"再保険会社スイス・リーの2011年調査によると、日本の生命保険料総額は米ドル換算で5250億ドルと、米国の5380億ドルに迫る世界2位"だそうです。
しかし、「日本人は保険好き」「世界一の保険大国」と言われることがあるようです。"世界の2%の人口規模しかない日本が保険料では約20%を負担している計算ですから、保険大国であることは間違いありません"と記事では書いていました。
保険大国ニッポンを支える「考え抜かない加入」 :日本経済新聞 保険コンサルタント 後田亨 2014/7/21 7:00
http://www.nikkei.com/money/household/hokenhonto.aspx?g=DGXNASFK1201F_12072014000000 人口の話で言えば、アメリカはよく日本の2倍の人口だと言います。もう少し正確な数字だと、日本が1.276億、アメリカが3.139億人だそうです。にも関わらず、アメリカとほとんど変わらない生命保険料総額なのですから、やはり「日本人は保険好き」「世界一の保険大国」という言い方は間違っていないと思われます。
ただ、作者の後田亨さんは、厳密な意味では「保険が好きというわけではないはず」と言っています。
というのも、"これまで保険を通じて20年近く消費者と接してきましたが、「よく分からないけど入っている」という方が圧倒的"なためです。必要性もわからず、よくわからないまま生命保険に加入して、世界一。
私もあまり他人のことを言えないのですが、非情に無駄な気がします。
後田さんは「よく分からないのに、なぜ保険に大金を払えるのですか?」と聞いてみたようです。すると、目立ったのは次の3つの理由でした。
・親はもちろん、職場でも「社会人は入るのが当たり前」という感じだった
・縁故や紹介によるセールスだったので断りにくかった
・テレビCMなどを見ていて不安になった
私は最初のものに当てはまりますね。
"似たような傾向は、生命保険文化センターの2012年度調査にも表れています。生命保険に加入した理由で目立つのは、(中略)自分の意思というより売り手や周囲の人たちの影響によるものなのです"と後田さんは書いていました。
この調査結果の1位、2位は、実際には他人の影響ではありません。ただ、その下の3位から6位まではすべて他人の影響を受けた…という項目です。これはかなりの人が他人の影響を受けていると思われます。
また、複数回答であるということを考えると、1位の「希望に合う生命保険だった」のように主体的に決めているように見える人も、他の人に影響されている項目も同時に選んでいる可能性もあります。
■生命保険に加入した理由 (パーセンテージは棒グラフを適当に読み取ったものなので、間違っている可能性が高いです)
1位 希望に合う生命保険だった 約35%
2位 掛け金が安かった 約22%
3位 営業職員や代理店の人が親身に説明してくれた 約21%
4位 営業職員や代理店の人が知り合いだった 約20%
5位 以前から加入していた営業職員や代理店の人に勧められた 約15%
6位 家族や友人、知人に勧められた 約13%
生命保険文化センターの2012年度調査「生命保険に関する全国実態調査」
1位の「希望に合う生命保険だった」も「何となく入らなくてはいけない」と考えた上での「希望に合う」の可能性はあります。私はそういうパターンです。しかし、真面目に考えたという人がほとんどであっても良さそうな選択肢ではあります。
それより2位の「掛け金が安かった」の方が悪そうですね。「何となく入らなくてはいけない」ところに、安い掛け金のものが来て、つい入っちゃった…という人が結構含まれるかもしれません。
後田さんは基本的によく考えるべき…というアドバイスを発しています。
・親はもちろん、職場でも「社会人は入るのが当たり前」という感じだった
→ 親も職場の同僚・先輩も、保険については素人。「みんなの選択=自分にとっても正しい」とも限らない。
・縁故や紹介によるセールスだったので断りにくかった
→ せめてほかの保険会社や会社の団体保険と比較してから結論を出しても遅くはない。
・テレビCMなどを見ていて不安になった
→ 保険のCMや広告は、いうまでもなく保険会社の都合。不安にすべて保険で備えていたらお金がいくらあっても足りない。お金(保険料)でお金(保険金)を準備する手段として、費用対効果は高いのかという視点を持つべき。
最後のアドバイスや"「みんなの選択=自分にとっても正しい」とも限らない"がそうですけど、「そもそも自分に保険が必要なのか」というところを考えなくてはいけません。
私は一度保険内容の見直しをしています。その際にこんなにいろいろ聞いてくる人は初めてだったと言われています。それだけ皆さん聞いていないのでしょう。
で、私はそのときにだいぶ保険の必要性を吟味したつもりだったんですが、もう一度最初から考えてみた方が良いかなと思いました。
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