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旭川医科大学が重大ではないとした教授の医師不正報酬、1億円以上の可能性


 旭川医科大学が「重大でない」として記者会見しなかった医療機関から不正な報酬を受け取っていた問題。不正報酬の金額については非公表だったのですけど、1億円以上の可能性があるということで、重大でないと言えるのか疑問でした。また、別の教授も不正報酬があり、やはり金額非公表だったのですけど、こちらも高額であった可能性があるようです。

 この他の旭川医科大学の問題も追記していっており、旭川医科大学学長の問題が特に多いですね。「病院長を突然解任」「大学がパワハラ教授に味方」「経歴詐称」「謎の高額報酬」「病院が新型コロナウイルス患者差別」「勤務実態のない不正報酬支払いを指示か」などの話をやっています。

冒頭に追記
2022/04/28追記:
●旭川医科大学の准教授と元教授、英文と和文で論文を二重投稿 【NEW】


●旭川医科大学の准教授と元教授、英文と和文で論文を二重投稿

2022/04/28追記:旭川医科大が、同大の准教授と元教授が、2020年5月に学会に投稿済みだった論文と似た内容の英文論文を、同年6月に学術誌に二重投稿する不正を行っていたと発表していました。同大は学内規定に違反したとして、現在も在職している准教授については処分を検討しているそうです。

 旭医大の准教授と元教授、論文を二重投稿 准教授の処分検討:北海道新聞 どうしん電子版(2022/04/27 21:20)によると、匿名の告発を受け、2020年12月25日~2022年1月31日まで調査していました。調査期間が長い感じがしますが、不正調査ではありがちなこと。調査の結果、二重投稿を認定されています。

<調査結果によると、責任著者の准教授は「英文論文は和文論文と異なり、特定の病態に特化した内容で二重投稿には当たらない」との認識だったという。また、共著者で原稿を確認した当時の教授(退職済み)は「重複した内容や画像の使い回しから二重投稿の懸念があった」と把握しながらも、修正や撤回を行わなかった>


●教授が不正な報酬、旭川医科大学は「重大でない」として記者会見せず

2019/11/23:旭川医大が、大学のサイトで、40代の男性教授が道内の複数の医療機関から不正な報酬を受け取っていたとして、懲戒解雇したと公表。教授は医師の派遣を望む医療機関に対し、派遣に関わる「確認作業」など架空の名目で報酬を要求し、関係者によると2011年以降、月に計数十万~100万円近くを得ていたそうです。

 大学はサイトで発表はしたものの、医療機関から受け取った報酬額など詳細は不明。北海道新聞の取材に対し、「大学として取材対応はしない。顧問弁護士に一任している」と説明しています。
(旭川医大教授が不正報酬受領 医師派遣巡り架空名目 懲戒解雇を公表 「不正の認識ない」:北海道新聞 どうしん電子版 11/23 05:00より)

 重大な事案については記者会見を行うルールを旭川医科大学では決めているそうなのですが、今回はしていません。つまり、重大ではないということなのでしょう。実際、顧問弁護士も「重大な事案ではないと判断した」と話しています。懲戒解雇処分という最も重い処分であり、重大なように見えますけどね。


●旭川医大が重大ではないとした教授の医師不正報酬、1億円以上の可能性

 また、別な理由によっても、本当に重大でないかは怪しいところがあります。実を言うと、上記の後半のことが書かれた記事は、<旭川医大教授が不正報酬受領 医師派遣巡り架空名目、1億円超か 刑事告発も視野>(北海道新聞 Yahoo!ニュース)というタイロルだったのです。1億円以上となると、大ごとでしょう。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191123-00010000-doshin-hok

 弁護士によると、派遣医師に支払われる報酬額の「確認作業」という架空の名目で報酬を受けたのは、道内の5医療機関。また、救急患者対応ができる常勤医師のいない7医療機関に対し「自分が待機する」として報酬を要求しています。しかし、同じ日時に複数の医療機関から報酬を得ており、実際には対応できない状態でした。

 結局、弁護士も金額は明らかにしなかった感じですが、関係者によると、報酬は月数万円や数十万円などさまざまで、不正に受けたとされる報酬額は8年間で1億円を超える可能性もあるとのこと。すごい金額ですよ、これ…。

 ただし.男性教授は北海道新聞の取材に対し、「報酬は各医療機関との双方の合意で支払われたもので、不正との認識はない」と反論。旭川医科大学への不服申し立てについても「検討する」としていました。裁判などもあるかもしれません。あと、ダブルブッキングされた(とは言わないか?)医療機関側の言い分も聞きたいところですね。


●旭川医科大がシステム開発失敗のNTT東日本を訴えて完敗 なぜ?

