2014/6/21:
●「我々は学ぶべきだ」海外で称賛の日本人サポーターのゴミ拾い
●韓国や関係悪化中の中国も報道「日本のいい伝統は学ぶ価値がある」
●ゴミ拾いや片付けは悪いこと!マナー違反と考える人も…
2019/10/20:
●左派の主張か右派の主張か?ゴミ拾いを批判した意外なアメリカ人
●「我々は学ぶべきだ」海外で称賛の日本人サポーターのゴミ拾い
2014/6/21:マスメディアによると、ワールドカップにおける日本人サポーターの試合後のゴミ拾いは、海外で賞賛を浴びたとされています。例えば、
日本サポーターの清掃活動 絶賛される | ブラジルW杯 : nikkansports.com [ 2014年6月17日9時19分 紙面から ]という記事がそういったもの。
日本代表がW杯初戦を行ったブラジル・レシフェの競技場で、日本人が観客席のごみを拾っている様子が、「CLASS ACT(クラス・アクト=一流の行動)」という見出しで、「ツイッター」に掲載されると、「我々は学ぶべきだ」「日本は最高の国だ」などと称賛を浴びたそうです。
海外のメディアもこのツイッターを取り上げ、欧州のスポーツ専門放送局「ユーロスポーツ」の記者は「日本ではスポーツイベントの後、観客が掃除をするのが模範とされている。海外では奇妙に見えるが、これこそフェアプレーだ」と絶賛したといいます。
●韓国や関係悪化中の中国も報道「日本のいい伝統は学ぶ価値がある」
別記事も出ており、"負けてもゴミ拾い…世界が称賛、日本サポーター"(読売新聞(YOMIURI ONLINE) 2014年06月18日 02時02分)では、ブラジルの有力紙「フォーリャ・デ・サンパウロ」(電子版)を紹介。「日本は初戦を落としたが、礼儀の面では多くのポイントを獲得した」と報道したそうです。
http://www.yomiuri.co.jp/wcup/2014/etc/20140617-OYT1T50155.html
さらに、英紙インデペンデント(電子版)は「日本の観衆がワールドカップの会場でゴミを集めたことは他国のサッカーファンにショックを与えた」と伝えていました。
韓国の聯合ニュースも、日本人サポーターについて「敗北の衝撃に包まれながらも、破壊的な行動をせず、ゴミを拾い始めた」と指摘。中国のインターネット・ニュースでも伝えられ、国営新華社通信の中国版ツイッター「微博」には、「中日関係は落ち込んでいるが、日本のいい伝統は学ぶ価値がある」などの書き込みがあったそうです。
●ゴミ拾いや片付けは悪いこと!マナー違反と考える人も…
ところが、海外ではこの観客のゴミ拾いが良くないという考え方もあるというのを聞いて、そうなの?と驚きました。これはその考え方がおかしい!と感じる人も多いでしょうけど、私はおもしろいなぁと思ったもの。
日本でデスマーチが発生する理由とW杯コートジボアール戦のゴミ拾いの関係(WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)2014.06.17)という記事が出ていたのです。
記事の作者谷本真由美さんは、イタリアで出かけた場所でゴミを持ち帰ったり、トレイや食器を所定の位置に戻したりしていたところ、ボリビア人同僚とイタリア人同僚に注意されました。
ゴミ拾いや片付けは悪いことだというのです。同僚の言い分は以下のようなものでした。
「彼らの仕事を奪ってはいけない。ここではそのままにしておくのだよ。あなたがやってしまったら彼らの仕事がなくなる。他人の仕事を奪ってはいけない。ゴミ拾いや食器を下げることは担当者がやること。客がやることではない。仕事は作らなくちゃいけないんだよ」
作者は悪いことという言い方はしていませんが、"マナーを守っていたつもりの私は、実は他人の仕事を奪う「
マナー違反者」だった"としていました。
また、忙しそうだった同僚の仕事に、親切心から手を出してしまい、こっぴどく叱られたこともあるそうです。こちらも似たような考え方で、"他人の仕事をやってしまう人は、「迷惑な人」であり、「組織の最適化を乱す人」であり、「越権行為をするとんでもない人」"なのだとのこと。
ただ、まあ、前半の通り、海外メディアでも褒めているんですから、海外の人でも考え方はいろいろなんでしょうけどね。
●左派の主張か右派の主張か?ゴミ拾いを批判した意外なアメリカ人
2019/10/20:スティーブン・ミラーという政府高官が、高校時代に生徒会の選挙でしたスピーチ動画が話題になったことがあるそうです。スピーチの中で彼は、生徒は自分のゴミを拾うべきではない、なぜなら彼らのために「お金をもらってそれをする用務員がいくらでもいる」からだと主張したそうです。
「海外の人でも考え方はいろいろなんでしょうけどね」と最初のときに書いていたように、この意見にみんな賛同ということはなさそう。動画からは、聴衆がステージ上の彼に向かって、すぐにブーイングをしている様子がわかったみたいですね。ゴミ拾いは悪という考えの人は、アメリカでも少数派なのかもしれません。
さて、この話がおもしろかったのは、話の中身より話をした人の政治的な立ち位置です。実はこの話が出ていたのは、
"極右の希望の星"からトランプ大統領の右腕に! スティーブン・ミラー氏の妥協を許さない半生 | BUSINESS INSIDER JAPAN(Michal Kranz Apr. 12, 2019, 03:30 PM)という、タイトルだけでたまげそうな記事でした。
「清掃員の仕事を奪ってはいけないから、ゴミ拾いをしてはいけない」という人が、政治的には右派であるという連想を日本人はあまりしないでしょう。最初のときの谷本真由美さんもそういうタイプではなさそうでした。むしろそんなことを言うやつは左翼だ!と思っている日本人の方が多いかもしれません。ところが、アメリカでは極右という立ち位置の人もそんな主張をするようです。
私も正直すごく意外だったので紹介したのですけど、言われてみればわかるかなと思いました。日本で右派というと、国のやることに文句つけるな!といった感じの人が多いです。ただ、アメリカの右派はタイプが広く、日本政府がやっているような幅広い民間への関与を嫌うタイプの右派がかなりいます。「あれこれ干渉するな!国は必要最低限のことだけしてろ!」という考え方です。
そういう言いながらも彼らは、気に入らない人にあれこれ言ってくるので都合の良いダブルスタンダードではあるのですけど、一応全体としては、「個人の自由を尊重し、他人からの干渉を非常に嫌う」という感じです。こういう右派の人なら、他人の仕事に干渉するゴミ拾いも嫌いかもしれないと思いました。
ただ、スティーブン・ミラーさんのトランプ政権での政策を見ると、そういったところは見られませんね。目立つの移民嫌いばかりで、右派の共和党ですら批判した、メキシコの国境で移民の子どもを家族から引き離す政策に関与。また、一番積極的なのは国境の壁建設であり、むしろこれは政府の支出を大きく増大させる政策でした。考え方がよくわかりません。
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