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「放射能」報道は儲かる? 週刊現代と美味しんぼの小学館の商売


 美味しんぼの福島鼻血描写で、風評被害と炎上商法の成功を確認でこういう話を書いていました。
 2011年の福島原発事故直後は、危険性を否定する内容であっても「放射能」特集をするだけで、売上が増えたそうです。(記録しておけば良かったのですが、元記事は行方不明)

 ただし、不安を煽る「放射能」特集をした週刊誌の方が売れ方が凄まじかったそうですから、「放射能」は怖い!とやる方が儲かったようです。

 記憶が曖昧だったのでこの「行方不明」の記事を探して、それらしきものを見つけました。私の記憶していた書き方とかなり異なる部分もあるのですが、概ね一致していますから、たぶん私の記憶の方が間違っているのだと思います。

「週刊現代」VS「週刊ポスト」 原発バトルが激化!! - メンズサイゾー 2011.07.12(取材・文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)
http://www.menscyzo.com/2011/07/post_2784.html

 しかし、タイトルがよくありませんね。放射線被曝による健康被害の重大性と原発の推進・反対はイコールではありません。これらを一緒くたにするのは馬鹿げている…と思うのですが、実際そこらへんを区別できていない人は多いのかもしれません。

 では、記事の内容。
 マスコミ界でも、放射能汚染の恐ろしさを強調する"危険派"の「週刊現代」(講談社)と、必要以上に放射能の恐怖を喧伝すべきではないと主張する"安全派"の「週刊ポスト」(小学館)の対立が激化している。(中略)

「昨年(引用者注:記事発表当時の昨年であり2010年)から『週刊現代』は約40万部まで売り上げを伸ばすほど好調でしたが、震災後の恐怖強調報道によってさらに売り上げが増加しています。昨年下半期は『週刊文春』が約48万部でトップでしたが、文春は部数を下げていますから、この勢いなら首位交代も時間の問題と業界で言われていますね。『週刊ポスト』も売り上げを伸ばしている方ですが、やはり煽り系の記事と比べてインパクトがなく、従来の男性読者だけでなく子どもへの放射能汚染を心配する母親層も抱き込んだ現代の勢いは止まりそうにありません」(週刊誌編集者)

 放射能の恐怖を強調する「週刊現代」が支持される背景には、国の対応や安全基準に対する国民の強い不信が関係していそうだ。売り上げ増加の現代にならって各誌が煽り系の誌面に流れる中、他誌報道をデタラメと断じる「週刊ポスト」の安全強調路線が吉と出るか凶と出るか、今後の成り行きを見守りたい。

 具体的にどれくらい伸びた数字が出ていませんね。私の記憶だと部数が出ていたと思ったのです。記憶ってのはいい加減なものです。


 ところで、この頃の週刊現代の内容の酷さは目を覆いたくなるものでした。
 7月2日発売の「週刊現代」では、「残酷すぎる結末 20年後のニッポン がん 奇形 奇病 知能低下」と題した特集を掲載。チェルノブイリ原発事故の被害を受けたウクライナのデータを基に、低線量被曝によってガンや白血病の発症率増加、奇形児の誕生率増加などの危険性があると警告。低線量こそが危険であると主張し、福島よりも首都圏の方が危険なくらいだと書かれている。さらに同記事では、被曝の遺伝的影響や被曝による子どもの知能低下、犯罪に走る確率の増加にまで言及している。また、毎時0.8マイクロシーベルトを超える「スーパーホットスポット」が東京や千葉県などに数多く存在するという記事や、福島第一原発の「再爆発」の可能性を指摘する理論物理学者のインタビューなども掲載されている。

 一方の週刊ポストはなかなかまともな内容でした。
 「週刊ポスト」は、7月11日発売号で「不安を煽るデタラメ報道の大罪を糾す!『恐怖の放射能』の嘘-原発デマと節電ファッショの酷暑」と題した総力特集を掲載。タイトルからも分かるように、これは「週刊現代」をはじめとした放射能の恐怖を強調するメディアへの宣戦布告といえる。

