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中田考同志社大学元教授、湯川遥菜誘拐の件でイスラム国から招聘


★2014/10/15 中田考同志社大学元教授、湯川遥菜誘拐の件でイスラム国から招聘
★2015/1/22 中田考、イスラム国との交渉を提案 安倍晋三首相の外交は批判


★2014/10/15 中田考同志社大学元教授、湯川遥菜誘拐の件でイスラム国から招聘

 すごく関心が高いという感じじゃなくて、局所的にという雰囲気なのですが、中田考・同志社大学元教授への関心がある方が微妙にいそうなのでもう一個。中田考同志社大学元教授はシリアでの武装闘争に強く賛同しているでチラッと触れた中田元教授へのインタビュー記事です。

 WEDGE Infinityの北大生支援の元教授・中田考氏が語る「イスラム国」(2014年10月09日(Thu))というもの。先に私はこちらを読んで解釈に困ったのですが、前回取り上げた話を読んでから読み直すと少しはポイントがわかったような気分になれました。


 中田元教授はカリフメディアミクス代表取締役社長でもあります。こちらのインタビューではその「カリフ」に関わる話が引っかかりました。これはその後読んだ前回取り上げた記事での、中田元教授はイスラム教徒(ムスリム)としてやるべきことをやっているだけ…といった解説に繋がってきます。
――「イスラム国」指導者のバグダディ氏がカリフ(預言者ムハンマドの後継者の意で、イスラム国家最高権威者の称)を名乗った。

中田 彼らは建国宣言で、「イスラム国は『イスラムのカリフ制』であり、アブー・バクル・バグダディ氏は全ムスリムのカリフである」と宣言した。ただ、カリフについては「恐るおそる言ってみた」という感じであった。やはりあれは「イスラム国」であり、カリフではないと言ってもいい。

 この部分だけ見ると、バグダディさんがカリフであることを否定しているように見えます。しかし、別の部分を見ると全否定しているわけではありません。非イスラム教徒から見ると、ここらへんの物言いはかなり曖昧に感じてしまいます。
――カリフはどう決めたのか。

中田 彼ら自身が決めた。ボードメンバーが「よし、そろそろカリフ制にしよう」と言ってカリフ制にした。それはそれで合法性はあるが、合法性があることと、他の人間が認めることは別の話。じゃあそれだけしかないのかといったらそうとも言い切れない。他にいない、というのは非常に強く、基本的にはバクダディ氏がカリフであろうという話。

 私は、中田考元教授はイスラム国のバグダディさんが正当なカリフと認めているわけではないが、イスラム法上の正当性がないとも言い切れないのである程度従っている…といった理解の仕方をしました。

 実は中田元教授はシリアでイスラム国に拘束されたとされている湯川遥菜さんの件で、イスラム国に呼ばれています。これにもカリフの正当性が関連しています。
中田考氏(以下、中田)9月上旬に「イスラム国」に招かれ、シリア国内の彼らが支配する地域へ行ってきた。「(編集部注:8月にシリアでイスラム国に拘束されたとみられる)湯川遥菜氏の裁判をしたい。公正に裁きたいと思うのだが、英語も通じず、話にならないので、通訳にきてくれ」という幹部の依頼を受けてのものだ。アラビア語と日本語の通訳ができ、かつイスラム学の知識がある人間として私に白羽の矢が立った。この時点でほとんど人は限られる。結局、折悪しく空爆が激しくなり、幹部たちが散り散りに身を隠してしまったため、湯川さんとは会えず、虚しく帰ってきた。

