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儲からない株・FXのやり方 たくさん情報収集・取引回数が多い


冒頭に追記
2022/08/09追記:
●自信過剰が問題?若者より高齢者の方が「騙されない」と自信満々 【NEW】
●金融に自信あります!と言う人ほど完全に間違った理解が多い 【NEW】


●自信過剰が問題?若者より高齢者の方が「騙されない」と自信満々

2022/08/09追記:当初紹介していた「知識の錯覚」とは、多くの情報を手に入れれば入れるほど「結果を予測できる」「自分には優良株を選べる」という自信が大きくなる」という思い込みでした。実際には、そんなことないため、完全な勘違い。この勘違いが炸裂するため、情報を集める人ほど投資に失敗しています。

 ただ、最初に書いたようにネットではむしろ「情報が大事」という話だらけ。「情報収集で投資に勝つ」というのは素人にはわかりやすく、逆に情報収集が悪いというのはなかなか信じられないでしょう。そういう人にも信じられるかもしれない、おもしろいデータを発見。高齢者ほど自信過剰・自信がある人ほど間違いが多いといった話です。

 これは、詐欺被害に合う人の特徴を探していて見つけた話。慶應義塾大学経済研究所ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センターの荒木宏子さんによる高齢者はなぜ詐欺被害者になりやすいのか:「自信過剰」という心理的バイアス | 日経リサーチ(2019.05.28)というコラムです。

<オレオレ詐欺などの被害が高齢女性に集中しているのは、在宅時間が長く独居割合も高いため、自ら電話等の応対をする頻度が高いといった生活パターンもその要因の1つでしょう。(中略)ただし、高齢者の詐欺に対する脆弱性には、上記のような生活スタイル以外にも、加齢に関わる特徴的な心理や行動が関係していることが、行動経済学、心理学など様々な分野の研究から明らかになってきています。今回は、そのうちの1つである「自信過剰バイアス」に着目してみます>

 驚いたのが、2016年に内閣府の行った「特殊詐欺に関する世論調査」によれば、「自分は(特殊詐欺の)被害にあわないと思う」と答えた人の割合は年齢を重ねるごとに高くなりました。実際の被害者は高齢者ほど多いので、被害の実態とは全く逆。自信と騙されやすさが相関しているようです。

 また、自分は被害にあわないと思う理由を聞いたところ、回答者の約半数が「だまされない自信がある」と回答しており、まさに自信満々。この傾向は男性(51.7%)が女性(41.4%)より強く、30代:40.5%、60代:50.2%、70歳以上:50.6%といった感じで、高齢になるほど強まることも明らかになったそうです。

<同様に、警視庁が2012年に振り込め詐欺の高齢被害者に行った調査においても、回答した被害者の92%は「自分は大丈夫だと思った」「考えたこともなかった」と回答しています。 行動経済学では、この「自分はだまされない」といった、自分自身の能力や性格に対する過度な楽観を「自信過剰(バイアス)」と呼びます>


●金融に自信あります!と言う人ほど完全に間違った理解が多い

 高齢者が自身の金融行動や判断に自信満々である…というのは、日経リサーチが60歳以上の高齢者を対象に金融意識や投資行動などについて聴取したシニア調査でもおもしろいデータがあります。自信がある人は正しい知識が多い一方で、完全に間違った思い込みも多い…という両面の傾向が見えているんだそうです。

<「GRAND100®」調査には、分散投資、インフレーション、複利計算といった金融リテラシーを測定する4つの質問があり、「はい」「いいえ」「わからない」の選択肢から回答を選ぶようになっています。投資判断に自信があると回答した人の4問の平均正答率は71.6%で、それ以外の人の41.0%を大きく上回っており、多くの人にとって金融知識は投資判断への自信の根拠となっている様子が伺えます。
 その一方で、不正解であった人の選択肢の選び方に注目すると、興味深い事実が浮かび上がってきます。「わからない」ではなく誤った選択肢を選んで不正解になった人はすべて、自分の投資判断に自信があると回答したグループでした。
 投資判断に自信がある人の内、およそ1/3が誤った選択を行っていることからも、自信過剰は、自己の能力に対するいわば健全な疑いの余地を排除してしまう危険性をはらんでいると言えます。また、誤った選択肢を選んで不正解になる人の割合は、年齢を重ねるほど高くなることも分かりました>

 自信がある人ほど間違いも多いというのは、高齢者だけではない傾向だった模様。以前から書いているように、そもそも「知識がある」と「投資で稼ぐことができる」はほとんど無関係。金融関係の教授が投資で大儲けしている人たちばかり…ってことはないですよね。投資会社の人でも損している人が多いとも言われています。


●儲からない株・FXのやり方 たくさん情報収集・取引回数が多い

2014/7/24:タイトルがわかりづらいなぁ…と思った投資で儲けたいなら、毎日のチェックは逆効果- lifehacker(2014年5月29日21時00分)Eric Ravenscraft(原文/訳:梅田智世/ガリレオ)という記事。「毎日のチェックは逆効果」というはおそらく株価や為替のチェックではなく、主に情報のチェック…また、チェックだけですまずに取引してしまうのが問題ではないかと思われます。

