2019/06/08:
●医者や病院は必ず病気を治せるわけではない…を芸人や老人が批判
●「医者や病院は必ず病気を治せる」がトンデモ医療に繋がる?
●患者は医師に「最善を尽くす」と言ってほしい…これは必要?
2022/05/27追記:
●そもそも致死率ほぼ100%の病気がある…という時点で無理難題 【NEW】
●医者や病院は必ず病気を治せるわけではない…を芸人や老人が批判
2019/06/08:高齢になると、当然若い頃と同じように体は動きません。しかし、うちの田舎の老人らは「それはもう年齢からすると仕方ないですよ」と言う医者に対し、治すように要求しています。せっかく医者不足になりがちな田舎に来てくれているのに、そんな無理難題を言うと、医者がいない町になってしまいます。
これは高齢者だからというわけでもないのか、似たような話がありました。「好きか嫌いか言う時間」(TBS系)という番組の話です。
芸能人は常識ないのだからコメンテーターにするな 松本人志・長嶋一茂などなどで書いているように、芸能人も常識ない人が多いからそのせいかもしれませんけどね。
番組ではクレームに翻弄される病院の話をやっており、「治らないなら治療費を返せ」といった、患者からのクレームが紹介されました。スタジオゲストで医師の大竹真一郎さんは、医師と患者の契約は「必ず(病気を)良くするものではない」とし「最善を尽くして診療に当たる」というのが契約だと説明しました。
ところが、、病院は100%病気を治せるわけではないという趣旨のこの言葉に、お笑いコンビ・クワバタオハラのくわばたりえさんが激怒していたそうです。「それを病院が言ったらアカンちゃうの?って思うんですけどね」と非難を込めて怒りを露わにしました。クレーマーに賛同しちゃってます。
一方、大竹医師は、「人間の体の病気っていうのは、絶対に誰でも治せるものではない」「そんな傲慢な(ことを言う)医者の方がダメです」と指摘していたそうです。医師に限らず、信頼できる科学者などは無責任に断言しません。ただ、人は断言するニセ科学系の人を信じちゃうんですよね…。
(
くわばたりえが猛批判した医師の発言「病院は100%治せるわけではない」 - ライブドアニュースより)
●「医者や病院は必ず病気を治せる」がトンデモ医療に繋がる?
「医者や病院は必ず病気を治せる」という誤解が結構あるのではないか?というのは、トンデモ医師・トンデモ医療を支持する人が多いため。ベストセラーになるトンデモ医療本は全く珍しくありません。(1)から(3)まで全部間違った理解で、(3)は特に飛躍しているのですけど、以下のような心理があるのかな?と想像します。
(1)病気は必ず治せる。
(2)なので、医者が治せないのはその医者が悪いため、あるいは現代医学が間違っているため。
(3)したがって、現代医学で認められていない治療法なら治せるはずだ。
●患者は医師に「最善を尽くす」と言ってほしい…これは必要?
なお、くわばたりえさんは、「『一生懸命頑張ります』みたいな」ことを医者に言ってほしい、とも言っていました。こちらは切り捨てられず、無視できないところ。というのも、私はトンデモ医療に走る人が多い理由に、医師側のコミュニケーション不足があるのではないかと感じているためです。
これは、
医者が冷たいと感じるのは当然 感情的にならないようにと教わっているためと関わるテーマ。医療関係者が冷静すぎて冷たいと思われてしまい、患者の信頼を得られていない可能性を感じたのです。ちゃんとした医師が患者の信頼を得られない…というのは、当然ながら望ましいものではありません。
医療側が冷たい態度をしてしまうことで、トンデモ医師や、ニセ科学や、怪しい宗教団体などに患者がハマってしまえば、結局、患者を悪くすることになります。患者の満足度を上げて信頼を得るところも重視した方が、結果的にはプラスになると思われます。
●そもそも致死率ほぼ100%の病気がある…という時点で無理難題
2022/05/27追記:そもそも致死率ほぼ100%の病気がある…という時点で、「医者や病院は必ず病気を治せるわけではない」とわかりますね。これを精神論・根性論で批判しても仕方ありません。今回、これを思いついたのは、皆さん知っている有名な病気である
狂犬病のWikipediaを見ていてでした。
<狂犬病(きょうけんびょう)は、ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルスを病原体とするウイルス性の人獣共通感染症である。すべての哺乳類に感染しうる。水などを恐れるようになる特徴的な症状があるため、恐水病(きょうすいびょう)または恐水症(きょうすいしょう)と称されることもある。実際は水だけに限らず、音や風も水と同様に感覚器に刺激を与えて痙攣などを起こす>
<毎年世界中で約5万人の死者を出しているウイルス感染症であり、一度発症すると99.99%以上の確率で死亡する>
なお、「99.99%以上の確率で死亡」ということで、生存例がないわけではありません。ただし、ごく稀。狂犬病は「(非遺伝性疾患として)もっとも致死率が高い病気」として、プリオン病(クロイツフェルト・ヤコブ病を含む)とともに、ギネス世界記録に記録されているほどだそうで、世界一だったようです。
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