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美味しんぼ・雁屋哲「福島県は鼻血の人だらけ」 井戸川克隆前双葉町長の発言として


★2014/5/10 美味しんぼ・雁屋哲「福島県は鼻血の人だらけ」 井戸川克隆前双葉町長の発言として
★2014/5/11 鼻血・下痢・体のだるさは、放射能・放射線被曝の症状ではない?


★2014/5/10 美味しんぼ・雁屋哲「福島県は鼻血の人だらけ」 井戸川克隆前双葉町長の発言として

(14:40訂正 ハフィントン・ポストの肩書をそのまま使っちゃいましたが、前浪江町長じゃなくて前双葉町長でした。申し訳ありません。訂正します)

 私がゴールデンウィークで休んでいたときの話で、いつも以上に出遅れ感があります。で、最初は鼻血と放射線被曝の関係についてだけやろうと思ったのですが、結局先にこの話を書いておかないと意味わからんと思ったので…。
『美味しんぼ』の鼻血描写に双葉町が抗議「差別を助長させる」 The Huffington Post | 投稿日: 2014年05月08日 10時57分 JST

今回の問題となっているのは、4月28日に発売された小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」に掲載された「美味しんぼ」の描写。福島第一原発を訪れた主人公が鼻血を出す、疲労感に襲われるといった描写や、浪江町(引用者注:双葉町の間違い)の前町長、井戸川克隆氏が実名で登場して、「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」と話す様子が描かれている。

この描写をめぐって、風評被害や差別を助長する、といった批判が集まり、小学館の編集部は、「鼻血や疲労感の表現は、綿密な取材に基づき、作者の表現を尊重して掲載させていただきました」「鼻血や疲労感が放射線の影響によるものと断定する意図は無」い、などとするコメントを発表。
http://www.huffingtonpost.jp/2014/05/07/oishimbo_n_5284774.html

 載せちゃった小学館がどうかしているんですが、「鼻血や疲労感が放射線の影響によるものと断定する意図は無い」と逃げつつも、「綿密な取材に基づき、作者の表現を尊重して掲載」とも書いています。「綿密な取材」を強調しているのは、福島県に鼻血の人が多いのは本当だという主張になりそうですが…。

 これに対して、双葉町は抗議することにしたようです。
福島県双葉町 「美味しんぼ」で鼻血描写めぐり小学館に厳重抗議 ― スポニチ Sponichi Annex 芸能

 漫画「美味しんぼ」で福島第1原発を訪れた主人公らが原因不明の鼻血を出す描写をめぐり、福島県双葉町は7日、発行元の小学館に対して厳重抗議したことを発表した。

 抗議文を公式サイトで発表。先月28日に発行された「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載中の「美味しんぼ」に「前双葉町長の発言を引用する形で、福島県において原因不明の鼻血等の症状がある人が大勢いると受け取られる表現があった」と指摘。続けて「福島第1原発の事故直後から全町避難を強いられていますが、原因不明の鼻血等の症状を町役場に訴える町民が大勢いるという事実はありません」と強調し「福島県全体に許しがたい風評被害を生じさせている」と強く抗議した。

[ 2014年5月8日 05:30 ]
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/05/08/kiji/K20140508008118150.html

 時系列的には逆ですが、作者の方は批判に対して喧嘩腰で応対しています。(なぜかサイトが異常に重いです)
反論は、最後の回まで,お待ち下さい _ 雁屋哲の今日もまた 2014-05-04

ここで、私は批判している人たちに反論するべきなのだが、「美味しんぼ」福島篇は、まだ、その23,その24と続く。

その23、特にその24ではもっとはっきりとしたことを言っているので、鼻血ごときで騒いでいる人たちは、発狂するかも知れない。

今まで私に好意的だった人も、背を向けるかも知れない。

私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない。

真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合の良い嘘を書けというのだろうか。

「福島は安全」「福島は大丈夫」「福島の復興は前進している」

などと書けばみんな喜んだのかも知れない。

今度の「美味しんぼ」の副題は「福島の真実」である。

私は真実しか書けない。

自己欺瞞は私の一番嫌う物である。

きれい事、耳にあたりの良い言葉を読み、聞きたければ、他のメディアでいくらでも流されている。

今の日本の社会は「自分たちに不都合な真実を嫌い」「心地の良い嘘を求める」空気に包まれている。

「美味しんぼ」が気にいらなければ、そのような「心地の良い」話を読むことをおすすめする。
http://kariyatetsu.com/blog/1685.php

 うーん。というか、そもそも「真実じゃない」と思われているから皆さん批判しているわけで、「自分たちに不都合な真実を嫌い」「心地の良い嘘を求める」ことは批判者さんも嫌っています。根本的な部分ですれ違っていますね。

