2014/6/2:
アメリカの迷子対応がすごいのは行方不明者が多すぎるため
アメリカでは子供から目を離すだけで「虐待」扱い
日本では「迷子紐」に感情的な嫌悪反応
日本で迷子紐は不要?「迷子になるのも良い経験」という反応
迷子紐と児童虐待 子供を迷子にしてしまうことこそが児童虐待?
●アメリカの迷子対応がすごいのは行方不明者が多すぎるため
2014/6/2:
アメリカの迷子の子供対応がすごい 出入り口は全部シャットアウトは、アメリカでは迷子が出たときの対応が素晴らしいよという話を引用しました。
ただ、最後には「こういったアメリカの進んだ迷子対応をするに至ったのは、あまり歓迎できない事情もあるようです」とも付け加えていました。
上記の迷子の話を知った下記のブログさんでによる
迷子が出たら店舗を完全にシャットアウトするのがアメリカ - 最終防衛ライン2 2014-05-22というページでは、アメリカがこういった対応をする理由としてまずひとつ、アメリカでは圧倒的に誘拐や行方不明者が多いためというものを挙げていました。同様の話はうちでも以前紹介しています。
■
治安の悪い印象のアメリカ 年間行方不明者90万人、日本の10倍も 誘拐や行方不明者が多いという事情のため、その対応策も発展したというあまり誇らしくない理由がありそうなのです。
●アメリカでは子供から目を離すだけで「虐待」扱い
こういった状況の中で私が気になったのは、作者さんがもう一つ挙げていたリンクです。
誘拐事件 | アメリカ事情 from Mitsuko 2006.06.03 Saturday 01:40
アメリカの場合、この手の犯罪発生率は 日本の比ではない。
悲しいことに子供の誘拐は日常茶飯事だ。
だから、アメリカでは 子供を守るために
毎日の学校への行き帰りは、親の送り迎えが常識となっている。
子供を監視の目のないところに放っておくことは
児童虐待=犯罪となる。
というわけで、
アメリカには、11歳以下のかぎっ子は 存在しない。
http://americajijo.jugem.jp/?eid=31
これもまた誘拐が多いアメリカという事情ゆえではありますけど、子供を好きに歩かせることが児童虐待のように捉えられるという驚くべき感覚です。
●日本では「迷子紐」に感情的な嫌悪反応
最初のサイトさんはこれらの事情を踏まえて、"アメリカの一部の親が子どもを紐でつないでいる写真が話題になっていますが、上記のようなアメリカの背景を考えると、一概には迷子紐を批判できないなと思いました"と書かれています。
「迷子紐」というのは、下記のようなものです。日本でも売っています。
簡単に予想できるでしょうが、この「迷子紐」の使用は嫌う人が多いです。それは5月26日にフジテレビ系情報番組「とくダネ!」で放送された「迷子ひも」特集についての記事を見てもわかります。
「とくダネ!」で放送された「迷子ひも」特集が波紋を呼ぶ 小倉智昭アナは「奴隷制度を思い出した」と否定的 - トピックニュース 2014年05月26日14時01分
番組では街頭インタビューも行い、迷子ひもを「使わない派」と「使う派」の意見も紹介。「使わない派」からは「ペットみたいに見えちゃう」「こっち(親)の都合じゃないですか、引っ張ったりするのって」「可哀相だなと思う。(子どもの)自由が利かないから」という声が上がっていた。(中略)
一連のVTRで迷子ひもの現状を知った小倉智昭アナウンサーは、開口一番「僕なんかは、奴隷制度を思い出した」「僕らの時代、子どもいっぱいいましたけど、繋がれてる人は誰もいなかったよ?」とコメントし、迷子ひもの存在を真っ向から否定。
http://news.livedoor.com/article/detail/8869838/
●日本で迷子紐は不要?「迷子になるのも良い経験」という反応
ネットでは「迷子になるのも良い経験」「子供から目を離して当然というのがおかしい」といった声もありました。
アメリカは上記の通り、治安の悪さという特殊事情がありますので、確かに日本とはいっしょにできません。しかし、肯定する声を見ると、日本でも迷子紐が効果を発揮する場面があることが簡単に想像できます。
父親は「これ一個で(子どもの)予想のつかない行動のひとつでも防げれば」と、迷子ひもの安心感を語っていた。(中略)
笠井信輔アナウンサーは、海外旅行時に迷子ひもを使ったことを明かし「(2歳の長男が)猛ダッシュする男の子だったので。何があるかわからないので、ひもつけていこうと」と「使う派」に共感を示した。
交通事故なんかは日本でも多いですからね。また、日本でだって誘拐や行方不明がないわけではなく、「迷子になるのも良い経験」という問題かな?という気もします。
また、子供は行動を予測できないもので、親の100%思い通りになるとは限りません。一方で何か問題があったときに責められるのは親だというのもわかりきった話ですので、できないことを求めているとも考えられます。
●迷子紐と児童虐待 子供を迷子にしてしまうことこそが児童虐待?
最初の「子供から目を離す=児童虐待」というのは、前回紹介したアメリカで子供が迷子になった経験を語っている方には辛い話ではあります。
ただ、「子供から目を離して当然というのがおかしい」という批判があるように、日本でも子供を放置することは良くないことだという意識があり、この考え方自体は悪くないものだと思います。
一方、日米で大きく異なるのは、子供を迷子にしてしまった親や迷子紐への許容度です。
前回の方は子供から"目を離したということで、日本だったら私は警察の人に怒られまくる"と動揺していたそうです。「子供から目を離す=児童虐待」という意識が高いアメリカという今回の知識があれば、なおいっそう怒られそうなものだと感じるでしょう。
ところが、お咎め無しどころか「今回とった行動は100%正しい」から、同様のことがあれば「すぐに連絡してください」と言われたそうです。全面的に親に理解を示してくれています。
アメリカのたまたま良い一面を取り上げただけかもしれませんので、アメリカが日本がという話は一旦置いて考えてみましょう。
子供から目を離すことは良くないと言いながらも迷子紐を否定した上で、実際に迷子になったときに親を責める社会と、迷子紐に理解を示す上に、親だけの問題とせずに全面的に迷子探しに協力したりする社会の、どちらが本当に子供のことを思っている社会だと言えるでしょう?
【本文中でリンクした投稿】
■
アメリカの迷子の子供対応がすごい 出入り口は全部シャットアウト ■
治安の悪い印象のアメリカ 年間行方不明者90万人、日本の10倍も【関連投稿】
■
子供の留守番は虐待なのか?欧米ではネグレクト、日本の親は? ■
児童虐待が過去最悪というマスコミの嘘 虐待死減少というのが事実 ■
児童性的虐待パニックのアメリカ 「娘とお風呂」から父親射殺に繋がる ■
ドラマ「明日、ママがいない」 児童養護施設出身者の意外な評価 ■
日本の児童養護施設>里親は異常 里親委託・養子縁組が少ない理由は? ■
人生・生活についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|