●セブンイレブン社員「セブンイレブンがブラック企業なんて大嘘!」
2014/11/11:うちでは過去に
常勝セブンイレブンの影にオーナーの犠牲 過酷なコンビニ店主の実情という話をやっています。しかし、それくらいならまだかなり控え目…という記事を発見。
本部に追い込みかけられ…セブン-イレブンオーナーの自殺者が続出!|LITER(2014.11.10 小石川シンイチ)の記事は遠慮がなく、セブン-イレブンは悪徳企業の最高峰といった感じです。
悪徳企業という言葉を使いましたが、これはセブン-イレブンがブラック企業という意味じゃないですよ。ネットでセブン-イレブン社員の人が「ネットでセブン-イレブンがブラック企業だと書いている。とんでもない!」とプンプン怒っていましたが、確かに今セブンイレブンで指摘されている問題はブラック企業問題とはちょっと異なります。
たとえセブン-イレブンが奴隷を搾取することでガボガボ儲けているのが本当だったとしても、搾取されているのはコンビニオーナーであり、セブン-イレブン本部の社員ではありません。セブン-イレブンに入社した人は搾取する側の人間ですので、超ホワイト企業だと言って良いと思います。悪徳企業とブラック企業では被害者が異なっており、種類が異なる問題なんですね。
●24時間監視を9ヶ月続けられたオーナーが傷害事件を起こし警察沙汰に
…といったところで、記事の中身へ。この記事は、
セブンイレブンの罠という本がベースっぽい感じ。この本では「セブン‐イレブン加盟店オーナーの自殺の噂は、私もこれまで何件も耳にしていた。この一年の取材中に少なくとも、六、七件になろうか。埼玉(二件)、群馬、宮城(三件)、東京・世田谷……なぜ、オーナーたちは自殺に追い込まれるのか」と書かれているそうです。
毎日現金が入ってくる商売を日銭商売と言います。金銭感覚を誤るおそれがあるものの、とりあえず、お金が入るので給料日までお金が入らなくて困窮…ということはありません。コンビニも本来はこういう日銭商売のはずなんですが、"コンビニ経営では毎日、売上金の送金が義務づけられており、店側に現金は残らないといいます。
噂ではないケースもあるのですが、上記の自殺の噂が3件とで最も多かった宮城県は実は隠れたコンビニ激戦区で、生活が苦しいときも多いのかもしれません。しかし、売上金の一部を生活費にあてると、本部から店舗経営指導員が飛んできて、実際に送金するまで連日監視されるという話です。
先の『セブンイレブンの罠』によると、何と24時間監視だそうな…。逆に人件費がかかる気がしますね。さらに「二四時間監視が九カ月続き」というケースがあったそうで、オーナーも精神的に参っておかしくなったのか、「警察まで出動し傷害になったケースもある」とのこと。うーん、本当ですかね?
●辞めたくても辞められない…閉店すると莫大な借金が残るため
この話とは違い、よくコンビニ契約で悪徳だと言われて実績がある(?)のが、「オープンアカウント」の問題です。これは悪質です。退路を断っていますからね。
<さらに「契約を更新しない」ことを宣告されることも。契約の更新がなければ、店も取り上げられ、それまでのセブン本部との取引で生じた「オープンアカウント」(取引勘定)が清算され、莫大な借金だけが残される。なお、このオープンアカウントでは通常は利息が発生しない買掛金にまで5~7%の高い金利をつけており、本部への借金は膨らむばかりなのだ>
『セブンイレブンの罠』では、ベテランオーナーが「四〇〇〇万までは借金をふくらませて働かせる。五〇〇〇万円までいっちゃうと自殺するから(それ以上の借金はさせない)」という話をしています。ただ、オーナーも真偽のわからない噂としていますので、事実かどうかわかりません。
とはいえ、借金で身動き取れなくさせているというのは、残念ながら現在のコンビニ業界では真実味のある話でしょう。よくコンビニオーナーの怖さとして言われるのは、閉店する方が地獄なのでどれだけ苦しくても閉店できないという話。つまり、前述のような問題だと言えます。
●セブンイレブンオーナー奴隷化問題 生命保険加入で保険金殺人の声も
なお、非常に残酷な話ですが、セブン-イレブンはオーナーが自殺してもしっかり儲けられるシステムを構築しているようです。セブン-イレブンオーナーは"強制的に「セブン‐イレブン加盟店共済制度保険」に加入"。この保険は"傷害、火災、病気、死亡、所得補償など"が網羅されていて、オーナーが自殺したときは保険金で負債を清算可能です。
これについて、"巨大企業ぐるみの、赤字転落(自殺)が予想できるのにドミナントで追い込む『未必の故意』"であり、『フランチャイズ版保険金殺人』ではないかといったことまで書いていますね。ぼろっカスに書いています。
ちなみに問題の保険の代理店はセブン&アイ・ホールディングスグループの「株式会社ヨークインシュランス」とのこと。オーナーが亡くなってもきっちり儲けられるだけでなく、保険そのものでもしっかり稼いでいるようです。褒められることではありませんが、お金儲けがうまい企業だとは言えるでしょう。
全体に本当かいな?と思う部分もある話ではありました。全部信頼して良いのかはわかりません。一方で、さすがに自殺の事例があることはウソではなさげ。また、よそでも言われている閉店の際に多額のお金を要求して、「進むも地獄退くも地獄」といったシステムにしていることに問題があることも事実でしょう。
記事の反応として、「かと言ってセブン-イレブン不買運動を起こすとオーナーが自殺する」と言っている人が多かったですが、「こういった問題があるよ」という認知を広めて問題提起するという方法が最も良いルートでしょうか。ネットでは特定の大手広告主の影響を受けないネットメディアが多いですし、コンビニオーナー票を欲しがる政治家なんかも取り込める可能性があります。
【本文中でリンクした投稿】
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