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ファミリーマートのコインランドリー参入が良い狙いである理由 ローソンは薬局クオールと提携してコンビニと併設


 コンビニ関係の話をまとめ。<すき家が薬局参入? 調剤薬局の経営者は冷ややか>、<ローソンは薬局クオールと提携してコンビニと併設>、<ファミリーマートのコインランドリー参入が良い狙いである理由>などをやっています。

冒頭に追記
2022/06/28追記:
●ファミリーマートの巨大ディスプレイ広告の売上増加以外の狙い 【NEW】


●ファミリーマートの巨大ディスプレイ広告の売上増加以外の狙い

2022/06/28追記:レジ真上に巨大ディスプレイ、広告配信すると売上2割アップ ファミマが推し進める「第3のメディア」戦略(ITmedia ビジネスオンライン / 2022年6月27日 18時4分)という記事を読みました。うちの投稿の他の話題とはだいぶ違う感じなのですが、ファミリーマート関係…ということでここに追記します。

 レジの真上に、3面の巨大なディスプレイを設置するファミリーマートの店舗が増加中。店舗で販売している商品や生命保険などの広告動画に加えて、お笑いや天気予報、ミュージックビデオ、詐欺撲滅を呼び掛ける動画など、独自制作のコンテンツを配信しています。セブンイレブンなどに真似されそうな試みです。

 導入店舗では、デジタルサイネージで広告を配信した商品の売り上げが平均2割以上アップするなど効果は絶大。ただ、予想外だったのが、<設置店舗にはデジタルサイネージの設置料が入り、収益アップにもつながる。店舗の新たな収益源としても期待されている>ということで、主に他社の広告で稼ぐという狙いだったこと。マジで真似されそうな良い手法ですね。

<同社の国立冬樹デジタル事業部長は「テレビ、インターネットに次ぐ“第3のメディア”に育てたい」と意気込む。店舗のデジタルサイネージには、より高い広告効果を生むポイントが2つあるという。
 1つは、全国各地の幅広いターゲットにアプローチできること。ファミリーマートは全国に1万6600店舗を展開しており、1日当たりの来客数は1500万人。利用者は老若男女と幅広い。(中略)
 2つ目は、インターネット上のターゲティング広告との相乗効果を狙えること。(中略)今後は、アプリなどで配信しているインターネット広告と、店舗のデジタルサイネージを組み合わせ、利用者がコンテンツに接触する頻度を増やし、購入につなげていく>


●すき家が薬局参入?「厳しいのに」と調剤薬局の経営者は冷ややか

2014/7/4:「すき家が薬局!」 その成否は?:日経ビジネスオンライン 河野 紀子 2014年6月10日(火)によると、「すき家が、薬局をやる」という噂が出ていたとのこと。ただ、それを聞いた作者の知り合いである調剤薬局の経営者は冷ややかだったといいます。

 その調剤薬局の経営者は、「薬局って、ほかの業界から参入しやすいと思われているんですかね。こんな厳しい時代なのに」と言っていたとのこと。ただ、こうやって新規参入をすぐに否定するのはどうですかね。すき家がブラック企業うんぬんの話は置いておいて、チャレンジはどんどんと歓迎すべきだと思います。

 新規参入者を馬鹿にしていたのに気がついたらすっかり立場が逆転…なんてこともあります。アマゾンなんか「うまく行くわけがない」と言われて続けていたのに、今ではか弱い本屋を潰す悪の大企業という評価になりました。最初は誰が見てもうまくいくというビジネスモデルじゃなくて弱者だったんですよ。


●拡大路線が大好きなすき家のゼンショーなら薬局もやりかねない?

