<病人・がん患者に言ってはいけない3つの言葉・禁句>、<「すぐによくなるよ」は無責任、一番イライラさせる言葉>などの話をまとめ。また、NGだけだとあんまりなので、お見舞いの良い例やお祝いメッセージの例などについても紹介しています。
2022/04/29まとめ:
●お祝いメッセージは良いところ探し お見舞いのときは詮索しない
●病人・がん患者に言ってはいけない3つの言葉・禁句
2022/04/29:前半は<病人に言ってはいけない3つの禁句…励ます言葉として良い例は?>という話。<病人・がん患者に言ってはいけない言葉・禁句と正しい励まし方>、<病人・がん患者に言ってはいけない3つの言葉・禁句と正しい励まし方>などのタイトルでも書いていた話です。
2014/6/17:がん患者だけに限らず、病人全般に役立つかな?と思い、<ポジティブ発言は逆効果?がん患者に言ってはいけない5つの言葉>(2013/10/05 12:00 by MOE WooRis)という記事を読んでみました。タイトルにあるように、元ネタは「がん患者に言ってはいけない5つの言葉」だったようです。
http://wooris.jp/archives/54069
しかし、その禁句のひとつ「治ることを祈っているからね」を見て「ん?」と違和感を覚えて冒頭をよく読むと、英語圏の情報サイト『MindBodyGreen』がベースとのことでした。「神様に関わる発言は避けましょう」みたいなのも日本人にはピンときませんね。ですので、それ以外の系統を見てみます。
あと、"実際にがんと闘っていた女性が言われて不快に感じた言葉"ということで、根拠となるのはただひとりの感じ方だけ…というものであったことも注意が必要です。主観的なものですので、あまり汎用性はないかもしれません。あまり良くない記事でしたので、この後、別の話も掲載します。
<がん患者に言ってはいけない3つの言葉>
(1)「すぐによくなるよ」
(2)「前回に会ったときより元気そうだね」
(3)「調子はどう?」
●「すぐによくなるよ」は無責任、一番イライラさせる言葉
「すぐによくなるよ」が良くないというのは、わかりやすいかもしれません。気休め感というか、他人ごと感というか、何か軽いですね。元記事でも"この言葉は一番イライラさせる言葉です"と書かれていました。"すぐによくならないことを自分でわかってい"るのに、なぜそんないい加減なことを…という感じです。
じゃあ、何て言えばいいの?と書かれていた例は「とても大変な時期だと思うけど、時間をかけて、一生懸に努力すれば、もしあなたが運がよかったら、きっとよくなるよ」でした。…いや、これもひどくないです? 大丈夫なんですかね、この記事…。不安になってきます。
前述の通り、「前回に会ったときより元気そうだね」「調子はどう?」も禁句とのこと。「すぐによくなるよ」の「自分でもわかっているのに」と同じ理由なのが、「前回に会ったときより元気そうだね」です。実際には弱っているのに、元気になっているわけないじゃんという話だそうです。
「調子はどう?」も同じ系統と言っちゃって良いかも。要するに「いいわけねーだろう」というのが理由です。あと、言葉じゃないので入れませんでしたが、何も言わずにかわいそうな目で見るという同情系もダメだそうです。確か元ネタではこれと「祈る」を含めてNG行為5つだったと思います。(元記事は削除されました)
●「病人扱いしない」は参考になるものの、役に立つアドバイスがない
地雷ばかりでどう対応するか?と言うと、記事ではそこはテーマじゃないのであまり書かれていません。"一緒になって闘う強い気持ちを持ち、患者と接することが重要なのではないでしょうか"くらいのものでした。これじゃあ、あんまりだろうということで、別記事も探しました。まずはあまり明るすぎるのもどうかと…というアドバイスです。
"病人扱いしないこと!病気になってしまった人の励まし方"(nanapi [ナナピ] 2013年10月29日更新 plum29)では、「病にかかっている人は心も弱っています」として、「ふさぎこんでいる時にはこちらが明るすぎると余計に落ち込むことになります。まずは微笑むくらいで接することが大切」としていました。基本明るく…なのですが、入りはゆっくりという感じでタイミングを見ろという話。さらっと難しいことを言いますね。高度すぎて困ります。
http://nanapi.jp/92411/
こちらはさらに「お具合はいかがですか?」と、まずは様子見をしろと書いていました。しかし、これ、さっきの禁句「調子はどう?」と同じじゃないですか! 日本と海外との違いや、がん患者と決まっていないという可能性もありますが、参考にならないですね。ますます混乱させるばかりに…。
うーんと唸ってしまいますが、「元気そうだね」「顔色良さそうですね」がダメや、"病人扱いしない"は共通点。日本では定番の「頑張ってね」もいつも通り否定されています。あとは「早く良くなって」や「ゆっくり休めばいいじゃない」よりも、「無理しないでじっくり体を治して下さいね」など「無理しないで」と言うと誤解を招かないと書かれていました。これは参考になるかな?
