武勇伝・自慢話の話をまとめ。<出世したいなら部下は上司の武勇伝・自慢話をありがたく聞くべし>、<自慢話をする人は係長止まり…役員になれる人は自慢しない>、<むしろ自慢話歓迎!叱られそうなときに自慢話をしてもらうことで回避>などをまとめています。
2023/06/12追記:
●手柄横取り上司の元で苦労し、「上司を立てる」という思想に… 【NEW】
波風を立てない仕事のルール ~「逆説」の働き方指南(尾藤 克之)

●出世したいなら部下は上司の武勇伝・自慢話をありがたく聞くべし
2019/04/21:うちでは
上司や先輩の武勇伝・経験談がうざい…中二病と同じですごい!と言ってほしいだけという話をやっているんですけど、"上司の「武勇伝」は説法 社内で評価されたいならありがたく聞いておけ"(オトナンサー | 2019年04月20日)という記事がありました。
https://pex.jp/point_news/31736c3c777cade59976ce1a119f650c
明治大学サービス創新研究所研究員である尾藤克之さんによると、上司の武勇伝を聞くことは上司との関係性を良好にする効果があるとのこと。武勇伝を聞いて仕事に役立つことはないものの、武勇伝をありがたく聞くことで自分の評価を上げることができます。なので、自慢話に相づちを打ちながら、キラキラ輝く瞳で聞いてあげることが理想的としていました。ハードな要求ですね。
一方で、上司になったら、「武勇伝をひけらかす」のではなく、部下の話を聞くようにしてくださいとアドバイス。仕事のできる上司は、知らないことを誰からでも謙虚に学ぶことができるとしていました。つまり、自慢話をするような上司は、仕事ができない上司ってことですよね。
たとえクソ上司であっても、嫌われて低評価にされてしまうとは困るのは確かであり、私も波風を立てるべきだとは思いません。「部下は上司の武勇伝・自慢話をありがたく聞くべし」という、尾藤克之さんのアドバイスはわからないでもありません。ただ、できない上司の評価を上げても、そこまで大きなメリットがないような気はします。
●自慢話をする人は係長止まり…役員になれる人は自慢しない
上記はデータ的な根拠がない話で、次も根拠がない話。検索では、
部下を育てるために係長止まりの人は「自慢話をする」が、役員になれる人は? | ZUU online(クロスメディア・パブリッシング 2018/02/01 相原孝夫)という記事も見つけていました。やはり「自慢話をするような上司は、仕事ができない上司」って話です。
ここでは、「部下を育てるために」することの違いとして、以下のような出世の違いがあるとしていました。前述の通り、得に根拠はないと思うのですけど…。
係長止まりの人は、自慢話をする
部長になれる人は、失敗談を語る
役員になれる人は、部下の自慢話を聞く
作者の上司は、契約を取れたときに、まずは十分に褒めてくれて、それからいろいろ聞きます。うまくいった話は聞かれれば嬉しく、こちらとしてはどんどん話すことになるのですけど、これは単に部下に自慢話をさせるということにとどまらず、成長を促すものになっていたとのこと。
「何が良かったんだと思う?」「逆に、もしどこがどうだったら契約は取れなかったと思う?」「次回はどんな点をさらに進化させる?」と聞かれてしゃべっていく中で、いろんな気づきがあったそうです。
●むしろ自慢話歓迎!叱られそうなときに自慢話をしてもらうことで回避
最近、
後輩が称賛する日本文化が崩壊…自慢話にキレた先輩がした報復とは?というのを再投稿しています。日本では特に上の人が絶対。最初の記事の方も、そういった保守派的な思想の感じで、進んで自慢話をしてもらうように仕向けたり、おべっかを使ったりといったことも勧めていました。やはりハードな要求だと感じます。
ただ、役に立ちそうなアドバイスもありました。自分が失敗したときに「すみません」+「自分のせい」+「教えてください」と組み合わせて、叱られそうなところを上司の自慢話に変換するというテクニックが書かれていたのです。
「課長、今月の目標達成が厳しい状況になってしまい、申し訳ございません。最後まで、諦めずに挽回するつもりでいます。そこで、課長に教えていただきたいのですが、自分に欠けているものは何でしょうか。今からでもそれを直して、少しでも目標達成に近づけるよう努力したいんです」
