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仕事が早い人の特徴とは? 生産性の高い人が人脈でわかる不思議




●「人脈を持っている」は、単に「知り合いが多い」という意味ではない

2014/10/28:わけがわからないタイトルの「幸せは加速度センサで測れる」:日経ビジネスオンライン(秋山知子 2014年8月29日)という記事。タイトルは意味不明なのですが、非常におもしろかったです。タイトルになっているのは、いわゆるビッグデータの話で、データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則の本の宣伝記事っぽいですね。作者である日立製作所の矢野和男さんにインタビューしています。

 元ネタでタイトルになっている幸せの話も後で。うちのタイトルにしたのは人脈の話ですので、先にこちらから。ITのシステムの見積もりを作成する業務の生産性の高さというのは、あるデータとの相関性がはっきりと取れました。それが「人脈」だったのです。

 ただし、単に知り合いが多いというのとは相関せず、少しひねった形でした。これがおもしろかったのですが、それ以前にそもそもなぜ人脈と生産性の高さが関係するのか?というのは、不思議かもしれません。仕事の早さは別として、仕事で人脈が大事…という話ならよく聞きます。ただ、この場合、社外の人脈を指している場合が多いかもしれません。

 たとえば、第2回 あなたには、本物の人脈力がありますか? - 会社をやめても食える人の仕事力 : 日経Bizアカデミー(2014/2/26)では、独立してフリーランスでやっていくときの"重要な能力の一つに、人脈力"があるとしています。ここでは、人脈力を"自分がどれだけ人を知っているか、知られているかということではなく、“人と人をつなげる力”、“脈の通じる関係をつくる力”"だとしていました。

 そして、「あの人、実に独特の社内人脈を持ってるよね~」と言われるような人は、実は社外にも同様な人脈を持っているものだと説明。また、ここでは"本物のネットワーク = イザというときに助けてくれる、情報をくれる、手を差し伸べてくれる相手であるかどうか"というのが重要だとしていました。


●仕事が早い人の特徴とは? 生産性の高い人が人脈でわかる不思議

 最初の記事の話でも、ただ単に知り合いが多いという意味ではないというのは、いっしょでした。では、何が重要か?と言うと、たいへん意外なものです。それは"その人の知人同士が知り合いである(三角形のネットワークを形成)、あるいは2ステップ先=知り合いの知り合いまで入れて何人とつながっているか"でした。なぜだか知りませんけど、"そこまで見ると、いきなり生産性との相関が非常に高くなったのです"。

 これは、生産性の高さ、ITのシステムの"見積もりを出すまでの時間が長いか短いか"ですので、人脈力の記事のケースと違うとは思います。しかし、そもそも生産性と一見関係なさそうな「知人同士が知り合い」みたいなものが関係するというのが不思議ですね。

 人脈力の記事では「イザというときに助けてくれる」などといったわかりやすい説明がありましたが、こちらではこういうわかりやすい理屈はつけていません。矢野和男さんは、"その人のソーシャルネットワークを意識的に強化することで「運を良くすることができる」"という独特の表現をしています。正直よくわからない説明です。

 ただ、よくわからないのだけど、うまく相関性が取れているというのがデータからわかるのです。実際、矢野さんの"組織でも「三角形のネットワークを増やす」という試みをして、体感的にも非常に生産性が上がりましたし、研究所のクリエイティビティが実際に上がることも実証し"たそうです。

 これは他のエピソードでも似たようなものがありました。人間が仮説を立てていったのでは思いつきもしない相関性を、ビッグデータは見つけ出してきます。仮説を立てて検証して答えを見つけていくのではなく、いきなり意味不明な答えが出てきて人間が首を傾げながら理屈付けする感じです。私はこの説明できない事象が結びつく…というのが、非常におもしろいと思いました。


●左手の動きをセンターで計測すると、幸福度や仕事ができる人がわかる

 残りは元記事のタイトルである「幸せは加速度センサで測れる」について。加速度センサってのは、左手に取り付けるウエアラブルセンサのことだと思われます。このセンサでは左手がどれくらい動いているのか?という振動くらいしか測れません。それが何の役に立つの?という話です。

 ところが、この左手の動きのデータを大量に収集・分析していてまず判明したのが、「動きの回数ごとの出現頻度がボルツマンの式(片対数グラフで右肩下がりの直線)に従っている」ということです。ここらへんの説明はわかりづらかったのですが、左手の動きの活発さが失われていくと人間の活動限界だということっぽいだと思われます。

 これでもそれがすごいの?って感じかもしれませんが、続いて"心理学者のソニア・リュボミルスキ教授との共同研究で、アンケートと加速度センサを組み合わせた実験を行った結果「幸せな人の体はよく動く」「幸せは加速度センサで測れる」ことが判明した"のです。タイトルになっていた部分ですね。これはおもしろいでしょ?

 やっぱり何で左手の動きが幸せに関係しているのかはよくわからないのですけど、結局さっきの活動限界と同じような感じでしょうか。幸せなとき・元気なときは、単に左手もよく動いている…といった説明です。

 また、この左手の動きによって、コールセンターにおいて"休憩中にオペレーターが活発に会話している(活発に体が動いている)ほど、受注率が高まること"がわかりました。性格や習慣の違う日米どちらでもそうなったというのですから、これはかなり確かそうです。

 無理やり説明する必要はありませんが、左手の動きは幸せとも結びつくのですから、オペレーターの心も充実していて、それが仕事の成果にも結びつくのかもしれません。

 こういった実験によって、"体の動きと、誰と会っていたかを認識できるぐらいで、会話の中身などは分からない"かなりシンプルなセンサであっても、"でも誰と誰がいつ会っていて、その時にどれぐらい体が動いていた、そういうシンプルなデータが大量にたまると様々な知見に結びついていく"ということがわかりました。

 さっきからおもしろいとか、不思議とかばっかり書いているのですけど、これらの話はやっぱり不思議でおもしろいとしか言いようがありません。実はこれ、タイトルだけ見て敬遠していた記事でした。でも、話題になっていたので半信半疑で覗いてみたというもの。読んでみて良かったですわ。非常にワクワクしながら読めた記事でした。


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