 カリフとの関係が出てきたのは、だいぶ後の下記の部分。
――彼ら自身もカリフであるということを強く主張はしていないということか。

中田 大して強く主張していない。一応カリフと言ってみたというところ。イスラム法上の正当性があったとしても、認められるかどうかは別なので。彼らは「多分これは認められないだろうな」と思っている。ただし、私は一応カリフの依頼を受けたということで、今回の渡航費も全額自分で支払った。空爆の関係で現地到着後、3日間放置されて、やっと伝令が来るという状況だった。携帯電話を使うとGPSで把握されて爆撃されるので、伝令が来るのだが、「今から(湯川氏のところへ)連れていくけど、1週間いてくれ」と言われた。事前に帰国する日が決まっており、「カリフ制を名乗っているなら約束を守れ!」と言って断って帰ってきた。本当にカリフだったらカリフにそんなことは言えない。「1週間いろ」と言われたら、1週間いないといけない。

 カリフの話は以上ですが、カリフが一定程度の正当性が認められることが中田元教授がイスラム国に協力する理由の一つなのかな?と思いました。

 インタビューでは他にもイスラム国への親近感を感じさせる部分があります。以下は勧誘を否定しながら、事実上勧誘しているように見える件も想起させる話。
――現地に日本人はいたか。

中田 いなかった。これから増えると思うが。

――なぜ。

中田 増えるに違いない。日本にいて何かいいことがあるだろうか。毎年3万人も死んでいくような国。自殺するよりまし。「イスラム国」へ行けば、本当に貧しいが食べてはいける。

 もう一つ、イスラム国への親近感とシリアの問題について。
――なぜこのタイミングでこうしたことが起こったのか。

中田 非常に簡単に言ってしまえば、世界がおかしいから。イスラムの世界もおかしいし、世界全体がおかしい。イラクとシリアはイスラムの世界においても、世界レベルでみても、ほぼ最悪の残虐な政権。イラクは単に野蛮で、シリアはもっと計算された冷酷な野蛮さ。人を殺すことも、嘘をつくことも平気な人たち。そういうところを倒すには、それに対抗できるような、ある意味での強さみたいなものがなければならない。

――今後の展開は。

中田 ともかくアメリカが空爆を始めてしまったので、さっき言った99%のあまり意識のない民衆がかわいそう。意識のある人間は死んでも平気なのでよいが、一般の民衆がかわいそう。アメリカが彼らを根絶やしにすることは非常に困難であるし、「イスラム国」の活動には、今後日本人を含めて多くの人が参加するものと考えている。彼らの勢いはまだまだ衰えることはないだろう。

 ここらへんはナイーブなところですね。私はイスラム国のやっていることは到底支持できませんが、かと言ってシリアのやっていることを支持できるわけでもありません。シリアはシリア政府、過激派の加わった雑多な反政府勢力、イスラム国とで混乱し複雑な状態になっています。

 さらにこれに加えてアメリカによる空爆が始まりました。この空爆も確かに中田元教授のおっしゃるとおり、素直に歓迎できるようなものではなく、事態は複雑です。私はこれらのどこかに正義を見出すということはできませんけど、イスラム教徒として中田元教授はイスラム国に一定程度の正当性があると感じているのかな?と想像します。


 この他にもう一点興味深かったのは、現地の一般人は政治やイデオロギーに関心が高いわけではないとおっしゃっていた点です。順番を変えたせいで逆になっていましたが、上で出ていた「さっき言った99%のあまり意識のない民衆」は以下の発言を踏まえていました。
――支配地域で暮らす一般の民衆は、彼らを支持しているのか。

中田 一般の民衆は何を考えているかというと、日本と同じように、政治やイデオロギーに興味をもっている人は非常に少ない。99%の人は何の興味もない。たとえばアサドが戻ってくるなら「アサド万歳」と言うはず。

 一般人は政治やイデオロギーに振り回されている格好なのでしょう。確かにこれはかわいそうなことです。ただ、中田元教授はどちらかと言うと、一般人を振り回している側の人だと思いますけどね。


★2015/1/22 中田考、イスラム国との交渉を提案 安倍晋三首相の外交は批判

 中田考・同志社大元教授は、日本人である前にまず熱心なイスラム教徒であり、イスラム法学者であるということを理解せねばなりません。

 そして、非イスラム教徒の日本人から見ると、イスラム教よりの立場に見えるだけでなく、極めてイスラム国よりに見えてしまう発言をこれまでもしてきたというのがあります。

 これらの点を頭にいれておきながら、外国特派員協会での記者会見のスピーチです。
「交渉できるならイスラム国に行く用意がある」中田考氏がメッセージ(スピーチ全文)- 弁護士ドットコムニュース(2015年1月22日15時51分)

