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バングラデシュの輸入・輸出品目、金額と割合 と 飢餓・飢饉


 以前投稿したごく一部のベジタリアンが主張する肉食が飢餓を招いているという説に関連して。

  ■ベジタリアンの肉食批判「畜産が飢餓を助長」「食糧不足」は嘘?
  ■家畜の飼料用の穀物が飢餓を起こす?人用農作物の土地を奪うという説

 何となく飢餓というとアフリカのイメージがありましたが、どうやら人数としてはアジアの方が多かったようです。
アジア・太平洋地域には世界の飢餓人口の3分の2に相当する5億6,300万人が暮らしています。(中略)

世界の飢餓人口の65%は7つの国(インド、中国、コンゴ民主共和国、バングラデシュ、インドネシア、パキスタン、エチオピア)に集中しています。

数字で見る飢餓 | 国連WFP
http://ja.wfp.org/hunger-jp/stats

 私が見たかった輸出入品目のデータが見つかったのは、バングラデシュです。このバングラデシュは衣料品輸出でお馴染みのイメージがあります。

  ■縫製工場ビル崩壊でデモ続くバングラデシュ あえて進出する魅力

 実際、データを見てもそんな感じでした。

■バングラデシュ 2011/12年度 輸出統計(品目別) 最終更新日: 2013年10月31日
品目 金額 単位:100万ドル 構成比 %
衣料品 19,090 78.6
既製服(ニットを除く) 9,603 39.5
ニット 9,486 39.1
ホームテキスタイル 1,091 4.5
ジュート・同製品 967 4
冷凍食品 598 2.5
農林産品 403 1.7
工業製品 376 1.5
総額(FOB) 24,288 100

 飢餓に絡めて言われるのは、主に「農林産品」でしょうが占める割合は1.7%と少ないです。食品では、冷凍食品の方が多いです。

 ただ、その上のジュートって何?と見ると、これも作物みたいですね。
コウマ(黄麻、Corchorus capsularis)は中国原産と推定される一年生草本。別名をジュート、インド麻、標準和名をツナソ(綱麻)といい、熱帯および亜熱帯に生長する。繊維をとる目的で栽培され、インド・バングラデシュが主な生産地である。繊維製品はしばしば英語名称のジュートと呼称される。
Wikipedia

 「ジュート・同製品」という書き方になっているのは、おそらくジュートの加工品を含めた金額なのでしょう。

 ここまで含めるとだいぶ量が増えるなと思ったんですが、もともと調べ始めたのは「肉食をやめて途上国の飢餓をなくせ」という論でしたので、ここらへんは無関係ですね。

 一方の輸入統計(品目別)。


■バングラデシュ 2011/12年度 輸出統計(品目別) 最終更新日: 2013年10月31日
品目 金額 単位:100万ドル 構成比 %
綿・同製品 4,623 13
機械・同部品 2,887 8.1
鉱物性燃料・同製品 3,277 9.2
穀物類 1,026 2.9
電気機器・同部品 1,501 4.2
鉄鋼製品 1,557 4.4
精油・香料・化粧品類 1,381 3.9
プラスチック・同製品 1,166 3.3
総額(CIF) 35,516 100

 食品関係は穀物類がありました。ただ、2.9%とこれまた小さい数字です。

 金額で比較すると、輸出の農林産品が4億0300万ドル、穀物類が10億2600万ドル。隠れている品目や食糧と無関係なものがあると思いますが、輸入の方が多い感じです。

 飢餓と畜産や肉食とは無関係そうなデータが並んでいます。


 Wikipediaのバングラデシュの項目も見てみましょう。
 農業

人口の62%は農業に従事し、国民の7割以上が農村に住む。主要農産品はコメおよびジュート(コウマ・シマツナソ)である。コメの生産量は世界第4位で、かつ生産量も年々微増している。国連食糧農業機関(FAO)によると穀物自給率は90%を超え、特に米に関しては消費量のほぼ全てを自給している。

 農業の生産性はアフリカとアジアで全く異なり、先述のデータで穀物の輸入が多かったのは意外でした。しかし、やはりアジアの国。生産性が高く穀物自給率は高いようです。日本も食料自給率アップを目指しているわけですが、これで飢餓が起きるってのは不思議じゃないです? 続きも読んでみましょう。
バングラデシュの稲は雨季前半に栽培されるアウス稲、雨季後半に栽培され収穫の中心となっているアマン稲、乾季に栽培されるボロ稲の3種に分かれる。気候的に二期作や三期作も可能であるが、乾期にはガンジス川の水位が低下するため、行える地域は限られていた。しかし、井戸の普及や改良種の普及により、特に乾季のボロ稲の農業生産が大幅に拡大し、それにつれてアウス稲やアマン稲の生産も増加を示した。それによって、二期作や三期作の可能な地域も増加して米の生産量が大幅に増大した。これがバングラデシュにおける「緑の革命」といわれる農業生産の近代化促進である。緑の革命は国家政策として行われたが、緑の革命は農家の設備投資支出の増大を強いた。一方で生産量増大はその負担を埋めるまでにいたらないという問題を抱えている。