「すみません、課長。今回は私の不注意でこんな事態を招いてしまいまして。課長はこんなとき、どんな対処をされてきたんですか。後学のために教えてください」
ただし、「そんなこと言う前に営業に行け!」と身もふたもないことを言われたら、それはそれで、必死に営業している姿を見せてくださいとも書かれていたので、百発百中で必ずうまくいく…というわけではないでしょう。ちょっと見え見えなところもありますしね。
●男性の会話は自慢話ばかり?雑談できない男が出世できなくなるしくみ
2021/04/28:うーん、偏見バッリバりじゃないかな?と感じてしまったタイトルの記事なのですが、「出世 自慢話 」のキーワードの検索でヒットした
>雑談できない男は、出世できない | 最新・職場の心理学 女と男の探り合い | 東洋経済オンラインというのを読んでみました。作者は心理カウンセラーだとのこと。ただ、カウンセラーというだけでは信頼できません。
人間は個人差が大きいため、「男性は~」「女性は~」としている時点でほぼ信頼できないと考えて良いのですが、女性は会話に結論なんて必要なく話すこと自体が目的と説明。よくある説明ではありますね。一方、男性は論理的な話を好み、何かといっては「オチは?」「で、結論は?」と先を急ぎがちとされていました。
ただ、そもそも雑談そのものにオチや論理性は必要ないとする人もいます。私もこれに同意。雑談として求められるものには、男女関係なくオチや論理性はいらないでしょう。これらはむしろ関係性を壊すおそれがあります。一応記事もそういう理解っぽく、男性は女性と違って雑談が下手でわざわざビジネス書で学ぶ必要がある…といった感じですね。
検索キーワードだった「自慢」はこの後に登場。男同士の会話は「情報交換」と「自慢話」がポイントで、男たちは実績を張り合い、いかに自分が優れているかをアピールしたがるので、情報交換の流れでいつの間にか自慢話にすり替わっているというのはよく見る光景だ…とされていました。その他、以下が特徴だと言います。
・自分の気持ちを話さないし、相手の気持ちを受け止めない。
・結論やオチばかりを求めてディテールに関心を示さない。
・自分にとって有益な情報が含まれていないと退屈してしまう。
・会話に意味を求めてしまい、おしゃべりを楽しめない。
・口下手で「何か話せ」と言われると自分のことを話してしまう(無意識のうちに自慢しながら)。
「雑談できない男は、出世できない」という記事タイトルは、ビジネスマンは年を重ねて偉くなればなるほど「社交」が必要とされるため、「情報交換」と「自慢話」以外の「雑談」が必要になるといった主張から取られたもののようでした。男性特有の特徴だという意見には同意しませんが、記事で書かれていたような人は好かれないということについては私もとりあえず同意します。
●手柄横取り上司の元で苦労し、「上司を立てる」という思想に…
2023/06/12追記:最初の<出世したいなら部下は上司の武勇伝・自慢話をありがたく聞くべし>の話をしていた明治大学サービス創新研究所研究員である尾藤克之さんによる書籍を発見。この書籍
波風を立てない仕事のルール ~「逆説」の働き方指南(尾藤 克之)のアマゾンレビューを見てみました。
これによると、著者の尾藤克之さんは、実際、「成功したら自分の手柄」「失敗したら責任は部下」という典型的な手柄横取り上司の元で理不尽に合わされた経験があるとのこと。「出世したいなら部下は上司の武勇伝・自慢話をありがたく聞くべし」という主張になったのもわかります。同情しちゃいますわ…。
<冒頭から自らが体験した理不尽なエピソードが登場する。筆者の奮闘で、新たな販売チャンネル開拓が成功したにもかかわらず、最終報告会を前に著者はプロジェクトから外された。理由は、上司が手柄を独占したかったから。しかも、最終的にこのプロジェクトが頓挫すると、頓挫した責任は押しつけられることに。まさに理不尽なエピソードである>
最初のときにも「たとえクソ上司であっても、嫌われて低評価にされてしまうとは困るのは確かであり、私も波風を立てるべきだとは思いません」と書いたように、このアドバイスは一定程度、理解できるものです。ただ、こういう部下のやる気を下げる日本の会社が他の会社、特に世界の一流企業に勝てるんだろうか?とも思います。
波風を立てない仕事のルール ~「逆説」の働き方指南(尾藤 克之)

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