今回はタイミングとして、安倍総理の中東歴訪にあわせて発表がありました。安倍総理は、中東に行ったことが地域の安定につながる、和平につながると信じていたのだと思いますが、残念ながら、非常にバランスが悪いと思っています。

イスラエルの入植地について反対を直言することで、バランスのとれた外交をおこなっていると信じているのだと思いますが、中東において、そもそもイスラエルと国交を持っている国がほとんどないという事態を正確に実感していないのだと思います。これは中東、アラブ、イスラム世界では非常に偏った外交だと見られます。

 私は普段安倍晋三首相や安倍政権に批判的なことを書くことが多いですけど、それは批判したいからではなく、おかしいと実際に思っているためです。今回の件に関しては、安倍外交を叩くのは軽率では?という思いがあり、そこらへんは強調していません。

 首相の訪問や人道支援は、従来から行われてきたもののはずです。それを今になっていきなり敵対行為とみなすというのは、一貫性がありません。

 そして、先述の通り、中田元教授はイスラム国の代弁者になっている可能性があることも注意せねばいけません。

 これらを踏まえて…なのですけど、中田元教授の指摘にも一定の説得力を感じます。イスラエルに対する感覚については、確かに今まであまり考えたことがありませんでした。

 北朝鮮と国交のある国・国交のない国 実はほとんどの国と国交があるでは北朝鮮に対する日本の感覚と世界の感覚に驚きましたが、中東では「イスラエルと国交を持っている国がほとんどない」ということも考えたことがありませんでした。

 以下はより説得力があります。
(安倍総理は)記者会見の中で「難民支援、人道支援をおこなっている」と強調していましたが、もし難民支援、人道支援ということで今回の中東歴訪があったのだとすれば、300万人といわれている「シリアからの難民」の半数以上がいるトルコを最優先にすべきです。トルコが外れているところで、「難民支援、人道支援をする」と言っても通用しないと思います。

 例えば、トルコと日本は国交がないだとか、今までも首相が訪問していなかっただとかなら、「今まで通りなのに今回だけ特別視するのはおかしい」と言えます。しかし、トルコはそういう国はなく、安倍首相自身も複数回訪問している国です。
 
 そういった本来親交のある国であり、「シリアからの難民」のいる国であるのに、人道支援の対象から外したとなると、確かに人道支援の大義名分としては通用しづらいです。

 こういうロジックで来るとは全然予想しなかったなと思いましたが、以下もイスラエル関連の指摘。中東問題には非常に基本的なところから無知なんだなぁと思い知らされました。
訪問国として、エジプト、パレスチナ、ヨルダンと、すべてイスラエルに関係している国を選択している時点で、アメリカとイスラエルの手先と認識されます。人道支援、難民支援のためと理解されないことは、中東を知る者としては常識です。

 一方、以下はある程度予想していた指摘。「これまでと同じ人道支援」が通用しない発言だったと私も感じました。
「中東の安定に寄与する」というのは理解できる発言ですが、中東の安定が失われているのは、イスラム国が出現する前のことです。その中で、わざわざイスラム国だけを名指しで取り上げて「イスラム国と戦うため」と言いながら、「人道支援だけやっている」と言っても、通用しない論理だと思います。

日本人の人質2人がいることは、外務省も把握していたことです。その中で、わざわざ「イスラム国と戦う」と発言するのは、非常に不用意だと言わざるをえないと思います。

 ただ、安倍政権としては意識してではないか?という気もしますけどね。積極的にテロと戦う姿勢を日本も取るのだとアピールしたかったんだろうと思います。

 人質がいる時点で日本の外交の選択肢が縛られるとすれば、それは逆にテロや誘拐の有効性を保証することになります。私はお二人を犠牲にしていいと主張するわけではないですけど、安倍政権としては想定内かもしれません。

