インドの女性蔑視・差別 8歳の女児を誘拐、集団で性的に暴行し殺害

2018/04/17：
●インドの女性蔑視・差別 8歳の女児を誘拐、集団で性的に暴行し殺害
●50％以上が性的虐待経験…インドの子供への性的虐待の実情


●インドの女性蔑視・差別 8歳の女児を誘拐、集団で性的に暴行し殺害

2018/04/17：インドは今後日本を超える大国となる重要な国なのですけど、現状では残念な話も多くあります。普段こうした性的暴行に寛容な右派の人でも、擁護しない人もいるかもしれない…というかなりひどい事件がまた起きました。

　インド北部ジャム・カシミール州で2018年1月に8歳の女児が、誘拐(拉致？)されました。鎮静剤を飲まされて5日間、小屋などに閉じ込められて、警官を含む多くの男性らから繰り返し性的な暴行を受けます。その末に、首を絞められたり石で殴られたりして殺害され、死体は雑木林の中で発見されました。
(8歳女児を集団レイプし殺害、警察官ら男8人逮捕 インド　写真1枚　国際ニュース：AFPBB News　2018年4月13日 21:00より)

　だいぶ長くなっているのでやめたのですけど、この話は当初、インド・モディ首相 ヒンズー至上主義者と反イスラム主義者としての顔に追記することも検討しました。実は、性的暴行問題だけでなく、ヒンズー教・イスラム教といった宗教とも関係する話なのです。

　最初読んでいて、ん？と引っかかったのが、女児が閉じ込められた場所が「小屋」の他に「ヒンドゥー教の寺院」とあったことです。記事の終盤まで読むと、女児は遊牧生活を送るイスラム教徒の家庭出身で、逮捕された8人は全員ヒンズー教徒だったという情報がありました。宗教の関係もありそうなのです。

　女性蔑視と保守的な思考、宗教保守などの関係については、うちでは何度か書いています。例えば、男性が女性の顔に硫酸をかける理由 インド・パキスタン、日本でもやレイプ犯心理と保守思想と同性愛嫌いの共通点は男性優位・女性蔑視といった話です。


●50％以上が性的虐待経験…インドの子供への性的虐待の実情

　これだけですと短すぎですので、検索して見つけたレイプされ出産の10歳インド少女、子供の父親は別のおじ - BBCニュースから、インドの子供への性的虐待の実情についての話も紹介。インド政府や国連児童基金によると、以下のようなことがわかっているそうです。

＜インドの子供への性的虐待＞
・16歳未満の子供が155分に1人の割合で強姦されている。10歳未満の子供は、13時間に1人の割合で強姦されている
・2015年には1万人以上の子供が強姦された
・政府調査に参加した子供の53.22%がなんらかの形で性的虐待を受けたと報告している
・加害者の半数は被害に遭う子供が知っている人か、子供の面倒を見ている人だと言う

　インドに限らない全般的な話になりますけど、この調査結果は性暴力に関するいくつかの誤解を示唆するものでもあるでしょう。例えば、「加害者の半数は被害に遭う子供が知っている人か、子供の面倒を見ている人」という話。実を言うと、「性暴力が見ず知らずの怪しい人によって行われることが多い」というのは誤解。知人・友人・親族などが加害者の中心だというのは、インドだけでなく、先進国でも見られる共通の特徴です。

　また、インドにおける子供への性的虐待のひどさは、最近、日本や欧米で多い「アニメ・漫画・ゲームなどの創作物が性犯罪を誘発している」という考え方も間違いであることを示唆しています。この考え方はデータ的な根拠がない迷信ですので、こちらについても覚えておいてください。


【本文中でリンクした投稿】
　　■男性が女性の顔に硫酸をかける理由 インド・パキスタン、日本でも
　　■レイプ犯心理と保守思想と同性愛嫌いの共通点は男性優位・女性蔑視
　　■インド・モディ首相 ヒンズー至上主義者と反イスラム主義者としての顔

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