加藤茂明教授が捏造指示 柳澤純,北川浩史,武山健一らが不正と認定の件。ついに北川浩史教授も処分の可能性が出てきました。
東大論文不正:北川教授、捏造や改ざん 群大が研究活動精査へ /群馬
毎日新聞 2014年08月02日 地方版
東京大分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授のグループによる論文不正問題で、中核メンバーだった北川浩史(ひろちか)・群馬大教授が論文の捏造(ねつぞう)や改ざんをしていたと認定された。群馬大は1日、調査委員会を設置し、北川教授の研究活動を精査する方針を決めた。【尾崎修二】
http://mainichi.jp/life/edu/news/20140802ddlk10040184000c.html
「ついに」というのには理由があります。
もともと東京大学分子細胞生物学研究所の加藤茂明教授(当時)の研究室で問題になったのは、米国の科学誌に2003年に載った論文です。
加藤さんは監督責任があるとして東大を辞職して、名前も報道されていました。しかし、論文の筆頭筆者だった北川浩史・現群馬大教授については、名前すら報道されていなかったのです。
おそらくこれは論文の取り下げに同意しなかったせいだとは思います。しかし、これは逆に言うと反省していないということです。筆頭著者が撤回不同意で辞職もなし、しかも、名前すら報道されない…というのは腑に落ちません。私はずっと気になっていました。
さらに北川教授についての疑惑が増したのが、以下の記事です。
「ペテン師」だらけの東大医学部 - 三万人のための総合情報誌『選択』
http://www.sentaku.co.jp/category/culture/post-2941.php 購読申込が必要な記事ですが、2ちゃんねるでは一部の内容が転載されていました。
群馬大学医学部医学科 | 2ch検索
http://s2ch.nonip.info/c2ch/ai.2ch.net/test/read.cgi/student/1300734673/l50 ここらへんの話は
北川浩史群馬大教授らの不正論文問題 実験ノート・データの重要性でもやっているのですが、もう一度。
この記事では、北川教授こそがむしろ問題だということを強調していました。たとえば、"論文捏造を主導したのは、北川浩史助手(当時)など、研究室の一部の中堅スタッフたちである"と、北川教授が捏造の主導者であったとしています。
さらには「重要な図については、北川先生が一人で作成していました」という元研究室スタッフの声すら紹介していました。彼こそが問題の原因なのだとモロに思わせる書き方です。
ところが、前述の通り、彼は特に処分を受けるような危機的な状況にはありませんでした。東大を既に辞めていたせいですね。
ここらへんの話は、同じく今回不正を認定された元加藤研究室の柳澤純筑波大元教授の話や別の問題(ディオバン問題)の小室一成東大教授の件でも書いていました。現在のやり方では、辞めて別の研究機関に勤めていれば逃げ切れる可能性があります。
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筑波大学、村山明子元講師・柳沢純元教授の処分決定 論文画像改竄で ■
小室一成東大教授に処分を、異例の言及 ディオバンで千葉大調査委 こういう不正をやったもん勝ちというのはやるせないなぁと思っていたら、やっと群馬大学が動いてくれました(前述の通り、筑波大では既に柳沢純教授を調査していました)。毎日新聞も"東大は外部からの指摘を受け、12年1月から加藤研の論文の調査を進めていたが、群馬大はこれまで独自調査をしていなかった"とさりげなく批判していますが、ともかく一歩前進です。
なお、毎日新聞によると、"北川教授はうち4本の筆頭筆者だった"とのこと。意外に少ないなと思ったのですけど、"東大の科学研究行動規範委員会は今回、画像の不適切な切り張りなどがあった論文51本のうち5本の調査結果を公表し、すべてに不正があったと認定"の中での4本という書き方です。
これは51本4本ではなく、公表した5本中4本の筆頭著者が北川教授って意味かもしれませんね。だとすれば、少ないってことはなく、むしろほとんど北川教授ってことになります。主犯疑惑にふさわしい占有率です。
東大の委員会によると、具体的には"きれいに結果の出た部分の画像をコピーして別の部分に張りつけたり、反応が出ない方が都合のよい部分に白い長方形をかぶせたりといった図の不正加工"をしていたとのこと。
そして、こういった図の不正加工は「懲戒処分に相当する可能性がある」とも言っていました。
前職で懲戒処分相当だったということは、在職中なら東大助手をクビになっていた可能性があります。そういう経歴だった場合に果たして群馬大が教授として採用したか?と言うと、極めて怪しい話です。
群馬大の調査委員会は、ひょっとしたら群馬大での活動しか調査の対象にしないのではないか?と不安ですが、上記のように考えると前職での不正であっても問題視されていいのに…と思います。
STAP細胞問題やノバルティスファーマのディオバン問題の件でも書いているように、本当、不正したもの勝ちってのは、勘弁してほしいものです。
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