 とはいえ、すき家が薬局という選択肢はどうなのかな?という気はしなくもないです。すき家を経営するゼンショーの拡大路線、異業種参入路線は今に始まった話ではなく、以前にも書いています。

  ■すき家・なか卯のゼンショーグループ ココス・はま寿司など多数
  ■拡大路線突き進むゼンショーグループ ビッグボーイ・華屋与兵衛なども

 ただ、すき家の買収は傍目に見ていると、シナジー効果が感じられませんでした。ましてや今回は食品と無関係な薬局です。また、「こんな厳しい時代なのに」という指摘も間違いではなく、どうせ新規参入するのであれば、旨味の多い業界の方が良いです。寡占状態でぬくぬくやっているところに殴りこみ!ってのが、王道パターンですよね。


●すき家が薬局参入…はデマ?広報担当者に聞いてみると…

 で、今回の件はどうなのかな?と言うと、「すき家が薬局参入」という話とはそもそも違うようなのです。記事では、以下のように書いていました。

<すき家といえば、アルバイト不足のために休業する店舗が広がっていることが話題になっている。もしやそこを改装して薬局にするのか。はたまた、どこかの薬局チェーンを買収しようとしているのか──。
 そんな想像を膨らませながら、ゼンショーHDの広報担当者に聞いてみると……。私の予想は外れた>

 これは先ほど書いた拡大路線の一貫で、既に買収しているスーパーでの話でした。以下を読んでわかるように、「すき家が薬局参入」という大々的なイメージとはだいぶ異なります。

<担当者の回答は、グループ会社でスーパーマーケットを経営するマルヤ(埼玉県春日部市)で、医薬品販売コーナーの拡充を考えているというもの。マルヤは埼玉県と千葉県を中心に53店を展開。既に一般用医薬品を販売している店舗はあるが、その店舗を増やすほか、薬剤師を配置して保険調剤の併設することも視野に入れているという>


●薬局ビジネスへの異業種参入は本当にダメなのか?

 作者は薬局がおいしい業界じゃない理由として、「医療費の抑制を図る政府の動き」を挙げていました。"病院や薬局が受け取る報酬の公定価格である診療報酬の改定を巡る今年4月の議論では、薬局はこれまでにないほどの厳しい攻撃を受けた"と書いています。また、薬剤師不足、消費増税なども挙げていました。

 ただ、"スーパーやコンビニなど異業種の参入が相次ぎ、一見するとうまみの多い印象を受ける薬局ビジネスの事業環境は、冒頭の経営者が言うように、実は厳しさを増している"という書き方には、ちょっと首を傾げます。

 スーパーやコンビニは薬が専業ではありませんので、そこがウハウハに儲かるものではなくても良いはずで、専門の薬局で参入するのとは考え方が異なります。専業での参入ではないので失敗しても良いとも言えるでしょう。

 さっきすき家の買収攻勢はシナジー効果が…という話を書きましたが、品揃えの拡充は新商品だけでなく既存の商品の売上も伸ばすという相乗効果を期待できるので王道路線です。


●ローソンは薬局クオールと提携してコンビニと併設

 あと、検索していると、薬局とコンビニの融合店っていう試みもあるようです。
ファミマが挑む"健康コンビニ"革命 | 東洋経済オンライン
田嶌 ななみ :東洋経済 編集局記者 2014年04月25日

 国内3位のファミリーマートが4月1日にオープンした、調剤薬局一体型コンビニ「ファミリーマート+なの花薬局 新宿百人町店」。調剤薬局大手のメディカルシステムネットワークと共同で開発した、新しい形態の店舗だ。

既存のファミリ―マートを改装し、売り場面積の2割を調剤スペースに充てた。また、コンビニ部分には医薬品や健康食品などの品ぞろえを充実させた。1日当たりの物販収入は改装前に比べて50%増という目標を掲げる。提携先のメディカルシステムネットワークの下には全国1000店規模の個人調剤薬局が加盟しており、今後はそれらの薬局についてもコンビニ機能を付与した一体型店舗へ切り替える計画だ。

こうした動きは、ファミリーマートだけではない。国内2位のローソンも薬局大手・クオールと提携するなど、近年、コンビニとドラッグストア・調剤薬局との一体型店舗の展開が進んでいる。
http://toyokeizai.net/articles/-/36287