 短いので旭川医大の話題で何か…と検索していて、そういえば、うちでこの大学の話題を書いたことあったのを思い出しました。システム開発失敗で大損!旭川医大とNTT東・カナダとIBM、問題は発注者側に?という投稿です。

 旭川医科大学では、病院情報管理システムの開発が失敗。大学は裁判で、開発したNTT東日本に問題がると主張していました。こういう大規模プロジェクトの失敗はよくあります。たいへんな損失ですので、訴えるのも理解できるもの。ところが、訴訟の控訴審判決は一審判決を覆し、旭川医大に約14億1500万円を支払うように命じるものでした。旭川医大に100%の責任があるとしたのです。

 ここだけ見ると、旭川医科大学がかわいそう!と不思議だったのですけど、記事を読むとNTT東日本の方がかわいそうな内容で納得。対応できないほどの大量の仕様変更をNTT東日本に求めておきながら、期日に間に合わなかった!とNTT東日本を責めるなどしていた模様です。「お客様は神様だ」をお客様側が言って無理難題を押し付ける感じで、ちょっとわがまますぎました。


●別の40代男性教授に懲戒処分 不正報酬が理由だが種類は異なる

2019/12/29:また旭川医科大学の不正だったので、てっきり同じ系統の不正だと思ったのですけど違います。旭川医科大学の医学部に所属する40代の男性教授が、停職12か月の懲戒処分を受けた理由は別のものでした。

 最も問題とされていたのは、どうも講演会の座長を務めた謝礼や原稿の執筆料などの報酬を製薬会社から受け取る際、大学の許可を取らずに自分が役員を務める企業に支払わせていたということ。受け取った報酬の額など詳細については、例によって明らかにしていません。

 また、講演会を優先して教授会など学内の会議を欠席したほか大学病院での診療業務を代わりの者にさせるなどの就業規則違反もあった、ともされていました。
(旭医大教授が不正報酬で停職処分 2019年12月28日 12時45 NHKより)
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20191228/7000016656.html


●大学は非公表…虚偽説明で製薬会社から得た不正報酬、その金額は?

2020/01/11:この前の追記のときにいっしょに書ければ一番良かったのですけど、金額について触れている記事も少しあとになって出ていたようです。その記事というのは、不正報酬3年で1億円 停職処分の旭医大教授:北海道新聞 どうしん電子版(2019/12/30 07:38 更新)。旭川の事件ですので、やはり地元の北海道新聞が強いですね。

 金額以外の話もより具体的なので、そこらへんも紹介。まず兼業を許可されていないのに、妻が代表取締役を務める企業の役員に就任。製薬会社などには大学から許可を得ていると虚偽の説明をして、教授の肩書で行った講演会の謝礼金や原稿執筆料などをこの企業へ支払わせていました。

 関係者によると、こうした謝礼金や原稿執筆料の額は、過去3年間で計約1億円に上るといい、前任の大学に勤務していた時期の分も含まれるといいます。疑われている金額はこちらも同じ1億円なんですね。ただ、不正行為が行われた期間や、報酬の額について大学は公式には明らかにしておらず、やはり隠蔽気味です。

 なお、講演会を優先して欠席…で言っていた講演会というのは、製薬会社などからの招へいであったため、不正報酬の問題と密接に繋がっていたのかもしれません。また、役員を務める企業の決算書の開示を拒否するなど、調査を妨害していたことについては、大学側が公表していました。


●元教授を聴取、旭川医科大にも家宅捜索 収賄容疑などでの立件も視野

2020/02/03:最初の件、「刑事告発も視野」というニュースタイトルは伝えていたものの、あまりそこらへんは紹介していなかったので補足。収賄容疑などでの立件も視野に、地検は押収した資料を分析し、不透明な資金の流れの解明を進めている模様です。

 札幌地検特別刑事部はまず元教授を任意で事情聴取しています。また、地検は2019年12月中旬に旭川医科大にも家宅捜索していたようです。
(旭川医大元教授を聴取、札幌地検 不正報酬問題で:社会:中日新聞 2020年1月17日 21時15分より)