ジュートは農産品として最も重要な輸出品であるが、1980年代以降化学繊維に押され重要性は下がってきている。ジュートに次ぐ輸出農産品は紅茶であり、紅茶の名産地として知られるインドのアッサム州に隣接する北部シレット地方において主に栽培されている。19世紀には藍の世界最大の産地であったが、化学染料の発明と普及により生産は激減した。

 あと、飢餓についても見たかったのですが、このページでは「飢餓」の字はなし。ただし、「飢饉」の話はありました。
1943年、大飢饉が起こり150万~300万人の死者を出した。

 古い話であり、現在の輸出品目を見るとやはり畜産とは無関係そうです。

 上記の中では、国策で進めた「生産量増大」はあっても「設備投資支出の増大」がそれを上回るといった記述がありました。それに絡む話が以下。
バングラデシュ 飢餓のない世界を創る国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド

3地域23ヵ村で、地域から飢餓をなくすため、21の事業を実施しています。女子を対象とした奨学金、学校給食、植林、安全な水の確保、女性の収入創出など、多くの事業を地域住民と一緒につくり上げ、運営しています。中でも、住民の生活を支える農業を見直し、環境に負荷をかけない有機農業を普及していくことが重点課題となっています。(中略)

活動地の約8割以上の住民にとって、農業が唯一の生活手段。しかし、化学肥料や農薬の使用が家計を圧迫し、健康被害や地域環境の悪化など、人々の生活を苦しめていました。HFWは、お金をかけずに肥料の材料を入手でき、家計と環境に優しい有機農業を普及すべく、訓練センターを開設。住民同士が有機農業を教え合うなど、確実な変化が見られています。
http://www.hungerfree.net/international/bangladesh/

 基本的にはいかに儲けるかという話ですね。先立つものはお金です。

 ただ、別サイトでは気候変動の際にはバングラデシュで飢饉が起こることが予想されるとしていました。そうなると、生産量を減らすことは飢饉問題にとってマイナスに働きそうです。また化学肥料を減らすことで、気候変動の影響も顕著に受けるようになるかもしれません。

 これも平時の利益を我慢して、非常時のために備えなさいというある意味残酷な話になります。飢餓はやはり政治的に解決するしかないじゃないでしょうか? とりあえず、畜産やめろ…とは関係なさそうです。

 以下、バングラデシュに関するエピソードも参考にどうぞ。
・典型的な飢餓地域のバングラデシュでは、国民全員に2,000カロリーを供給して充分な量の米が生産されている。野菜・果物・豆類など他の食品を加えると、全国民を余裕を持って養うことができる量の食糧が生産されている。また肥沃な沖積土と水資源に恵まれたバングラデシュでは米だけで2倍も3倍も収穫量を増やす可能性があると推測されている。

(中略)

・「この村でも大勢が餓死したわ。裕福な農民たちは米を買い占めて、貧しい小作人たちに見せないよう隠していた。洪水のためそれほどたくさんの食糧がなかったのかもしれないけれど、あの時、食べ物がみんなに分けられていたら飢えで死ぬ人は一人もいなかったと思うわ」1974年の大飢饉後にバングラデシュの小作人が語った言葉。

凶作の年はしばしば裕福な農民や商人が食糧を買い占め値段をつり上げる。目の前に食糧があっても、貧しい人たちは食べ物を買うお金がない。借金に追われる零細農民や小作人たちは最安値で収穫物を全部を買いたたかれ、土地も買いたたかれ、生活の糧そのものを失ってしまう。

食糧第一:世界飢餓にまつわる12の神話
http://journeytoforever.org/jp/foodfirst/report/hunger/12myths.html


 FAO(引用者注:国際連合食糧農業機関)では、飢餓人口の半分はアフリカ、半分は南アジアにいると公式に発表しています。南アジアと言えば、インドやパキスタン、ネパール、そしてバングラデシュといった地域です。

 中でも一番貧しいのが、バングラデシュです。世界最貧国の1つと言われている国ですね。
 そのバングラデシュを、私は、今年初めて訪れました。
 15年ほど前にインドやネパールを回った時は、子供の路上生活者に囲まれて身動きが取れなくなったのですが、意外なことに今回のバングラデシュでは、路上生活者の数が当時のインドやネパールに比べ、はるかに少なかったのですね。
 世界最貧国の1つなのに、これはどういうことでしょうか。
 実は、バングラデシュでは今、コメの価格が下がっているのです。
 世界で最も貧しいと言われた国で、コメの値段が下がっている…つまりコメは足りないのではなく、むしろ余っているのです。
 世間で言われているように食料危機が来るのなら、最貧国でコメが余っているはずはありませんし、値段も上がるはずです。

世界人口70億人突破 食料危機のホントに迫る | NEXT NIPPON
http://special.nikkeibp.co.jp/as/201207/next_nippon/vol3/

 他の国も見てみたいですけど、知りたいデータのあった世界最貧国とも言われるバングラデシュではこんな感じでした。


 関連
  ■ベジタリアンの肉食批判「畜産が飢餓を助長」「食糧不足」は嘘?
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