2022/04/23追記:
●「逃げはしない。罪は償う」と言いつつ誤送金4630万は返却拒否 【NEW】
●誤振込した職員と持ち逃げした町民mより批判されているのは…? 【NEW】
2019/12/20:
●そもそも部下が責任を取るというのはあり得ない理由
●責任を取ることは辞めるだけではない その他の責任のとり方とは?
●「問題は現場」「責任の果たし方はいろいろある」というダメな見本
●辞めない・調べない・説明しない・改善しない責任者といえば?
2020/05/25:
●「任命責任は私にある」の第一人者、50回以上言って責任取らず
●また言ってるよこの人…軽すぎる「責任については私にある」
●「逃げはしない。罪は償う」と言いつつ誤送金4630万は返却拒否
2022/04/23追記:ときどきある誤送金。この誤送金を山口県阿武町が、ど派手にやらかします。さらに問題となったのは、変換拒否されたこと。<「返還できない、罪は償います・・・」山口県阿武町のコロナ給付金4630万円誤送金・回収困難>(2022/4/22(金) 15:26配信 tysテレビ山口)によると、以下の通りです。
<山口県阿武町が、新型コロナの給付金4630万円を誤って1つの世帯に振り込んだ問題です。花田憲彦町長は22日会見を開き、受け取った町民が返す意思を示さなかったことを明らかにしました。(中略)
この問題は、1世帯当たり10万円の新型コロナの給付金を、今月8日に町が誤って申請された463世帯分の総額にあたる4630万円を、1世帯に振り込んだものです>
<町によると、この町民は職員の面会に「別の金融機関の口座に移した」と話しており、「もう元には戻せない。逃げることはしない。罪は償う」などとして、返す意思を示さなかったと明らかにしました。「借金の返済には充てていない」と説明したということですが、町では金を使ったかどうかや、何に使ったか、いくら残っているかなど、金の流れはつかめていないということです。
町は電話やメールで連絡し、自宅や職場にも行きましたが、会えない状況が続き、きのう面談できたということです。
振り込みのミスは、職員が事務処理中システム操作を誤ったことが原因で、この町民の世帯を含む対象の全世帯には別に10万円が振り込まれています>
https://news.yahoo.co.jp/articles/1de64b799ca4e08d19d630f7f75bf00502a7c8af
辞めて責任を取ることができないパターンの話ですし、「責任を取る」ではなく「逃げることはしない。罪は償う」という話で、もともと書いていた話とは違います。ただ、「逃げることはしない。罪は償う」などとカッコつけたこと言いつつ、誠意ある対応を全然しないのは安倍元首相を思い出しました。
●誤振込した職員と持ち逃げした町民mより批判されているのは…?
なお、もともとの「責任を取る」的に問題となりそうなのは、事務処理中システム操作を誤ってしまった職員。ヤフーのコメント欄はこの責任について言及するものもありましたが、以下のように今回の件は誤送金持ち逃げの人が悪すぎてそちらの方により厳し目。また、人間はミスをする生き物なので、根本的な対策も必要かもしれません。
石川智久 日本総合研究所 上席主任研究員
<行政が給付金などで個人に現金を支給することはこれからも考えられます。同様の事態が発生しないようなシステムを作る必要があります。自治体と金融機関の協力が必要です>
<誤振込は、誤振込されたことを知りつつ銀行口座から引き出し等をすれば、銀行に対して詐欺罪が成立するという最高裁判例がある。
額が額なので知らなかったは通用しないと思うので、刑事事件として立件できるか警察と相談するんだろうなあ>
<行政側と誤送金を受けた側の責任は別個に考えないといけない。誤送金した職員やその部署の責任者はそれなりの懲戒処分を受ける必要がある。そして、明らかに町から誤送金されたことが分かるのに、動かしてしまったので返還できないなどとふざけたことを言っているその町民には、財産の差し押さえや刑事事件として対応すべき>
<行政側のミスとはいえ普通なら大金がいきなり振り込まれてたら怖いし何だろうと考え手をつけない。
どう考えてるか知らないが振り込まれた人がきちんと返還なり逮捕されるなりして欲しいね>
●そもそも部下が責任を取るというのが根本的に間違っている理由
2019/12/20:「責任を取る 辞める」で検索したのですけど、良い記事が見つかりません。検索で出てきたのは、なぜか下っ端社員の話っぽいものが多んですよね。本来、下っ端社員はが責任を取って辞めるというのはおかしいです。下っ端社員は権限が弱いために、そもそも責任も少ないため。責任があるのはもっと上なのです。