 なお、ハフィントン・ポストによれば、以下のような描写もあったそうです。
問題となった「美味しんぼ」の回でも、鼻血を出した主人公・山岡士郎が病院で診察を受けており、医師が「福島の放射線とこの鼻血とは関連づける医学的知見がありません」と言ったのに対し、山岡が「うっかり関連づけたら大変ですよね」と答えるシーンが描かれている。

 ここだけ見ると、「鼻血と福島の放射線とは関係無いですよ」と言いたいがための表現に見えますが、「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」や作者のブログの内容からするとそうではなさそうです。

 あと、驚きなのが"双葉町の前町長、井戸川克隆氏が実名で登場して、「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」と話す"内容であることです。
熊谷俊人(千葉市長)認証済みアカウント ‏@kumagai_chiba
漫画「美味しんぼ」の福島に関する表現が問題になっています。著者が思想な方とは承知していましたが、私が首長として考えさせられたのは元双葉町長:井戸川克隆氏の「私も鼻血が出ます」「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」という発言。元町長がこのような思想だったことに驚き
16:51 - 2014年5月1日
https://twitter.com/kumagai_chiba/statuses/462016369643384832

 どうもだいぶ前の発言だったみたいですね。検索して出てくる古いものは2012/02/12頃の記述ですので、この辺りでしょうか?

 また、井戸川克隆前双葉町長は以下のような発言も。
第23回参議院議員通常選挙に立候補した際は、選挙活動において「震災の8日前に、地震津波があることを政府や東京電力、東北電力や日本原燃はわかっていたのに発表を止めた」と発言した。
Wikipedia

 こんな人が町長になっていたってのは本当すごいなぁと思いましたが、まあ、田舎の町長ならこれくらいは特に不思議ないかもしれません。

 …と書いていましたが、井戸川克隆前双葉町長 鼻血・脱毛、政府は地震津波を知っていた発言などを書くために検索していると、自民党の国会議員が鼻血発言を紹介していたことを知りました。その方も確からしいと思ったのでしょうね。


★2014/5/11 鼻血・下痢・体のだるさは、放射能・放射線被曝の症状ではない?

 本来書きたかった話が美味しんぼ・雁屋哲「福島県は鼻血の人だらけ」 井戸川克隆前双葉町長の発言としてでは書けませんでした。鼻血はいわゆる「放射能」の影響、放射線被曝によって出る症状なのか?というお話です。

 下記サイトではズバッとこれを否定するようなタイトルになっていました。しかし、実際にはもう少しややこしい話です。
鼻血やのどの痛み、倦怠感は被ばくの症状ではない - gooベビー

福島の原発事故から3週間ほどたったころ、鼻血が出たりのどが痛んだりするのは、放射線の影響(低線量被ばく)ではないかと心配する声が上がりました。(中略)

結論からいえば、鼻血が出る、のどがいがらっぽくなる、のどが痛む、体がだるくなるといったことは、被ばくの症状ではありません。
http://baby.goo.ne.jp/hoken/baby/02sickness/02hoshano01/02hoshano01_05/

 「もう少しややこしい」というのは"放射線による急性障害"の場合には、"嘔おう吐と や下痢、鼻血が出ること"が知られているためです。

 つまり、gooベビーの説明は"急性障害がおこる可能性のあるのはあくまで事故の現場で作業をしている人たち"であり、そうではない"一般の人たちは急性障害がおこるほど高い放射線量の被ばく"はしていないという説明です。

 ちなみに元ネタは下記の本だそう。


 タイトルはもう少し穏当ですが、同じような書き方をしていたのが、All Aboutです。こちらではgooベビーでは出ていなかった「下痢」も出てきています。
鼻血や下痢も被曝の症状? 誤解されがちな放射線被曝 [放射線・放射能汚染・医療被曝] All About 坪倉 正治 2013年10月22日

確かに大量の放射線を浴びると、上記のように血液の正常機能が害され、血が止まりづらくなったり、消化管の障害により下痢になったりすることがあります。これを「急性放射線障害」といいます。

これらは200mSvやそれ以上の放射線被曝をした場合の話であり、10mSvやそれ以下の線量では起こりえません。確定的影響は怖いものが多いですが、一度に200mSvやそれ以上の大量の放射線量を浴びたときに起こり得ることであり、しきい値以下の放射線量を浴びた場合には起こりません。
http://allabout.co.jp/gm/gc/427363/

