世界最悪の経営者を選ぶアンケート調査があり、アマゾンの創業者でありCEOであるジェフ・ベゾスさんがトップとなりました。他にサムスングループの李健煕会などもノミネートしたもので、他の候補者についても軽く紹介しています。
Amazonについては、従業員を1日に24kmも歩かせるなどしており、「アマゾンは従業員をロボットのように扱っている」といった問題が指摘されてのノミネートでした。(2014/5/25)
●世界最悪の経営者にアマゾン創業者ジェフ・ベゾス
2014/5/25:アマゾンの創業者でありCEOであるジェフ・ベゾスさんについては、
アマゾンのジェフ・ベゾスCEO、トヨタのカイゼンに学ぶなど、何度か好意的な投稿を書いています。
彼が「世界最悪の経営者」に選ばれたそうです。
ワタミが2年連続でブラック企業大賞に 途中経過では大差、今年こそ大賞?などでやったブラック企業大賞の世界版みたいなものですかね?
時事ドットコム:アマゾン創業者「世界最悪」=経営者を調査-国際労組連
【ベルリン時事】労働組合の国際組織、国際労働組合総連合(ITUC)が5月に実施したアンケート調査で、「世界最悪の経営者」に米インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムの創業者で最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾス氏が選ばれた。
調査はベルリンで18~23日に開かれたITUC世界大会に合わせ、インターネットで実施。ベゾス氏は「メディア王」と呼ばれるルパート・マードック氏らノミネートされた他の8人を抑え、得票率22.7%でトップになった。(2014/05/24-06:33)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014052400069
●サムスングループの李健煕会長も最悪候補だった
上記は短い記事でした。最悪経営者決定前の以下の記事の方が、悪い経営者である理由などの詳細な説明があったので良いです。ただ、こちらでは別の方をピックアップしていました。
韓国:サムスンの李健煕会長、世界最悪のボスなるか レイバーネット チョン・ウニ記者 2014.05.01 13:30
サムスングループのオーナー 李健煕会長は世界最悪のボスの七番目の候補に名前が挙がった。
ITUCは李健煕会長について、純資産130億ドルとし 「2009年に3900万ドルの脱税と横領で懲役3年と執行猶予の宣告を受けた」と紹介している。 しかしITUCは「当時の韓国の大統領(李明博(イ・ミョンバク))は、2018年の冬季オリンピックを成功的に開催するために、 李健煕会長が必要だという理由で彼を赦免した」とし 「2010年、彼はサムスン電子会長に復帰した」と記録した。
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/issue/samsung/1398980294141Staff
●Amazonでは24km歩く従業員などの問題「アマゾンは従業員をロボットのように扱っている」
「脱税と横領」ですから、サムスンの場合は企業というより、まさに経営者自身の問題ですね。では、アマゾンの場合はどうだったのか?というのは、以下のとおりです。
二番目の候補はアマゾンの最高経営者ジェフ・ベゾスだ。 純資産は272億ドルで米国出身だ。
アマゾン物流センターの労働者たちは、あらゆる動きをモニターする端末機を装着したデジタル機器を着用しなければならない。 ここには休息や速度に関するプロトコルはない。 集団いじめと暴力的な文化が蔓延している。 職員は他の人に話しをかけたり、息を継ぐために少し休んだという理由で叱責にあう。
加えて先の時事通信では、こう書いていました。
ITUCは、アマゾンの物流倉庫の従業員が勤務中に歩く距離は1日当たり24キロに達すると指摘。バロー書記長は「アマゾンは従業員をロボットのように扱っている。ベゾス氏は雇用者の残虐性の象徴だ」と批判した。
なるほど、これはわからないでもないですね。ネットでも「アマゾンでなんてもう買わない」など、ネガティブな反応ばかり。弁護する声は見当たりませんでした。
●ロボットの導入をすればブラック労働の従業員はいなくなる?
