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孫正義社長とトランプ大統領は似てる?スプリント・TモバイルUS統合問題で期待


 ソフトバンクが買収したスプリントをTモバイルUSとの統合を目論んでいたのは、そもそも経営がうまく行っていなかったためという話。しかも、経営のやり方としても、めちゃくちゃ下手っぴだったようです。(2014/8/7)

2017/10/15追記:
トランプ大統領効果?スプリント、再びTモバイルと統合を狙う
さすが孫正義社長?統合会社は2強に迫る規模
2017/11/10追記:
格下なのに筆頭株主を主張して逆ギレ破談?
2017/11/16追記:
ソフトバンクの孫正義社長とトランプ大統領は似てる?


●ソフトバンクのスプリント買収が失敗だったか?

2014/8/7:買収後については、全然気にしていなかったソフトバンク傘下のスプリント。どうもうまく行っていないみたいですね。

 シリコンバレーに近いサンフランシスコ・ベイエリアの地域経済団体であるベイエリア・カウンシル・エコノミック・インスティテュート(BACEI)でパネリストの1人として招待された海部美知さんは、この買収について意見を求められて、「少々ガッカリしている」と返答しました。

 その理由は"Tモバイルのライバルであるスプリントを買収して以来、期待されたような業績の回復も新しい戦略の打ち出しもな"いためです。

 "通信キャリアが外国のキャリアを買収するというのは世界の誰がやっても難しいこと"であるのは確かです。特に"長年のツケで苦境にあるスプリントの業績回復も容易ではない"ことも明らかでした。"単に機器や工事の投資負担だけでなく、「無線塔建設に対する地元住民の反対」など、アメリカ現地の事情による障害がいくつも存在"していました。

 ただ、障害が明らかであったということは、買収前から十分想定できていたということでもあります。突如として湧いてきた問題ではなく、逆に言えば、どういう想定で買収したのか?という話です。

 しかも、作者は"問題のありかは業界の人間なら誰でも知っていること"だったと指摘しています。"やるべきことは「LTEネットワークの迅速な増強」という比較的シンプルなこと"にも関わらず、何一つしていないという見方です。

 これが「ガッカリしている」という言い方になったのは、そこに期待もあったためです。孫正義社長なら、障害を"資金力と「孫氏の兵法」で突破してくれる"と密かに期待していたにも関わらず、何の工夫もない…となるとガッガリするより他ありません。
(シリコンバレーに戻ってきた日本の企業たち:日経ビジネスオンライン 海部 美知 2014年7月30日(水)より)


●買収後のスプリントは加入者減少中

 "これまでのところ表に出てきたのは、日本の「白い犬のお父さん」を「ハムスターのお父さん」に翻案した、異様なだけで面白くもおかしくもないCM程度"と辛口の評価。"設備増強が遅れ料金競争にも出遅れ、幹部社員の離散やネットワーク障害などが噴出し、スプリントはずるずると加入者を減らしている"という惨状です。



 なお、"現在の状況はスプリントとソフトバンクの個別事情からきており、日本企業だから妨害されているといった背景は存在しない"とのこと。そのために、"外国の企業で米国の事情が分からないから大目に見てほしいとか、そんな言い訳も通用しない"とバッサリです。

 そもそも現在のスプリントのライバルで、ソフトバンクが買収という報道があった、目下「絶好調」の"Tモバイルがドイツ企業の子会社"なのです。外資の問題は大きな障害になっていないことがわかります。


●ソフトバンクが新たに買収を目論んだTモバイルは対照的に成功

 このTモバイル買収の話ですが、早くも断念というニュースが入ってきました。この投稿は結構前に下書きしていたものなのですが、このニュースが入ってきたので慌てて投稿ということになりました。

 先ほどのTモバイルの説明のうち「絶好調」という単語だけは、日経ビジネスオンラインで紹介されていた記事からの引用です。
(Tモバ買収へルビコン渡る孫氏 米でも綱渡り経営 ITジャーナリスト 小池 良次 2014/7/18 7:00 日本経済新聞 電子版 より
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO74361710X10C14A7000000/)

 TモバイルUSは、"4四半期連続で新規契約は100万件加入を超え"たそうです。"株価も過去1年で約2倍の29ドルにまで回復している"とのこと。"目を見張る業績回復を続けてきた"ということで、「絶好調」という表現も大げさではないでしょう。


●TモバイルUSは絶好調でもリスクの高いやり方

 では、なぜそのTモバイルUSがなぜ米スプリント・ソフトバンク連合の買収交渉に応じたのか?という疑問が出てきます。理由の一つはTモバイルUSの苦しい台所事情です。

 TモバイルUSの快進撃は、「人気端末と抱き合わせで長期契約をとる」という従来の常識を捨てて、"「端末持ち込みの自由化」と1カ月単位の「短期契約」を認めるという異色の営業戦略"を取ったことから始まりました。そして、その後は割引キャンペーン、常識を破るプランの連発で、契約者数を伸ばしてきました。むしろソフトバンク的かもしれませんね、こういうやり方は…。

