約9割が感染!「キス病」とは?- web R25(2014年9月16日11時01分)で出ていた新宿ライフクリニックの須田隆興先生が、以下のような話をしていました。
「“Kissing disease(キス病)”という俗称を持つのが、伝染性単核球症です。これはキスによってEBウイルスという病原体をもらうことで発症するもの。場合によっては発熱などの症状を引き起こし、9割方の人が知らずに感染を経験しているものでありながら、あまり知られていないんです」
知りません、初めて聞きましたわ。「キス病」という名前だけ聞くと、やたらとキスをするキス魔みたいな人の症状かと思っちゃいます。
Wikipediaによると、「伝染性単核球症」「キス病」の他に、ヨーロッパでは発見者の名を取った「ファイファー病」として知られているようです。
説明の方は"主にEBウイルス(エプスタイン・バール・ウイルス・EBV)の初感染によって生じる急性感染症"というもの。口移しやディープキス等の唾液感染が主流で、"EBウイルスは唾液に生息するため、唾液を介さない行為では感染しない"と言い切られていました。ただ、まれに輸血などにより血液を介して感染する場合もあるそう。
珍しいなと思うのが、"感染する時期(年齢)によって症状の現れ方が異な"るという点です。"乳幼児期では不顕性(ふけんせい)感染(病原菌に感染しても症状が現れない)が多く、思春期以降では感染者の約半数に本症がみられ"ます。
先ほどの"須田先生によれば、ほとんどの人は乳幼児の段階で、両親からEBウイルスをもらい、症状を発症しないまま免疫が形成され"ます。しかし、前述のように「学童期以降にEBウイルスに感染すると伝染性単核球症を起こし」てしまいます。「高熱が1~2週ほど継続したり、激しい咽頭痛を起こしたりすること」もあるというので、結構たいへんです。
「これは乳幼児の時期にたまたまEBウイルスをもらうことがなく、免疫のないまま思春期になり、他人とキスすることで起こるケースがほとんど。キス病と呼ばれるゆえんですね」としていましたが、この「たまたま」は日本限定のケースかもしれません。
Wikipediaによると、日本では2~3歳までの感染が70%を占め、20代では90%以上がこのウイルスの抗体を持つそうですから、上記の説明が通用します。幼児感染が主流派です。
一方、なぜだか知りませんが、アメリカでは幼児期の感染率は20%と低いです。そのために多くは思春期・青年期で感染するということになります。日本人のイメージと違って、アメリカ人はあまりキスしないんでしょうか?
須田先生は「自分とのキスが原因で相手が倒れてしまったとしても、よほど悪条件が重ならないかぎりは、大事には至りません。慌てず、一度医師の診療を仰ぎましょう」とおっしゃっていました。びっくりしますわね。また、高熱などの症状は風邪と勘違いしてしまいそうな気がします。
また、Wikipediaでは、"EBウイルスは一度感染すると、その後は潜伏感染状態となり、終生にわたって共存する。そのため、急性感染症以外にもいろいろな病気を引き起こす"という話もありました。
確率としては低いんでしょうけど、意外に面倒くさい病気です。
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