 同記事では「50年前の日本は『放射線まみれ』だった」として、米ソを中心とした核実験が繰り返された1960年代、世界中に放射性物質が広がっていたと指摘。1963年の東京の放射線量は年間1.69ミリシーベルトを記録しているが、今年の放射線量は当時の数値よりも低い1.31ミリシーベルトと予測されるため、「当時のほぼすべての日本人が、これまでの人生で現在の福島県民以上の被曝をしながら生きてきた」が、ガンも白血病も奇形児も増えていないと主張している。

 ただ、この時期をもって「週刊ポスト」が「科学的」な報道をする雑誌…とみなせるかというと、そういう単純な話ではありません。

 小保方晴子さんらのSTAP細胞論文に疑義が生じたときに、早くから専門家のコメントを引っ張ってきて鋭いところを突いていたのは週刊現代や日刊ゲンダイなどの現代系のメディアでした。

 一方の週刊ポストはしばらく様子見をしてから参戦して、論文への疑義は医学部の嫉妬だなどという科学性からは程遠い話で問題を矮小化しようとしていました。

 私は全く別件の投稿での間違いを指摘するメールで知ったのですが、どうも週刊ポストと週刊現代はライバル誌だそうです。そして、そのためか両者は正反対の意見を書きたがるという記述も目にしました。実際、上記2例はその典型となっていて、そういった傾向を感じさせます。

 ですから、どちらの雑誌もたまたまもっともらしいことを言っているときがあるだけであり、あまり科学性だとか正確性だとかを気にしているわけではないのでしょう。論文不正の出発点としても同じ指摘がされていますが、ストーリーが先にありそれに合わせた証拠を選別して持ってきているというだけなのです。

 こういったライバル誌の対立構造はタブロイド紙の場合は、日刊ゲンダイ VS 夕刊フジとなります。週刊ポストは小学館ですので、夕刊フジとは資本的な繋がりはありません。ただ、日刊ゲンダイと夕刊フジはライバル紙であるとみなされることが多いですし、やはりSTAP細胞問題でのスタンスは両極になるようなポジショニングをしていました。おそらく意識的に行っているのでしょう。


 また、ライバル関係に関しては、右派・左派といった見方をできるかもしれません。週刊現代や日刊ゲンダイは左派とみなされ、週刊ポストは右派とみなされます。夕刊フジは産経新聞と同じグループであるにも関わらず自民党批判もちょくちょくやるなどそれほど偏っていない気がしますが、検索するとやはり「保守」とみなしている人が複数いらっしゃいました。

 同じグループという話で言うと、週刊ポストと最初にリンクした美味しんぼの福島鼻血描写で、風評被害と炎上商法の成功を確認の件など、美味しんぼで話題をさらっている小学館がいっしょなのですからそこまで統一感はないと思います。夕刊フジのスタンスはそれほど一致していないと思う他に、産経新聞では半ばタブーである自民党政権批判もサンケイビズではかなり積極的に行っているように見えますから編集部ごとなのだろうと考えています。

 …最後はすっかり話が逸れてしまいましたが、とりあえず、結論ありき・政治的なスタンスありき(放射線被曝の話が原発の是非とセットになっているのがそもそも変です)の報道はろくでもないですし、売らんかな(最初に変換したら「ウランかな」になって話題が話題だけに…)という姿勢での報道もろくでもないという話でした。


 関連
  ■美味しんぼの福島鼻血描写で、風評被害と炎上商法の成功を確認
  ■美味しんぼ 放射線被曝で鼻血,福島に住むな,大阪市ガレキでも「症状」
  ■「表現の自由の侵害」「言論弾圧」という弾圧 美味しんぼ・鼻血描写
  ■美味しんぼ・雁屋哲「福島県は鼻血の人だらけ」 井戸川克隆前双葉町長の発言として
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