早稲田大学調査委員会の学位剥奪なしでは、既に二つ書いていますが、あと2回分くらい書きたいことが出てきています。
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小保方晴子早大博士論文、下書きなのでOK 故意の不正・コピペでも ■
早稲田大がバカ田大に!小保方晴子、学位取り消し無しへの反応 とりあえず、補足的なところから。早稲田大学の調査委員会(小林英明委員長)の超理論がうまく書かれていたのは、下記の記事でした。
早稲田はコピペしても「博士号」が取れる?小保方さんが「学位取消」にあたらない理由|弁護士ドットコムトピックス 2014年07月17日 23時16分
http://www.bengo4.com/topics/1809/ とりあえず、小保方晴子ユニットリーダーの博士論文が、「多数の問題箇所があった」「内容の信ぴょう性および妥当性は著しく低い」という代物であり、到底学位を与えられるものではないという点は調査委員会も認めています。また、「不正の方法」があったことも認定しています。
しかし、その上で「不正の方法」と「学位の授与」との間に因果関係がないために、「学位取り消し」にすることはできないとしていたようです。
他の報道では「下書きだから」というものが多かったので前回もそう書きましたが、こちらだとちょっと違いますね。小林委員長のロジックというのは、以下のようなものだそうです。
「早稲田大学では、査読付きのジャーナルに受理されているということが学位授与に非常に大きな影響を与えている。それが受理されていれば、あとは指導教員が論文を丁寧に指導すれば、ほとんど学位がとれるということが実態になっている。
今回、小保方さんは査読付きのジャーナルに受理された論文を持っており、それに基づいて博士論文を書いている。そういう状況下で、学位の授与に重大な影響を与えたかを検討した。
最終的には、学位の授与に一定程度の影響を与えたという事実はあるけれど、重要な影響を与えるとまではいかない、科学の論文なので、実験結果の部分で盗用がない以上、重要な影響とまでは言えないという結論になった。
このような議論の末、今回の場合、不正の方法により、学位授与の取り消しにはあたらないという結論に至った」
これは「下書きだから」という理由と違うように見えます。査読付きのジャーナルに受理された論文があれば、博士論文の中身は関係ないって話ですね。
でも、これってクソみたいな理屈でしょ? 学位を与える重みがどうのと言っていましたが、実質審査なし(バカンティ教授も見ていないと言っています)で与えられる学位に価値なんかありません。早稲田大学の博士はペッラペラに軽い学位ですわ。
あと、この「査読付きのジャーナル」というのは、気になりました。というのも、小保方さんは今までにほとんど論文を書いていないからです。だから、例のTissue Engineeringのじゃねーの?と思ったら、案の定それでした。馬鹿らしい。
博士号「取り消し該当せず」=調査委、草稿誤提出と認定—早大・小保方氏論文 - WSJ
2014 年 7 月 17 日 22:39 JST 更新 [時事通信社]
小林委員長は、博士論文の実験内容は小保方氏が米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授の研究室に留学中に行われ、米科学誌ティッシュ・エンジニアリングに論文が掲載されたことから「実在性はあると認定した」と説明した。ただ、バカンティ教授の聴取はできなかったという。
http://jp.wsj.com/news/articles/JJ12777948924037704449817064618303076685243?tesla=y&tesla=y&mg=reno64-wsj
なぜ馬鹿らしいかというと、ティッシュ・エンジニアリングってバカンティ教授が創立メンバーで今も関わっているらしいんですよ。ここの小保方さんの論文にも疑惑が生じましたが、軽微なミスだと言ってさっさと差し替えてしまいました。自分で申請して自分でOK出すようなものですから、内容の変更も余裕です。証拠になりませんわ。
(7/22追記:
小保方晴子博士論文、完成版も盗用 常田聡早大教授は解任なしの調査結果で書きましたが、NatureやScienceでも捏造論文が査読を通っています)
こういった早稲田大学調査委員会の屁理屈には、当然、学者などから批判が出ています。
11次元さんはここのところ記事のリンクだけで他のツイートはしていなかったんですが、今回の件では久々にリツイートをたくさんしていました。その中からいくつか。
森岡正博 @Sukuitohananika 哲学者。大阪府立大学。
早稲田大が小保方博士号を取り消さないということは、あの一行目からコピペだらけの博士論文の品質保証を早稲田大が責任を持って今後もやり続けるという宣言でもある。学位論文として適格であるとしてるわけだからね。たいした大学だ。
5:09 - 2014年7月17日
https://twitter.com/Sukuitohananika/status/489743771546820609
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein 東京大学大学院情報学環准教授など
今回の早稲田の調査報告書で重要なのは「小保方学位は取消しに当たらず」http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140717/k10013091151000.html … だけじゃなくて「この論文は内容が疑わしく、通常の審査であれば学位が与えられることは絶対に無かった」という上の句があって、その上で「取り消さない」だから、絶体絶命な訳。
6:16 - 2014年7月17日
https://twitter.com/itokenstein/status/489760523940937728
大学が自殺する際の遺書というものを初めてみることになったが、これは長らく語り継ぐと良いだろう。今後まともな科学者が早稲田を見る目は非常にシビアにならざるをえない。はっきり腐ってしまった。残念である。
4:31 - 2014年7月17日
https://twitter.com/itokenstein/status/489734105546752000
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein
.@FIAJ_CPA そう認定した『学位レベル以下の論文』でも、一旦出してしまったら「早稲田の学位の意味は重い」として、いままでのディプロマミル業すべてを「徳政令」で誤魔化す判断をしたわけですからもう大学院じゃないでしょう、まともな学位を発給する機関としての信用を自ら否定している
5:02 - 2014年7月17日
https://twitter.com/itokenstein/status/489741991765233665
ディプロマミルってのは金で学位を買えることのできる機関のことです。いわゆる「学位商法」をやっている機関ということですね。
伊東乾さんは「大学が自殺する際の遺書」という書き方をしていましたが、他にも「早稲田大学は死んだ」と書いている方がいます。
2014年7月17日、早稲田大学は死んだ | 山口巌 ハフィントン・ポスト
投稿日: 2014年07月18日 11時03分 JST 更新: 2014年07月18日 11時22分 JST
小保方晴子氏の博士号取り消さず 早稲田大学調査委が発表を拝読。当然だが内容に強い違和感を覚えた。博士論文に26箇所の問題点を見付けながら学位取り消しはしないという結論であるからだ。強盗・障害など26件の犯罪で起訴された容疑者が、裁判所で犯罪の認定を受けたにも拘わらず無罪の判決を勝ち得たら驚いてしまう。同時に、一般国民としては日本の刑事司法はどうなっているのか?と訝しく感じるに違いない。今回の早稲田大学調査委員会決定も同じ事だ。(中略)
今回の馬鹿げた早稲田調査委員会の報告書を読む限り、「2014年7月17日、早稲田大学は死んだ」といって良いだろう。今後は早稲田大学などは蔑視と嘲笑の対象でしかない。
http://www.huffingtonpost.jp/iwao-yamaguchi/2014717_b_5594677.html?utm_hp_ref=japan
他の方でも書いたように、これは一応、早稲田調査委員会の報告書であり、早稲田大が最終的な処分を決めたわけではありません。普通でしたら、調査委員会の提言を無視するのは望ましくないものの、今回は報告書がトンデモです。早稲田大学がそういう報告書の内容と異なる決定を下す可能性も0とまでは言いません。
さて、学者らの声は早稲田大学に届いているでしょうか?
追加
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