管理職は部下を管理するのが仕事であり、管理しきれずに失敗すればそれは管理職の責任。そうじゃなきゃ「管理職」じゃないでしょう。では、ガチガチに部下を縛るのが良いか?と言うとそうではないのが難しいところ。管理主義では部下が育たないために、裁量を持たせるといった場合もあります。
ところが、その場合でも「裁量を持たせる」という判断をしたのは上司であり、絶対に部下ではありません。そのため、責任はどちらにせよ管理職に…。そんなの辛い!と思うでしょうが、管理職ってそういうもの。そして、これらは経営者や幹部でも同じ説明ができますね。究極的には、最も重い責任はトップにあると言えます。
とはいえ、現実には、「成功すれば上司の手柄」で、「失敗すれば部下の責任」といった、全く正反対の横暴がまかり通っています。「責任を取る 辞める」で検索すると部下の話ばかり出てくるというのもそういう理由でしょう。トップではなく、幹部あたりを生贄にするといったことも「あるある」です。
●責任を取ることは辞めるだけではない その他の責任のとり方とは?
イタリア代表を率いてワールドカップで優勝し、「名将」という代名詞がよくつくマルセロ・リッピ中国代表・監督が2019年11月14日が辞任を表明。ワールドカップ出場を狙う中国代表が、W杯アジア2次予選の時点で苦戦していることが理由のようです。「私の報酬は非常に高いし、全責任を取る。中国代表監督を辞める」としていました。
(
サッカー=中国代表のリッピ監督が辞任「全責任を取る」 - ロイターより)
このように「責任を取る」=「辞める」という使い方のときが多いです。ただ、それ以外の責任の取り方も当然あるでしょう。検索したのは、そこらへんで良い説明がないか?と思ったためですが、前述の通り、良さそうな記事はなし。なので、私が例をいくつか例を書いておきます。
先のサッカーの例はそもそもチームがうまくいっていないというものであり、会社で言うと経営が失敗した状態。そのまま居座られるメリットはあまりないでしょう。ただ、会社で不祥事が発生した場合などは、解決の道筋を示した上で辞任といったパターンが考えられます。また、トップや幹部を減給するといったのも手であり、これらが併用されることも望ましいでしょう。
ところが、これまた前述の通り、現実は全然そうなっていないということがあるんですね。「私に責任がある」と言いながら、辞めはしないし、改善しようとしないし、問題についてきちんと調査・説明すらしないといったことがよく起きます。部下にばかり責任を押し付ける…というのは、残念ながらむしろよくある選択肢になっています。
●「問題は現場」「責任の果たし方はいろいろある」というダメな見本
で、その非常に悪い例の話。漫画や小説の悪役なら、あまりにも悪者すぎて現実味がないと感じるほどひどい人が、世の中には結構いるんですね。
「問題は現場」郵政社長、弁解に終始 会見、一方的に打ち切り|【西日本新聞ニュース】2019/12/19 6:00 (2019/12/19 9:47 更新)にあった日本郵政の長門正貢社長などの発言が驚くほどひどい話でした。
日本郵政の問題では、貢社長が辞めはしないし、改善しようとしないし、問題についてきちんと調査・説明すらしない…と全部が揃っています。一番驚いたのが、そもそも問題の報告書について「読んでいない」と逆ギレしていたこと。全然改善する気ないですね。ダメな見本として完璧です。
そもそもこのグループは、
日本郵政の圧力でNHK会長を注意させかんぽ不正放送を中止させていた疑いのあるところなので、予想できたことかもしれませんけどね。典型的な悪の組織で、あまりにも単純にひどすぎなために、本当、漫画や小説の悪役でも最近はあまり見ませんわ…。
・弁護士でつくる特別調査委員会がまとめた報告書を受け「ご指摘を真摯(しんし)に受け止め、改善策の確実な実施と一層の充実を図る」と述べたが、経営陣のガバナンス(組織統治)をただすと、「報告書を読んでいない」と開き直り。
・「何度も申し上げるが、問題は現場で起きている」として、自分たちではなく部下に責任があると示唆。
・「持ち株会社の取締役会でも指摘がなかった」と弁解し、やはり自分たちには責任がないと示唆。
・「経営責任の果たし方はいろいろある。辞任という方法論だけじゃないと思う」として、社長続投に含みを残す発言。
・かんぽ生命の植平光彦社長も社内のデータ保管の問題などを理由に「今回の5年間から、さらにさかのぼって調査するつもりはない」と詳しい調査を拒否。
・最後には、一方的に会見を打ち切って、十分な説明のないままに終了。
●辞めない・調べない・説明しない・改善しない責任者といえば?