 それから、私がテレビで見たニュースでは、そもそも報酬が大学ではなく教授本人に直接支払われていたのが問題と指摘されていました。おそらく大学を経由して教授など各医師に支払われる場合なら、大学側が異常に気づきやすかったという意味でしょう。


●旭川医科大学長、検察の捜査を妨げないため会見を開かなかったと説明

 あと、不正報酬など不祥事続く旭川医大、学長が謝罪「地域医療に多大な迷惑」 毎日新聞社 2020年1月28日 18:45
によると、遅ればせながら、旭川医科大学は記者会見を開き、吉田晃敏学長が病院利用者や関係者に謝罪することになったようです。
 
 吉田学長はこれまで会見をしていなかったことについて、「検察の捜査の妨げになるため対応できなかった」と釈明しています。これは一見もっともな説明ですが、言い訳ではないかと思われます。

 というのも仮に検察の捜査の妨げになるために会見しないことが正しいのであれば、今まで謝罪会見を開いてきた多くの大学や企業などの組織は、検察の捜査を妨害していた…ということになるためです。今回だけは特別な事情があるのかもしれませんけど、ちょっとわかりづらい説明でした。


●病院長突然解任…患者受け入れ拒否や暴言の学長との対立のため?

2021/01/27:別件なのですが、また旭川医科大学の問題ということで。前回までの話だけでも問題が感じられた吉田晃敏学長の話でもあります。旭川医科大学の古川博之病院長が突然解任されました。吉田晃敏学長と対立していたため、事実上の粛清だと考えれらる部分があります。

 地元北海道新聞の旭医大病院長解任 コロナ下「団結に水差す」 道北医療に影響懸念:北海道新聞 どうしん電子版(01/26 11:44)によると、吉田晃敏学長と旭医大病院の古川博之病院長の対立が表面化したのは前年の12月。古川病院長は、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した慶友会吉田病院(旭川)の感染者の受け入れを緊急に検討した際に吉田学長が拒否したことや、学長が病院長に対し「受け入れるならおまえが辞めろ」と言ったと証言していました。

 また、吉田晃敏学長が前年11月の非公開の学内会議で新型コロナウイルスでクラスターが吉田病院について「コロナを完全になくすためには、あの病院が完全になくなるしかない」などと発言したことが週刊文春で報じられ、会議の録音データも公開されて問題にもなっています。大学側は情報提供したのは病院長だとしている一方、病院長は否定しているのですが、これも火種になっていました。

 この解任が粛清であろうというのは、プレスリリースからもわかります。「発言で混乱させた」 旭川医大、院長解任で正当性主張:朝日新聞デジタルによると、リリースではその理由について、以下のように書いており、前述の件を問題視して粛清されたと考えられる内容でした。内部告発者への報復的なものでもあります。

①昨年4月と11月の学内説明会や会議の内容を録音・録画して外部に漏洩(ろうえい)した
②昨年11月の新型コロナウイルス患者受け入れを巡る吉田学長との協議を報道機関に恣意(しい)的に話して混乱を生じさせた
③昨年12月の学内の会議で信頼回復に取り組むことを確認した後も報道機関に大学の方針と異なる内容を発言し混乱させた


●文部科学省が学長のパワハラ疑惑で調査中に、被害者を学長が解任!

2021/02/02:旭川医科大学の学長さん、実はパワハラ疑惑があり、調査中だったとのこと。これを伝えた<パワハラ調査に揺れる旭川医大「病院長電撃解任」の深層 1/26(火) 18:17配信 FRIDAY>では、学長パワハラ疑惑の旭川医科大学で「解任」ならてっきり加害者の解任だと思ったら被害者の解任だった…と書いていました。

<吉田学長の一連の言動に対して、文部科学省が「パワハラの疑いがある」として、異例の調査に入ってた。その騒動の渦中での「解任」であるから、普通は、調査の対象となっている吉田学長が解任されたと思うところ。しかし、実際に解任されたのは、「被害者」の立場にある病院長。驚きが広がるのも当然だ>
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a7066f58970241f9404ed015d171231aee19bde