 今は勝ち組のコンビニにも順風満帆ではないという危機感があり、どうもネット通販を意識した差別化戦略のようです。やはりこういったチャレンジや攻めの姿勢は好印象です。今は順調でも先を見据えてというのが、またいいですね。冒頭の調剤薬局の経営者よりよほど好感を持てます。


●ファミリーマートのコインランドリー参入が良い狙いである理由

2018/09/14:コンビニ大手のファミリーマートが コインランドリー事業に参入すると、2017年11月に報じられました。単独で作るわけではなく、既存のコンビニを活かす形。広い駐車場に設置したり、店舗を改装して併設したりして、2019年度末までに500店舗でコインランドリーの併設を進めていくとされていました。

 働き夫婦の増加でコインランドリー市場が伸びているため、その需要を活かそうというのが一つの狙い。また、コンビニエンスストア来店客数が伸び悩みを見せていることから、コンビニ事業のテコ入れという意味もあるようです。相乗効果を期待しているんでしょうね。
(ファミマ、コインランドリー事業参入 併設など500店:朝日新聞デジタル(2017年11月23日21時41分)、ファミマが布団まで洗えるコインランドリーを併設へ | BUZZAP!(バザップ!) 2017年11月23日18:53 by shishimaru より)

 もともとの話で書いていたように、コンビニのコラボ的な話は以前からありました。なので、大したことない話…と思うかもしれませんけど、良い狙いだなと感じました。コインランドリー経営流行で市場増大 失敗して閉店はほとんどなしでやっているように、コインランドリーは今最も伸びている業界であるためです。

 ただし、コインランドリーで問題となる「待ち時間」に関しては、コンビニが最適とは言い難い感じ。コンビニの割引券発行やイートインスペースの利用を進めていくことで、シナジー効果を目指すとしていましたが、コンビニが今暇つぶしで最高の場所という認知はされていません。うまく活かせると良いんですけどね。


●500店舗でコインランドリー併設!とぶち上げたファミマはどうなった?

2020/09/22:その後ファミリーマートのコインランドリーはどうなったか?と検索すると、華々しくぶち上げた割には設置が進んでいない模様。2019/2/13の記事の時点ですら、コインランドリー「ファミマランドリー」を月内に計5店開き7店体制にする…といった店舗数でした。わずかに7店舗です。詐欺ですね。

 なお、これを紹介した記事は、ファミマ、24時間ランドリーやジム併設コンビニ出店加速  :日本経済新聞というタイトル。スポーツジムは滞在時間が長いために、コインランドリーとの同時設置にメリットがありそうですね。

 ただ、ジムとコインランドリーとコンビニを全部いっしょにということではなく、ジムとコンビニという組み合わせっぽかったです。トレーニングや洗濯の合間にコンビニで飲み物や食べ物を買うといった相乗効果が期待できると判断したとされていました。

 おもしろいのは、コインランドリーはコンビニの客足が鈍る雨の日に需要が高まるという補完効果があるということ。別記事のコンビニで洗濯 ファミマ、ランドリーと一体店  :日本経済新聞によると、最初の併設店では、ランドリーの利用客が1日40人前後で、コンビニの客数が落ちやすい雨の日は利用客数が1.5倍になったたそうです。ただ、これは結局、コインランドリー利用者のメリットではないので、利用者に強いメリットがある併設店があればなぁ…と思います。


【本文中でリンクした投稿】
  ■コインランドリー経営流行で市場増大 失敗して閉店はほとんどなし WASHハウス・マンマチャオ・ランドリーデポ・ホワイトピアが大手4社
  ■すき家・なか卯のゼンショーグループ ココス・はま寿司など多数
  ■拡大路線突き進むゼンショーグループ ビッグボーイ・華屋与兵衛なども

【関連投稿】
  ■公共料金支払いやATM利用で、コンビニに手数料などの利益はある?
  ■セブン-イレブンが3位のコンビニ閉店率ランキング 閉店費用は莫大
  ■コンビニは絶対勝てない スーパーとの大きな違いは生鮮食品の新鮮さ
  ■企業・会社・組織についての投稿まとめ

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