世代間対立を煽るってのは良くないと思います…が、「老害説強化?」とまでタイトルに入れちゃいました。ただ、確かめてみたい!と興味を持ったのが、今回の団塊の世代だけ日本人ノーベル賞受賞者がいないという噂です。
Wikipediaによると、団塊の世代というのは、"日本において、第一次ベビーブームが起きた時期に生まれた世代"です。"突出した人口構成から良くも悪くも日本社会のありように多大な影響を及ぼしている世代"とあるように、最も人数が多い世代です。
単純に考えれば、人数が一番多い世代なのですから、ノーベル賞受賞者も一番多くて良いはずです。それなのに、むしろ他世代より少ない…どころか、1人もいないというのはすごい確率ですし、噂が本当かな?と疑う気持ちもあります。
では、まず、日本人ノーベル賞受賞者の生年月日を。Wikipedia見たらまとまって載っていなかったので、1人1人調べました。
[明治・大正]
1899年6月14日 川端康成、文学賞、1968年
1901年3月27日 佐藤栄作、平和賞、1974年
1906年3月31日 朝永振一郎、物理学賞、1965年
1907年1月23日 湯川秀樹、物理学賞、1949年
1918年10月4日 福井謙一、化学賞、1981年
1921年1月18日 南部陽一郎、アメリカ国籍、物理学賞、2008年
1925年3月12日 江崎玲於奈、物理学賞、1973年
1926年9月19日 小柴昌俊、物理学賞、2002年
[昭和・戦前]
1928年8月27日 下村脩、化学賞、2008年
1929年1月30日 赤崎勇、物理学賞、2014年
1930年9月12日 鈴木章、化学賞、2010年
1935年1月31日 大江健三郎、文学賞、1994年
1935年7月14日 根岸英一、化学賞、2010年
1936年8月20日 白川英樹、化学賞、2000年
1938年9月3日 野依良治、化学賞、2001年
1939年9月5日 利根川進、生理学・医学賞、1987年
1940年2月7日 益川敏英、物理学賞、2008年
1944年4月7日 小林誠、物理学賞、2008年
[昭和・戦後]
1954年5月22日 中村修二、アメリカ国籍、物理学賞、2014年
1959年8月3日 田中耕一、化学賞、2002年
1960年9月11日 天野浩、物理学賞、2014年
1962年9月4日 山中伸弥、生理学・医学賞、2012年
というか、まだ戦後生まれの人はほとんど受賞していませんね。年齢的にはまだまだこれからですわ…。団塊が特別優秀でない…という話がいきなりダメっぽくなってきました。
まあ、それは良いとして戦後すぐに生まれた人からはノーベル賞受賞者が誕生しておらず、1954年にやっと中村修二さん、それからまた間があって1960年代に固まって3人という形。たぶんこの間のまばらな時期が団塊の世代だって主張でしょうね。
では、その団塊の世代が実際にはどれくらいの時期を言うか?という問題に移ります。
Wikipediaによると、"人口論による一般的な定義としては、第一次ベビーブーム時代の「1947年から1949年までの3年間に出生した世代」を指す"とのこと。
短い! 僅か3年です。確かにこの3年間に受賞した方は皆無…なのですけど、こんなに短いとは!
Wikipediaによれば、"団塊の世代よりも数年前に生まれた世代を「プレ団塊の世代」と呼ぶ例がある"そうです。このうち、団塊世代の1年前である1946年(昭和21年)生まれについては、団塊の世代に含める例もあるそうですが、やはり受賞者はいません。
一方、"団塊の世代よりも数年後(1950年代前半)に生まれた世代を「ポスト団塊の世代」と呼ぶ場合もある"そうです。こちらには、中村修二さんがギリギリ入ります。
ということで、噂は本当だったものの、前述のようにノーベル賞を受賞するのであればまだまだこれから!というところです。現時点では、団塊世代=老害説に結びつけられるようなものではありませんね。
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