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日本の銀行が押し売りしている売れ筋投資信託、運用益はマイナス 外貨建て保険でもトラブルに


 金融商品の話をまとめ。<投資信託はおすすめできない 運用成績が悪すぎるため>、<人気銘柄なら大丈夫だと思うのは大間違い…むしろ悪い理由>、<金融庁が銀行の売れ筋投資信託の売買を計算→3%マイナスの結果>、<「メリットのない商品を売った」と銀行員告白、詐欺的な日本の銀行>などをまとめています。

冒頭にまとめ
2023/08/14まとめ:
●そもそも投資信託とは何なのか?実は大きく分けて2種類ある
●投資信託はおすすめできない 運用成績が悪すぎるため
2024/01/18まとめ:
●人気銘柄なら大丈夫だと思うのは大間違い…むしろ悪い理由


●そもそも投資信託とは何なのか?実は大きく分けて2種類ある

2013/3/4:Wikipediaでは、投資信託について、<投資信託(とうししんたく)は、多数の投資家から販売会社を通じて拠出された資金を、運用会社に属する資産運用の専門家(ファンドマネージャー、ポートフォリオマネージャー)が、株式や債券、金融派生商品などの金融資産、あるいは不動産などに投資するよう運用指図し、運用成果を投資家に還元する金融商品>と説明していました。

 ただし、ファンドや投資ファンドとも呼ばれるが、いずれもその意味する範囲は曖昧である、ともあります。なので、別記事の説明も見てみることに。後述するダイヤモンド・オンラインの記事では、まず、投資信託の運用スタイルは主に「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の2つにわけられるとしていました。

 このうち「パッシブ」(消極的)運用というのは、あるまとまった市場全体の動きを反映するように運用する手法のこと。たとえば、日本株の場合、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの指数(インデックス)と同じように動くことをめざす「インデックスファンド」が、パッシブ運用を取り入れた代表的な商品になります。

 こちらは、いわば、特定の指数と同じような運用成績を、できるだけ安いコストで実現することをめざした運用手法。この「パッシブ」(消極的)運用とは逆である「アクティブ」(積極的)運用とは、市場平均や指数を上回ることを目指す手法。ファンドマネジャーという運用するプロが銘柄を選び、投信に組み込みます。手数料はインデックスファンドと比べると高めです。


●投資信託はおすすめできない 運用成績が悪すぎるため

 私はリスクが高すぎるために基本的に投資をすすめません。ただ、上記のうちの前者、「パッシブ」(消極的)運用の「インデックスファンド」なんかは、数少ない悪くない金融商品だとは思います。他の金融商品と比べて安全性が高く、手数料も安くなっているためです。(インデックス系ではETF(株価指数連動型上場投資信託)だと、さらに投資コストが安くなることがあります)

 ただ、問題は、「アクティブ運用」の投資信託の方なんですよ。「アクティブ運用」の投資信託は、「パッシブ」(消極的)運用で使われるようなTOPIX(東証株価指数)などをベンチマーク(目標)としてそれを上回ることを目的としています。こっちの方が手数料が高いのですから、当然それより良い結果を出さなくちゃなりませんよね。

 また、「プロが銘柄を選び、投信に組み込みます」という説明からも、アクティブの方が運用成績が良さそうに見えます。ところが、結果はさんざんなのです。なんと目標とするベンチマークに負けたアクティブファンドは全体の6割、新興国にいたっては8割から9割という有様です。素直にインデックスファンドを買った方が良かった…というわけですけど、その上くそ高い手数料を取られているのですから堪ったもんじゃありません。


●人気銘柄なら大丈夫だと思うのは大間違い…むしろ悪い理由

 ただプラスになっているアクティブファンドも何割かはあるのだから、そういう人気ファンドを買えばいいと思うかもしれません。ところが、"たくさん売れている人気ファンドがよい投信かといえば、それは別の話"だと、指摘する記事がありました。

9割が知らない投資信託の事実 「平均点」を上回る投信は極少数! (2013年2月6日 竹川美奈子 [ファイナンシャル・ジャーナリスト] ダイヤモンド・オンライン)
<日本で売れている投信をみると、目先の分配金の多さを売りにするタイプの投信や、その時々のテーマをうたった投信などが目立ちます。
 たくさん売れた商品は何かと話題になってメディアに取り上げられたり、宣伝を行ったりするので、目にする人が増えてさらに残高が増えるという面もあります。けれど、売れている投信の運用成績が必ずしもいいとは限りません。なかにはずっと目標とする指数(ベンチマーク)を下回る成績が続いているのに、売れ続けていた商品もあります>