<カリフォルニア大学デービス校とカリフォルニア大学バークレー校の2人の教授(専門はいずれも財政学)が実施した研究によれば、取引の回数が多い世帯ほど、投資の利益率の平均は低いそうです。頻繁に取引するリスクは以前から指摘されていましたが、今回の研究では、市場に注意深く目を光らせている人ほど、「自分はうまくやれる」と思い込む(その結果、ますます頻繁に取引するようになる)傾向が強くなることが明らかになっています。問題は、「実際にはうまくやれない」という点です>

 一日一回の株価や為替のチェックはしておくくらいなら良いと思いますけど、問題なのは何度も見る、特に日中の取引時間帯に見てしまうことですね。デイトレードなどなら仕方ない(ただし、前述の取引回数が多いほど利益率が低いというデータからすると、デイトレード派の利益率は低いと考えられます)ですけど、これは通常害悪と言われています。

<オンライン環境は認知バイアスを助長し、それが過信につながります。そうしたバイアスの一例が、「知識の錯覚」です。これは複数の研究でわかっていることですが、多くの情報を手に入れれば入れるほど、実際に予測の精度が上がるスピードよりもはるかに急速に、「結果を予測できる」という自信が大きくなってしまうのです。オンライン投資家は膨大な量のデータにアクセスできます。このデータのせいで、「自分には優良株を選べる」という誤った自信が生まれる可能性があります>

 記事でも後半で<健全な利益率の投資を選択するために、きちんと下調べをするのは良いことです。ですがそのあとは、大暴落を避けるためのチェック以外は必要ありません>とありましたわ。チェックは下がりすぎ・上がりすぎを見る程度で良いです。「情報で投資に勝つ」というのは幻想だといったことすら言われますけど、情報を入れると無駄に取引したくなるものなんですよね。


●取引回数が多いほど儲かりそうな気がするのに実は逆!

 「チェック」の話ばかりしてしまって書いていなかったのですが、"取引の回数が多い世帯ほど、投資の利益率の平均は低い"ってのはめちゃくちゃおもしろいですね。私は取引回数の多さは人それぞれなので取引回数が多いから儲かるというわけではない、取引回数が少なくても上手に利益を出すことができる…と考えてきました。要するに取引回数は関係ないだろうというものです。

 素人ほど画面に張り付いて一日中取引する、取引回数が多い人がうまい人だと思いがちですが、そんなことはありません。取引回数の多さは取引のタイプによるだけで、回数が多いほど儲かるわけではない…とは考えていました。ところが、今回の調査結果はそれに留まらず、取引回数が多いほどダメになっています。ここまできれいな結果になるとは思いませんでした。

 これはたぶん私が今まで考えてきた取引回数に関係なく稼げる…という考え方でも説明できるでしょう。「世帯」という言い方からおそらく一般家庭が調査対象であり、いうなれば素人です。下手な素人ほど、取引回数を多くしがちだということでしょうね。取引回数が多くても稼げる人はいるものの、下手な人が取引回数が多くなりやすいために、全体としては成績が下がると考えられます。

 この取引回数というのは一般的にはそこまで注目されていないでしょうけど、情報をたくさん集めた方が勝てると思っている初心者の方は多いはずです。上記で「情報を入れると無駄に取引したくなる」と書いたように、取引回数の多さというのはこの情報収集の結果だと言えます。


●事実とは全く逆!情報収集を勧める話ばかり検索上位に来る

 ちょっと短いので何か書くことないか検索したら、逆に情報収集を勧める話ばかり出てきました。まあね、その方がわかりやすいですもの。上の記事みたいに情報を多く仕入れてはいけないと言われても信じられないので読者受けが悪く、商売になりません。読者が儲かろうが儲からまいが読者受けの良いデマ記事を書いた方が、書き手は儲かるのでしょう。ネトウヨデマ記事なんかとも似ていますね。

 というか、検索しても「情報を集めちゃいけない」って話、本当出てこないなぁ…。ひょっとしたら、情報収集が悪ってのは一般的には言われていないんでしょうかね。 私はそう学びましたし、最初の調査でもそういう結果になっているんですけど…。頑張って探していると、「早耳の早倒れ」という格言が見つかり、これがそれっぽいかとも思いましたが、説明を読むと私の考えていたのとやっぱり違います。

 - 株の格言辞書 -相場格言-によると、『早耳の早倒れ』というのは、情報量が多く、早く察知した人が相場で成功しているかというと、必ずしもそうではなく、情報が本当に正しいかどうか慎重になる必要がある…といった意味の格言だとのこと。これは「正しい情報」を仕入れていた場合については否定していませんね。私はそもそもそ「正しい情報」をもとに取引するという考え方自体が間違いだと思っています。

 といった感じで、情報収集は「通常害悪と言われています」というのは怪しくなってきて、ひょっとしたらほとんどの人はそう言っておらずむしろ「情報を集めろ!集めろ!」と言っている可能性が高そうなのであれですけど、とりあえず、前半の研究によれば、多くの情報を手に入れれば入れるほど儲からないとのことです。


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