2014/5/4:
日本の身代金目的の誘拐事件成功率はなんと0% 解決率も97%
誘拐事件成功率0%にはからくりがある?
「身の代金」という書き方、間違いどころか正統派
現金10億円と金塊100kgを要求した「江崎グリコ社長誘拐事件」
現金10億円と金塊100kgってそもそもどうやって運ぶの?
身代金目的の誘拐としては不可解だったグリコ社長誘拐事件
2014/6/26:
誘拐事件成功率0%は嘘? 身代金2000万円を強奪した事件がある
●日本の身代金目的の誘拐事件成功率はなんと0% 解決率も97%
2014/5/4:
ウィキペディアによると、戦後日本で未解決となった身代金目的の誘拐事件は1984年のグリコ社長誘拐事件や1987年の功明ちゃん誘拐殺人事件など8件のみと
97%近い解決率だそうです。
なおかつこの8件とも身代金奪取には成功していません。つまり、
犯人から見て成功率は0%だといえます。
すごいですね。日本の警察の優秀さを示すエピソードの一つでしょうか?
●誘拐事件成功率0%にはからくりがある?
ただし、この話にはからくりのようなものがあります。
これらはあくまで公に確認された誘拐事件の成功率であり、誘拐事件にあった家族が人質の心配をして警察に届けず
こっそりと犯人に身の代金を渡して解決したといった場合は含まれていないのです。
これは飽くまで「可能性」という話であり、わかっているケースとしては前述の通り、成功率0%、失敗率100%としか言えません。 失敗率100%ってのは怪しいので、個人的には何かあるような気もしますけど…。
●「身の代金」という書き方、間違いどころか正統派
順番が逆になりましたが、身代金とは?という説明はこちらでした。
"身代金(みのしろきん、身の代金とも)とは人が何らかの理由で、別の人によって自由が拘束されて人質となっている場合において、拘束状態から解放することを目的として、拘束している人に対して差し出す金銭や物品のこと"
私は今回ウィキペディアからの引用部以外は、「身代金」の表記を採用しました。おそらく皆さんもこちらの書き方に馴染みがあり、「身の代金」という書き方を見ると何か落ち着かないものがあるんじゃないかと思います。
しかし、実は法律上は「の」を挿入する表記の方が正式なんだとか…。
"一般には身代金と表記されるが、現代の刑法では身の代金と表記されており、公的な資料では「の」を挿入して表記される場合が多い"
物騒な話なので「おもしろい」なんて書くと不謹慎でしょうが、身代金だけでもいろいろとへーと感心する話がありますね。
●現金10億円と金塊100kgを要求した「江崎グリコ社長誘拐事件」
でも、まだちょっと短いので、先に名前が出ていた「グリコ社長誘拐事件」について補足。(
ウィキペディアより)
江崎グリコ社長誘拐事件
1984年(昭和59年)3月18日午後9時頃、兵庫県西宮市の江崎グリコ社長宅に拳銃と空気銃を構えた3人組の男が侵入。社長夫人(当時35歳)と長女(当時7歳)を襲い、2人を後ろ手に縛って脇のトイレに閉じ込めた。その後、3人組の男は浴室に侵入。社長の江崎勝久(当時42歳)を押さえ全裸のまま誘拐した。社長夫人はこの後、自力でテープをほどいて110番通報。
翌3月19日1時頃、大阪府高槻市の江崎グリコ取締役宅に犯人の男から指定の場所に来るよう電話がかかる。取締役が指定場所に向かうと、社長の身代金として現金10億円と金塊100kgを要求する脅迫状があった。
●現金10億円と金塊100kgってそもそもどうやって運ぶの?
「10億円」とはでかく出ましたが、「金塊100kg」というのも変わっています。そんなんどうやって運ぶんでしょう? と思ったら、やはりその話は上記の続きで出てきていました。
この段階から、兵庫県・大阪府にまたがる重大事案として、兵庫県警察本部・大阪府警察本部による合同捜査体制が始まる。その後、犯人の男から電話がかかり別の指定場所に身代金を持って来るよう要求したが、結局犯人は現れなかった。犯人グループが要求した現金10億円は高さ9.5メートルで重量は130kg、これに加えて金塊100kgでは運搬が困難であり、合同捜査本部ではどこまで犯人グループが本気で要求していたのかいぶかる声もあったが、要求に従ってグリコはそれらを用意した。
おおっ!現金の方が重かったようです。たぶんこっちも相当重いだろうと思いましたが、100kgより上とは思いませんでした。10億円で130kgですから、1億円で13kg、1000万円で1.3kg、100万円で130gですね。
●身代金目的の誘拐としては不可解だったグリコ社長誘拐事件
そして、この事件ではまだへんてこな点はあったようです。その他に身代金目的の誘拐としては不可解な点として、以下の点が挙げられていました。
・社長の母や社長夫人が犯人に対して「お金なら出します」と言ったにも関わらず「金はいらん」と犯人が答えた
・身代金誘拐が目的なら抵抗される可能性が少ない7歳の社長長女を誘拐するほうがリスクが少ないのにわざわざ成人男性である江崎を誘拐している
これらが金目的ではなく怨恨が犯行の原因という説の根拠となったそうです。本当、変な話ですね。こうなると先の運搬困難なめちゃくちゃな額の要求もやはり…と思ってしまいます。
"その後、誘拐事件は急展開する。事件3日後の3月21日14時30分ごろ、国鉄職員から110番通報を受けた大阪府茨木警察署によって江崎が保護された。江崎の供述によると大阪府摂津市の東海道新幹線車両基地近くを流れる、安威川沿いにある治水組合の作業小屋から、自力で抜け出したとされ、大阪貨物ターミナル駅構内で保護された"
成功率0%でも、お金を貰えなくて殺してしまいましたという例は含まれる可能性があります。私はこの事件の結末を知りませんでしたのでちょっと心配しましたが、無事で良かったです。
●誘拐事件成功率0%は嘘? 身代金2000万円を強奪した事件がある
2014/6/26追記:1991年に発覚した警察庁広域重要指定118号事件という、誘拐と監禁および強盗殺人事件で2人が殺害された事件では、身代金の受け取りが成功していました。
"1991年5月1日、千葉県市原市の塗装業者(当時53歳)を誘拐し、身代金2000万円を強奪した。この時の被害者は殺害されず栃木県宇都宮市で2日後に解放された。この事件の被疑者として実行犯3人が逮捕されたが、最終的には主犯格の元岩手県警警察官巡査のO(逮捕時38歳)ら犯人ら6人が逮捕され、事件の概要が判明した"
(
警察庁広域重要指定118号事件 - Wikipediaより)
「未解決となった身代金目的の誘拐事件」がゼロというだけで、身代金奪取に成功しても最終的に捕まれば「失敗」としている数え方なんですね。私が勝手に勘違いしたんですけど、騙された気分です。
【関連投稿】
■
誘拐の要求身代金過去最高42億円 アルゼンチンエクソン石油総支配人の事件 ■
大使公用車襲撃 丹羽宇一郎前中国大使が事件時の胸中を明かす ■
大阪府警がまた不祥事 ズレた防犯カメラ設定時刻を元に誤認逮捕 ■
日本の犯罪こぼれ話 女装男子中学生ホステス、肩もみ強盗など ■
身内の不祥事に甘い警察と警察に甘いマスコミ 痴漢など逮捕も報道もなし ■
怖い話:ジョギング中いきなり痴漢で逮捕 痴漢冤罪・誤認逮捕の恐ろしさ ■
社会・時事問題・マスコミについての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|