政治の話は本数を制限しているので書きたくないのですが、辞めはしないし、改善しようとしないし、問題についてきちんと調査・説明すらしない…ということで、どうしても思い浮かんでくるのが、安倍首相などの安倍政権のメンツ。ツイッターでもそういった反応が多くありました。
あと、
暴力団?日本郵政の圧力でNHK会長を注意させかんぽ不正放送中止か?で書いたような権力を悪用した圧力は、安倍首相自身もやっていましたからね。何から何までそっくりですわ。
2019/12/27追記:…と書いていましたが、下書き後に日本郵政グループ3社長がまとめて辞任、一番悪い恫喝の日本郵政の鈴木康雄・上級副社長も辞任する方向性という望ましい形に。安倍首相らよりはまだマシだった模様。安倍政権にも見習ってほしいですね。
●「任命責任は私にある」の第一人者、50回以上言って責任取らず
2020/05/25:
「責任は私に」49回 なぜ安倍首相の「任命」は失敗続きなのか - 毎日新聞という記事が、2019年11月4日に出ていたようです。有料記事なので詳しいことがわからなかったのですけど、
2人も大臣辞任 それでも堂々と「任命責任は私にあります」を言える安倍首相の“考え方” | 文春オンラインで少し内容が紹介されていました。
記事で数えていたのは、閣僚らの引責辞任や疑惑報道のたびに繰り返される安倍首相の「もとより任命責任は総理大臣たる私にあり……」といった言い回し。その回数は「実に33の本会議・委員会で49回」であるとのこと。この記事が出た直後に衆院予算会議でも言っており、2019年中に50回を達成していました。口だけで何もしない人の代表は、さすがに格が違いますね。
あまりにも「任命責任が軽すぎないか」というのは、安倍首相大好きの産経新聞でも思っている模様。産経新聞は2019年10月26日の社説にあたる「主張」において、菅原一秀経済産業相辞任について、《人を見る目がないのか、派閥の力学による人選の弊害なのか。いずれにせよ、「任命責任」があまりに軽い。大いに反省すべきである》と書いていたそうです。
●また言ってるよこの人…軽すぎる「責任については私にある」
自民党擁護者はこれについて、「野党が支持されないんだから仕方ない」という変な擁護をしていましたが、これは国民の見る目の無さでしょう。おかげで新型コロナウイルスそっちのけで利権拡大に走る安倍政権の横暴を許しました。
その見る目のない国民も、新型コロナウイルスの中で検察庁法改正を優先しようとし、安倍首相に有利な働きをしてきた検察の黒川さんの定年を伸ばし、賭け麻雀をやったのに規定より軽く退職金が支給される「訓告」に留めたことに対しては、やっとちょっと怒っています。
で、この件でも安倍首相がまた言っているんですよ。軽い処分にしたことについて、「人事案を最終的に内閣として認めたものであり、その責任については私にある。ご批判は真摯に受け止めたいと考えております」などと言っていました。本当、「責任」という言葉が軽すぎますね。
(
総理「責任は私にある」 黒川氏に退職金で野党批判より)
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