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原発避難者の6割がPTSDの可能性 生活費が心配、近隣関係が希薄化など


 震災関連死・原発事故避難による死者 環境の変化が自殺を誘引に絡む話。他に原発事故避難で妻が焼身自殺 損害賠償請求の遺族に大バッシングも過去にやった避難に関する投稿です。
原発避難者の6割、PTSDの可能性 早大など調査:朝日新聞デジタル 2014年5月9日22時58分

 東日本大震災で福島県から東京都と埼玉県に避難した人の約6割に心的外傷後ストレス障害(PTSD)の可能性があることが、早稲田大学の辻内琢也准教授(医療人類学)らの研究グループと、弁護士や臨床心理士でつくる震災支援ネットワーク埼玉(さいたま市)の調査で分かった。
http://www.asahi.com/articles/ASG594SB5G59UTIL01Y.html

 調査対象となった世帯はおよそ3600世帯です。
福島からの避難者、PTSD半数超か 首都圏の住民  :日本経済新聞 2014/5/10 13:12

 「震災支援ネットワーク埼玉」などが3~4月、震災や東京電力福島第1原発事故で東京都と埼玉県に避難している3599世帯を対象に14項目を調査。回収した600世帯の代表者の回答を速報値にまとめた。今回で3回目。

 「震災に関し最近の1週間でどの程度悩んだか」を22問にわたって質問し、ストレスの度合いを5段階で回答してもらった結果、過半数でPTSDの可能性があった。〔共同〕
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG09031_Q4A510C1CC0000/

 辻内准教授は「避難者の心の傷は3年間ほぼ変わっていない」と指摘しています。数字的には"震災翌年の2012年は67・3%、13年は59・6%"であり、今回は"57・7%が「PTSDの可能性がある」に分類された"とのことで、2012年からは多少下がっているように見えます。(朝日新聞より)

 しかし、昨年から見るとほとんど変わっていないこと、一昨年から見ても下がり方が非常に緩いことは見て取れます。

 日本経済新聞では、不安を感じている具体的な内容にも触れていました。
 経済面では「生活費が心配」「震災をきっかけに失業」など不安を訴える回答が半数を超えた。近所付き合いの頻度も震災後に大幅に減少しており、支援団体は「豊かな人間関係の中で生活していた環境からのギャップが大きい」と分析。「震災から3年を超えても依然としてストレス状況が高く、細かい対応が必要」としている。

 もっと詳しかったのは地元の福島民友です。
「賠償の心配」PTSDリスク3.74倍 首都圏避難・住民調査(福島民友ニュース) 2014年5月10日

 東京電力福島第1原発事故で本県から首都圏に避難した住民を対象に支援団体が実施したアンケートで、「賠償問題の心配」を抱える避難者は、その心配がない避難者に比べ心的外傷後ストレス障害(PTSD)になる可能性が3.74倍高いことが9日、分かった。(中略)

 賠償問題の心配以外では、「生活費が心配」と「近隣関係が希薄化した」という避難者は、それがない避難者に比べPTSDになる可能性が2.27倍高かった。
http://www.minyu-net.com/news/news/0510/news10.html

 「賠償問題の心配」というのはちょっと「ん?」と思いました。避難民が賠償請求されるわけではないですので、賠償を求める際の心労でしょうか? この項目はよくわかりませんでした。

 「生活費が心配」と「近隣関係が希薄化した」は全く同じ2.27倍。他に「仕事の喪失」の1.71倍という数字が図にありました。

 図ではこれら4つが青色でしたが、他に白色で2つの精神的苦痛がありました。ともに持病で、身体疾患の持病がある人は1.97倍、精神疾患の持病がある人は6.25倍の精神的苦痛を感じているという結果になりました。

 これらとは別記事で、NHKでの説明はこちら。
原発事故避難 57%にPTSDのおそれ 5月9日 20時44分 NHK

専門家は原因として、人間関係が避難生活のなかで失われ喪失感や孤独感を感じたり、仕事をなくし経済的に苦しいだけでなく生きがいや意欲を失ったりする例が多いと指摘しています。
心療内科の医師で早稲田大学人間科学学術院の辻内琢也准教授は、「被災者のなかでも自立できた人と孤立してしまう人で二極化し、なかには病院に行くことすらできない人もいるので、そうした人の声を聞き取り支援につなげる復興支援員のような人を増やす必要があるのではないか」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140509/k10014341521000.html

 「二極化」という言い方が出てきていますが、結局避難という選択をしたとしても災害弱者は弱者のままである可能性が高いと思います。避難に関するものではないものの、以下のような身も蓋もない調査もありました。
足腰が丈夫な人は震災ストレスに強い  [2014/05/09] サイエンスポータル

大震災後のストレスにどう備えたらよいのか。普段から足腰を丈夫にしておくことが望ましいという調査結果が報告された。震災発生前の身体状態や生活習慣が震災後の精神的ストレスに関連することを、東北大学大学院医工学研究科の門間陽樹(もんま はるき)助教と永富良一(ながとみ りょういち)教授らが明らかにした。仙台市内の勤労者を対象に、2011年3月11日の東日本大震災発生以前から行っていた健康調査のデータを解析して確かめた。4月23日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した。

(中略)災害のメンタルヘルス研究はこれまで、災害発生後に調査が行われているのに対し、今回の研究は、災害発生前の状態が災害後の精神的なストレスに影響することを示した。当たり前のようだが、日常の身体機能の維持・向上が災害時のメンタルヘルス悪化の一次予防策にもなりうることを実証した点が新しい。

研究グループは、2010年8月と2011年8月に健康診断を受けた仙台市の勤労者522人を対象に、東日本大震災後の精神的ストレスと震災前の状態との関連について解析した。(中略)

解析の結果、震災前に脚伸展パワーが高い男性は、震災後のPTSD症状で評価した精神的ストレスの程度が低いという関連がみられた。また、震災前に毎日酒を飲んでいたり、うつ状態だったりした男性は震災後の精神的ストレスの程度が高い傾向があった。女性では、震災前にうつ状態か、高血圧の場合に、震災後の精神的ストレスの程度が高いという関連が認められた。
http://news.mynavi.jp/news/2014/05/09/006/

 何度も書いていますが、避難するということも大きなリスクを負うものです。そのリスクも考慮した上で避難は検討されるべきであり、避難範囲の安易な拡大やリスクを見誤った避難の推奨は良いことではありません。


 関連
  ■震災関連死・原発事故避難による死者 環境の変化が自殺を誘引
  ■原発事故避難で妻が焼身自殺 損害賠償請求の遺族に大バッシング
  ■放射能汚染問題「自らの主張のために福島を利用するな」(福島中央テレビ)
  ■震災時に役に立ったものリスト 支援物資や防災準備の参考に
  ■九段会館天井崩落事故で元会長らの立件断念 東電に続く人災指摘の軽視
  ■その他の社会・時事問題について書いた記事

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