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大阪市営バス31年ぶり黒字化 と 生活バスちばにうのチャレンジ


 検索したらむしろ橋下徹大阪市長が嫌いそうな朝日新聞と毎日新聞しか記事が見つからなかったんですが、昨年度の大阪市営バス事業の決算(速報値)が経常黒字になると発表しました。黒字は何と"1982年度以来31年ぶり"というのですから、ものすごい久しぶりです。

大阪市営バス、31年ぶり黒字 民営化に向け経営改善:朝日新聞デジタル 2014年6月13日21時06分
http://www.asahi.com/articles/ASG6F4FL5G6FPTIL00W.html

 4億1千万円の黒字となった経常収支ですが、前年度に比べて29億9千万円のプラスということで一気に改善しています。これに寄与したと思われるのが人件費カットです。"給与を平均19・4%カットし、職員数も22%減らしたことなどで人件費を21億1千万円減らし"ました。29億9千万円改善の7割くらいは人件費カットだったと思われます。

 一方で、乗客数は前年度比で3・2%減(1日平均7千人減)となっています。これは路線数を減らした影響です。

 乗客数が減ったということは当然運賃収入も減っているはずですが、毎日新聞に記載があります。運賃収入は前年度比1・5%減の122億円だそうです。

大阪市:バス31年ぶり黒字 地下鉄は303億円−−昨年度・8企業会計決算見込み /大阪 毎日新聞 2014年06月14日 地方版【重石岳史】
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20140614ddlk27010419000c.html

 実はバス事業は地下鉄事業の足を引っ張っていました。しかし、今回は"従来の地下鉄事業からの繰り入れはせず、4億円の黒字を確保した"ということです。

 なお、毎日新聞では"地下鉄事業会計の経常利益は303億円で過去最高額の黒字となった"ことも伝えています。


 私が気になったのは、過去の記事では大阪市営バス改革の評価はどうだったか?というところです。検索かけてみると、とにかく大赤字って話があるものの、黒字化なんて無理!という批判は見当たりませんでした。

 それよりも路線廃止がけしからん!市民の足を奪う!という主張が多かったですね。乗客数が3・2%の微減、運賃収入はさらに少ない1・5%減に留まったところを見ると、ほとんど減っていないと思われますが、こういった批判をする人に数の大小は問題じゃありません。不利益を被る人が少しでもいるという時点で悪ですからね。

 あと、主な理由が人件費カットということで、給料を下げるのは良くないことだという批判がほんのちょっとありました。私も過剰な人件費カットだったらマズいなと思ったのですけど、公務員の給与に関してはむしろ下げろという圧力が強いので、この手に批判はほとんどなさそうでした。


 使える話が見つからなかったので、単独ではちょっと一つの話にしづらいな、需要無いだろうなと思っていた千葉ニュータウンの住民による「生活バスちばにう」の話を載せておきます。たぶん注目度低いだろう…という話なんですけど、これがすごくおもしろいんですよ!

 "鉄道運賃の高さに泣かされ続けてきた千葉ニュータウンの住民らが、行政や補助金に頼らずに路線バスの開設を目指し"、ついに実現するという話です。
住民自らが開設した「生活バス」がついに運行開始行政や補助金に頼らない地域活性化のあり方とは? ダイヤモンド・オンライン  2014年6月6日 相川俊英 [ジャーナリスト]

 千葉ニュータウンは、公共交通網に難点を抱えていた。都心との間を結ぶ公共交通機関が北総鉄道のみで、しかも全国指折りの高運賃ときていた。(中略)

 車を持たない住民は高運賃の北総鉄道を利用するほかなく、気軽に移動できない状況を強いられた。さらに通勤や通学の定期代は目の玉が飛び出るほど高く、「財布なくしても定期なくすな」が住民間の合言葉となるほどだった。

 このため、運賃値下げを求める住民運動が活発に展開されるようになり、訴訟も提起された。それでも問題を解決することにはつながらず、高齢化の進展もあって交通弱者の波がどんどん拡大していった。(中略)

 途方に暮れていた住民グループに「バスを走らせてみたらどうか」という提案がもたらされたのは、昨年初めのことだった。アドバイスしたのは、公共交通に精通する交通権学会の前田善弘さん(福岡市在住)と、湘北短期大学の大塚良治准教授だった。

「安くて手軽な移動手段となる新たな公共交通を、地域住民の手によって創り出してみては」という提言である。
http://diamond.jp/articles/-/54168

 地方行政ウォッチャーである作者の相川俊英さんは、最初に以下のようなことを書いていました。
 暮らしやすい街づくりは、行政がひとえにやるべきものだと考える向きが多い。(中略)

 行政に「あれをしてくれ」「これをしてくれ」と要求や陳情を繰り返したり、逆に「あれはだめだ」「これもだめだ」と抗議や反対の拳を突き上げる人たちの方が多い。(中略)

 そんな現実ばかりを見てきたので、今回のケースはとても新鮮で、かつ爽快だった。こういう住民の活動こそが、今の日本社会にとって最も必要なものなのではないか。

 これだけでもおもしろいのですが、私の好みにすごく合ったのがこのバス事業に協力した地元の独立系観光バス会社、鎌ヶ谷観光バスです。

 鎌ヶ谷観光バスの徳永昌子専務は「当初、自分たちはボランティアだと思っていました」と語っています。しかし、今はそうは考えていません。

「地域が繁栄しないと会社の繁栄もあり得ません。地域が元気になれば、会社も元気になります。ですから、これ(生活バスちばにう)はボランティアではなく、事業です」

 まだ後編を書いていないのですが、「商品がありません」は禁句 ダイシン百貨店は住民を100%顧客にで書いたダイシン百貨店はこういった考え方で、なおかつきちんと儲けています。収益化できるかどうかを注目したいところです。

 また、住民グループの「生活バスちばにう友の会」武藤弘・代表は、「行政の支援に頼らずにやっていきます」と明言しており、こちらもうまく行けば理想の姿です。行政の支援を受けない理由は、「補助金をもらうと楽ですが、その反面、色々な規制を受けて利用者本位のバス事業ができなくなってしまう恐れも出てきます」とのこと。

 それから、「地域の二―ズを的確に把握し、安定的な事業運営に必要な利用者数を確保するべく、市場開拓に協力することが(友の会の)任務となります」というのも、非常に大事な点です。

 本当にニーズが大きいかどうか?というのは本来事業を行うときの最重要事項なのですが、利益を出すことが頭にない公営バスの場合は忘れがちでしょう。イーグルバスの話をやった感じでは、そもそも民間のバス会社もニーズの把握が全く足りていないようで、遅れた業界なんだと思われます。

  ■イーグルバス谷島賢社長が日本の路線バスでイノベーションを起こす
  ■そこまでするか?イーグルバス GPS、見える化、ハブ&スポークなど

 きちんと利益を出せるか?と言うと、難しいところがあるんじゃないかとは思うのですが、歓迎し、注目したいチャレンジです。


 関連
  ■「商品がありません」は禁句 ダイシン百貨店は住民を100%顧客に
  ■都営地下鉄と東京メトロ一元化は時代に逆行 猪瀬直樹都知事の公約
  ■JR北海道の事故・トラブル多発の原因は?労組説・民営化失敗説
  ■その他の商品・サービス・技術について書いた記事

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