スーパーフリー事件を知らない世代に衝撃、新宿明大生集団昏睡事件

　いろんな名前で呼ばれていますが、新宿で明治大学のテニスサークルの女子大生らが集団で昏睡(こんすい)状態になったといわれている事件について。
(昏睡は外部からどのような刺激が加えられても反応がない状態だそうですが、厳密な昏睡状態であったかは不明です)

新宿明大生「集団昏倒騒動」は「過度の飲酒」が原因　大学側説明にも「何か入れたのでは」と疑問噴出- J-CASTニュース（2014年6月24日19時32分）

「事件」が起きたのは6月20日夜、新宿・歌舞伎町の「新宿コマ劇場」跡地のすぐ近くだ。目撃者がツイッターに投稿した画像やYouTube上の動画には、路上に倒れ込んだりしゃがみこんだりしている若者が何人も写っていた。倒れているのは主に女性のようで、スカートやホットパンツがめくれそうな態勢でもお構いなし。複数の警官の姿もあり、異様な雰囲気が漂っていた。

人通りの多い夜の繁華街にもかかわらず、あられもない姿で突っ伏す女性たちのショッキングな姿はさまざまな憶測を呼んだ。さっそくネット上では、明大と日本女子大によるインカレの公認テニスサークルのメンバーたちであることが特定された。
http://news.infoseek.co.jp/article/20140624jcast20142208603

　ただ、日本女子大のメンバーは参加せず、明治大学のメンバーだけだったと日本女子大は説明しています。

　一方の明治大学は、"参加者は明治大学の30数名。消防庁によると現場では10人程度が泥酔状態で、男性1人女性1人の計2名が急性アルコール中毒で救急搬送された"と説明しています。

　ただ、反響が大きかったのは、「本件については、過度の飲酒から起きた出来事であり、昏倒していた部員の中には未成年者が含まれていることも判明いたしました。なお、これらの部員の体調は回復しております」の部分です。具体的には「過度の飲酒」というところです。

発生当初から「睡眠薬でも入れたのかな」「ドラッグ盛り過ぎたんだろ」などと薬物使用説がささやかれていたことや、倒れているのは何故か女性ばかりということから男子学生がなにか意図を持っていたのではないかとの憶測が広がり、

「男の方、明らかに薬使ったやろ。。」
「ほんまに過度の飲酒だけであんな事になるのかな？いや、なる訳ない」
「過度の飲酒だけで、多くの女性が昏倒するってのはおかしいんじゃねーかなぁ……」　

といった意見が数多くあがっている。

　"警視庁広報課はJ-CASTニュースの取材に対し「薬物反応は出ておらず、事件性もない」とコメントした"そうですが、薬物以外のものを何か使ったのでは？という声がしつこく出ていたとJ-CASTニュースは紹介していました。

　私はこのニュースの前にまとめサイトを読んでいたのですが、何かやったのでは？と疑った気持ちはわかります。倒れている人が女性ばかりで、写っている男性とかなり症状に差があるように見えたためです。(明治大の説明だと男性も救急搬送)

　ここから薬の話ばかりに言っていましたが、女性にとっては薬なしで酒だけであったとしても十分にたいへんなことです。というか、薬などの手段を取らずに女性ばかり前後不覚になるほど飲まされるって明らかにヤバいでしょう。このことはよく知っておくべきです。

　うちではあんまりやらないような話題ですが、本来でしたらそれだけでも知らせる価値はあるかな？という事件なのですが、私が気にかかっていたのが「最近の子はスーパーフリー事件を知らないんじゃないか」という話です。これは衝撃であり、危険だと十分に思わせるものです。

　以前、大学サークルに偽装した新興宗教団体の勧誘の話をやったときに、「今の世代はもうオウム真理教の事件を知らないから怖さも知らない」と言っていて、ああ、そうなるのか！と思いました。

