2018/08/01:
●どういうこと?退職代行サービスというわけわからんものが大人気
●日本の退職引き止めがブラックすぎてヤバイ!むしろ絶対転職した方が良い会社だとバレバレ
●退職代行を依頼する人の会社、意外にブラック企業ではない
●なぜ本人が来ない!と会社は怒るが、その原因は会社側にある
●どういうこと?退職代行サービスというわけわからんものが大人気
2018/08/01:「EXIT」という退職代行サービスの記事があったのですけど、退職代行って意味わからん!と思いました。退職するのは本人であって、他の人が退職しちゃまずいですよね。倫理的にまずいですけど、替え玉を使う就職試験代行サービスなら需要があるのはわかります。でも、退職代行というのは、さっぱりわかりませんでした。
しかし、退職代行サービスというのは、どうも退職にまつわる様々な作業を代行するという意味。会社と依頼者の間に入り、円滑な退職をサポートするなど、退職に必要な会社との連絡を担うサービスだといいます。替え玉ではありませんでした。そりゃそうですよね。
ただ、仕事内容がわかっても、こんなの需要あるの?という話。ところが、昨年春にサービスを開始し、今では相談件数が5000件に上り、500件近くの退職を代行してきたというので、ものすごく需要があることがわかります。しかも、料金は退職1回につき正社員5万円、その他の勤務形態では4万円と、極端に安くありません。むしろ有望な仕事だと言えるのではないでしょうか?
●日本の退職引き止めがブラックすぎてヤバイ!むしろ絶対転職した方が良い会社だとバレバレ
なぜこんなものが人気なのか?という答えは、タイトルにしたように今の日本企業の退職引き止めがブラック過ぎてヤバイためでした。例えば、以下のような話をしている方がいました。退職希望者を叩いて精神的に追い込んでおり、むしろ絶対そんな企業転職しなきゃまずいと思える内容です。
「まず課長に退職を伝えた際に2週間粘られ、部付部長への報告で2週間粘られ、人事権を持つ部長に行きつくまでに1カ月以上かかりました。引き留めの際も『転職しても何もできないぞ』『親御さんが何て言うか分かるだろう』とまるで大犯罪者になったかのような気持ちでした。退職前に(引用者注:退職代行サービスを)知っていれば、相談してみたかった」(今年4月にメガバンクを退職した20代男性)
(
1回5万円で出社いらずの退職代行が増加 「犯罪者のように上司に引き留められる」煩わしさを解消? (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット) 福井しほ2018.7.30 10:00dot.より)
上記を見てわかるように、彼は退職代行サービスの利用者ではなく、後から知ったという方。自分がひどく苦労したがために、5万円という退職代行サービスの値段は「安い」と見ていました。それだけひどいんですね。当初は、
会社を辞める社員を説得しない方が良い理由 退職希望者は追うな!に追記するつもりでいたのですけど、これを読んで別にしました。
●退職代行を依頼する人の会社、意外にブラック企業ではない
ただし、記事によると、いわゆるブラック企業のような働き方に疲弊する依頼者もいたものの、多くはそうではないとのこと。「圧倒的に多いのは職場環境が合わないという理由。コミュニケーションを取りづらかったり、怒鳴られたりすることで人間関係に疲れてしまうケースが目立ちます」としていました。退職するのはブラック企業だけではないとフォローされています。
とはいえ、ブラック企業ではない例として出ていた「怒鳴る」も、かなり良くないんですけどね。例えば、過去に、「部下を叱るのもパワハラ?上司という立場に甘えた日本の管理職ら」といった話を書いています。今は、
パワハラは甘え!上司が部下を叱るのすらダメ?管理職の誤解とは…にタイトル変更していますが、部下を叱る上司の方が「甘えている」とするものです。
また、ビジネスの話ではないですけど、
気軽に怒る・叱るをして殺される日本人・韓国人が多い フィリピンでは大使館が注意喚起するほどという話もやっています。他人を怒鳴って当然の国というのは、珍しいようです。個人的には、怒鳴るもブラック企業の範疇に入れるように、日本は意識改革していってほしいと思います。
●なぜ本人が来ない!と会社は怒るが、その原因は会社側にある
エンジニア職の場合、その人一人に任せる裁量の大きさから退職を渋られることもあるという話も出ていました。しかし、「その人がいなくなって業務が回らなくなるのであれば、それは個人の責任だけではなく会社にも責任がある」と退職代行サービス「EXIT」を運営する新野俊幸さんは指摘しており、これはもっともな話でしょう。
うちでも最近、
退職者・産休でのしわ寄せ、悪いのは経営者や管理職である理由 迷惑がかかると思わせるのはブラック企業の手口といった話を書いています。ここでは、様々な理由から、退職者が出て問題が起きるのは、退職者の問題ではなく経営者側の問題だという話を書きました。ブラック企業的であるということもやはり指摘されています。
また、「そのくらい自分で言えないのか」という批判や、「どうして本人が直接来ないのか」という批判もあるとのこと。しかし、「退職の相談すらできない環境になってしまっているのは、上司の部下への接し方に問題があるのではないか」と、新野さんはこれまたもっともな指摘。本当に依頼者の企業にブラック企業が少ないかは、怪しいとも思っちゃいますわ。
なお、変わった特徴だと思ったのは、大阪、兵庫、和歌山、三重の関西圏からの依頼が多い、とされていたこと。すべて近畿地方の都道府県ですね。最近、
関西人が嫌いな東京人の言葉「だよね」「じゃん」「平気だよ」「やってあげるよ」で、関西人は関東人よりあったかいという説があることを紹介したものの、関西はむしろヤバイんでしょうか。
ここらへんを地方バッシングにせず、前向きに解釈してみると、距離感や言葉遣いなどで関係が近くなりすぎて、逆に辞めると言い出しづらくなる…みたいなのもあるのかもしれません。実を言うと、家族のようになることで労働環境が悪くても辞めさせない…というヤクザ的なブラック企業の手法があるので、親しさも悪用するとまずいんですけどね。
【本文中でリンクした投稿】
■
会社を辞める社員を説得しない方が良い理由 退職希望者は追うな! ■
気軽に怒る・叱るをして殺される日本人・韓国人が多い フィリピンでは大使館が注意喚起するほど ■
パワハラは甘え!上司が部下を叱るのすらダメ?管理職の誤解とは… ■
退職者・産休でのしわ寄せ、悪いのは経営者や管理職である理由 迷惑がかかると思わせるのはブラック企業の手口 ■
関西人が嫌いな東京人の言葉「だよね」「じゃん」「平気だよ」「やってあげるよ」【関連投稿】
■
転職回数の多い経歴が汚れた人が好まれる理由 大企業出身者が使えない理由 ■
アメリカでは部下が上司を呼ぶときにさん付けせず呼び捨てって本当? ■
派遣社員のマージン率、公開が義務なのに派遣会社の8割が無視 ■
転職で人間関係は余計悪くなる? 衝撃の調査結果が持つ意味は? ■
ビジネス・仕事・就活・経済についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|