 まあ、それは良いとしてこのようなやり方は非常に負担がかかります。しかも、契約者数が増えれば増えるほど、ネットワーク設備の負担が増えるという具合で、実際トラブルも起こしているようです。確かに快進撃だったものの、捨て身の戦法でした。好調なように見えて、「台所は火の車」なのです。

 その点、"TモバイルUSとスプリントが合併すれば、販売網やネットワークの統合などで約3000億円のコストがカットできると予想されてい"ました。設備面でだいぶ助かるということです。

 しかも、"ロイターなどの報道によれば、買収後の事業継続会社はスプリントではなくTモバイルUS"になると言われていました。"経営幹部もTモバイルUSのジョン・レジャー氏(最高経営責任者)などが居残る方向で話が進んでい"たとのこと。TモバイルUSの親会社であるドイツテレコムも経営参加すると言われていて、TモバイルUS側にとっては、主導権を握ることができる買収となる可能性がありました。

 ソフトバンクとしては、買収して失敗したスプリントを処分するようなつもりだったのかもとも思う話です。


●ドイツテレコムは失敗でもソフトバンクから巨額の違約金を受け取れた

 また、記事ではむしろ買収が失敗した方が、TモバイルUSにしてみるとおいしいのでは?という変わった見立てをしていました。

 この買収失敗の可能性は結構現実的なようです。「米国政府による買収承認」がおりない可能性があったのです。そういえば、ソフトバンクのスプリント買収でも非常に時間がかかっていました。

 そして、今回実際にこの理由で買収を断念することになりました。ソフトバンクの見通しはかなり甘かったのです。判断ミスですね。
ソフトバンク、海外戦略見直しへ Tモバイル買収を断念:朝日新聞デジタル 五十嵐大介=ワシントン、永島学 2014年8月6日21時46分

 ソフトバンクは6日、傘下で米携帯電話3位のスプリントを通じて計画していた同4位、TモバイルUSの買収を事実上断念したことを明らかにした。通信行政を担う米連邦通信委員会(FCC)など米当局が競争上の観点から買収に難色を示しており、実現は難しいと判断したという。
http://www.asahi.com/articles/ASG864RG3G86ULFA00S.html

 ということで、早めに諦めたので状況が変わってしまったのですが、仮に"政府機関の承認が取れず買収が失敗した場合"、どうなっていたか?と言うと、何とソフトバンクはTモバイルUSの親会社である"ドイツテレコムに巨額の違約金を支払わなければならな"かったそうです。

 実はTモバイルUSは既にこの買収失敗でおいしい思いをしています。"以前にTモバイル買収に失敗したAT&Tはキャッシュや無線免許、長期ローミング契約など約4000億円相当の違約金を支払った"そうです。今回の違約金も、"2000億円前後と予測されている"とのことで、十分に巨額でした。

 ドイツテレコムやTモバイルUSとしては、「失敗しろ、失敗しろ」と腹の中では考えていたのかもしれませんが、断念が思ったより早すぎました。


●ソフトバンクのスプリントは「一人負け」の状態

 なお、ソフトバンク側の事情としては、前述のように巨額の資金を投入したスプリントが、にっちもさっちも行っていないというのがあります。

 買収の相手TモバイルUSの大攻勢や、他のトップ2社との戦いから取り残された"スプリントは赤字・契約者純減というトップ4社で「一人負け」の状態"。"ソフトバンクの経営手腕に頭をひねる業界関係者もあらわれている"というほど、無残な状態です。

 好調なTモバイルUSを買収して起死回生の一発を!ということで、ソフトバンク側の事情としてはわかりやすいですね。手詰まりで追い込まれたための買収策のようです。

 そのために今回そうそうと断念するような無理な買収を試みたのでしょう。経営ミスですが、スプリント買収の時点から間違っていたと言える状況です。

 ソフトバンクは「そもそもTモバイルUSを買収するとは公式には言っていない」と見苦しい言い訳をしている(実際には孫正義社長がインタビューで買収発言をしています)ようですけど、ソフトバンクの残念なところがたくさん見えた騒動でした。


●トランプ大統領効果?スプリント、再びTモバイルと統合を狙う

2017/10/15:傘下の米スプリント、Tモバイルと統合へ 毎日新聞2017年10月14日(浜中慎哉)というニュースが入ってきました。ソフトバンクグループは、傘下の米携帯電話会社4位のスプリントを、ドイツテレコム傘下で同3位のTモバイルUSと経営統合させることでドイツテレコムと大筋合意したといいます。

