"幸福の科学大学不認可で、大川隆法の霊言・守護霊の非科学性断定"は、
幸福の科学が大学不認可で巨額の損失 教団の存亡危機に繋がるか?にまとめて、こちらは別の話で再利用しています。
うまくタイトルにまとめられなかったのですが、イスラム教=危険な宗教だと考えるのは身勝手だよという話が一つ。また、原理主義的な考え方というのは、どの宗教であっても危険であるという話もしており、どちらかと言うとこちらがメインです。
●イスラム教=テロの宗教と考えるならオウム真理教を生んだ仏教もテロ集団
パリ、ベルギーの同時テロを起こしたISとオウム真理教の共通点とは? 橘玲の日々刻々 ザイオンライン(2016年4月11日)では、日本人の身勝手な考えについて指摘する話がありました。
オウムは仏教系カルト教団ですが、日本の大多数の仏教徒はテロとはなんの関係もありません。これは日本人にとって受け入れられる話です。それどころか、「なにを当たり前のことを」と思うでしょう。
ところが、"イスラーム系カルト組織であるISと一般のムスリムの関係もこれと同じであることを、私たちはおうおうに見失ってしまいます"と、橘玲さんは指摘していました。
●オウム真理教は「仏教原理主義」
IS(イスラム国)とオウム真理教の共通点と言えるのが、原理主義的な考え方。オウム真理教はいわば「仏教原理主義」だと、橘玲さんは言います。
これを知るには、仏教の歴史を軽く抑えておく必要があります。釈迦(ゴータマ・シッダールタ)自身は聖典は定めず、後世の解釈によって多くの仏典ができました。そのなかでオリジナルにもっとも近いのは釈迦の言葉をパーリ語に翻訳したものだとされています。
この仏典を元にしたものは、上座部仏教(小乗仏教)としてスリランカやタイ、ミャンマーなどに伝わりました(南伝仏教)。一方、日本に伝わった北伝仏教は、釈迦の入滅から5~600年後の紀元前後に成立し、三蔵法師などによって漢字へと翻訳されたもので、大乗仏教とも呼ばれています。
こうやって見ていくとわかるように、"「ほんとうの釈迦の教え」にたどり着くにはパーリ語で上座部仏教の経典"を学ぶべき…と考える人が出てくるのです。
●仏教原理主義とイスラム原理主義とキリスト教原理主義
この考え方で行けば、"日本の仏教はデタラメ"。一方、オウム真理教は、上記のような原理主義的な考え方を実践しようとしたというところがあるのです。
イスラム原理主義というのも同様で、"イスラムの原点に回帰しようとする運動"を批判的に呼ぶものです。
(
イスラム原理主義(イスラムげんりしゅぎ)とは - コトバンクの知恵蔵より)
そして、これと同様のことがキリスト教にも言えます。そもそもイスラム原理主義という呼び名は、聖書の内容を文字どおり解釈するなどの根本主義との類比から名づけられたそうであり、キリスト教原理主義が先でした。(ブリタニカ国際大百科事典より)
知恵蔵 コトバンクでは、キリスト教原理主義を以下のように説明しています。
"聖書の権威を絶対視し、処女懐胎、キリストの再来を文字通りに信じ、進化論を認めない、などの点で、キリスト教右派にあって最右翼に属する集団の教義、主張。愛国主義、伝統的な家族の価値擁護、宗教教育の復権などをスローガンとし、人種、妊娠中絶、移民、同性愛など、国論を二分してきた問題には、頑なに保守的な立場を貫く"
聖書をコーランだと言って読ませると「残酷」などと批判だらけでやったように、聖書の内容もめちゃくちゃで、大真面目にやろうとするとたいへんなことになるのです。
ただ、めちゃくちゃだというのは、「現在から見たら」という話。キリスト教ではなくイスラム教の話になりますが、
日本におけるイスラム教 ~一夫多妻制~でやったように、一夫多妻制覇を認めることは、当時としては意味の大きいものでした。
以前の状況で素晴らしかったことと、現在の状況で望ましいものとは異なることが多いです。人々にとっての良いことというのは時代によって変わっていくものなんですね。
原理主義的な人たちはここらへんを考えずに、原典の一字一句にこだわってしまいます。マホメットさんやキリストさんの目指した目的を忘れて、手段の方を絶対視してしているのです。
●他の宗教に対して不寛容で攻撃的な宗教団体の危険性
橘玲さんはこの原理主義的なところの話だけでしたが、私は排他性・攻撃性という共通点もあると思います。
カルト批判のあるエホバの証人 ロシアで過激派組織に認定されるは、以前のタイトルは"他宗教に不寛容な宗教 輸血拒否事件でエホバの証人をカルトと批判"というものでした。宗教というのは、他の宗教に対して不寛容なところがあります。
これがわかる別の例が、以前書いた
廃仏毀釈が激しかった鹿児島県 イスラム過激派の如く仏像を破壊の件。仏教に関するものを破壊してまわった人の中には、神道関係者もいたと言います。(そう言えば、橘玲さんは別の記事で、戦前の日本を「カルト宗教国家」と表現していました)
仏教というのはこの寛容さという点に関しては、他の宗教より穏健なところを感じますけど、オウム真理教の「仏教徒」たちは、日本の葬式仏教を徹底的にバカにし、教祖と自分たちを絶対化するようになったと橘玲さんは見ていました。
これはもう宗教団体に限らず、右翼・左翼など何にでも言えるのでしょうが、自分の考えが絶対正しいと他の考えに攻撃的になるということこそが、危険なのだと思われます。
【本文中でリンクした投稿】
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聖書をコーランだと言って読ませると「残酷」などと批判だらけ ■
廃仏毀釈が激しかった鹿児島県 イスラム過激派の如く仏像を破壊 ■
日本におけるイスラム教 ~一夫多妻制~ ■
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