　同様にスーパーフリー事件(スーフリ事件)を知る人もどんどん減っていくのでしょう。軽く紹介して、認知度を上げておこうと思います。

　とはいっても、私は当時興味なかった話なんで、あんまり知りませんでした。例によってWikipediaからですが、初めて聞く話が多かったです。

スーパーフリー事件（スーパーフリーじけん）は、2003年に発覚した組織的な輪姦事件。早稲田大学の元公認のサークル「スーパーフリー」のメンバーである大学生らは「ギャルは撃つための公共物だぜ」を合言葉に1999年秋から常習的に女子大生への輪姦をおこなっていたが、そのうち2001年12月19日の事件と2003年4月27日の事件と同年5月18日の事件のみが起訴され、早大生ら14人が準強姦罪で実刑判決を受けた。逮捕者の多くは早稲田大学の学生であったが、逮捕者の中には東京大学・慶應義塾大学・明治大学・学習院大学といった数多くの有名大学の学生や社会人の会社経営者も存在したことから、この事件は重大な社会的波紋を呼び、2004年の集団強姦罪・集団強姦致死傷罪の創設につながった。

　事件当時代表だった男性は、"ヴェルファーレと同系列の大手レコード会社にパイプを有し"ていたそうです。"このような芸能界との繋がりを利用し、業界に憧れる女性をスーパーフリーのイベントに集めていたとも指摘されている"とのこと。この手口は時代を問わず有効でしょう。

　"取調べにより多数の事件が判明したが、起訴されたのは以下の3つの事件"だけだったようです。

2001年12月19日、東京都豊島区高田のスーパーフリー代表者の自宅兼事務所における鍋パーティで当時19歳の女性を泥酔させ3人で輪姦した事件
2003年4月27日、東京都港区六本木の居酒屋における二次会で当時18歳の女性を泥酔させ、人通りのない場所の玄関マットに寝かせ、1時間半にわたり13人で輪姦した事件
2003年5月18日、東京都港区六本木の居酒屋における二次会で当時20歳の女子大生を泥酔させ、人通りのないエレベータフロアに連れ出し、5人で強姦した事件

　"後で問題になったとき、和姦を主張するため"の裏工作など、悪質性を上げればキリがなさそうですが、注意点はやっぱり酒が怖いってことですね。

女性を酔い潰すに際しては「スペシャルサワー(又はスーパーヤリヤリサワー)」と称する高アルコール飲料（アルコール度数96のスピリタスを各種サワーに混ぜたもの）が常用され、スーパーフリー内部ではこの酒が「ノーベル賞ものの発明」と称えられていた。泥酔した被害者が昏睡状態に陥り、吐瀉物にまみれ、死体のように全く反応しなくなっても輪姦は続行された。

　この事件のちょっと前にSTAP細胞問題の小保方晴子さんの件で、スーフリ事件の早稲田大学って言い方をされて久々に名前を耳にしていましたが、さすがにこれはこじつけです。(なぜか「ノーベル賞」というところでも微妙に繋がっていますが)

　しかし、こうやって内容を読むと本当クズですね。反吐が出ます。

　あと、同様に反吐が出たのがこの事件に対する政治家の失言。揚げ足を取る失言攻撃は支持しないんですけど、そういうレベルをはるかに超越した発言です。

2003年には自由民主党衆議院議員の太田誠一が本事件について「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい。まだ正常に近いんじゃないか」と発言したことが問題となり、日本国内のみならずBBCやCBSなどにも報道される国際的なスキャンダルとなった。この直後、太田は第43回衆議院議員総選挙で落選している。

さらに、早稲田大学OBでもある自由民主党衆議院議員の福田康夫が首相官邸内における番記者たちとの懇談の席上、太田発言について「太田さんは謝っちゃったんだね……。（略）だけど、女性にもいかにも「してくれ」っていうの、いるじゃない。そこらへん歩けば、挑発的な格好してるのがいっぱいいるでしょ」「ボクだって誘惑されちゃうよ」「そういう格好しているほうが悪いんだ」「男は黒豹なんだから」などと発言してレイプを擁護したと報じられ、物議をかもした。

　太田誠一さんの発言は覚えていましたが、福田康夫元首相の話は知りませんでしたので驚きましたし、内容があまりにもひどくてショックを受けました。調べると、内閣官房長官時代ですね。で、さらに呆れたのはこの2003年に男女共同参画担当に就任していたということです。

　まともな男性には迷惑な話をしてしまいますけど、女性の方には男性の中には「ギャルは撃つための公共物」「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい」「そういう格好しているほうが悪いんだ」と考えている人がいることを知って、自らの身を守ってほしいです。


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