 専門家の方が解説してくれてれば…と思ってツイッターを見たら、信者が多いのか、孫正義社長の賞賛コメントが目につきました。オバマ政権時代は合併はダメって気配だったので、トランプ大統領に孫正義社長がいち早く会ったことが良かった!さすが!というのも。

 ただ、それって要するに政治家と結びついて、都合の良いことしてもらうって話でしょう? 日本でも加計学園グループ問題がありますが、後進国的な汚い話。威張れるようなエピソードではないと思います。

 また、毎日新聞は、"トランプ政権が規制緩和に積極的なことへの期待もあり、統合協議を再開したが、再び当局がストップをかける可能性は否定できない"と書いており、確実とはしていませんでした。


●さすが孫正義社長?統合会社は2強に迫る規模

 それから、ソフトバンクがアメリカで2強に迫る!と意気揚々としていたものの、そもそも合併後の会社はソフトバンク傘下と言えるのか?という話。最初の統合のときは、スプリントによるTモバイルの買収というよりは、Tモバイルへのスプリントの売却のような感じでした。

 まだ不確定ではあるものの、今回の場合も、"ドイツテレコムが新会社を主導するとみられ、ドイツテレコム、ソフトバンクグループそれぞれの出資比率が焦点となる"と書かれています。ソフトバンクの子会社ではなくなる可能性があり、やはり経営に失敗したスプリントの処分みたいな感じになるかもしれません。

 あと、意外なことに、このネタは株式取引の材料になっていないようです。日経新聞は以下のように書いています。

"ソフトバンク傘下の米携帯電話4位のスプリントは小安い。日経新聞(電子版)が「スプリントと米携帯電話3位のTモバイルUSを経営統合させる方向でTモバイルの親会社の独ドイツテレコムと大筋合意した」と報じたが、反応は限られた。Tモバイル株は小幅高で終えた"
(米国株、ダウ反発し30ドル高 業績期待で、ナスダックは最高値 (写真=ロイター) :日本経済新聞 2017/10/14 5:52より)

 下がったら下がったでそれは一つの見方なのですが、どっちという感じではありませんでした。


●格下なのに筆頭株主を主張して逆ギレ破談?

2017/11/10:にわかに再燃したスプリントとTモバイルUSとの経営統合交渉ですが、打ち切りとなりました。ソフトバンク側から断ったようです。孫正義さんは、「みなさんには負け惜しみと思われるだろうが、私は晴れ晴れとした気持ちだ」と言っていました。

 経営の主導権を巡り相手方と折り合えなかった、具体的に言うと、筆頭株主になれなかったのが理由のようです。「5年、10年後を考えると、(スプリントとTモバイルの統合後の)筆頭株主として経営のコントロール権を失うべきではない(と判断した)」とおっしゃっていたとのこと。

 上記の発言を受けて、例によって孫正義さんの判断はすごい!とヨイショする反応が多くてキモかったのですが、私は孫正義さんがどうするつもりだったのかよくわからず。なぜかというと、そもそも力関係で言えばスプリントの方が下だと思われるので、ソフトバンク側が頭になる形になるというのが不自然だろうと考えたためです。

 例えば、TモバイルUSの親会社のドイツテレコムは、Tモバイルの方が契約数が多いことなどを理由に、経営の主導権を握ることを主張しました。こちらの方が理に適っています。スプリントは今年7~9月期も最終赤字で冴えず、威張れる状況ではありません。
(孫社長、統合破談「主導権譲れない」 毎日新聞2017年11月6日 21時29分(最終更新 11月7日 06時20分)【浜中慎哉】 より)

 それと、この前の投稿で株価が動かなかったという話をしたものの、この破談では動きがあったようです。スプリントの株価は6日の取引で一時14%急落。合意に至らないまま協議が長引く中、9月末から先週3日までに14%下げていた中で、さらにがくんと落ちた形です。

 また、スプリントがさらなる現金を必要とするとの懸念で、同社の社債価格も大幅に下落。スプリントの20億ドルの2032年償還債の価格は6日に約5セント下げ、額面1ドル当たり117.5セントとなりました。債券価格報告システムのトレースによると、ブルームバーグ・バークレイズ・ハイイールド指数の構成銘柄で値下がりトップとなったとのことでした。
(スプリント株・社債が急落、Tモバイルとの統合断念で見通し厳しく - Bloomberg Scott Moritz、Pavel Alpeyev、Molly Smith 2017年11月7日 07:46 JSTより)


●ソフトバンクの孫正義社長とトランプ大統領は似てる?

2017/11/16追記:最初上記だけ追記のつもりだったんですが、ソフトバンクの孫正義社長とトランプ大統領が似た者同士って言っている人がいるかも!と、今日になって急に気になりだしました。で、検索したところ、出るには出たのですが、これ一つだけでした。


 トランプ大統領と似た感じって思っている人は、それほどいないのだと思われます。


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