チート行為に関する話のまとめ。<チートは犯罪?チートで書類送検、電子計算機損壊等業務妨害容疑>、<刑事責任は日本初!チート行為は日本では犯罪だと明確化される>、<チートに厳しいのは日本だけ?欧米では寛容で裁判でもチート側が勝訴>などをまとめています。
2022/09/30追記:
●「チート行為はやめましょう!」警視庁がオフィシャルで注意喚起 【NEW】
●チートは犯罪?チートで書類送検、電子計算機損壊等業務妨害容疑
2014/6/26:<「チート」でキャラ不正強化、3少年を書類送検 : 読売新聞>というニュースを見かけてびっくりしました。書類送検の段階ということでこの先どうなるかわからないので、有罪かどうかは不確定。ただ、そもそもゲームのチートが法律に違反すると考えられるとは思いもしませんでしたので驚いたのです。
<人気オンラインゲームでチートツール(チート)と呼ばれる不正プログラムを使い、強化した改造キャラクターでプレーするなどし、運営会社の業務を妨害したとして、神奈川県警は25日、福島、奈良、徳島県に住む少年3人(17~18歳)を電子計算機損壊等業務妨害容疑で横浜地検川崎支部に書類送検した。
チートには有料アイテムを無料化したり、武器を極端に強くしたりするなどの効果があった>
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140625-OYT1T50074.html
法律違反だとすればどういう法律に反するのか?と思いましたら、「電子計算機損壊等業務妨害」とのこと。古めかしくて仰々しい名前ですが、聞いたこともありません。
Wikipediaの説明は、以下のように説明されています。
<電子計算機(コンピュータ)またはそれに使用される、電磁的記録の機能や効用を阻害して人の業務を妨害する行為については特則がある。1987年に追加された規定である。
業務に使用するコンピューターの破壊、コンピューター用のデータの破壊、コンピューターに虚偽のデータや不正な実行をするなどの方法により、コンピューターに目的に沿う動作をしないようにしたり、目的に反する動作をさせたりして、業務を妨害する行為が当たる。DoS攻撃を行い、コンピューターによるサービス提供を妨害する行為や、RMTを目的として、オンラインゲーム運営企業の保有するサーバ上で不正にプログラム、データを操作する行為、ユーザーエージェントを偽装したサポート外のウェブブラウザからのアクセスが原因で会員制サイトにシステム障害が発生した場合も本件に当たる>
●運営側が意図しない動作で支障を生じさせ業務を妨害した…と説明
上記を読んだ感じ、今回は「コンピューターに目的に沿う動作をしないようにしたり、目的に反する動作をさせたり」あたりに該当するんでしょうね。ちゃんとプレーしてほしいのに、チートで台無しにしたという解釈なのでしょう。別記事だと、以下のように「運営側が意図しない動作で(中略)業務を妨害」などと報じられていました。
<今回、少年3名は、共謀の上、ゲーム内でチートツールを作動させ、運営側が意図しない動作を繰り返し行なうことで、ネクソンの運営業務に支障を生じさせ、業務を妨害した疑いで「電子計算損壊等業務妨害容疑」で書類送検された。
チートツール使用の具体的な内容については明らかにしていないが、“3名で共謀”とあることから、昨今オンラインゲームで大きな問題となりつつあるアビューズ(八百長)行為を、チートツールの力を使って繰り返していた疑いがある>
(神奈川県警、「サドンアタック」チートツール使用者3名を書類送検 - GAME Watch 2014/6/25 16:53より)
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20140625_655118.html●刑事責任は日本初!チート行為は日本では犯罪だと明確化される
なお、最初の記事によれば、電子計算損壊等業務妨害容疑で「刑事責任を問うのは全国で初めて」だそうです。となると、私が犯罪だと知らなかったのも当然かもしれません。また、続けてあった「横行する“改造キャラ”のユーザーに広く警鐘を鳴らすことになる」は見せしめ書類送検的な印象を与えます。
GAME Watchによれば、運営元のネクソンは「チートツール使用等の利用規約違反行為につきましては、本件と同様に『電子計算機損壊等業務妨害』の罪に問われる場合がございますので、そのような不正行為は行わないようお願いいたします」とコメントしています。
