●クレーマーの男女差別 間違えて女性名で対応したら態度が一変
2021/04/01:「女性は優遇されすぎて得で逆に男性が差別されている」という主張があり、実際に一部そういった場面もあるのだとは思います。ただ、多くの研究などで証明されているのは、女性の方が不利で差別を受けやすい、過小評価されやすいということ。今回紹介するケースもそういった方向性のものでした。
タイトルでは短くするために、「 間違えて女性名で対応したら態度が一変」としたのですが、正確ではなく本当はもっと複雑。手に負えないクレーマーみたいなクライアントと相手していた男性が、間違えて女性名でやり取りしていたことに気づいて、後から自分の本当の名前でやり取りしだしたら、途端に相手の態度が変わり、良心的な顧客に早変わりした…という衝撃的な話です。
(1)ある日、私はひとりのクライアントとメールで履歴書のやりとりをしていました。彼は手に負えないほど失礼なクライアントでした。軽蔑するような態度をとっただけでなく、私の質問をことごとく無視しました。
(2)彼のどうしようもない態度に辟易した私は、あることに気付きました。(同僚の女性である)ニコルと私は受信ボックスを一緒に使っていたため、全てのメールが「ニコル」の名前で送られていたのです。
(3)彼が失礼な態度を取っていたのは、私ではなくニコルだったのです。そこで私はこんなメールを送ってみました「こんにちは。私はマーティンと言います。このプロジェクトをニコルから引き継ぎました」
(4)途端に、彼の態度が変わりました。私のアドバイスを受け入れ、感謝し始めました。すぐにメールの返信がきて「素晴らしい質問ですね!」と書かれていました。手に負えないクライアントが、素晴らしいクライアントに早変わりしたのです。
(5)念のために伝えておくと、私は指導の仕方やアドバイスを何一つ変えていません。ただ一つ変わったのは、名前が男性になったことだけです。
(6)そこで我々は、実験をしてみることにしました。2週間お互いの名前を交換する、という実験です。私はニコルのメールアドレスを使い、ニコルは私のメールアドレスを使う。どうなったと思いますか?
(7)私にとっては悪夢のような2週間になりました。質問や提案はことごとく疑問視され、寝ながらだって対応できるようなクライアントでさえも、見下ろすような態度をとってきました。中には、私が独身かどうか聞いてきた人もいました。
(8)一方のニコルにとっては、これまでで一番が仕事がはかどる2週間になりました。私は気が付きました。彼女がクライアントとの仕事に時間がかかっていた理由は、クライアントに自分が信頼できる人間であることを、相手に納得させなければいけなかったからなんだと。
(
女性の名前で仕事のメールを送ってみたら......見えない差別に気づいたある男性の話 | ハフポスト 2017年03月14日 18時27分 より)
●名前が女性風であるだけで差別…数多くの研究で証明されている
類似する研究結果は過去にいくつか紹介しています。当初この話は、
男性と女性のバイアス(偏見)、6歳の時点で早くも登場 同じ論文でも著者の名前が女性だと男性より低評価にに追記するつもりでいました。タイトルでわかるように、名前が女性風であるだけで、評価が低くなるということが、多くの実験で確かめらています。
また、
男なら良いが気が強い女はダメ 女性差別と同時に男性差別になる理由でやっているように、男性と同じことを言ったとしても、女性の場合、反発を持たれることが多いことも判明済み。自民党の森元首相で複数あった女性差別発言では、「女性はわきまえるべき」という思想が見えており、ここらへんと関係すると思われます。
あと、最初の件をクレーマーと表現したので、
クレーマーは団塊世代・高齢者に多い?お客様は神様です…に誤解もリンク。厄介な電話クレーマーは圧倒的に男性高齢者が多いそうで、孤独を紛らわすことも目的のようだったのですが、対応相手に女性が多いという理由もあるかもしれません。
電車内で知らない人を注意する…といった場合でも、注意されるのは女性であることが多いと思われます。体格の良い男性なんかには言いづらいですからね。さらに、全然違う話ではあるのですが、痴漢などの性犯罪者による被害者選びでは、好みかどうかではなく弱そうな女性かどうかの方が重要…といった警察の報告も思い出しました。
【本文中でリンクした投稿】
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男性と女性のバイアス(偏見)、6歳の時点で早くも登場 同じ論文でも著者の名前が女性だと男性より低評価に ■
男なら良いが気が強い女はダメ 女性差別と同時に男性差別になる理由 ■
クレーマーは団塊世代・高齢者に多い?お客様は神様です…に誤解【関連投稿】
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