JR東日本・駅の乗降客数ランキング2013ベスト100 渋谷トップ3脱落をやっていておもしろいと思ったデータが、
新幹線駅別乗車人員(2013年度):JR東日本です。
せっかく作ったのに利用者が少なく、無駄だと思う・いらないと思う新幹線の駅というのは、結構盛り上がる話だと思います。この駅いつも全然降りないよな、それなら飛ばせばいいのに…みたいなのがあるためです。
2023/07/24:
一部見直し
新幹線のヒミツ 「旅と鉄道」編集部

●無駄・いらないと思う新幹線の駅 乗降客数ランキング・JR東日本
2014/8/16:今回の場合はJR東日本だけですので対象の駅が少ないですが、ベスト10を見てみます。ちなみに対象は東北新幹線23駅、上越新幹線9駅、長野新幹線5駅の合計37駅です。やっぱり少ないですね。
10位から6位は一気に。
順位 駅名 1日平均(人)
10位 くりこま高原 東北新幹線 1,119
9位 水沢江刺 東北新幹線 1,051
8位 新花巻 東北新幹線 1,010
7位 白石蔵王 東北新幹線 879
6位 二戸 東北新幹線 788
もともと東北新幹線の数が多いんですが、ここは全部東北新幹線でした。次にベスト5。
5位 上毛高原 上越新幹線 767
Wikipediaで毛色の変わった話は以下の機関車の話くらい。周辺には温泉が多いようです。近年では2009年度に659人だったときもありますので、回復傾向なんでしょうか?
上毛高原駅(じょうもうこうげんえき)は、群馬県利根郡みなかみ町月夜野にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)上越新幹線の駅である。標高450m。(中略)
駅前にはD51形蒸気機関車745号が保存されていたが、2011年11月に水上駅前広場に移設された。
Wikipedia
●七戸十和田駅の駅名決定の経緯は「いい話」
4位 七戸十和田 東北新幹線 672
駅設置などに関する話は醜い話が多く、そういう経緯から「無駄だ」という話が出やすくなっている例もあるかもしれません。ただ、七戸十和田駅の逸話は珍しくきれいな話になっていました。
七戸十和田駅(しちのへとわだえき)は、青森県上北郡七戸町字荒熊内にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)東北新幹線の駅である。
駅名
駅名決定前の仮称は「七戸駅」(しちのへえき)であった。
七戸町商工会など町商工関係団体が「七戸駅」を要望したのに対し、当時の七戸町長・福士孝衛は、「七戸に新駅が建設されるのは上十三地域の協力があったからこそ。それを無視して行政の立場から『七戸駅』にするとは言えない」と、七戸単独の名称に固執しない考えを明らかにしている。その後、地域団体のひとつである「上十三地域広域市町村圏協議会」は2008年(平成20年)11月5日までに、開業時の駅名として「七戸十和田駅」を要望することで合意した。これに対し福士は、議会や町民の意向も踏まえて駅名案を最終決定し、運行事業者に要請するとしていた。
2009年(平成21年)7月29日、JR東日本盛岡支社は駅名を「七戸十和田駅」とすることを発表した。支社長の福田泰司は「地元の七戸町と観光地として有名な十和田湖への玄関口になるという観点から総合的に判断した」と述べた。
Wikipedia
●一方、浦佐駅には美しくない話が…
3位 浦佐 上越新幹線 651
3位で上越新幹線が初登場。新幹線専用でない駅というところは、4位・5位とも異なります。
浦佐駅(うらさえき)は、新潟県南魚沼市浦佐にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
上越新幹線と、在来線の上越線との接続駅となっている。
Wikipedia
「醜い話が多く」とさっき書いたんですけど、ここはゴタゴタあったようです。そもそも上越新幹線そのものが、田中角栄さんのいわくつきの路線ですしね。
歴史