つまり、これからも続けるのなら、警察に訴えることもありますよ…ということですね。今回の報道により、運営の意図に反するチート行為は、やったらヤバいってのが明らかになったと言えるでしょう。どれくらい効果があるかわかりませんけど、ある程度、反則行為を抑止する効果がありそうでした。
●チートに厳しいのは日本だけ?欧米では寛容で裁判でもチート側が勝訴
実を言うと、以前別の投稿を書いたときに、日本はチートに厳しいと知りました。逆に言うと、海外ではかなり勝手が違うようなのです。
Wikipediaのチートの項目でもそういった話があったんですよね。ただ、先に、チートの一般的な説明から。Wikipediaでは以下のように説明しています。
<チート(cheat)とは、直訳すれば「ズル」あるいは「騙す」という意味の英単語で、日本のコンピュータゲーム用語としては、主としてメモリエリアに細工するなどの手法で、制作者の意図しない動作をさせる行為を指す。日本では一般には改造ツールなどを使用して、データを改変する行為がチートとして知られる>
問題は上記の説明の後で、<なお、日本国外においてはゲームを自らの裁量で改造することは比較的受け入れられており(MOD参照)、制作者がチート機能を提供する場合もある>とされていたんですよ。これは興味深い違いです。Wikipediaでは、他にも以下のように書かれていました。
<英語圏にも改造ツールは存在するが、「いんちき」「騙し」を強調するような場面でcheatを用いるのに対し、データを操作・改変すること自体に比重を置いて表現する場合は、MOD(modifyあるいはmodification:加減・修正)として区別する場合が多い。ファーストパーソン・シューティングの拡張MODや音源フォーマットとしてMODが存在するように、MODという単語自体には、ズルかどうかという意味は含まない>
欧米では、"チートをめぐって訴訟が行われたが、チート関連ツール関係者側の勝訴が定着する傾向にあり、そのため技量の低いプレイヤーでもゲームを楽しめるようにする手段としての地位を確立している"ともあります。"販売を開始して一定期間経過した後、チートが公式サイトに掲載されるケースやMODと呼ばれる簡易拡張パックの開発に必要な情報が公開されるケースすらある"そうです。
ただ、これは飽くまで欧米の話。日本でもチート行為がOKって話じゃありませんからね。前述の通り、日本では違法です。また、過去にあった日本での事件も、やはりチートを行った側に厳しい判決が出ています。チートの是非はともかく、日本の法律上はマズい可能性が高いことは理解しておくべきでしょうね。
●「チート行為はやめましょう!」警視庁がオフィシャルで注意喚起
2022/09/30追記:欧米ではともかく「日本でのチートはリスクが高い」ということに関して補足。警視庁はオフィシャルサイトでわざわざ
チート行為はやめましょう!というページを作っていました。日本でのチートに対する厳しさがよくわかりそうです。
<ゲームのデータやプログラムを改ざんして、正規の利用では本来できないこと(ゲーム内通貨やレアアイテムを不正に増やしたり、キャラクターのレベルを急激に上げるなど)を不正にできるようにする行為をチート行為といいます。
特に、オンラインゲーム上におけるチート行為は他のゲーム利用者に迷惑をかけるばかりではなく、
・ゲーム運営会社に損害が発生したとして、損害賠償請求される
・違法行為として処罰される
等の可能性があります!
チート行為を可能にするプログラム等を提供する行為も同様です>
警視庁では、「チート行為は、絶対にやめましょう!」と呼びかけているだけでなく、「チート行為を発見した場合は、それぞれのオンラインゲーム運営会社に通報してください」として、最後には積極的な通報まで呼びかけており、これはちょっとびっくり。かなり本気で摘発しようとしている感じです。
【関連投稿】
■
ゲームのトラウマ ~スクウェア3大悪女~ ■
ゲームと現実の区別がつかない人「いつかリアルでも人殺しちまうぞ」 ■
任天堂とマリオの豆知識 ■
ゲームは暴力に繋がると警告入れる法案、アメリカでバカ議員が提出 ■
ドラクエはもはや国民的人気RPGではない ■
商品・サービス・技術についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|