 「一度に200mSv」ということで、こちらは一度に被曝した量を考えるもの、難しく言うと「確定的影響」と呼ばれるものだそうです。

 一方で、「確率的影響」と呼ばれるものもあり、こちらは蓄積量による影響。"もともと日本人は 1000 人中 300 人の方が、がんで亡くなってい"るが、たとえば、"蓄積で 100mSv を1000 人が受けた場合、がんで亡くなる方が 5 人増加"して305人になると計算されているようです。

 ただし、"様々な研究から、同じ線量でも、一度に被曝するより、長い時間かけて被曝する方が、体への影響が小さいと言われてい"るということもあり、本当はもう少し難しいのかもしれません。


 記事では、CT(コンピュータ断層撮影)による被曝の例が挙げられていました。
CTは体内の構造を知るために放射線を用いますが、撮影する場所によって、数mSvから、10~20mSv程度の被曝をします。頭のCTを撮影して、脱毛が起こったり、鼻血が止まらなくなったり、腹部のCTを撮った後に下痢になったりすることがないことは、皆さんも経験からご存じだと思います。

 前述のように問題のない量ですので、鼻血などの症状が現れるとは考えられていません。しかし、これまた前述のように蓄積していくものでもありますし、いくらCTをしても問題はないといったわけではありません。無理して放射線を浴びる必要性はないのです。

 ここらへんは"達成できる合理的な範囲で線量を低く保つように"という言い方がされています。非常にわかりづらいですが、以下のような説明でした。
余分な被曝は避けるべきであり、ICRP は、100mSv 以下の線量であっても、がんの死亡率との間に比例関係があると考えて、達成できる合理的な範囲で線量を低く保つように勧告しています。世の中でリスクがゼロという状況はあり得ませんが、存在する数々のリスクの中でバランスをとらなければならない、という意味で合理的という言葉が使われています。

 難しい考え方のように思われますが、私たちは常に様々なリスクにさらされながら暮らしています。

 たとえば、自動車に乗ると必ず交通事故で死ぬ確率が上がりますし、外出して道路のそばを歩いた時点でも交通事故で死ぬ確率が上がります。では、車に乗らないどころか、一切外出をせずに家でじっとするという選択肢を私たちは取るでしょうか?

 実際にそうしようと思う人はまずいないでしょう。交通事故で死ぬリスクを考えると、日常の生活を犠牲にしてまで行動を制限する必要はないと無意識に思っているためです。

 この交通事故に関しては、放射線と同様に無理にリスクを上げる必要はありません。たとえば、無謀運転をするだとか、周りを確認せずに道路を横断するだとか…です。大きな考え方としてはいっしょです。


 ちなみに気になるであろう福島県の方の被曝量について。なんか良いものが見つからず、福島県伊達市のみ、外部被曝のみ、2012年7月〜2013年6月のみというものですが、以下のとおり。
東日本大震災:福島第1原発事故 伊達市、1ミリシーベルト未満が66%超 外部被ばく調査、全住民対象全国初 /福島
毎日新聞 2013年11月22日 地方版

 伊達市は21日、全住民を対象に昨年7月〜今年6月に実施した原発事故に伴う外部被ばく線量の測定結果をまとめた。総人口約6万5000人のうち、線量計を回収できたのは5万2783人(81・2%)で、年間で1ミリシーベルト未満が3万4972人(66・3%)を占めた。自治体が1年間にわたって全住民を調査したケースは初めてという。(中略)

 一方、全体のうち1ミリシーベルト〜2ミリシーベルト未満が1万4830人(28・1%)、3ミリシーベルト以上が2981人(5・6%)。この日、記者会見した仁志田昇司市長は「除染をしていない場所には近づかないなど、一人ひとりが意識を持って生活してほしい」と呼びかけた。【蓬田正志】
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20131122ddlk07040467000c.html

 もっと良さそうなのがありました。60年滞在した場合の予測値です。
福島県内における住民の被ばく線量評価
平成24年度 安全研究センター成果報告会 2013年1月16日 富士ソフト アキバプラザ
高原 省五 日本原子力研究開発機構 安全研究センター サイクル施設等安全研究ユニット リスク評価・防災研究グループ

汚染発生時から60年滞在した場合の被ばく線量は、屋外での作業が中心になる人の95%値で、福島市 約30mSv、郡山市 約25mSv
、いわき市 約5.5mSvであった。
http://www.jaea.go.jp/04/anzen/archives_seikahoukoku/seikahoukoku_24/pdf/24-1-1.pdf

 ただ、「放射能」を気にかけている人は、こういった話では納得しないでしょうね。


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