 「被害者の解任」といった表現でわかるように、パワハラ疑惑というのは別件ではなく、例の新型コロナウイルス関連のものみたいですね。記事では、<簡単に経緯を説明すると>として、以下のように記載。吉田晃敏学長の一連の言動に対して、文部科学省が「パワハラの疑いがある」として、異例の調査に入ってる最中だったといいます。このタイミングで解任というのは、ちょっと考えられませんね。

<旭川市内の民間病院・吉田病院から新型コロナの患者受け入れ要請を受けた旭川医科大病院長の古川氏が、吉田晃敏学長に受け入れを提案したところ「(吉田病院が)コロナをぐじゅぐじゅと撒き散らして」と問題発言したうえに、患者を受け入れるなら「代わりにお前が辞めろ」と暴言を吐かれた>


●大学がパワハラ教授に味方!休職に追い込まれた准教授と助教が提訴

2021/02/11:最初同じかと思ったら別の話…旭川医科大学では別件のパワハラ疑惑もあったみたいですね。男性准教授と男性助教(いずれも40代)が、男性教授(50代)らのパワーハラスメントで休職したのに、大学が適切な調査をしなかったなどとして、同大に660万円の損害賠償を求める訴えを旭川地裁に起こしたという記事が出ていました。

 「教授のパワハラ調査されず」准教授ら、旭川医大を提訴:朝日新聞デジタル(2021年2月5日 8時51分)によると、訴状では以下のような内容。パワハラ教授ら2人には別件で訴訟を起こしており、今回の訴訟はパワハラそのものではなく、大学側がパワハラ教授に味方して調べなかったことを問題視しているようです。

<訴状によると、准教授と助教は2018年9月~20年5月、本来関わっていない業務について上司の男性教授から責任を取るよう求められた。教授からは「辞めてもらうしかない」などと辞職を迫られ、職場内の一斉メールでも誹謗(ひぼう)中傷を受けて病気休暇に追い込まれた。
 2人は大学のハラスメント防止対策委員会に訴えたが、同委は教授らの言い分を認めハラスメントを否定。復職後も望まない業務を命じられるなど不利益を受けたと主張している>


●問題の旭川医科大学学長、今度は「教授」と経歴詐称して非難される

2021/03/25:大きい話じゃないのですけど、今度は吉田晃敏学長が、経歴詐称という話。旭川医科大学の眼科学講座のウェブサイトで、「教授」として紹介されているものの、実際には、昨秋に担当教授が辞職し、教授ポストは空席になっています。

 旭川医大学長、教授代行なのに「教授」? 学内で批判 :朝日新聞デジタル(本田大次郎 2021年3月23日 20時00分)によると、これについて、大学側は吉田学長が一時教授代行を務めていたと説明。ただ、この反論でも飽くまで「教授代行」でしかないですよね。学内からは「代行が教授を名乗るのはおかしい」との声が出ているそうです。

 よりわかりやすいのは、旭川医科大の教授の一人の指摘する「教授が欠員となるなどした時、別の講座の教授が教授代行を務めることはある。それでも、代行している講座の教授を名乗ることはしない。さらに代行が終わった後も教授を名乗っていたことになる。おかしい」という説明。確かに相当に変な感じです。

 経歴詐称は比較的最近だと、東大で「最年少准教授」を名乗っていた人が准教授でなかった…という例を思い出します。中国人への差別発言が問題視された人ですが、自己顕示欲の強さもそこかしこで見られていました。あと、うちで取り上げたことがあるのは、櫻井眞(桜井真)日銀審議委員、岩田規久男銀副総裁、安倍首相あたりですかね。


●病院から学長に謎の高額報酬、月40万円なのに14年間で訪問数回だけ

 記事を読んでいると、吉田学長を巡っては、滝川市立病院からの高額報酬問題もあったと知りました。読み逃していましたわ。検索すると、旭川医大学長、市立病院とアドバイザー契約 月40万円:朝日新聞デジタルなどの記事が出ていました。これは当初書いていた不正報酬問題のことも思い出す話です。

<国立の旭川医科大学(北海道旭川市)の吉田晃敏学長(68)と滝川市立病院(同滝川市)が、昨年まで14年以上にわたり「アドバイザー」の契約を結び、吉田学長が月額40万円の報酬を受け取っていたことが同病院への取材や契約書類などでわかった。院長は年に1回ほど吉田学長を訪問し、学長が契約後に病院を訪れたのは数回だった。契約は学長側の申し出で今月、打ち切られたという>
<旭川医大は同病院に数人の医師を派遣している。病院関係者は長年契約が続いた理由について「経緯はわからないが、病院は医師の派遣を大学にお願いしている立場だ」と語った>