 ただ、この件で安倍政権に批判が向かってしまう可能性もありましたので、政権への支持という観点で見ると危険な選択でもありました(本来、人気取りを中心に考えちゃいけないんですけどね)。こっちの点をクローズアップすると、やはり政府はあまり深く考えていなかったのかもしれないとも思います。


 スピーチでの重要なテーマはもう一つありました。こちらも予想外の提案です。
安倍総理が言ったとおり、日本は、イスラム国と戦う同盟国側に援助するわけですけども、あくまで人道支援に限られるという論理は、イスラム国に対しても同じように適用されるべきだと思っています。(中略)

国際赤十字、中東地域では「赤新月社」と呼ばれている団体は、イスラム国の支配下にあるところでも、人道活動を続けていると聞いています。私の提言としては、イスラム国が要求している金額が日本政府の難民支援と同額ということですので、難民支援・人道支援をおこなうという条件を課したうえで、赤新月社を通じて、またトルコに仲介役になってもらって、難民支援や犠牲になっている人の支援をおこなうことが合理的であって、どちらにも受け入れられるギリギリの選択ではないかと思っています。

 私は常岡浩介「私はイスラム国と交渉ができます」となぜかSNSで表明の方で2億ドルの要求というのは、イスラム国からしても本気ではないのではないか?と書きました。しかし、こういった人道支援ならあり得る線です。

 前半の話は「テロや誘拐の有効性を保証する」ものと書いたように、事実上、イスラム国の代弁者になっている内容でした。ただ、上記の話はそうでもないかもしれないと感じました。

 また、以下の部分はむしろイスラム国にとっては都合の良くない提案だと思われます。
これから、イスラム国にいる私の友人たち、古い友人たちに私のメッセージを伝えたいと思います。

「日本政府に対して、イスラム国が考えていることを説明し、こちらから新たな提案をしたいと思います。しかし、72時間はそれをするには時間が短すぎます。もう少し待っていただきたい」

 イスラム国としては日本政府が見殺しにしたという形に落ち着くのがベストですから、おそらく期限が短すぎるという指摘は歓迎しないでしょう。

 一方、以下のようなところは、はっきりとイスラム国よりです。
日本ではあまり大きく報道されていませんでしたが、イスラム国は1月17日に、ヤジーディ教徒350人を無償で、人道目的で解放しています。

 ただ、その事実をあまり報道しないというのは、確かに日本メディアの偏向報道でもあります。

 それから、「日本人を解放することが、イスラームおよびイスラム国のイメージを良くしますし、私もそれを望んでいます」もイスラム国よりに見える発言であるものの、本音でしょう。

 中田元教授はイスラム国に理解を示す発言が多かったものの、外国人ジャーナリストの処刑については以前からはっきりと反対していました。


 以上、ざっと見た感じ、イスラム国の代弁者として警戒は必要なものの、ある程度頷ける話もありました。

 中田元教授は人道支援という形に支出について、日本とイスラム国に「受け入れられるギリギリの選択」という言い方をしていましたが、今回のスピーチ自体も中田元教授にとってギリギリの線のような印象です。


 ただ、シリア難民への人道支援の提案は、身代金より受け入れられる内容ではあるものの、結局日本が譲歩することには変わりありません。したがって、依然「テロや誘拐の有効性を保証する」とは言えてしまいます。
(20:15補足:「テロや誘拐の有効性を保証する」と何がマズイかと言うと、日本や日本人を標的とした次のテロや誘拐を起こす動機を与えるためです)

 最初から偏りなく人道支援しているのなら良かったものの、今回のように殺害予告があって政策を変更するという形は、やはり日本政府としては取らないと思います。先ほど「アメリカとイスラエルの手先」とあったアメリカもおそらく支持しません。

 だとすれば、意図したかどうかは別として、やはり全体としてはイスラム国を利する提案となっている感じです。


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