<「腰痛の8割は原因不明」「腰痛の原因はストレス」どっちなの?>、<腰痛の原因はストレス 安静に…は間違っているから改善には運動を>などの話をやっています。
●「腰痛の8割は原因不明」「腰痛の原因はストレス」どっちなの?
2014/7/15:<「安静」はウソ? 「運動」が正しい? 腰痛治療の新常識>(オールアバウト(2014年7月6日12時30分))というタイトルのページが目に入ります。正直、何かまた怪しい話じゃないかと思いました。ただ、厚生労働省の調査結果が元ネタの話のようです。
http://news.infoseek.co.jp/article/allabout_af_4416 厚生労働省だからと言ってただちに正しいとは限りません。ただ、よくいる目立ちたがり屋のトンデモ系お医者さんとは違う模様。全くの問題外ではなさそうです。一方で、本文を読み勧めていると、ちょっと変な書き方をしている部分はあり、気になりました。
厚生労働省の調査結果では、<日本で約2800万人が腰痛に苦しんでいるのですが、その8割が原因不明であると報告した>とまず冒頭に書いています。一方で、<多くの腰痛の原因は「心理的・社会的ストレス」だ>とも書いていたんですよ。原因不明なの、ストレスが原因なの、どっちなの?という話です。
好意的に捉えると、今までの古い考え方では腰痛の原因不明とされていて、特にどれとは断定できず、その多くの腰痛の原因は実際には「心理的・社会的ストレス」なのではないか?…くらいの話でしょうかね。ここらへんの記述がすっきりしないため、オールアバウトも信頼性を落としています。
●腰痛の原因はストレス 安静に…は間違っているから改善には運動を
なんだか怪しいのですが、とりあえず、オールアバウトが強調していたのは、この腰痛の改善方法の劇的な変化です。「これまでの腰痛の常識を覆す」と書いていたのはたぶんこれのことだと思います。この変化を知るため、最初に従来の話から。"日本整形外科学会などの関係学会は、これまで痛みの緩和のためには「まず安静に」と指導してい"たそうです。
ところが、ここから方向を大転換。"新しい治療ガイドラインでは、腰痛発症から72時間未満であっても「運動」を推奨するよう変更され"たとのこと。"「痛いときには安静に」は“迷信”である"とも書いています。
これは運動をした方がいいだけではなく、
安静にすることがむしろ腰痛を悪化させるという意味でもあるようです。"安静にしていると、体を動かすために必要な筋力が低下し、骨が弱り、骨折や関節の変形が進"むという理論だそう。ひどいときには"1年後もその障害を引きずる"んだとか。
でも、今までその「安静に」を推奨していたのですからね。ひどい話です。わからなかったんですから仕方ないとはいえ、ものすごい変化。確かに「これまでの腰痛の常識を覆す」衝撃的なチェンジです。
●全く安静にしてはいけいないわけでもない 安静にするときも必要?
一方で、"腰痛の発症直後で、炎症が強く残るタイミングでの安静は重要でしょう"とありましたので、本当に直後だけは動かない方がいいんですかね? ここらへん、オールアバウトは詳しく書いていませんでした。3カ月以上痛みの続く慢性痛治療についてはいくらか記述があり、以下のような研究の報告があるとのこと。
・20時間以上の高頻度エクササイズが効果的である
・個人の体力や能力別のプログラムを専門家の指導の下、継続することがより治療効果を高める
・痛みを緩和するにはストレッチングが有効であり、機能改善には筋力増強エクササイズが効果的である
なお、慢性痛に関しては既に炎症が治っているはずという理由で、3カ月以上痛みの続く腰痛に対するロキソプロフェン(ロキソニン)などの痛み止めの処方に関しても否定的でした。世界各国の腰痛治療ガイドラインによると、次のような感じだそうです。
[医学的論拠が高い]
運動療法、認知行動療法、鍼治療
[医学的論拠が低い]
物理療法、コルセットなどの装具療法
また、"多くの腰痛の原因は「心理的・社会的ストレス」"でしたので、"日常生活の改善こそが腰痛予防につながる"というところも強調されていました。これは腰痛になる前の予防方法でもあるでしょうね。
●そもそも腰痛には大きく2種類ある 緊張性腰痛と慢性型腰痛
ずっと慢性痛という言葉を使っていたので先に説明すべきことかもしれませんが、
Wikipediaでは、緊張性腰痛と慢性型腰痛に分けていました。
・緊張性腰痛(筋肉を原因とした、筋筋膜性腰痛)
筋肉などに過度なストレスが掛かることで、筋肉が緊張することで引き起こされる腰痛である。過度なストレスを強いられると、交感神経は常に優勢になり活発化し緊張を強いられ、余計な他の筋肉などにも力が入る。すると崩れたバランスを調節しようと腰の筋肉に負担が大きくなり、腰痛が発生する。
・慢性型腰痛
3ヶ月以上、腰に継続した鈍い痛みがあるものを慢性型とする。ストレスなどの心因性因子の関与が大きい。
"筋肉が原因の緊張製腰痛に対しては、腰の筋肉である腹筋と背筋を鍛えることにより予防を見込める"ようです。"長時間同じ姿勢で過ごす事の多い人は、運動や体操で腰痛予防を心掛けることが望ましい"ということでやはり「運動」ですね。" 運動不足(腹筋が弱すぎ、腹筋に比べて背筋が弱い)、過度の運動(腰椎分離症になる恐れ)は回避"しましょうとのこと。
緊張製腰痛は運動、慢性型腰痛は日常生活の改善が予防法ですね。特別なことをしなくても普通に健康的な生活を送ろう…ってことみたいですが、現代人はそれがなかなか難しいのかもしれません。
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