●「辞任すべき」の調査結果公表した同窓会会長への批判メールが出回る

2021/04/11:「学長辞任すべき」回答の9割 旭川医大同窓会がアンケ:朝日新聞デジタル(2021年3月19日)によると、吉田晃敏学長の一連の問題について、同大医学科同窓会が学外の会員に行ったアンケートは、回答者のうち、「学長は辞任すべきだ」とした割合は9割を超えたそうです。その後の26日には、吉田学長の処分を検討している学長選考会議に対し、学長職の解任を要請したと発表しています。

 これに関連するのか、吉田晃敏学長の名前で、この同窓会の会長・原渕保明同大教授について書かれたメールが、教職員向けの学内メーリングリスト(ML)で送信されていた模様。記事によると、本人が本当に送信したのかは確認できていないそうですが、強く批判するのではなく、皮肉を交えてアンケート結果を公表したことを咎める内容のメールでした。

<原渕保明会長のご意見によると、私が、社会の不安と不信を募らせ、本学の名誉と信頼 を著しく損ねる一連の不祥事を引き起こした、とのお優しいご指摘です。
 原渕会長は、色々とその理由を分析され、私に確認を取ることなく(引用者注:「辞任すべきである」とするアンケート結果を)北海道新聞その他全国マスメディアに発信されました>
<今回、なぜ先生が私に着目し、私の足を牽引させている(引用者注:「足を引っ張っている」と言いたい?)かは、学内の全ての方々は知られているようですが、私の頭脳では計り知れないものがあります。
 先生の前途が益々輝かしいものであることを心から祈念し、私が先生に対して抱いている感謝の気持ちの何百倍をここに示させて頂きます>
(旭川医科大学の吉田晃敏学長がMLに投稿したとされるメール:旭川医大学長、同窓会に奇妙なメール | ビジネスジャーナルより)


●職員・同窓会・元助教授・患者…4つの団体が別々に署名を提出

 吉田学長をめぐっては、学内の教職員らでつくる「旭川医科大学の正常化を求める会」が、学長の辞任を求める署名を提出。また、同大の元助教授らが中心となった「吉田晃敏旭川医科大学学長のリコールを求める全国有志の会」も、1万3354人分の署名を文部科学省などに提出しています。
(旭川医大問題、同窓会も吉田学長の解任を請求:朝日新聞デジタルより)

 さらに旭川医大の病院長解任 患者が撤回求め署名提出:朝日新聞デジタル(2021年3月3日)によると、患者の家族が1万5210人分の解任された古川博之特命教授の解任撤回を求める署名を集めて提出していました。署名集めをした4歳の長男が2年前、古川教授の担当で生体肝移植手術を受けた方だとのことです。

 ただ、旭川医大、病院長解任撤回せず 役員会で審議なし 患者家族「署名の思い踏みにじる」:北海道新聞 どうしん電子版によると、解任は撤回されませんでした。3月29日の役員会では審議もされなかった上、吉田学長が古川教授を大学に残さない意向も示したとのこと。4月からは定年の再延長が必要だったため、すでに退職となっていると思われます。


●旭川医科大が病院関係者差別?母の職場がクラスター、子の受診拒否

2021/04/20:新しくないのですが、2020年12月28日に母の職場でクラスター、子の受診拒否 旭川医科大学長を提訴―旭川簡裁:時事ドットコムという記事が出ていたのを発見。新型コロナウイルス患者の拒否ではなく、別の拒否の問題があったのを見逃していました。これは考えようによっては、新型コロナウイルス患者の拒否より悪質です。

<新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した病院に母親が勤務していることを理由に息子の受診を拒んだのは不当だとして、父親が旭川医科大病院(北海道旭川市)を運営する同大の吉田晃敏学長を相手取り、30万円の損害賠償を求めて旭川簡裁に提訴したことが28日、分かった>

 新型コロナウイルス患者を受け入れるかどうかは、病院側に決定権があり、強制ではありません。旭川医科大は規模的にある程度は受け入れてほしかったところですが、対応が難しい病院もあります。特に日本政府は病院・病床を減らす政策を続けてきたため、他国より医療体制が弱くなっている可能性があります。