 証券マン・銀行マンに騙されるな!投資は素人で営業がプロなだけと同じような話で、売りつけるのはプロでも投資の方は素人なんでしょうね。あと、記事では書いていない注意点を加えておくと、現在成績の良いアクティブファンドがこれからも良いとも限らないというのもあります。

 運用する人でも相場の流れによって得意不得意があるため、得意な形が終わってしまうとさっぱりということもあり得るためです。これからも良いとは限らないということ自体は、そんなの当たり前だろうと思うかもしれませんけど、これはこれで過信すると危険なので強調しておきます。意外に騙されるんですよ。


●金融庁が銀行の売れ筋投資信託の売買を計算→3%マイナスの結果

2014/8/26:金融庁もイラ立つ投資信託の乗り換え勧誘を抑止する法|ダイヤモンド・オンライン(2014年7月9日 山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員] )によると、金融庁が2014年7月4日に発表した『金融モニタリングレポート』におもしろい計算が載っていたようです。

 "金融庁は、銀行の投信顧客が、2003年度から2013年度にかけて、投資家が仮に2年ごとにその時々の売れ筋投信に乗り換えた場合にどうなったかを試算”してみました。すると、「投資した資産が3%減った」という結果に。3%マイナス…ということで、赤字だったのです!

 上は"2年ごとにその時々の売れ筋投信に乗り換えた場合"なのですが、この仮定にも根拠があります。"2013年度末に投信顧客の平均保有期間が2年なのだ"そうです。実際に一般の人がしているような買い方でやったらどうなるかというシミュレーションでした。


●銀行は極めて悪い金融商品を売りつけている 短期保持はなお悪い

 平均保有期間が2年というのは、実はたいへん深刻なことです。私は投資信託自体がそもそもロクなものじゃないと思っていますが、投資信託は本来長期保持するものなんですよ。それを数年どころか2年で売ってしまうというのは短すぎであり、輪をかけて悪いことになっています。

 また、売買回数が多くなると、手数料がかさむという問題があります。特に銀行の投資信託は、手数料やら何やらがバカみたいに高いですからね。これはさっきの「3%マイナス」が手数料などを加味したものか?ということも気になってきます。銀行によって違うでしょうから(後で関連する話が登場)、たぶん手数料までは入れていないんじゃないですかね? だとすれば、損失は-3%では済まないということになります。

 手数料がバカ高いという話をしましたが、これは逆に銀行の立場からしてみると、「儲けどころ」だということです。作者の山崎元さんは、「金融ビジネス側から投資信託はどう見えるか。投資信託は手数料稼ぎのツールであり、それ以上でも以下でもない」と言い切っています。

 本来長期保持されなくてはいけない投資信託の保持期間が2年と短いのは、おそらく銀行側が早く決済させて手数料を稼いで、また次の投資信託を売って手数料を…と繰り返しているからでしょう。本当、良いカモですわ。そして、「(手数料は)銀行によって違うでしょうから」と書いたら、記事では、そこらへんの話も出ていました。

<なお、現在販売手数料を販売会社が自由に設定できる約款の投信が増えていて、投信の販売手数料は「一物一価の法則」から外れた状態にある。顧客が同じ投信を買っても、金融機関Aでは3%(+税金)の手数料がかかり、金融機関Bでは「ノーロード」(販売手数料がゼロ)である、といった場合がある>

 もし運用成績がマイナス3%の上に、10年で5回の決済ごとに3%も減っていたとしたら、たまったものじゃないですね。顧客軽視も良いところです。


●手数料が高い投資信託より手数料が安いインデックスファンドの方が優秀

 そういう顧客軽視の姿勢がある中で、"国内の投資信託の残高が、6月末時点で前月末を1兆5千億円上回る83兆6千億円となり、6年8カ月ぶりに過去最高を更新した"というニュースがありました。
(投資信託の残高、過去最高を更新 83兆6千億円 真海喬生 2014年7月11日21時17分より)
http://www.asahi.com/articles/ASG7C54ZGG7CULFA00S.html

 たぶんこれは証券会社からの投資も含んでいるでしょう。普通の株の売買と同じようにして買えるものもありますから、手数料の安いネット証券を通して自分の意志で買っている人も結構いるかもしれません。私はほとんどの投資信託が大嫌いなものの、インデックスファンドならそこまで悪くないと思います。これはネット証券でも売っているものです。

