平井卓也科技担当相はEM菌幹事長 伊藤忠彦副環境相や下村博文文部科学大臣も過去に紹介

2018/07/31：
副環境相なのに…伊藤忠彦副環境相がEM菌を紹介
文部疑似科学大臣？下村博文・文部科学大臣も過去に紹介
間違いを認めた伊藤副環境相はエライ？
2018/10/05：
疑似科学のEM菌推進議連幹事長の平井卓也議員が科技担当相に！


●副環境相なのに…伊藤忠彦副環境相がEM菌を紹介

2018/07/31：科学的な裏付けがないと指摘される「有用微生物群」（ＥＭ菌）について、伊藤忠彦副環境相（５４）＝自民、衆院愛知８区＝がフェイスブックやツイッターに「（イベントで）運河に投入した」と投稿したそうです。

　伊藤副環境相やイベント主催者によると、7月２２日に選挙区内の愛知県半田市で開かれた「半田運河手づくりいかだレース大会」で、参加者とともにＥＭ菌をテニスボール大の団子状にしたもの約１０００個を会場の半田運河へ投げ込んだといいます。
(運河にＥＭ菌」科学的根拠なく投稿削除　毎日新聞2018年7月31日 07時00分(最終更新 7月31日 07時00分)【五十嵐和大、式守克史】 より)

　愛知県だけの問題だとは思わないんですけど、EM菌イベントをネッツトヨタが協賛、名古屋市教育委員会が後援と同じ愛知県ですね。愛知県って大丈夫なんだろうか？とは、ちょっと思ってしまいます。


●文部疑似科学大臣？下村博文・文部科学大臣も過去に紹介

　これについて、山下誠・名古屋大教授（有機・高分子化学）は「日本の政治において科学的アプローチが軽視されていることの典型」とツイッターに投稿。「自治体の調査でも効果がないことは明らか。現職の副大臣がそういうことも知らずに行動をとるのは、お墨付きを与えることになる」とも話しています。

　安倍政権では、安倍首相の盟友と名高い下村博文さんもEM菌を紹介したことがあります。 この人の場合も、文部科学大臣だったので、当時、文部科学大臣じゃなくて文部疑似科学大臣ではないか？との批判がありました。

　この下村博文さんのひどさは群を抜いていて、下村博文の疑似科学知識 EM菌、予言者ジュセリーノ、ナノ純銀除染などで紹介したように、疑似科学(ニセ科学)系の話をガンガン広めていました。最悪の人です。


●間違いを認めた伊藤副環境相はエライ？

　EM菌は当初はそうではなかったものの、最近はなぜか保守派の人たちが一生懸命。EM菌を持ち込んだTOSSと向山洋一氏 ゲーム脳・江戸しぐさ・水からの伝言もからも、そういった流れが見えました。

　ただ、安倍政権においても、２０１６年２月、当時の丸川珠代環境相が国会で「水質浄化に効果があるとの科学的検証データを承知していない」と答弁しているんだそうな。これは知りませんでした。

　批判を受けた伊藤副環境相はこれを踏まえたのか、毎日新聞の取材に「恥ずかしいが、過去の対応を知らなかった」と釈明。一部の投稿も削除しています。本当なら削除ではなく、訂正して間違いがあったことを広めるべきなのですけど、これでも安倍政権としては考えられないほど良い対応ではないかという声もありました。

NATROM 毎日新聞が報じた。副環境相としてちょっとまずかったけど考えを変えたのならよし。（「ご批判には当たらない」とか言い続けて何も答えない可能性もあったと考えると、期待のハードルが下がっている）。
Fushihara 誤解するお前等が悪いと開き直らずに間違いを認めるのは凄い立派である
(はてなブックマーク - 伊藤副環境相 運河にＥＭ菌　「浄化裏付けない」研究者から指摘、批判より)

　日本のレベルがどんどんと下がっていて複雑な気持ちであり、あんまり褒めたくないものの、確かにマシと言えばマシですね。前述の通り、本当は間違っていた点がわかるように広報してほしいんですけど…。


●疑似科学のEM菌推進議連幹事長の平井卓也議員が科技担当相に！

2018/10/05：自民党すげーなぁ…。今度は、科学的裏付けのない有用微生物群（ＥＭ菌）の利用を目指す超党派の「有用微生物利活用推進議員連盟」幹事長を務めている平井卓也議員が、なんとよりによって科学技術担当相になってしまいました！

　過去を見ても、文部科学大臣や副環境相というむしろ科学に詳しくなくちゃいけない人が、EM菌に引っかかっています。平井科技担当相は、「ＥＭ菌を使っている方がたくさんいるので幹事長を引き受けた。中身はよく知らない」と馬鹿な言い訳。仮にこの言い訳が事実であったとしても、科学技術担当相どころか、議員の資格がないという話になるだけです。
(初入閣・平井科技担当相は「ＥＭ菌議連」幹事長　毎日新聞2018年10月3日 18時40分(最終更新 10月3日 20時26分)より)

　なぜかと言うと、なんでもいいから引き受けちゃうってのは、疑似科学に利用されまくりで悪いため。また、それ以外にも問題があります。証拠不十分となったものの、甘利明議員の事務所が建設会社からの陳情を受けて、「少し色を付けて」「甘利事務所の顔を立ててもらえないか」などと都市再生機構に圧力をかけたのも、なんでもハイハイと引き受けてしまったためでした。政治家は選挙に当選することが目的になっているので、悪いことでもなんでもやっちゃうのだと思われます。

　ちなみに平井卓也議員というのは、ネトサポの工作、自民党の平井卓也議員が告白 自身も「あべぴょん、がんばれ」「黙れ、ばばあ！」と自演コメントで書いた方。自民党のネット世論工作の中心人物であり、これもまた「悪い」というものです。ただ、安倍首相からは自民党のために世論を操縦してくれたということで、評価されているのだと思われます。それより政治家としての能力がある人を選ぶべきなんですけどね…。


【本文中でリンクした投稿】
　　■下村博文の疑似科学知識 EM菌、予言者ジュセリーノ、ナノ純銀除染など
　　■EM菌を持ち込んだTOSSと向山洋一氏 ゲーム脳・江戸しぐさ・水からの伝言も
　　■EM菌イベントをネッツトヨタが協賛、名古屋市教育委員会が後援
　　■ネトサポの工作、自民党の平井卓也議員が告白 自身も「あべぴょん、がんばれ」「黙れ、ばばあ！」と自演コメント

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