なお、以下のようにアマゾンは本物のロボットにも作業をさせており、よりロボットの数を増やすようです。ちょうど国際労働組合総連合大会最終日と同じ日に出た記事をどうぞ。
CNN.co.jp : 米アマゾン、倉庫ロボット軍団を一挙増員へ 2014.05.23 Fri posted at 11:53 JST
インターネット通販大手の米アマゾン・ドット・コムは、倉庫内の荷物整理作業を担うロボットを年内に1万台に増やす計画だ。ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が21日の株主総会で明らかにした。
アマゾンの倉庫には現在、約1000台のロボットが導入されており、この台数を大幅に増やすことで注文処理態勢の強化を図る。ロボットの増加に伴う人員の増減は予定していないという。
同社の倉庫ロボットは、アマゾンが2年前に7億7500万ドル(約790億円)で買収したキバ・システムズが製造している。倉庫内の複雑なシステムと連動させるための計画や実験に数カ月を要するが、システムが完成すれば、時間短縮やコスト削減につながる見通し。
http://www.cnn.co.jp/business/35048356.html
"ロボットの増加に伴う人員の増減は予定していない"とのことですけど、ロボットのように扱われている人を開放できるようになるといいですね。
●その他の世界最悪の経営者候補たち
最悪経営者候補は他にもいましたので、一部の説明を省略して一気に紹介します。
・カタール航空の最高経営者 アクバル・アル・ベイカー(Akbar Al Baker)
"カタール航空会社の職員は持続的な監視下にあって、女性は男の友人と公共の場所にいたり、FaceBookに写真を書き込んだという理由で通知なく解雇される。 出産休暇はなく、女性は結婚前に会社から許可を受けなければならない"
・ゴールドマンサックス 最高経営者ロイド・ブランクファイン
"安全な投資だと信じていた年金と保険会社は、住宅市場が崩壊した時、この住宅抵当証券で数十億ドルを失った。 ブランクファインは米国の上院の調査委員に対して、顧客は危険を探していて 「そして彼らはまさにそれを得た」と話した"
・JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー会長 ジェイミー・ダイモン
"JPモルガンがローン危機の責任で130億ドルの罰金を払った2013年、ダイモンは職員に対し、 宮殿のような彼のアパートで高価格な装身具や近くのジャクソン・ポラックの絵の危険を気にせず、家族でテニスを楽しむ姿を描いたクリスマスカードを送った"
・グレンコア最高経営者 アイバン・グラゼンバーグ
"グラゼンバーグは事業場がある多くの国での人権侵害と環境破壊の責任で批判されている。 彼はまた、彼が所有する銅鉱山があるザンビアから脱税容疑で起訴されている"
・米国のコーク・インダストリーズ会長 チャールズ・コーク
"純資産400億ドルの彼は、賃金と労働者の利益と権利を弱めようとする立法活動団体のALEC(American Legislative Exchange Council)だけでなく、ティーパーティーの主要創設者でもある"
・ウォルマート最高経営者 ダグ・マクミラン
"最近、流出したウォルマートの内部資料によれば、ウォルマート経営陣は労働者組織化計画を監視して、職員に対し労働組合は「金の浪費」で「ウォルマートを害しようとしている」と話してきた"
・ニュースコーポレーション ルパート・マードック会長
"彼は2011年、英国議会調査委員会に出席し、自分が所有するタブロイド新聞ニュース・オーバー・ザ・ワールドの記者が芸能人、さらに殺人事件の被害者まで電話を盗聴したことについて、事前に知っていたという疑惑を否定し、この日の出席を「私の人生で最も謙虚な日」と表現した"
毎年やっているわけじゃないんでしょうね、ちょっと古い事件がベースの人が多いです。まあ、1年以内の出来事じゃないから問題ない…ってこともないので、それでもいいでしょうか。いきなりグランドチャンピオン誕生といった感じです。
【本文中でリンクした投稿】
■
アマゾンのジェフ・ベゾスCEO、トヨタのカイゼンに学ぶ ■
ワタミが2年連続でブラック企業大賞に 途中経過では大差、今年こそ大賞?【関連投稿】
■
アマゾンのジェフ・ベゾスCEOとスティーブ・ジョブズと楽天 ■
アマゾンも楽天も千葉県市川市に物流センター その理由は? ■
アマゾンの家電で不当廉売?仕入れ値を下回る価格の長期販売で日本の家電量販店潰し ■
アマゾンロッカーってそんなにすごい?日本のコンビニ受け取りは? ■
アマゾンが今後成長する理由・しない理由 悪い利益率とライバルの存在 ■
ネット・コンピュータ・ハイテクについての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|