2022/03/29追記:
●中国人学者が新種の恐竜化石に「のび太」と命名した理由とは? 【NEW】
2014/10/10:
●ドラえもんは日本の政治道具!との批判を掲載…中国人の反応は?
●子供に悪い影響がある!ドラえもん批判はバングラデシュでも
●中国よりヤバいバングラデシュ、政治的な問題が影響した可能性
●中国人学者が新種の恐竜化石に「のび太」と命名した理由とは?
2022/03/29追記:中国ではドラえもん人気が低下中だと以前言われていました。一方で、2021年7月17日に
「ドラえもん」ファンが貫いた「原作愛」 新種の恐竜化石に「のび太」と命名した中国人学者 :AFPBB Newsというニュースも出ています。ただ、これが今でも中国でドラえもんが人気の証拠と言えるかは微妙だと思いました。
というのも、「学者」となると、かなりの年齢であり、若い人でない可能性があるため。少なくとも子供ではないでしょう。で、記事を読んでみると、今回、化石を「ノビタイ」と命名した中国地質大学の邢立達准教授は1982年生まれの39歳ということで、やはりかなり年齢が上の方でした。
<ラテン語の学名は、「のび太」に人名を示す接尾辞「イ」をつけた「ノビタイ」。中国でもドラえもんは大人気だが、のび太の名前は中国では「大雄(Daxiong)」と訳されている。中国語の発音の「ダーション」でなく「ノビタ」と命名したことに、学者の「原作愛」が伝わってくる>
<小学校高学年の頃に「ドラえもん」のアニメ放映が始まっており、「のび太とドラえもんは中国の子どもたちにとって非常に大きな存在です。私にとっても楽しい子ども時代のかけがえのない思い出です」と話している。
「ノビタイ」と名付けられた化石は、昨年の豪雨で流された岩から長さ31センチの足跡4つが発見されたもので、白亜紀前期に生息した全長4メートルの新種の肉食恐竜とみられている。邢准教授は、2020年に中国で公開された『ドラえもん のび太の新恐竜(Doraemon: Nobita's New Dinosaur)』でのび太が新種の恐竜に自分の名前をつけていたことから、「のび太くんの願いを一つかなえてあげたいと思いました」と命名の理由を語っている>
記事によると、中国では漫画本を古くから販売。1990年代になるとアニメの放映も開始し、中国人でドラえもんを知らない人はいないほど有名となったそうです。一方で、21世紀に入ると中国政府の国産アニメ振興策の影響で海外アニメは放映されなくなったという最近の話も網羅していました。
ただし、2014年に日本で公開された『STAND BY ME ドラえもん(Stand by Me Doraemon)』は中国でも翌年上映され、日本での興行収入約84億円を上回る5億3000万元(約90億円)を記録しており、その人気ぶりが分かるとも書いています。完全に海外作品を締め出した…というわけでもないんですよね…。
●ドラえもんは日本の政治道具!との批判を掲載…中国人の反応は?