浦佐駅周辺は今でこそ南魚沼市の文教地区となりつつあるが、かつての大和町は魚沼地域の中心地である旧六日町と旧小出町のほぼ中間点にあり、夏季と冬季の行楽シーズンを除けば人の出入りは少ないところで、上越新幹線の駅が浦佐に設けられることが決まった際には、六日町・小出両町から異議の声が上がった。
これに関しては「何らかの政治的な意図が働いていた」とする「政治駅」説と「六日町は越後湯沢に近過ぎるため駅設置が難しく、小出に設けるとルートが大回りになる上、小出駅の構内が狭隘で新幹線ホームが設けられない」という、地理や線形の問題が背景にあったとする説など諸説ある。(中略)
新潟県内にある上越新幹線の駅の中では、最も利用者が少なく、駅周辺の都市化が進んでいないためそのことが話題になることもある(県内にある他の駅は、周辺に大型商業施設やホテル・高層マンションなどが並んでいる)。
但し浦佐駅に元々設けられた出入口は、旧市街に面する現在の西口側であり、東口側は国道17号の現ルート開通以降に都市開発が本格化した地域である。加えて同国道のすぐ東側には魚野川が流れているため、都市開発を行う余地が少ないなどの条件から、南魚沼市大和地区に所在する主な公共施設は、東口から約500m東進した浦佐大橋の東詰側に集中して立地している。
●2位は270人まで激減!安中榛名駅
ここまで600人、700人台だったのですが、次でいきなり激減します。
2位 安中榛名 長野新幹線 270
安中榛名駅(あんなかはるなえき)は、群馬県安中市東上秋間にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)北陸新幹線(長野新幹線)の駅である。
停車する列車の本数も限られていたため、秘境駅の1つに挙げられたこともあった。
Wikipedia
「安中榛名」は「やすなかはるな」か「あんちゅうはるな」かと思ったらどちらでもなく、「あんなかはるな」。何か女性のフルネームのような駅名です。
「秘境駅の1つに挙げられたこともあった」に笑いました。利用者が少ないというか、そもそもあまり止まらない駅なんですね。でも、最近は一応これでも増加傾向です。
2000年度 - 169人
2001年度 - 170人
2002年度 - 151人
2003年度 - 161人
2004年度 - 199人
2005年度 - 234人
2006年度 - 245人
2007年度 - 253人
2008年度 - 275人
2009年度 - 261人
2010年度 - 252人
2011年度 - 270人
2012年度 - 266人
ここはネタ豊富だなぁ。内容もいらない新幹線駅というテーマに合ってしまいている寂しい話もありました。
かつて駅前にはコンビニエンスストアのデイリーヤマザキ安中榛名店があったものの、2013年(平成25年)3月31日に閉店し、駅前には商業施設が全くない状態となった。駅前広場周辺には更地が広がっており、建物等の新規建設見通しは立っていない。およそ一般的な新幹線駅の駅前イメージとはかけ離れている。
さらに、駅名につく「榛名」にも偽りありという話も。
駅名に榛名と冠されているが、駅北側にある高崎市榛名地区や観光地である榛名山に向かう路線バスなどの公共交通機関は無く、これらの地域の玄関口になっているとは言いがたい。なお、これらの地域へ向かう路線バスは、隣の高崎駅から運行されている。
当駅から榛名地区および榛名山方面を結ぶ道路も、2003年(平成15年)11月に県道下仁田安中倉渕線の安榛トンネルが開通するまでは、大型車両の通行が困難な片側1車線の峠道を通らねばならなかった。
そして、要出典つきですけど、またも美しくないエピソードが…。異常な利用者数の少なさからすると非常にありそうな話です。
整備新幹線建設のための財源スキームによる地方負担分の拠出に際し、群馬県などの沿線自治体は、県内に駅が設置されないのであれば負担分の拠出はできないとしたことから、当駅の設置が企図された[要出典]。
●いらない駅と言われてしまう代表格は「いわて沼宮内駅」
1位 いわて沼宮内 東北新幹線 88
上越新幹線、長野新幹線を挟みましたが、再び東北新幹線で最後を締めます。圧巻の88人、二桁です!
