2018/03/15:
毎日離婚を知り泣き崩れる記憶障害のロシア女性
ネットでは「めんどくさ」などの反応
イギリスの夕刊フジ情報…本当なのか?
●毎日離婚を知り泣き崩れる記憶障害のロシア女性
2018/03/15:英紙「Daily Mail」(8日付)によると、ロシア連邦・タタールスタン共和国の首都カザンに住む女性は、記憶を繰り返し失う病に蝕まれています。記憶障害の直接の原因ではないのですけど、まずこの女性は以前からポルフィリン症という問題を抱えていました。
ポルフィリン症というのは、ヘモグロビンの構成要素であるヘムの合成過程で発生するポルフィリンが体外に排出されず、蓄積することで引き起こされるとのこと。ポルフィリンは光に当たると毒性を発揮する光毒性を持つため、太陽光などの刺激によって過敏症を起こし皮膚や肝臓へダメージを与える場合や、腹部を中心に神経に異常が出る場合があるとのことでした。
問題が起きたのは、彼女がこの病気の関係で数年前に手術を受けたこと。これが失敗してしまい、歩行困難と短期記憶障害を抱えることに。そして、夫との離婚を忘れてしまうということになりました。
目覚めると夫がいないことを不審に思いつつも、「仕事に行っている」と思い込み、夫の帰りを待ちます。しかし、もちろん、夫は深夜になっても帰ってきません。そして、母親に離婚している事実を告げられて知り泣き崩れる…これを毎日繰り返すという悲劇に見舞われているそうです。
(
記憶障害のロシア美女、夫との離婚を記憶しておらず、毎日事実を知るたび号泣「泣きたくなるほど可哀想な離婚ループ」(2018.03.10) TOCANAより)
●ネットでは「めんどくさ」などの反応
2ちゃんねらーはこういう話題でもさすがで、「毎回忘れるんだから別にいいだろ」「めんどくさ」「マジックで手に書いとけよ」などと共感力のない鬼畜コメントを書いていました。これが本当の日本人だというのなら、ひどいものです。
ただ、毎回忘れるのであれば、正直に言わずに出張に行っている…などでやり過ごせば良いというのは、まあ、確かにそのとおり。
そもそもこれを報道していたのは、オカルトサイトのTOCANAであり、信頼性は低いところ。TOCANAのオリジナル記事ではないものの、翻訳や解釈に問題がある可能性があるでしょう。また、元ネタのデイリー・メールというのも、イギリスのタブロイド紙。日本でいうと、産経新聞社の夕刊フジであり、どちらにせよ信憑性が低いところです。
●イギリスの夕刊フジ情報…本当なのか?
記憶喪失は本当にあるのか?現実ではありえない?医師による説明でやったように、漫画みたいな記憶障害というのは、本当にある可能性を感じました。ただ、今回出てきた「短期記憶障害」で検索かけて説明を読んでみると、なんかちょっと雰囲気が異なります。
例えば、
御所南リハビリテーションクリニックでは、短期記憶障害を、短期間で起きた新しい情報を収容する脳の海馬機能が低下することで、最近の出来事が記憶できなくなることと説明。具体例としては、今日の日付や曜日、ご飯を食べたこと、友人と話をしたことなどを挙げています。
また、
健忘症候群(こころの病気のはなし/専門編)では、「短期記憶」は数分間の出来事を覚えること、「近似記憶」は数時間~数日のことだとの説明。具体例としては、人と約束していたこと、ものをなくしたりすること、朝食や昼食に何を食べたか、病院の名前や担当医の名前などを挙げていました。
自分にとって嫌な記憶に蓋をしてしまう…といった症状もありますので、実話なら何らかの記憶障害である可能性はありそうなのですけど…。
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