他は微妙でした。「退院したらまた美味しいもの食べに行こうね」なんてがん患者ならアウトですし、失敗フラグっぽいです。前半の話を見ていて"病気と全く関係ない話"くらいしかないかなぁ?と思っていましたが、これはこれで「私は外出できないのに…」みたいに思われるのでは?と悩んでしまいます。
何かこんなことばっかり考えていると、全く何も話せなくなりそうです。難しいですね。
●「一緒に頑張りましょう」「ご教示ください」などが良い例
2018/07/17:再投稿するために読み直してみると、あまりにも役に立たない内容でびっくり。WooRisとnanapi は信頼できないサイトの代表格でまずこれらを見たのが間違いでしたね。このままですと申し訳無いと思いましたが、日経新聞でもっと良い記事があったことを思い出しました。なんだかんだ言っても、既存マスコミの方が新しいメディアよりずっと内容が良いんですよ。これは以下二つで紹介しています。
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「頑張って」とは言われたくない じゃあ、何て言い換えればいいの?進学・就職、お見舞い、自己都合の退職、長寿、定年退職でのメッセージ ■<お祝いメッセージは良いところ探し お見舞いのときは詮索しない 進学・就職、お見舞い、長寿、定年退職での言葉>(この後、後半にまとめ)
お見舞い以外の例が多いのですけど、病気に関するところですと、「一緒に頑張りましょう」が良い例とされていました。ただ、私がより良いと思ったのが、「ご教示ください」などと持ち上げる方向性のもの。「今度~について教えてください」といったメッセージは「必要とされている」と感じてプラスになるものであり、納得のアドバイスでした。
●お見舞いで自慢話や昔話…が意外に良いかもしれない理由
2019/10/06:「お見舞い 自慢話 昔話」と書いたメモが手元にあったのですけど、正直何を書こうとしていたのか全く思い出せません。ただ、お見舞いで自慢話や昔話をするのが意外に良いかもしれない…といったものだったんじゃないかと思われます。
自慢話や昔話なんかダメそうなのに…と思うかもしれませんが、ここで言う自慢話や昔話というのは、あなたの自慢話や昔話ではなく、お見舞いされる患者さんの自慢話や昔話のこと。あまり昔の話ばかりされるのもあれでしょうけど、未来の話の方が地雷に触れる確率が高いととは言えます。
露骨でなくても良いのでおべっかを使うようなイメージで、患者さんにとってのいい話や、昔の思い出話をする方が無難ですし、患者さんも悪い気はしないのではないかと思います…といったことを過去の話は書きたかったのではないか?と、今メモを眺めていて思いました。
●お祝いメッセージは良いところ探し「ゆっくり休んで」はNG
2022/04/29:ここから<お祝いメッセージは良いところ探し お見舞いのときは詮索しない 進学・就職、お見舞い、長寿、定年退職での言葉>という長いタイトルで書いていた話をまとめ。上で紹介した記事よりずっと良い内容だと思ったという日経新聞記事の話です。
2016/10/29:他でも使った
相手を傷つける“うっかり言葉”の言い換え方 :日本経済新聞(2011/1/28 7:00 監修・キャリアコンサルタント・尾形圭子)という記事の話をもう少し。長寿や定年退職のお祝いは、前回も「未来ではなく過去を評価するスタンスで」という中で一つ出しましたが、他にも例が載っていました。
【長寿や定年退職のお祝いで】
悪い例:「そろそろのんびりしてね」
悪い例:「ゆっくり休んでください」
良い例:「これからもますますお元気で」
なぜ上2つがダメなのかと言うと、今でも元気なつもりでいる人に対して、休むように言われるのはがっかりするとのこと。難しいですね。良い例は単に「お元気で」じゃなくて、「これからもますます」がついているのがポイントだと思われます。今現在も元気であることを前提としているためです。
「進学・就職のお祝いで、第1志望ではなく、相手が落胆している場合」のときも、「未来ではなく過去を評価するスタンスで」という流れ。これは良いところを探すというスタンスですね。前回出てきた退職した方などに言う「今度、ゴルフを教えてください」といったものも、良いところ探しといった共通点があります。
【進学・就職のお祝いで、第1志望ではなく、相手が落胆している場合】
悪い例:「残念だったね」
悪い例:「惜しかったね」
悪い例:「悪くないじゃない」
良い例:「○○でトップらしいね。素晴らしい会社(大学)ね」
「職場の上司・同僚などに入院・闘病・療養中の人」の良い例では、「みんな待っていますので、しっかり治して早く復帰してください」というものがありました。これは上記の「今度、ゴルフを教えてください」といったものに通じる気がします。「あなたが必要だ」ということを伝えるのです。
一方、悪い例の「こっちは大丈夫ですので、ゆっくり休んでください」だと、「何だ、自分は必要ないのか」という気分になります。心配させまいという気持ちで言っているのはわかるんですけど、がっくりするのは事実。記事の例にはありませんでしたけど、育休や産休に入る方へのメッセージもこちらを参考にできそう。「いなくても問題ないよ」という発言ではなく、居場所があるということを伝えると良いでしょう。
さらに応用を考えると、転勤する方なんかにも使えるんじゃないですかね。退職などと同様に、引き継ぎをしっかりやっていなくても問題ないようにするのが当然であり、「あなたが必要だ」では困ります。ただ、「転勤しても特に問題ありません」だと転勤する人は寂しく感じるはずです。
●お見舞いの場合は病状を詮索しない・病状を評価しない
あと、お見舞い関係だと、以下のような例も。
【病状が分からない、長引いている入院・闘病・療養中の人に】
悪い例:「お加減はいかがですか?」
悪い例:「大丈夫ですか?」
悪い例:「顔色がよくない(よさそう)ですね」
良い例:「みんなからのお花(お見舞い)をお届けに来ました」
「顔色がよくないですね」がご法度というのはわかるものの、「顔色がよさそうですね」も悪いという分類。あれこれ詮索しないという話でしょうか。また、以前も書いたように、「頑張って」と励ましすぎないともされていました。
【本文中でリンクした投稿】
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