死んでいるみたい…。(ああ、でも、「生前墓がある」と書き終えてから思いました)
この「社長のお墓参り」は検索すると、出てきます。例えば、
社員教育:創業社長のお墓参りをやると社員が辞めない - 島田稔 [マイベストプロ信州]というもの。
ここでは、「上司が若手社員と一緒に、会社の文化や歴史というのものをその中で話し合っていくことによって、創業社長の想いを社員に浸透させていく」としていました。
「お墓参りをしながら、会社の歴史を共有していくと社員が会社に対してロイヤリティーが高くなる」ため、社員がすぐ辞めていってしまった会社が、社員が辞めなくなったとのこと。宗教的な行事に社員を強制参加させるのは、法律違反な気がするんですけど、どうなんでしょうね。
あと、この方、他の発言の方がおもしろいですね。"部長であっても、課長であっても新しい職場では コピー取り、お茶汲み、ファイル整理など 普通の一般社員がやることを経験させます"は別にいいのですが、それを「底辺の仕事」と言い切っています。
また、「早朝勉強会」は「自由参加です」と言いながら、"賞与と連動していて、出席しないと賞与は「ちいさい与」になってしまう"ので"しかたなく出ます"とのこと。これも法的に問題ないんでしょうか。
●体育会系王道の社員研修、駅前で歌を歌わせられる…で警察沙汰に
最初の記事に戻って続きを。体育会系のノリなのどを続けて。1つ目は、一発芸・宴会芸の世界です。
「毎朝、日替わりで代表者が『最近、家庭で起きた面白いこと』を3アクションで表現しなければならない」(54歳・レジャー)
「新入社員研修時は、駅前で歌を歌わせられた。でも、あまりの事態に警察が来て一騒動になり、翌年から山中の寺で歌うことになった」(49歳・製造)
歌を歌わせるってのは、王道の体育会系な修行修行法。ただ、警察が来たというのが特徴的ですね。また、メジャーな方法だというのは、社畜製造法として実績があるのでしょう。
●ハッピー!を連呼して踊る、ありがとうの強制、全社員と挨拶と握手…など
「事務所に入るときに、『失礼します』ではなく、『ありがとうございます』と言わされる」(51歳・サービス)というのもありましたが、この「ありがとう」系もなかなか多いようです。自民党で政治家になった渡邉美樹さんでお馴染みのブラック企業の代表格ワタミも「ありがとう」が合言葉でしたね。
ワタミの場合はボランティアの推奨もしていたのが特徴。さっきの「墓参り」でも実はブラック企業の事例があるのですけど、同じく良いように見えるボランティアの推奨も危ない会社かもしれません。同じ特集の別記事では、年に22回、ボランティアとして小学校のトイレを素手で掃除する会社に入った人が、以下のようなエピソードを語っていました。
「朝、会社に来たら、すでに出社している社員の元に『おはようございます!』と挨拶と握手。遅めに出社したら、全員のところを回らないといけないから大忙しです。逆に仕事をしたくて早めに出勤しても、後から出社した人が次々と挨拶と握手をしにくる……。とても仕事どころじゃないですよ」
「まずは一斉に拍手から。顔の前で、全力の笑顔で行う『情熱拍手』。次に『ハッピー、ハッピー!』と歌いながら笑顔で踊る『幸せ体操』。誕生日の社員がいれば、ギターを持ち出してオリジナルソングでお祝いされ、洞察力を養うという名目の『熱血じゃんけん』など、朝から不思議なルールのオンパレードでした」
(
笑顔と明るさを強要する職場にウンザリ…うつ病にかかり退職へ- 日刊SPA!(2014年4月18日09時11分)より)
この方は、ストレスがたまりすぎて軽いうつ症状に蕁麻疹(じんましん)まで発症し、退職を決めたそう。全然ハッピーじゃありませんでした。
【本文中でリンクした投稿】
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