2018/05/21:
欧米で流行する「グローサラント」とは何か?
日本でグローサラントが増える理由はアメリカの猿真似だけじゃない
グローサラントを構成する要件は3つある
●欧米で流行する「グローサラント」とは何か?
2018/05/21:デジタル大辞泉によると、「グローサラント(grocerant)」というのは、「grocery(食料品店)+restaurant(レストラン)からの造語」。スーパーマーケットの店内に飲食スペースを設け、売り場にある食材を用いた料理を提供する業態と説明されています。
知恵蔵miniの解説はこれよりもう少し詳しいです。購入した食べ物を店内で食べるイートインや、テナントが集まって営業するフードコートとは異なり、主に店内で扱う食材をその場で調理し、レストランのように質の高い食事を提供する点を特徴としているとの説明でした。
欧米では大手スーパーが展開して来店客数を伸ばしており、日本でも2008年に上陸したイタリア発祥のフードマーケット&レストラン「EATALY」が、17年に東京駅構内の商業施設「グランスタ丸の内」へ大型店舗を出店して注目。同じ17年には、成城石井、イオンリテール、オーケー、ヤオコーなどが追随していました。
(
グローサラント(ぐろーさらんと)とは - コトバンクより)
●日本でグローサラントが増える理由はアメリカの猿真似だけじゃない
山田まさる・インテグレートCOOによると、米国の食品スーパーでは、いまや主流となりつつあるというグローサラント。日本での相次ぐグローサラントの開設は、この流行りに単に乗っかったという理由が一つあるようです。
ただし、日本ならではの事情もあると言います。日本では、人口減、高齢化により食事をつくる機会が激減。内食、中食、外食のなかで、家で素材から調理する内食は減少の一途をたどり、外食も伸びていなません。
そして、その日本で唯一、伸長しているのが調理済みの料理を扱う中食。内食の減少に苦しむ食品スーパーが、中食を拡張するためにグローサラントに飛びついた格好です。
(イトーヨーカドー大井町店の食品売り場が大変貌…駅周辺「食の過剰供給」の懸念 2018年 05月19日 19時50分 提供元:Business Journalより)
http://news.so-net.ne.jp/article/detail/1575018/
●グローサラントを構成する要件は3つある
また、山田まさるさんは、米国発祥のグローサラントを構成する要件を3つ挙げていました。
(1)食材・素材へのこだわり、品質を強くアピール
(2)併設のキッチンでの出来立て、つくり立て感
(3)人気の外食店の看板を活用して集客力をあげる
記事で紹介されていたイトーヨーカドー大井町店も、このグローサラントによって集客力は上がっているように見えるそうです。しかし、食料品にまつわるすべての売り場面積が1.2倍から1.5倍程度に拡大しているように見える点は懸念。というのも、食品スーパーが直面する最大の課題はオーバーストア、つまり商圏に対して需要より供給が過剰になるほど出店することのためです。
当たり前の話ですけど、お客さんの数やお客さんの出せるお金には限りがあります。まだまだ先の話でしょうが、今後グローサラントが増えるにつれて、飽和状態に陥るのではないかと思われます。
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