2020/01/25:
●治療してほしければ患者は好かれる努力をしろ!という医療業界
●それでは信頼関係はできない…患者に嫌われる医者のアドバイス
●肥満の患者に「とりあえずフルマラソンを」と助言するのは有効か?
●治療してほしければ患者は好かれる努力をしろ!という医療業界
2020/01/25:
医者にちゃんと治療してほしければ患者は好かれる努力をしろ!で書いた話は、別の話を書くための導入…というつもりで書き始めたのですけど、意外に長くなってしまったために、単独にしました。
もともとは、今回の話の前に短い話を…と「医者 患者」のキーワードで検索してみたのがきっかけ。すると、患者がどういう態度を取ればお医者さんに真剣に治療してもらえるかとか、お医者さんはなかなか親身になってくれないので患者さんが頑張ってコミュニケーションをとらなくてはいけないとかいう話ばかり出てきてびっくりしたのでした。
そちらの投稿で書いたように、これは他の職業で言うと異常。また、友好的な態度を築けない場合は、重要な情報を患者から引き出せない可能性が高まるために、病気の治療というお医者さんが重視したいのであろう本業にもマイナス。患者に努力が必要ないとは言いませんが、どちらかと言うと、お医者さんの方が努力すべきものです。
●それでは信頼関係はできない…患者に嫌われる医者のアドバイス
ところで、もともと書きたかった話というのは、ひどい医者だ!とそれほど立腹するようなものではありません。患者の心理を考えておらず、治療が下手だな、あまり賢い態度ではないなと感じた…という程度のものです。
ある人が自治体の健康診断を受けたところ、ひとつだけやや正常値から外れた項目がありました。そこで医療機関に再検査に行ったのですけど、自主的にお菓子を制限してみるという自分なりの工夫をしてから出かけています。その効果があったかは不明ですが、数値はやや改善。とはいえ、正常な範囲より少しだけ上回っていました。
で、私が変だと感じたのは、そのときのお医者さんのアドバイス。その人は、自主的にやっていたお菓子の制限について、「今まで食べるのが普通だったので、少しの制限でもかなり精神的にきつかった」と話したそうです。これに対し、お医者さんは「まず1ヶ月全くお菓子を食べないようにしてからまた検査してみれば」とアドバイスしたとのこと。何が問題?と思うかもしれませんが、こういうアドバイスは全然良くないと思うんですよ。
●肥満の患者に「とりあえずフルマラソンを」と助言するのは有効か?
私はいつも太っている人への運動の勧めについて、「運動をしろ」、特に「スポーツをしろ」と言うべきではないとしています。なぜかというと、そもそもそういう人は運動が嫌いなことが多く、要求するハードルが高いと最初から無理だと諦めたり、長続きしなかったりするため。なので、まずは簡単な運動でいいから…と勧めて運動する癖をつけてから、徐々にハードルを上げていくべきです。
お医者さんは患者の心理を考えず、スパルタな要求をしがち。「それは患者のため」と言うかもしれませんけど、結果的に目的を果たせていなかったら、それは実際に患者のためになっているとは言えません。こういうのはいわゆる精神論を言っているだけで非科学的な助言の仕方…とすら言えてしまうかもしれません。
前述の「まず1ヶ月全くお菓子を食べないように」は、スタート地点の提案なのにかなりのスパルタ。太っている患者さんで言えば、いきなりフルマラソンを勧めるようなもの、といった感じでしょうか。運動ならここまで極端なアドバイスをするお医者さんはさすがにいませんけどね。とりあえず、あまり優れたアドバイスではないでしょう。
他の説明も変だった…というのもあるのですが、その人はその病院に再々検査には行かず、関係が途切れてしまいました。最初に断ったように、ひどい医者だ!と怒るほど悪いものとまでは思わないのですけど、患者との信頼関係を徐々に築きながら助言を加えていった方が、治療の成功確率をもっと高められるのではないかと思います。
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