GACKTさんが仮想通貨を用いた資金調達であるICOをやるらしいのですけど、これについて個人投資家の山本一郎さんなどから批判が出ています。で、そういった批判への反論を書いたブログ投稿で、「殺意の気持ちを込めて」「帰り道の一人歩きには十分お気をつけください」などとモロに脅迫な文面を出していたとのこと。これはまずいですね。(2018/01/27)
●GACKT氏が脅迫「殺意」「帰り道に気をつけて」
2018/01/27:GACKTさんが仮想通貨でヤバそうなことやっているという話は聞いていたものの、特にうちでは書くつもりはありませんでした。ところが、脅迫はマジでダメですわ。
週刊新潮によると、今は削除したものの、GACKTさんらがやる仮想通貨を用いた資金調達であるICOに反論する投稿において、以下のようなことを書いていたというのです。
〈ココロから哀悼と感謝と殺意の気持ちを込めて/この始まったばかりの一年を/どうか無事にお過ごしできることを刹那(ママ)に願っております。/帰り道の一人歩きには十分お気をつけください〉
(
GACKTが有名ブロガーを脅迫 「ココロからの殺意…」現在は削除 週刊新潮 2018年1月25日号掲載より)
●脅迫の相手は山本一郎氏か?
名指しではなく不特定多数への脅迫となっているので、山本一郎さん宛かどうかはわからないのですけど、山本一郎さんがツイッターで〈私に対する発言ですね?〉と反応。とりあえず、彼が問題点を多くの指摘していたというのは本当みたいで、以下のような話をしていました。
「昨年末、、彼曰く仮想通貨である『SPINDLE』関連事業に参画すると表明。それを受けて12月30日、私がSPINDLEに関する疑義を記事としてアップしたことが始まりでした」
「彼はSPINDLEを使ったICO(仮想通貨などを利用した資金調達法)にコミットすると宣言したんですが、前々からICOには疑問を抱いていましたし、私自身が金融庁や警察庁に問い合わせた結果、そもそもGACKTさんが推し進める事業は明らかに仮想通貨交換業として適合性を欠いて問題があるとの確証が得られたので記事にしたんです。これが彼の逆鱗に触れたんでしょう」
「GACKTさんのブログが出た後、私の携帯電話に非通知設定で電話が掛かってきて、誰だか分からない男性から『何書いてくれたんだ』『お前、ホント気をつけろよ』と」
ICOに関しては、
仮想通貨ブームでブレイクのICOで詐欺 詐欺が起きやすい理由とは?というのを投稿したばかり。かなりマズそうなものです。
ただ、GACKTさんには応援者もいます。この記事の
はてなブックマークでは、「ブコメにスゴイのがいる」(delphinus35)などと話題になっていたのは、たぶん以下の応援コメントのことだと思います。
「うわー自意識過剰〜。そんなことに過剰に反応する前に山ほど反応すべきことがあるだろう。とにかくなんだか知らんが削除したとしても有言実行に向けて頑張れGACKT! 」
●「一流芸能人」らしからぬ誤用「刹那に願う」
あと、言葉の間違いは誰にでもあることなのであら捜しは良くないのですけど、「一流芸能人」であるGACKTさんのイメージに合わないなと思ったのが、「刹那に願っております」という表現。週刊新潮では以下のようにその部分に「ママ」とつけていました。
〈どうか無事にお過ごしできることを刹那(ママ)に願っております〉
この「ママ」はお母さんのことではなく、「原文ママ」の意味。誤字などがあった場合に、「原文がこうなっていたのをそのまま載せています」というときの注意書きです。つまり、間違っているんですね。
GACKTさんは「刹那に願う」としているものの、文脈からして「切に願う」が正しい表現。これだと「心から願う」という意味ですから、その前の部分と意味と合います。「刹那」というのは「瞬間」のことであり、「どうか無事にお過ごしできることを刹那に願っております」では意味が変になります。
●先行者利益が大きいから早く!儲け損なっちゃうよ!
