いつものことですが、タイトルに入れきれなくて説明不足になっちゃいましたので説明しながら。政府はスーパーグローバル大学というものを最近作り出しました。
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スーパーグローバル大学の審査結果 国公私立大37校の一覧 ■
創価大学がスーパーグローバル大学に 国が年間最大3億円の支援金 スーパーグローバル大学に37校 国際化へ文科省選定 :日本経済新聞(2014/9/26 11:24)によると、「スーパーグローバル大学」は国際競争力を高めるために重点的に財政支援される大学です。トップ型は年4億2千万円補助、グローバル化けん引型は年1億7千万円補助という莫大な額の援助があります。
また、
文科省、10年間で世界大学ランキングTOP100入り10校を目標(2013年11月27日 11時14分 提供:リセマム)によると、文部科学省は"今後10年間で世界大学ランキングトップ100に10校以上のランクインを目指す"という目標を掲げているようです。
しかし、世界大学ランキングは複数あります。どのランキングを使うかによってトップ100に10校以上の達成時期は異なってきます。わけのわからん聞いたことのないランキングでもどこかで入ればいい…ってのものではないでしょう。
ところが、
世界大学ランキングは無意味(山内康一 2014年10月16日 08:56)によると、みんなの党の山内康一議員が"文科省の担当者に直接電話して聞いてみたら、驚くことに「決まっていない」との回答"だったとのこと。
いくら何でもいい加減すぎるでしょ、それ…。呆れました。そんないい加減な目標で年何十億円も使うつもりのようです。
なお、山内康一議員の場合は、こういったランキングを気にすること自体が無意味…という考え方みたいです。
山内議員は、"世界の大学ランキングに関して有名"なものとして、"英国の出版社「Times Higher Education」、英国の評価機関「Quacquarelli Symonds」、上海交通大学"を挙げていました。また、このうち一番有名な「Times Higher Education」(THE)は、実は2種類のランキングがあるとのこと。知りませんでした! ひょっとしたら以前も特に2種類の区別なく、紹介してきたかもしれません。
THEのうち特に参考にされるのは、World University Rankingsだそうです。"大学の教育環境、研究の影響力、引用数等、具体的な指標を基にランク付けされます"。
しかし、"英語で書かれた情報をもとに評価するため、非英語圏はかなり不利な競争条件"であり、地域的な偏りが大きいことを山内議員は指摘されています。
THEのもう一つのランキングWorld Reputation Rankingsの場合は、もう少しこの偏りがマシになります。こちらは"各国の大学教員のアンケート調査により、専門家による評価を重視したもの"とのこと。
ただ、"それでも英語圏が有利"であり、特に"フランスの大学の評価が異様に低い"ことを問題視。さらに"大規模な大学しか評価対象にならなくて、少人数教育の大学は対象外"となるという、このような総合的な大学ランキング全般の欠点にも言及していました。
大学ランキングはおもしろいのでこれからも紹介していこうと思いますが、評価として正当か?となると別問題で、今回のような懐疑的な意見はおそらく結構出ているでしょう。
山内康一議員としては、政策目標としては"比較教育学の専門家とか、高等教育の専門家の意見を取り入れて、より有意義な目標を考えるべき"としていました。
とりあえず、ランキングの是非は別とするにしても、文科省のスーパーグローバル大学支援はひどすぎですわ…。こんないい加減な税金の使われ方されたらたまったものじゃありません。
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