<インデックスファンドとは、ファンドの基準価額がある指標(インデックス)と同じ値動きを目指す運用をする投資信託のこと。パッシブファンドとも呼ばれる。
 通常当該ファンドがベンチマークとする株価指数に採用されている銘柄群と全く同様の銘柄構成を採り、各企業の株式のファンドへの組み入れ比率も株価指数への影響度に比例した割合となる>
Wikipedia

 私が多くの投資信託を嫌いなのは、手間ひまかけて作った分高い手数料を取っている投資信託が、インデックスの成績に及ばないためです。Wikipediaでも"大多数の投資信託の運用成果はインデックスに及ばない"と書いています。

 そうであるなら、インデックスに合わせるように設計された自動化されたファンドを何も考えずに買う方が、簡単な上にリスクが低く、買い方によっては手数料も安いというわけです。銀行はわざわざ悪い商品を勧めて高い手数料まで取るというのですから、本当罪作りなことをしています。


●証券マン・銀行マンに騙されるな!投資は素人で営業がプロなだけ

2018/01/01追記:もともと書いていた上記までの話は、銀行がひどい商品を売りつけているというもの。ただ、狙って悪い商品を売りつけているとは限らないでしょう。なぜか?というと、他に証券マン・銀行マンに騙されるな!投資は素人で営業がプロなだけというのをやっているように、証券マンや銀行員というのは金融商品を売るプロであっても、投資で稼ぐプロではないためです。彼らも儲かるものかわからずに売りつけているんだと思われます。

 ただ、これはもちろんプロじゃないんだから彼らが悪い商品を売っても罪がないという話ではありません。そんなわけがわからないものを売るという時点で問題ですし、それでいて手数料はしっかりたっぷり取ります。また、その金融商品を「買うと儲かる」と思わせて買わせているというケースも多いでしょう。非常に問題があります。

 で、そういった感じで顧客に金融商品を押し売りしている…という特集をNHKがやっていました。金融商品“押し売り”!? - 記事 - NHK クローズアップ現代+(2017年11月29日)というもの。銀行の担当者が言葉巧みに「投資信託」や「外貨建て保険」などを販売、トラブルになるケースが広がっているんだそうです。

 これは特に高齢者が狙われているみたいです。高齢者詐欺・悪徳商法の手口 今でも通用する豊田商事事件の先見性など、こういったものは高齢者が狙われてしまいますね。

 また、催眠商法などに騙された高齢者らは、家族が騙されたことを指摘しても絶対に認めないと言うほど、カモられた事実に気づいていません。NHKでも"本人達は「不適切な商品を買わされた」ということに気づいていないことが多い"ため、氷山の一角だろうと見ていました。
(関連:行政処分も出た悪徳商法である催眠商法(SF商法)とは? ピュア、ホワイティ、アール・エフなどに過去に行政処分)


●「メリットのない商品を売った」と銀行員告白、詐欺的な日本の銀行

 高齢者がやっと気づいたときにはもう手遅れということもあるでしょう。例えば、番組に出ていた80代の男性は、外貨建て保険を買わされて数百万円を失ったといいます。

 また、「騙されたことに気づいていない」という話では、この男性は外貨建て保険を「元本割れのない、貯金のようなもの」と思っていたと言っていました。銀行員から「ノルマがきつく高齢者にメリットのない金融商品を売りつけてしまった…」などという告白が出ていたように、こうしたことはかなり行われているようです。

 振り込め詐欺のような特殊詐欺では、同じ被害者が何度も狙われることが特徴です。前述の通り、投資信託は短期売買が問題だったのですが、「回転売買」という顧客に投資信託を契約させ、数か月で解約させるて、新たに別の投資信託を購入させる手法が行われていることも銀行員から告発されていました。

 ノルマという話が出てきたように、これは末端の銀行員個人の問題ではなく、銀行という組織自体の大きな問題。日本の銀行そのものが、詐欺まがいの手法で騙して金融商品を買わせているということなのですから、たいへん深刻な話です。


【本文中でリンクした投稿】
  ■証券マン・銀行マンに騙されるな!投資は素人で営業がプロなだけ
  ■高齢者詐欺・悪徳商法の手口 今でも通用する豊田商事事件の先見性
  ■行政処分も出た悪徳商法である催眠商法(SF商法)とは? ピュア、ホワイティ、アール・エフなどに過去に行政処分

【関連投稿】
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