2018/07/18:
赤信号でイライラするのは若者ではなく高齢者
ネットの反応は「わかる」「納得する」というもの
高齢者の運転が危険な理由 脳が衰えているため
●赤信号でイライラするのは若者ではなく高齢者
2018/07/18:名古屋大の川合伸幸准教授(認知科学)らの研究グループは、大型画面を見ながら運転する模擬装置を使い、何度も赤信号で停止させられると怒りを感じる状態になるのか、学生と高齢者で調べました。
実験には65~74歳の高齢者20人と19~31歳の学生22人が参加。4回連続で赤信号で車を停止するなどの条件で、1人ずつ運転してもらい、その前後の心理テストから怒りを感じた度合いを測定しました。
結果、青信号が続く条件で運転してもらうと、高齢者、学生の両グループとも怒りを示す数値に変化なし。一方で、高齢者のグループでは、怒りを示す数値が安静時よりも高かったが、学生のグループでは変化がないという結果になりました。
赤信号で停止中に高齢者の脳内の活動を調べると、左前頭葉で「酸化ヘモグロビン」がより増えており、攻撃性が高まっていたこともわかっています。
●ネットの反応は「わかる」「納得する」というもの
ネット上では「わかる」「納得する」など共感の声が多い一方で、サンプル数が少なく、また実際の車道で行なわれた実験ではないため、「信憑性に欠ける」という指摘があったそうです。このうちサンプル数は確かにそれほど多くはないものの、極端に少なくもありません。
また、「車道ではないから信頼できない」の方の意図はよくわからず。例えば、高齢者が若者と比べてゲーム的な大型画面に慣れていないという意味でしたら、青信号においても怒りを示す数値が上がっていたはず。他の理由かもしれませんけど、私は特にトンデモな実験条件だとは感じませんでした。
あと、「若者に比べ残された時間の少ない高齢者は、信号待ちで無駄に時間を浪費させられたらイライラするに決まっている」という反応もあったのですけど、これはジョークのつもりだった模様。本気にしないでくださいね。
●高齢者の運転が危険な理由 脳が衰えているため
ところで、私がこの結果を当然だろうと感じたのは、他の研究で高齢者の方がキレやすいということがわかっていたため。例えば、
若者より老人が短気でキレやすい理由 脳の老化こそキレる原因で、加藤俊徳博士は、「脳の老化こそキレる原因」と指摘していました。
このときの話は、ちょうど高齢者ドライバーがちょっとしたことで我慢できずクラクションを鳴らさた…というエピソードを書いていました。当時、
遅い車にイライラする人ほど運転が下手?スピードを出す運転手はストレスに弱いというのもリンクしたように、こうした人が運転するのは危険です。
私は高齢者ドライバーが叩かれすぎだと思って反論する投稿をしていますし、ネットの老人バッシングも異常で醜いものだとは思うものの、運転手としての適性が若者と比較して下がっていることは否定できないでしょう。
なお、
攻撃的な人・不寛容な人は疲れてる?高齢者が保守的になる理由も説明できるかも…では疲れなど、それ以外の理由で高齢者が攻撃的であると説明できそうな話が出てきました。さっきのジョーク「若者に比べ残された時間の少ない高齢者」と関係しそうな、意外な理由も見えてくる研究です。こちらも良かったら読んでみてください。
【本文中でリンクした投稿】
■
若者より老人が短気でキレやすい理由 脳の老化こそキレる原因 ■
攻撃的な人・不寛容な人は疲れてる?高齢者が保守的になる理由も説明できるかも… ■
遅い車にイライラする人ほど運転が下手?スピードを出す運転手はストレスに弱い【関連投稿】
■
歩行者・自転車などの高速道路の誤進入、高齢者より若者が多い理由 ■
セルフ式ガソリンスタンド、実は従業員の許可がないと給油できず 無人営業も違法だった ■
飲酒運転:ノリで友達を屋根に乗せて運転して5m下に転落し死亡させる 一般の人も注意!重心が高いとカーブで横転しやすく… ■
1日3件も!高齢者などの高速道路の逆走事故は珍しくない 対策は? ■
信号機の音、通りゃんせは消滅へ 鳥ピヨピヨ・カッコーに統一の方向 ■
商品・サービス・技術についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|