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日本語の一人称代名詞の種類・一覧 主な一人称の時代による変化


 「主な一人称の時代による変化」の図がおもしろかったのですが、元ネタがわからず。一応、ネタ元が皆明記されていましたので、3つ、4つとリンクを辿っていると大元に到達することができました。どうやら日経新聞のようです。

「幻の国語辞典構想」全容明らかに 記録集が完成  :日本経済新聞  2013/4/23 6:30 小林肇
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO54078610X10C13A4000000/?df=2

 元ネタは図ですので、テキスト化します。

■一人称代名詞(話し言葉)の移り変わり

[奈良時代]

(現役)あ わ われ まろ

[平安時代]

(現役)あ わ われ まろ

[鎌倉時代]

(消滅)あ
(現役)わ われ まろ
(新語)おれ それがし わらわ

[室町時代]
(消滅)わ
(現役)われ まろ おれ それがし わらわ
(新語)拙者 てまえ わたくし わし

[江戸時代]
(消滅)われ まろ
(現役)おれ それがし わらわ 拙者 てまえ わたくし わし
(新語)おいら わたし

[明治・大正・昭和(戦前)時代]
(消滅)それがし わらわ 拙者
(現役)おれ てまえ わたくし わし おいら わたし
(新語)あたくし ぼく

[昭和(戦後)時代]
(消滅)てまえ わし おいら あたくし
(現役)おれ わたくし わたし ぼく


 こうしてみると今使われている中で一番新しいというのは「ぼく」ですね。一方、現役で一番古いのは「おれ」です。鎌倉時代から使われているものですが、古臭い・ダサいといったイメージはなく、むしろ「ぼく」や「わたし」「わたくし」より格好いいと思って使っている男性が多いように見受けられます。

 「ぼく」と同時期に登場した新しい一人称である「あたくし」は、早々に死語に分類されてしまいました。この「あたくし」と「わたし」「わたくし」を区別するのなら、「あたし」があっても良いでしょう。「あたし」ならバリバリ現役です。

 「わし」「おいら」も既に消滅という区分。「あたくし」も完全になくなっていないと思いますが、「わし」「おいら」も平成の今でも多少はあると思います。


 「この記事には独自研究が含まれているおそれがあります」というタグが貼られていますが、Wikipediaには上記以外の一人称も含めて多数載っていました。
3 一人称単数代名詞の一覧
3.1 普通
3.1.1 私(わたし)
3.1.2 私(わたくし)
3.1.3 僕(ぼく)
3.1.4 自分(じぶん)
3.2 親しい場合
3.2.1 俺(おれ)
3.2.2 儂、私(わし)
3.2.3 あたし
3.2.4 あたくし
3.2.5 アテクシ
3.2.6 あたい
3.2.7 わい、わて、あて
3.2.8 わだす、あだす、わす
3.2.9 うち
3.2.10 己等(おいら)
3.2.11 俺ら(おら)
3.2.12 おい、おいどん
3.2.13 うら
3.2.14 わ、わー
3.2.15 ぼくちゃん、ぼくちん
3.2.16 おれっち
3.2.17 おりゃあ、ぼかぁ、わたしゃ、あたしゃ、わしゃあ、おらぁ
3.2.18 ミー
3.3 ウリ
3.4 ビジネス文書
3.4.1 小職(しょうしょく)、当方(とうほう)
3.5 職業
3.5.1 本官
3.5.2 本職
3.5.3 愚僧(ぐそう)、拙僧
3.6 無線
3.6.1 当局(とうきょく)
3.6.2 こちら
3.7 古風
3.7.1 我輩、吾輩、我が輩、吾が輩(わがはい)
3.7.2 某(それがし)
3.7.3 朕(チン)
3.7.4 麻呂・麿(まろ)
3.7.5 我・吾(われ・わ)
3.7.6 余・予(よ)
3.7.7 小生(しょうせい)
3.7.8 小官(しょうかん)
3.7.9 吾人(ごじん)
3.7.10 愚生(ぐせい)
3.7.11 非才・不才・不佞(ひさい・ふさい・ふねい)
3.7.12 あっし
3.7.13 あちき
3.7.14 わっち
3.7.15 妾(わらわ)
3.7.16 拙者(せっしゃ)
3.7.17 身ども(みども)
3.7.18 僕(やつがれ)、手前(てまえ)
3.7.19 此方(こなた)、此方人等(こちとら)
3.7.20 私め(わたしめ)(わたくしめ)
3.8 傲慢
3.8.1 俺様(おれさま)
3.8.2 あたくし

 最初の日経新聞の記事に戻りますが、この記事自体はかつて頓挫した国語辞典構想に関するものです。この説明の中でもおもしろい言葉の変化がわかる部分がありますので、そちらも引用します。
 プロジェクトは、法律によって設置されている国立国語研究所が、その目的の1つである「歴史的国語辞典の編集」事業として、林大所長(当時)が推進したものだった。

 研究所では1977年に発足させた国語辞典編集準備委員会で、上代(奈良時代)から現代までの日本語の変化の足跡を、たどれる限り収集して整理する用例辞典「日本大語誌」の編集を計画。1979年に辞典編集準備室を置き、現代語の用例から順次、採集していくことになった。

 時代をさかのぼりながら作業を進め、ゆくゆくは「日本大語誌」をさらに発展させ、日本語のすべての疑問に答えられるデータバンク「日本語語彙館」を構築するという壮大な構想だった。例えば、「自分」を表す一人称代名詞「わたくし」は室町時代ごろから使われていたが、「わたし」が使われ始めたのは江戸時代に入ってから、というような言葉の歴史が用例とともに即座に分かるようになるもくろみだった……。

 これが最初に取り上げた図の話です。
 辞典編集準備室は、1901~1950年を現代語の基礎確立期と位置づけ、まず当時の小学校で使われた教科書の用例採集から作業を始めた。

 1985年には成果の第1弾として「国定読本用語総覧1」を刊行。「小川」は「こがわ」と読み、電報は現在のように打つのではなく「かける」ものだとした当時の日本語の実態を浮き彫りにした。この総覧を新聞やテレビは「言語史1200年の集成に一歩」「国語を考え直す大きな試み」--などと高らかに報じた。


 しかし、その後プロジェクトは尻すぼみ、「国定読本用語総覧12」まで発行して終わったようです。実は明治時代にも二度失敗していますので、同様のプロジェクトはこれで3度目の失敗です。頓挫の理由はプロジェクトが壮大すぎるため…であり、携わった方はたいへん残念がっています。

 ただ、過去の失敗を教訓としていないところを見ると、失敗すべくして失敗していますね。「一人称代名詞(話し言葉)の移り変わり」の図が今関心を引いて各所に転載されたように、うまく国民の支持を得ながらやっていくという方向性もできたはずです。


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