いわて沼宮内駅(いわてぬまくないえき)は、岩手県岩手郡岩手町大字江刈内にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・IGRいわて銀河鉄道の駅である。
Wikipedia
IGRいわて銀河鉄道でもありますから、もうちょっと駅自体の利用者数はいるでしょうが、新幹線としては恐ろしいほど使われていません。(JR東日本の接続は東北新幹線のみ)
Wikipediaにはあまりおもしろい話がなかったものの、"全国の新幹線停車駅では最少人数である"ということがわかりました。さすがにこれ以上少ない駅はないようです。
●乗降客数ランキング・JR東日本まとめ
まとめると、以下。
<JR東日本新幹線駅 乗降客数ランキング・ワースト>
1位 いわて沼宮内 東北新幹線 88
2位 安中榛名 長野新幹線 270
3位 浦佐 上越新幹線 651
4位 七戸十和田 東北新幹線 672
5位 上毛高原 上越新幹線 767
6位 二戸 東北新幹線 788
7位 白石蔵王 東北新幹線 879
8位 新花巻 東北新幹線 1,010
9位 水沢江刺 東北新幹線 1,051
10位 くりこま高原 東北新幹線 1,119
ついでにベスト。
<JR東日本新幹線駅 乗降客数ランキング・ベスト>
1位 東京 東北新幹線 73,652
2位 大宮 東北新幹線 27,069
3位 仙台 東北新幹線 26,093
4位 高崎 上越新幹線 13,515
5位 宇都宮 東北新幹線 12,685
6位 上野 東北新幹線 10,917
7位 郡山 東北新幹線 8,988
8位 新潟 上越新幹線 8,976
9位 福島 東北新幹線 7,742
10位 盛岡 東北新幹線 7,611
こうやって並べると桁が違いすぎて、驚きますね。
●「コンビニもありません」と放送、東海道新幹線の岐阜羽島駅
2017/06/24:JR東日本以外でもテーマに合いそうな話がありました。
本当に「コンビニもない」? 東海道新幹線・岐阜羽島駅、その大きな役割とは | 乗りものニュース(2017.06.23)という記事からです。"2017年6月21日(水)夜、東海道新幹線の京都~新大阪間で列車に電力を供給する架線の断線が発生し、東海道・山陽新幹線でダイヤが乱れました"。ここで名を上げた(?)のが、岐阜羽島駅です。
「運転再開のめどが立たないためドアを開けます。(編注:岐阜羽島駅で接続している)名鉄線は営業を終了しています。近くにはコンビニもありません」という車内アナウンスが、衝撃的すぎて話題になったのです。ただ、5分も歩けば『セブン-イレブン』があるとのことで、一応わりと近くにはあります。アナウンスは、"列車がいつ運転を再開するかわからない状況"では使えませんよって意味だったみたいですね。
一方、いらない駅的なエピソードもあります。1964(昭和39)年で同時にできた新横浜、小田原、熱海、静岡、浜松、豊橋、名古屋、米原、京都の各駅と比べると、知名度が低く必要性を感じませんでした。実際、"開業当時における北口の写真を見ると、「なぜここに新幹線の駅?」という"感じだったそうです。
また、「政治駅」を思わせるのが、駅前にある"岐阜羽島駅の誘致に尽力したとされる地元選出の政治家、大野伴睦夫妻の銅像"。悪趣味ですね。例によって自民党議員です。ただ、乗客はあまり使わなかったとしても、JR東海としては使い道がありました。
・除雪車両の基地、除雪列車(機械)の折返し設備が必要だった。
・この駅は関ヶ原の急勾配区間を控えていることから、故障車の留置線を2線設置できるように考慮されていた。
逆に人がいないところだったからこそ、自由に作りやすかったというのもあるかもしれません。
●JR東日本以外を含めた日本で乗降者数が少ない新幹線駅ワースト5
2017/08/08:
1日でたったの60人! 乗降者数最下位の新幹線駅に行ってみた | 日刊SPA!(2017.08.08)という記事がありました。北海道新幹線ができたせいで、全国一乗客が少ない新幹線駅に変動があったようです。また、全国でのベスト5も載っていたので、大助かりです。
<過疎新幹線駅ワースト5>
1 奥津軽いまべつ 約60人
2 いわて沼宮内 85人
3 木古内 約100人
4 新大牟田 546人
5 新水俣 595人
奥津軽いまべつ駅は北海道新幹線の駅ですが、「津軽」とあるように青森県にあります。東津軽郡今別町が所在地だそうです。
記事によると、東京発の新幹線で奥津軽いまべつ駅に停車するのはなんとわずか1日5本だけ。"降りる客はもちろん記者ひとり"だったとのこと。「もちろん」って失礼ですね。
一人しか降りなかったもんですから、ホームは当然閑散としていましたし、駅から出ても目の前にはどーんと森という状態。地元の人に話を聞こうと思い、あたりを見渡してみても、人っ子一人見当たらなかったとのこと。でも、帰りにホームに行くと、2人ばかりの乗客と駅員が3人で、1人ではありませんでした。
あと、北海道出身にしてみると、今別町という北海道らしいというか、アイヌ語らしい地名が気になりました。検索すると、やはり「イマ・ペッ」(焼く川)というアイヌ語由来説があるそうです。
新幹線のヒミツ 「旅と鉄道」編集部

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