ICOの話なのですけど、ジャーナリストの伊藤博敏さんが、試しに代理店にメールしたところ、以下のような内容の勧誘のメールが繰り返し送られてきたそうです。
「ご購入にはビットコインかイーサリアムが必要なので、口座がなければ、まず取引所口座を開設してください」
「SPDの購入は、先行者利益が大きいため、できる限り早期の開設が必要です」
(
GACKTが関わる仮想通貨ビジネスへの拭いがたい「疑問と不安」(伊藤 博敏) | 現代ビジネス | 講談社(伊藤 博敏)より
こうやって焦って買わせようとするのは、良くないですね。実はGACKTさんの先の脅迫ブログ投稿でも、脅迫以外にも次のようなことを書いていたそうです。
「投資リテラシーの話以前に、情報選択のリテラシーが非常に弱いことを多く感じました」
「指を咥(くわ)えて見ていてください」
(
【追記あり】「情報選択のリテラシーが弱い」GACKTの公式ブログが仮想通貨事業への批判に反論 2018年1月3日 13時49分 トピックニュースより)
●「法令遵守意識及び投資者保護意識は皆無」と行政処分された人が仲間
あと、GACKTさんの件が特にまずそうだなというのは、共同事業者の中に行政処分を受けたことがある人が含まれているということ。しかも、伊藤博敏さんによると、行政処分を受けたのは2016年6月7日という、つい最近の話。「法令遵守意識及び投資者保護意識は皆無である」とボロクソに言われちゃった方がお仲間のようです。
また、GACKTさんのブログではこの行政処分の人についても触れており、すでに調査済みだと明言した上で、以下のように書いていたそうな。
「間違っても詐欺になるようなことに、ボクの名前を出すことをボク自身がすると思いますか?」
「どんだけGACKTはアンポンタンなんですか」
さらに、"行政処分を受けた人物が申し訳なさから裏方に回っていることも明かし、「ボクらは日本がそういうチャンス(再起)を与えられる国であることをまだ信じたいと思っています」"としていたとのことでした。
●「芸能人」と「政府」が出てきたら要注意!
飽くまで一般論なのですけど、
仮想通貨ブームでブレイクのICOで詐欺 詐欺が起きやすい理由とは?では、「芸能人」や「政府」というキーワードが出てくるものは怪しいとされていました。そちらでも投稿したように、芸能人を売りにやる儲け話が詐欺だった…という事件は過去に何度も起きています。
(関連:
詐欺企業に加担した演歌歌手・芸能人 細川たかし,千昌夫,藤あや子,美川憲一など)
伊藤博敏さんは、GACKTさんは単なる広告塔というところを越えて参加している状態だとしており、今回のものも「芸能人」絡みの案件。また、別記事によると、サイトのGACKTさんのプロフィールは以下のような内容だとのこと。
「2012年にマレーシア・フィリピン・香港に移住し、事業投資を中心に多くのアジア諸国のビジネスシーンで活躍。現在は諸外国との政府・王族との親密な関係を築き、アジア諸国のブリッジストラテジスト・ビジネスインフルエンサーとして国内・海外の企業マーケティングを牽引している」
(
GACKTが初めて本名を明かし、実業家として仮想通貨事業に取り組むことを発表 - 音楽ナタリー(2017年12月27日 20:00)より)
以上ですけど、これ以外にも「大城ガクト」という本名を出しているという点も、なぜか大きな売りになっていた…というのは、意味がよくわかりませんでした。本名を明かすから本気だ!ってことなんですかね? で、多くの人がGACKTさんの本気を感じて、「投資しよう!」と思うものなんでしょうか…。
【本文中でリンクした投稿】
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仮想通貨ブームでブレイクのICOで詐欺 詐欺が起きやすい理由とは? ■
詐欺企業に加担した演歌歌手・芸能人 細川たかし,千昌夫,藤あや子,美川憲一など【関連投稿】
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