2014/10/10:
中国紙が「ドラえもんの背後には政治的意図」と報道=「どれ...:レコードチャイナ(2014年9月26日 21時10分)という記事によると、2014年9月26日、成都日報が「ドラえもんの目くらましに警戒せよ」という記事を書いたそうです。主張は以下の通りでした。
・ドラえもんが2008年に日本外務省のアニメ文化大使に任命されたことや、2013年に東京五輪招致の特別大使となったことから、「ドラえもんは日本が国家の価値観を輸出し、文化戦略を実現するための要素であることは疑いようのない事実」
・「近年、ドラえもんは中国の各都市に現れ、日本のいわゆる核心的な価値である“尊重と友情”を示しているが、この文化普及活動の背後には極めて強い政治的意図がある」
しかし、中国の人がこの論説をまともに扱っているか?と言うと、そうではありません。「これ書いたやつ、被害妄想症だろう」 「ははは、中国はドラえもんすら恐ろしくなったのか?」「なんでも政治化するのか?じゃあ、日本文化を全部締め出せば?」「頭がおかしいか、心が狭いかのどちらか」 といった反応でした。
しかも、
“ドラえもんは中国侵略の道具” 地元紙のトンデモ報道に、中国人も呆れる- NewSphere(2014年10月6日11時30分)によれば、中国共産党の公式機関紙で、中国政府の公式見解に近いと考えられる人民日報すらこれに批判的。意外なことに全然日本叩きになりませんでした。
人民日報はこの記事について「過剰反応」と報じ、ドラえもんが中国に悪影響を及ぼす、という考えは被害妄想に過ぎるし、帝国侵略のイデオロギーと結びつけるのも突飛だとし、中国の一般人と似たような反応。さらに、中国がドラえもんから学ぶべきは、日本政府によるプロモーションの巧みさだとして、日本に学ぶべき点があるとすら言及しています。
●子供に悪い影響がある!ドラえもん批判はバングラデシュでも
上記のように大部分の中国人は、大人な反応。ただ、最初の部分だけを読んで、「やっぱ中国人は頭おかしい」とご満悦な人もいたでしょう。ただ、海外でドラえもんが思わぬ理由で批判された…というのは、今回だけではありません。私はバングラデシュの例をすぐに思い浮かべました。
201207月2日に翻訳掲載された
バングラデシュ:ドラえもんは子供の教育に悪いのか? · Global Voices 日本語によると、バングラデシュのある母親は「私の8歳の息子は、学校の宿題をひとりで解けないと言います。ドラえもんみたいに一緒にいて問題を全部解決してくれるロボットを欲しがっているんですよ」と嘆いていました。
これだけだと一部の人の意見に過ぎないと思うでしょう。ところが、ドラえもんがのび太に与えるひみつ道具には、ごまかしとウソをつくことが含まれることが多いとされていました。これを問題視する人は決して少数ではないみたいな書き方をしています。
前述のような話のせいで、主人公のび太のように勉強をサボることや嘘をつくことを覚えてきている、と主張している人が大勢いると。そこには書かれていました。また、ディズニーチャンネルの放映を中止すべきだと訴えている人すら多いと言います。すごいですね。
しかも、これで終わりではありません。この論争は、主要メディアからお茶の間まで拡がっていると書かれていますので、中国よりもずっと広範にドラえもんの教育への悪影響が懸念されていたようです。そう言えば、日本のドラえもんの悪い点については、アメリカでも言われていましたね。
不人気予想を覆したアメリカのドラえもん、人気の意外な理由は?で書いています。
●中国よりヤバいバングラデシュ、政治的な問題が影響した可能性
ただ、バングラデシュのドラえもんの場合は、政治的な問題が絡んできている可能性があります。というのも、バングラデシュのドラえもんがベンガル語ではなく、「ヒンディー語吹き替え」であったため。バングラデシュはイスラム教の人が多く、公用語はベンガル語。ヒンドゥー教絡みのヒンディー語がまずかったのかもしれません。
「ヒンディー語吹き替え」絡みで、アニメが、子供たちに隣国インドのヒンディー語を話せるようになることを押しつけているという批判が出ていました。
<このアニメの放送が長期にわたるため、大勢の子どもたちがヒンディー語を話すようになった。彼らは家族と話す時でさえ、母国語であるベンガル語でなくヒンディー語を使う。そしてこのことが、長い論争を引き起こしてきた>
政治的な問題というのは先述の中国の例と同じだと言えます。ただ、内容を比べるとむしろバングラデシュの方が強く危機感を持っていたようですので、私はドラえもんの内容そのものよりもこちらの政治的な影響の方が強かったのでは?と疑っています。
【本文中でリンクした投稿】
■
不人気予想を覆したアメリカのドラえもん、人気の意外な理由は?【関連投稿】
■
のび太の父野比のび助、母片岡玉子と画家の片岡球子の微妙な繋がり ■
漫画天才バカボンの怖い話がすごい 「だるま」「電話好きの後輩」など ■
アングレーム国際漫画祭で出展中止の日本の団体、幸福の科学関連だった ■
アニメーター首藤武夫「原作者はアニメ制作で石ころより役に立たない」 ■
海外・世界・国際についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|