 ただ、新型コロナウイルス患者以外の拒否は問題。これも病院側が対応できる体制にないという理由による、新型コロナウイルスのおそれがある患者の拒否ならわかるのですが、どうもそうじゃない感じ。PCR検査の結果、母親は陰性で、クラスターが発生した病室では勤務していない上に、濃厚接触者でもなかったそうです。

 なので、子供が新型コロナウイルスに感染している可能性が高いと考えられる要素はありません。にも関わらず、母親がクラスターが発生した病院で勤務していることを理由に断ったとのこと。学校で親が病院関係者である子供がいじめられるなど、病院関係者が差別されて問題になっていますが、まさにそのパターンの差別・偏見に当たる可能性を感じます。


●学長を調査したら別の問題判明!勤務実態のない不正報酬支払いを指示か

2021/06/15:いったいいくつ問題があるのか?という学長。また新しい問題が判明します。今回は学長が不正報酬を支払わせてたのでは?という話。このページは最初の不正報酬問題から話が大きく離れていたのですが、ここに来て話題が戻ってきた感じがあります。なお、不正報酬関連としては、何個か前で「病院から学長に謎の高額報酬、月40万円なのに14年間で訪問数回だけ」という話もやっていました。

 今回の新しい話は、旭川医大学長、不正支出か 勤務実態ない特別補佐に | 共同通信(2021/6/13 19:27 (JST)6/13 19:41 (JST)updated)という記事から。吉田晃敏学長自身が不正報酬を受け取っていたわけではないものの、同じ共同通信が<旭川医大学長、不正支出を指示か>という短い記事も書いていたように、問題がありそうです。

<国立大学法人旭川医科大(北海道旭川市)の吉田晃敏学長が3月、大学事務局に指示し、勤務実態のなかった「学長特別補佐」の男性に計約300万円の報酬を支払わせていた疑いがあることが13日、複数の大学関係者への取材で分かった>

 これまで書いてきたように、吉田晃敏学長はもともと学内会議で新型コロナウイルスのクラスターが発生した病院を中傷する発言が問題になっていました。この発言問題について選考会議から事実関係を調査するよう依頼された外部の調査委員会が、今回の不正支出の疑いを把握したとのことで、副産物的なものだったようです。


●複数職員へパワハラ、執務時間中にお酒も飲んでいた学長の解任決定

2021/06/25:前回追記したすぐ後に、旭川医大学長が辞任表明 選考会議、聴取前日に 不適切発言問題 毎日新聞 2021/6/18 08:19(最終更新 6/18 08:19という記事が出ていてびっくり。文科省は取材に「辞任届は届いたが、正式に受理していない」としており、実際に辞表を提出していたようです。

 辞任提出の理由として、「これ以上の混乱を招くことは本意ではない」としていました。ただ、それならもっと早く辞めてないと変な話です。これ以外に解任の適否を審査していた学長選考会議を「ずさんな手続きで6月末の解任決議ありき」と批判していましたので、どうせ解任されるに決まっているので辞めたという感じ。自民党汚職議員でも最近このパターンでの辞任が相次いでいました。

 文科省はその後も辞任届を受理していなかったようで、正式な辞任がされないうちに学長選考会議で解任が決定。<旭川医科大学の学長選考会議 吉田晃敏学長の解任を決議>(06月22日 20時06分 NHK)などのニュースが出ていました。というか、このニュースで出ていた「執務時間中の飲酒」という話は初耳。マジでいろいろやりすぎていて、すごいです。

<学長選考会議は22日午後、会合を開き、これまでの調査の内容を踏まえて学長の解任についての採決を行った結果、全会一致で吉田学長を解任すべきと決議したということです。
会合のあと、学長選考会議の議長を務める西川祐司副学長は決議の理由について、「病院長の解任における不適切な対応や、複数の職員へのパワハラ、それに執務時間中の飲酒などが学長解任の規程に該当すると認められた」と説明しました>


【本文中でリンクした投稿】
  ■システム開発失敗で大損!旭川医大とNTT東・カナダとIBM、問題は発注者側に?

【関連投稿】
  ■大阪大の青江秀史教授が反論「セクハラはしたが不正受給はしてない」
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